稟に呼び出された

「一刀殿。風のことは『今まで』のおつき合いでお願いします」

俺は胸に手を当てる

「……だけどこの想いを捨てるなんてことはできない」

稟はあきれた顔をしていた

「あなたは何もわかっていないのですね」

『わかってない』という言葉を無視できなかった

「……風もあなたが好きです。でもそれは風だけではありません」