三二式五四五型・轟雷<特>”轟ライナー”
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説明
三二式五四五型・轟雷<特>”轟ライナー”

フレームアームズコンペ【はたらけFA】http://www.tinami.com/lounge/collabo/article/230の参加作品として製作しました。

所属会社:NNR(New-Nippon-Railway)
FAの用途:鉄道路線の保守点検
パイロット;タクミ=フジワラ

表テーマは「思いつきの複線ドリフト出来るFAの製作」
裏テーマは「P3コンで得た知見の実践と次回コンに向けた手慣らし」
働くFAということで特殊なフレーム構造はできる限り避け、既存のFAを改造したことが外観から分かるようにすること。また外観からどのような用途の機体なのか分かるようにということを念頭に制作しています。

<<機体設定>>
時代がクラウドセンチュリーになろうとも鉄道は人・モノの移動にとって未だ重要なインフラであった。 そんなインフラを守るために働いているのが三二式五四五型・轟雷<特>通称”轟ライナー”である。
旧世紀にも東アジアの島国で似たような役割を持ちドクターの愛称を持つマシンがあった。轟ライナーはその多機能発展型で鉄道会社であるNNRが老朽化し防衛機構から払い下げられた轟雷に改造を施した列車型フレームアームズである。
轟ライナーは元になったドクターの発展型というだけあり線路の点検だけでなく、ドーザーブレードを利用した災害時の障害物除去、マニピュレータやクレーンアームを使った工事作業、コンテナを使った人員・物資輸送など様々な業務を行うことができるようになっている。また本機はFAであるためUEシステムによる無給電自立走行機能を有し、FA規格の様々なオプションパーツを扱うことでさらなる機能拡張も可能である。
 
余談だがNNRには他にも用途に合わせた漸ライナーや迅ライナー、榴ライナーといった列車型FAのプランもあったようだ。

<<装備解説>>
<上半身(01ユニット)>
@頭部パンタグラフ:頭部に備え付けられた電源受給用パーツ。電力供給を受けるとともに電線が正常に稼働しているかを点検することが可能。
A腕部マニピュレータ:作業形態時にクレーン作業や瓦礫除去に使用する。また移動形態時にはコンテナを牽引するためにも使用する。
B01ユニット走行台車:上半身の走行台車には作業形態時のアウトリガーが搭載されている
Cマルチコンテナ:走行台車付きのコンテナ。人員や物資など様々なものを搬送できる。
<下半身(02ユニット)>
@ドーザーブレード:線路上の障害物を除去するために使用する。装着方法がオリジナルから変更されている。
Aクレーンユニット:トンネル内等の狭い空間でも使用できる作業用アーム
B02ユニット走行台車:専用フレームで脚部に接続され移動形態と作業形態の両方で走行が可能

<<レオナルド・C・フォーコの手記>>
俺はレオナルド、フリーのカメラマンだ。今回はとある列車型フレームアームズについて語ろうと思う。
あのFAと出会ったのはアジアの島国だった。知人から面白いFAが見られると聴いて取材に向かった私は、知人と共に草木も眠る丑三つ時に郊外の線路沿いに居た。その場所はトンネルを抜けたところにある首都と地方への分岐点、電線が宙に張り巡らされ砂利が敷き詰められたその舞台はとてもFAが動き回るのに適しているとは言い難い場所だった。深夜だというのに私達以外にも大勢のギャラリーが居て、この時の私はてっきり新しいFAが輸送されてくるのだろうと思っていた。
ざわつくギャラリー達の様子から間もなくFAが現れるだろう事は容易に想像がついた。私もその瞬間を抑えるべく相棒のカメラを三脚にセットしてその時を待った。大きく弧を描くカーブの外側に陣取った私は遠地面から微かな振動が伝わってくるのを感じた。いまだ姿は見えないが確かに近づいているようだ。トンネルの出口が淡く照らされる。いよいよだ。シャッターチャンスは一瞬。交差するその瞬間を逃すわけにはいかない。シャッターに掛けた指が少し湿るのを感じたその時、ついに車体がトンネルを抜けてきた。特徴的な形をした車体を見た瞬間、FAをいくつも見てきた私はそれが轟雷の改造機である事を理解した。
確かに面白い機体だ。生まれ故郷ではこんな改造を見る機会は無かっただろう。邂逅から数舜後の機体は地方へと向かう分岐点へとアプローチを掛けていた。興奮しながらシャッターを切る俺だったがいつもよりも心臓の音が大きい気がした。戦場での危険な撮影をいくつも乗り越えてきた身体が恐怖を感じている?一瞬遅れて本能に思考が追いついた。明らかにオーバースピードなのである!!ブレーキでもいかれたか!?ATSは作動しないのか!?焦る俺。金属の車輪と金属のレールが僅かな摩擦を頼りに走っているのだ。もうこのままでは脱線事故だ。先頭車両も横を向き壁のように迫ってきた。もうダメかと思ったが車体は未だにレールの上を走っていた。何故ッ。ようやく俺は理解した。「複線ドリフトだとぉおッ!?」火花を散らしながら目の前を通過するFA。コーナーを抜け元の車線に戻ったヤツはテールランプの赤色の尾を引きながらコーナーの先へと消えていった。再び訪れる静寂。気付けば私はギャラリーと一緒に手を振り上げ雄叫びを上げていた。俺は今でもあの時の知人のニヤけ顔が忘れられない。
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フレームアームズ はたらけFA 

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