真・恋姫†無双-白き旅人- 第十章
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「いっただっきまぁぁぁあああああああす♪」

 

「う、うわぁぁぁあああああああああああ!!!!???」

 

 

 

襲い掛かる、“黒いゴスロリ服を着た筋骨隆々でスキンヘッドなうえにサングラスをした男”

その突然の事態に・・・というよりは、そのあまりにショッキングな映像に一刀は一瞬で意識を持っていかれそうになった

 

故に・・・

 

 

 

 

 

「く、来るなああぁぁぁあああああああ!!!!??」

 

「あっはぁぁぁああああああああんんんんぎもっちぃぃぃいいいいいい!!!???」

 

 

 

その衝撃のせいで持っていた杖から炎が噴き出てしまったことは、本当に仕方のないことだったのだ

火力は勿論、Maxである

 

 

「一刀!?

大丈夫か!!?」

 

 

その様子を見ていた四人が、慌てて彼に駆け寄ってくる

一刀はというと、杖の先端を叫びながら転がる男へと向けたまま尻餅をついていた

ゼェゼェと荒く息をして、冷や汗を大量に流しながら・・・

 

 

「ちょ、まっ・・・急展開すぎ、ゴホッ、マジでビビっ・・・おぇぇぇえええ!!!!」

 

「一刀おぉぉぉおおおお!!!???」

 

 

満身創痍だった

それはもう、痛々しいくらいに

その場で、盛大に“ティロ・フィナーレ”してるくらいだ

 

 

 

 

「あっづううぅぅぅうううう!!!!!」

 

 

因みに、原因である変態は未だに地面を転がり回っていた

何故か髪がないはずなのに、頭で炎が激しく燃えている

不思議だ

 

 

 

 

「一刀さん、ねぇ今どんな気持ち!!?

ガチで、ムチな人に迫られて、ねぇどんな気持ち!?

ねぇ教えてよ、一刀さぁぁああん!!!??」

 

「ちょ、雛里!!?

おちおち落ち着きなさいよぅ!!!??」

 

 

そのあまりの衝撃に、盛大にネジが吹っ飛んだのは雛里だった

隣で止めに入っているはずの雪蓮も若干混乱気味である

 

 

「あ、アカン落ち着くんや張文遠

そうや素数や、手に素数って書いて呑み込むんや」

 

 

そんな状況の中、霞は何とか冷静を保とうと必死だった

まぁ、既にその手段からして空ぶっているのだが

 

つまり・・・現在この場で正気を保っているのは、華雄のみとなる

 

しかし、彼女はこのような事態に滅法弱かった

もはや泣きそうである

 

いや・・・

 

 

 

「だ、誰か・・・誰か、助けてくださいっ!!!!」

 

 

 

 

もう、マジ泣きしていた

 

森の入口

彼女の魂の叫びが響き渡った・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪真・恋姫†無双-白き旅人-≫

第十章 駆け抜けろ、成都へ〜アチシってばホラ、か弱いじゃない?〜

 

 

 

 

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ーーーー†ーーーー

 

 

「さて、と・・・何か言い残すことはあるかな?」

 

「ちょ、ちょっと待ってちょうだいよぅ!

どうして、こんな状況になってるわけぃ!?

アチシ、何もしてないじゃないのよぅ!!」

 

「どの口がほざきやがる、この変態スキンヘッドは・・・」

 

 

さて、あれから数分後のこと

現在森の入口、其処で先ほどの変態は一刀の前に座らされている

その首筋に、三つの刃を宛がわれながら

 

 

「なぁ、一刀

コイツはきっとあれやで、新種のクマかなんかやって

せやから、サクッとやってまおう」

 

「違うぞ、霞

これはきっと、我らの弱い心が生み出した化け物に違いない

というわけで、早く倒してしまおう」

 

「どうでもいいけど、早く殺しちゃいましょうよ」

 

「ちょちょちょちょぅっと〜〜〜〜!!!??

待ちなさいよ、アンタ達ぃぃぃいい!

アチシはれっきとした人間よん!?

ていうか、選択肢が全部バッド確定じゃぬぁい!!!??

しかも、一人はもうとにかくアチシを殺したいだけでしょう!!??」

 

 

“キィィィィイイイ”と、喚く変態

その様子にゲンナリしつつも、一刀は“仕方ない”と息を吐き出した

 

 

 

「わかった、話だけは聞いてやるから

で、“自称人間”はこんなとこで何してたんだ?」

 

「“自称”じゃなくってぃ、間違いなく人間なのぅうう!!!」

 

「いいって、わかってるから

君の口癖が“はやく人間になりたい”だってのは、わかってるから

話が進まないから、とっとと話してくれよ」

 

「ふぬぅぅぅぅううう、納得いかないけど仕方ないわん!!

さっきから徐々に首もとの刃に力が入ってきてるから、全部話すわよんっ!!!!

アチシってば、マジ女神じゃね!!??」

 

「だまれ、“サイクロプス”」

 

 

間違いなく、女神なんかじゃない

仮にコイツが女神だったら、今ごろアメリカの自由の女神は大変なことになっている

ともあれ、ようやく話が進みそうだ

 

そう思い、一刀は安堵の溜め息を吐き出した

 

 

「まずは、アチシの名前からねん

アチシの名前は“淳于瓊(ジュンウケイ)”

けどそれじゃ可愛くないから、“淳ちゃん”って呼んでねん♪」

 

「絶対、呼ばないからな・・・って、淳于瓊?」

 

 

ふと、一刀は何かを思い出したのか腕を組み考える

それから、ボソリと呟いた

 

 

「おい、まさか・・・」

 

「あらん?

どうかしたのかしらん?

もしかして、アチシの魅力にホレちゃったのかしらん?」

 

「いや、それだけはないから

いいから、話を続けてくれよ」

 

 

“しょうがないわねん”と、淳于瓊は頬を膨らませる

正直、凄く気持ち悪い

 

 

 

「実はアチシ、こう見えても昔はあの名族として有名だった袁紹軍で将軍をやってたのよん」

 

 

その言葉に、一刀は“やっぱり”と心の中溜め息を吐き出す

 

“淳于瓊”

 

史実において、あの官渡の戦いの折に烏巣の兵糧庫を守っていた武将だ

その結末は悲惨で、曹操の奇襲に敗れ顔を剥がれ殺されたそうだ

 

もっとも・・・こちらでもある意味、悲惨なことになっているが

 

 

 

「その時、ちょうど曹操軍との戦いになってねん

アチシは烏巣ってとこで兵糧を守ってたんだけどん・・・曹操軍の突然の攻撃に、恐くなって逃げちゃったノン♪」

 

「おい、こら」

 

 

“逃げたんかい”と、一刀はビシッとツッコんだ

其処は戦えよと、声を大にして叫びたいくらいの勢いで

 

 

「アチシってばホラ、か弱いじゃない?

んもう、将軍なんて柄じゃなかったしん・・・良い機会だったのよん♪」

 

「お前がか弱かったら、俺らなんてもう貧弱なんてレベルじゃねーぞコラ」

 

 

人類のほとんどが、貧弱なんてレベルじゃない状態になってしまう

一刀は溜め息を吐き出し、“んで、そっからどーしたんだよ”と話の先を促す

 

 

 

「アチシってば、もう必死に逃げたのん

邪魔する兵士を片っ端からぶっ飛ばしながら逃げてたのよん」

 

「おい、ぶっ飛ばしてんじゃねーか

片っ端から、人をぶっ飛ばしてんじゃねーか」

 

 

やっぱりか弱くなかった

いや、わかっていたことだが

 

 

 

「そんな時よん・・・アチシ、見ちゃったのん

曹操の傍らに控える、一人の超ハンサムな男の子をん♪」

 

「ぇ・・・?」

 

 

 

“ピクリ”と、一刀が反応する

それと同時に胸の中、強烈な“予感”

 

“嫌な予感”

 

 

 

「その男の子が着る服は白く、美しく輝いていたわん

それを見た瞬間、胸が高鳴ったわん

そして思ったの・・・“ああ・・・これが恋なのねん”って」

 

「へ、へぇ〜・・・」

 

 

 

いや、もう予感なんてものじゃなかった

一刀だけじゃない

他の四人もそれぞれ気付いたのか、その頬を引き攣らせている

 

 

「あ、あの〜・・・つかぬ事、お聞きしますが」

 

「あらん?

なにかしらん?」

 

 

スッと、手をあげたのは雛里

彼女は一度チラリと一刀のことを見ると、意を決したように口を開いた

 

 

「その・・・恋をしたという男の人って、なんて名前なんですか?」

 

「よくぞ、聞いてくれたわん♪」

 

 

言って、立ち上がる淳于瓊

宛がわれていたはずの刃は、もはや下げられていた

それよりも、重要なことがあったからだ

 

やがて、立ち上がった淳于瓊の口から飛び出したのは・・・

 

 

 

 

 

 

「天の御遣いこと、北郷一刀様よん♪」

 

 

 

 

 

 

予想はしていた

していたが、できれば絶対に聞きたくない名前だったのだ

 

 

 

 

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ーーーー†ーーーー

 

 

(な、なんてこったい!?)

 

 

そう心の中で叫んだのは、他ならぬ一刀だった

なんとなく予想はしていたのだが、それでも本当に自分の名前が出てくるとビビるものである

このような人物の口から出るのなら、なおさらだ

 

“死にたい”と、彼は心の中で叫ぶ

 

 

 

「あらん?

そういえば貴方・・・どことなく、御遣い様に似てるわねん」

 

「き、気のせいですっ!!」

 

 

と、不意に何を思ったのかそう言ってきたのは淳于瓊

それに対し、一刀は慌てて首を横に振ってからフードを深く被った

そんな彼を庇うよう、さり気なく華雄と霞が彼の前に立った

雪蓮は、後ろで淳于瓊の動きを観察している

 

 

「それにしたって、その雰囲気とかも・・・あと、“イイ男値”とか酷似してるわん」

 

 

“なんだ、その怪しい数値は”と、全員が心の中でツッコむ

 

 

「それにあなた、さっきから呼ばれてる名前って・・・」

 

「そ、それよりも

淳于瓊さんは、どうしてこんな場所で泣いてたんでしゅか?」

 

 

と、ここでうまい具合に話題を変えようとしたのが雛里だった

いつもの如く、噛んでいたが

だがこの話題は、上手い具合に淳于瓊の注意を一刀からそらすのに成功する

彼は腕を組み、“それはねん”と疲れたように話し始めたのだ

 

 

「アチシはあの時、御遣い様にホレちゃったのん

それから、元々あった美貌にさらに磨きをかけたわん」

 

「よし、もう一切ツッコまないからそのまま続けてくれ」

 

「そして気づいたらアチシは、この大陸でも一番の“仕立て屋さん”になってたのん」

 

「「「「「どうしてそうなった!!!??」」」」」

 

 

 

ツッコんでしまった

それはもう、五人が一斉に声をあげて

何か色々とすっ飛ばしてる気がしたからだ

むしろ、ツッコむなというほうが無理である

 

 

 

「この服も、アチシが仕立てた服なのよん♪

どう、似合ってるでしょう?」

 

「パッツンパッツンだがな」

 

 

華雄の言うとおり、パッツンパッツンだ

しかも、今にもはち切れんばかりである

しかしそこを華麗にスルーし、淳于瓊は話を続ける

 

 

「そんなこんなで、大陸一の仕立て屋さんになったアチシなんだけどん・・・ちょっと、問題が起こっちゃってねん」

 

「問題?

貴方の存在が?」

 

 

そして、ストレートな雪蓮さん

しかしそれすらも、淳于瓊はスルーした

 

 

「実は成都にいるアチシの弟子から、ここ何か月か前から連絡が来なくなったのよん」

 

「連絡が、来なくなった?」

 

 

“ええ”と、淳于瓊は溜め息と共に頷く

 

 

「とっても真面目な子だったしん、連絡もこまめにくれる子だったからん

心配で、ちょっと様子を見に行こうと思ったわけよん」

 

「あ〜、それで成都に向かう途中だったと」

 

 

“そうよん”と、淳于瓊

どうやら彼も、成都へと向かおうとしていたらしいのだ

しかし、そうなったら最後の疑問が残ってくる

 

 

「ていうか・・・アンタ、なんでそこで泣いてたん?」

 

 

霞の言葉

淳于瓊は悲しそうな表情を浮かべ、其の場に崩れ落ちる

それから、こう言ったのだ

 

 

 

 

 

「一人で森の中を歩くのが、恐くってん・・・」

 

「「「「「あー、なるほどってえぇぇぇええええええええ!!!!???」」」」」

 

 

 

 

淳于瓊

どうやら、恐がりなのは本当なようだ・・・

 

 

 

 

 

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ーーーー†ーーーー

 

 

「んで結局、こうなっちゃうんだな」

 

 

森の中を歩きながら、盛大に溜め息を吐き出したのは一刀だ

そのすぐ後ろから、妙に野太い声が聞こえてくる

 

 

「んもう仲達ちゃんったらん

溜め息をしたら、その分幸せが逃げちゃうわよん?」

 

 

“お前のせいだよ”と、ツッコむ気力はもうない

 

あれから結局、成都まで淳于瓊も一緒についてくることになったのだ

あのまま残すのも、後味が悪いからである

しかし、一刀は己の貞操がかかっているので両隣に霞と雪蓮が控えている

 

 

「しかし、また森か・・・ここ最近、森ばかり歩いているな」

 

 

華雄の言葉

それに、雛里は“そうですね”と苦笑を漏らす

 

 

「おまけに、良い思い出があんまないしな」

 

 

それに、さらに霞が続いた

まぁ彼女からしたら、一刀と再会出来たという思い出があるのだが

絶賛迷子中だったけど

 

 

 

「とにかく、俺らって森とは異常に相性が悪いからなぁ・・・気をつけないと」

 

 

と、一刀は笑う

その笑いにつられ、皆も笑いを零していた

 

 

「けど、私はちょっと楽しいかなぁ♪

最近、こんな風に歩いてまわることもなかったし」

 

 

言って、笑うのは雪蓮だった

彼女からしたら、これらの道のりも懐かしく・・・また、新鮮でもあった

だからこそ、他の皆に比べその足取りは特に軽かったのだ

 

そんな彼女の様子を見つめ、一刀はフッと笑みを浮かべていた

 

 

 

「はしゃぐのはいいけど、ほどほどにね

怪我でもしたら、大変だしさ」

 

「やだ、一刀ってば優しい♪

けど、安心してよ

私って、そんなドジじゃないしぃっ!!?」

 

 

それは、彼女が言葉を発するのと同時だった

軽い足取りで皆の前を走った雪蓮が、盛大にすっこけたのだ

“ああ、もう”と、一刀は慌てて雪蓮のもとへと駆け寄る

 

 

「言わんこっちゃない・・・雪蓮、大丈夫か?」

 

「あはは、ちょっと油断しちゃった

けど大丈夫よ

なんか転んだとこ、やけに柔らかかったし」

 

「柔らかかった?」

 

 

雪蓮の言葉

首を傾げ、そのまま彼は彼女の転んだ場所を見る

 

そして、見てしまった

彼女の、ちょうどお尻の下

不気味に輝く、二つの瞳を・・・

 

 

「あの、雪蓮・・・落ち着いて、そ〜っと、立ち上がってくれるかな?」

 

「?

いいけど、べつに」

 

「ガルル・・・」

 

「はい・・・?」

 

 

立ち上がるのと同時に、聴こえてくる声

それにつられ、雪蓮が振り返った先

そこにいたのは・・・

 

 

「ガルゥ・・・」

 

「こ、こんにちわ〜・・・あはは」

 

 

 

 

 

 

≪オオカミさんがログインしました≫

 

 

 

 

 

 

 

「ガウッ!!!!」

 

「あ、あぶねぇ!?」

 

 

バッと、雪蓮の手を掴みその場から素早く下がる一刀

それに続くよう、他の皆も一刀の側に駆け寄った

 

 

「一刀、だいじょうぶか!?」

 

「いやぁぁぁあああん、恐いわあああああぁぁぁああああん!!!!!!」

 

「大丈夫だから、とりあえずそこの変態を黙らせて」

 

「了解や」

 

「ぐっほ!!??」

 

 

“ドム!!”と、霞は淳于瓊の腹に思い切り拳をブチ込んだ

その威力に、淳于瓊はお腹を押さえ前屈みになる

 

 

「くっそ、オオカミとか図鑑でしか見たことないんだけど!?

実際に見ると、滅茶苦茶こえぇっていうか、なんでこんなとこに!!?」

 

「落ち着いて、一刀

大丈夫よ、たかがオオカミの一匹

私たちの敵じゃないわ」

 

「ああ、そうだな」

 

「ウチラに任せとき」

 

 

こういう時に頼れるのは、流石は武闘派というべきか

ともあれ、これで一安心・・・

 

 

 

「グルル・・・」

 

「ガウ!!」

 

「ガルル・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

≪オオカミさん×10がログインしました≫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・逃げましょうか」

 

「・・・そうだな」

 

「・・・それがええわ」

 

 

一難去って、また一難

いや、まだ一難が去ってすらいなかったのだが

ともあれ、さらにピンチである

流石にこの数のオオカミの相手は、この三人でもきつい様だ

いや、この場に三人だけだったのならば大丈夫だっただろう

しかし、ここには雛里のように戦えないものもいる

 

それに、だ・・・

 

 

 

「あああああ、アイツらアチシのことを食べるつもりなのねん!!!

このアチシのプリプリの美肌を、貪るつもりなのねぇぇぇぇえええん!!!!!」

 

「どこがプリプリの美肌だ、サイクロプス」

 

 

 

さらに、大きなお荷物もあるのだ

流石にこれでは戦えないと、三人は判断したのだ

 

故に、取る手段は唯一つ・・・

 

 

 

 

 

「皆・・・逃げるぞっ!!!!」

 

 

戦略的撤退である

もはや、一刀達の得意な戦法になってしまったのが悲しいことだ

 

 

 

 

「ガウ!!!!」

 

 

勿論、それを簡単に許してくれるオオカミたちじゃない

・・・前にも、同じようなことを言ったかもしれないが

 

とにかく、命がけの追いかけっこが始まってしまったのだ

 

 

 

 

「ガウ!ガウ!!!」

 

「ああ、もうっ!!

虎・熊ってきて、今度はオオカミかよ!?

ほんとに動物運ねぇなぁ、もうっ!!!!」

 

 

半べそになりながら叫ぶ一刀

そんな彼の隣で、ニヤリと笑みを浮かべたのは雪蓮だった

 

 

「安心してちょうだい一刀

私に、良い考えがあるわ」

 

「さっすが、雪蓮」

 

 

“小覇王の名は伊達じゃないわよ”と、雪蓮

彼女は振り返り、いつの間にか手に持っていた“モノ”を前へと突き出した

 

いや、モノっていうか・・・

 

 

 

 

 

 

「必殺、“雛里バリアー”!!!」

 

「あわわわわわぁぁあああああああ!!!??」

 

「雛りーーーーーーーーーーーん!!!??」

 

 

雛里だったのだが

彼女は雛里の首根っこを掴み、迫るオオカミに向い突き出していたのだ

外道すぎるぞ雪蓮

 

 

「どう?」

 

「いや、“どう?”じゃないよ!!?

なんで、そんなドヤ顔なの!!?

なんでそんな誇らしげなの!!!??」

 

「そんでこっちは、“ついこないだの街で雛里がこっそり買っとったBL本バリアー”や!!!」

 

「そして、霞まで何してんだよ!!?」

 

「どや?」

 

「いや、“どや?”じゃないよ!!?

何なの君ら!!?

馬鹿なの!?」

 

「わ、私の聖書ーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!??」

 

「ばっ、雛里!!?

まずは自分の命の心配をしろ!!!!」

 

 

一刀が2人にツッコんでいる間に、雛里も暴走していた

それを、慌てて華雄が止めている

 

まさか、このような事態になるなど誰が想像できただろうか?

 

 

 

 

「ちょ、ちょっとぅ!!

アンタ達、こんな時になにしてるのよん!!!??」

 

 

そんな中、もっとも正論を言ったのがもっとも常識から外れた人物だったのもおかしな話だが

しかし・・・

 

 

「「「「「!!」」」」」

 

 

そのことが、五人を正気に戻し

それと、ほぼ同時に・・・

 

 

 

 

「「「「「必殺、“淳ちゃんバリアーーーーーーーーーー”!!!!!」」」」」

 

「どぅうえええええええええええ!!!!!????」

 

 

 

五人の心を、一つにしたのだった・・・

 

 

 

 

 

 

「ちょ、ま、おまっ、うええぇぇぇえええええええ!!!!???」

 

 

迫りくるオオカミの群れ

それに向い、五人は思い切り淳于瓊を蹴り飛ばしたのだ

何とも、やり遂げた笑顔でだ

 

 

「ガルル・・・!!!!」

 

「ちょ、ひ、いや・・・!!!」

 

 

迫っていく距離

青ざめていく、淳于瓊の顔

 

そして・・・

 

 

 

 

 

「恐いっつってんだろうごるああぁぁぁああああああああああああ!!!!!!」

 

「ギャウン!!?」

 

 

吹き飛んでいく、オオカミの群れたち

それはもう、勢いよく

あの青空に向い、飛んでいったのだ

 

 

 

「あ〜・・・」

 

 

その光景を見つめ、一刀達は呆気にとられてしまう

まさかの事態、再び

 

 

 

 

 

 

淳于瓊、強すぎワロたww by一刀

 

 

 

 

 

 

「ま、まぁ結果オーライってやつかな」

 

 

“助かったし”と、安堵の溜め息

そんな彼らの視線の先

 

 

「びええぇぇぇええええん!!!!!」

 

 

 

スキンヘッドの変態は、先ほど森の入口で出会った時と同じように泣きじゃくっていた・・・

 

 

 

「はぁ・・・」

 

 

これに、彼はまた溜め息を吐き出す

そのまま、見あげた空

その蒼に、“不幸だ”と

 

そう、ボヤキながら・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・続く

 

 

-5ページ-

あとがき

 

淳ちゃん、登場

書いて楽しいキャラの一人です

 

史実の淳于瓊さん、ごめんなさい

 

 

では、またお会いする日まで

説明
第十話
淳レギュラーの登場回になります

皆様、コメありがとうございます
とりあえず、早い段階で改訂版をどんどん載せていきます


序章
http://www.tinami.com/view/1001073
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コメント
?女って存在自体が最凶ですもんね(marumo )
やはり漢女バリアーは外史最強ですな。(mokiti1976-2010)
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