蓮華(れんげ)?くノ一露出事情?
説明
3月21日、春分の日。
相方と池袋にプラネタリウムを見に行った。

「水族館も行く?中で猫耳つけたら魚が食べたくなるか試してよ」

茶化しているのだろうが、正直面白い発想だなと思った。

そういえば渋谷で、全裸の女性が走っていて保護されたというニュースを見て、まさかウチの先輩がと思った。
どうやら違ったみたい。

我々くノ一は、組織に入ると先輩や装束を作る人から
「お前はコレ!」
と装束を渡されて、それを必ず着るのが不文律となっている。

装束が選ばれる基準は、まあ、色々私達の体型などを見ての判断だろう。

くノ一界隈、主に肌の露出の多い装束を着ている者達の悩みとして、敵が自分達を見ても最近何とも思わなくなり、果たしてこんな如何わしい服をわざわざ着る必要があるのかという事を、割と真剣に話し合っている。

「探せば無修正がネットで簡単に手に入るこの時代!こんな服着て闘ったって、相手はもう歯牙にも掛けないし、夜歩いてたらお巡りさんに、自ら職務質問してくれって言っているようなものですよ!」

先輩のくノ一がそう嘆いていた。
先日、敵の中華系マフィアと対峙した際、自分の出で立ちに、さぞかし相手はときめくだろうと思っていたら、問答無用で青龍刀で切りかかられた事がショックだったみたい。

「もっと刺激的な格好にしましょう!昔、漫画で顔だけ隠して体は全裸というキャラクターがいましたが、あれは我々の未来を予見していたのかもしれませんね!」

そう言ってたのでついに実行しちゃったのかなあって。
早まらなくて良かった。

私は特に何も思わない。
確か、最初は躊躇した記憶もあるけれど、仕事着だと思って毎日着ていたら慣れたし、頭に諜報道具として猫耳渡された時も、周りのみんなが真剣な顔で見ていたから、コレをつけて任務に当たるのが当たり前と思い、これまたすぐに順応した。

敵がこちらの格好に慣れたように、それが普通の事と思えば人って慣れる生き物なんだと思う。

という事は、
「顔は誰も知らないけれど、体はみんな知っている」
のあの状態になっちゃう日が、いつか来るのかも。

いやいや、さすがにアレはちょっと。

・・・そうなったとしても、そのうち慣れるのかな?

「それで敵も同じように慣れると。着るの辞めた方が良いんじゃないの?私みたいにハナから露出の少ないヤツ供給された身としては、堂々巡りだと思うよ」

私の相方、蓮霧(れんぶ)がそう言った。
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くノ一 蓮華 SP 

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