恋姫英雄譚 鎮魂の修羅34
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拠点・炎蓮

 

 

 

一刀「え〜〜〜と、これがこっちで、こっちがこれで・・・・・」

 

建業の城内にて貸し与えられた部屋の中で、一刀は机の上で何やら作業をしていた

 

これから行う同盟締結に向けて資料の整理をしているのである

 

一刀「ふぅ・・・・・これで準備完了っと」

 

そして準備が終わり、椅子に寄りかかり一息ついた

 

一刀「ここの交渉はどうなるんだろう、黄河と長江があるから冀州のようには絶対にいかないからな・・・・・」

 

幽州と揚州の間には黄河と長江という無駄にだだっ広い川が二つも流れているのである

 

この二つの川を渡る手間を計算に入れると、貿易を行う上でのコストは相当なものになる

 

橋でも架けられればいいが、あのような幅広な川に架ける橋となると、例え真桜の技術力を持ってしてもこの時代では不可能であろう

 

一刀「ということは、やっぱり関税を・・・・・っ!!」

 

考察に浸る最中、すかさず腹部を抑える

 

一刀「〜〜〜〜〜っ!・・・・・まだ、治らないか・・・・・」

 

昨日、炎蓮に刺された傷が痛み出し、腹に巻いた包帯を巻き直す

 

一刀「もう暫く休まないと駄目だな、これは・・・・・」

 

療養の為に同盟交渉は三日後と約束しているが、一刀からすれば一刻も早く交渉をしたいところである

 

一刀「ゆっくり寝るのも一つの手だけど・・・・・薬草を使った方が傷の直りは早いか」

 

薬草の知識も華佗から教わっているので、今では自分で煎じて作ることもできる

 

一刀「漢方でも買いに行くか」

 

根を詰め過ぎて傷の治りが遅くなるのでは意味がない

 

気分転換も込みで街に繰り出そうと思い、部屋のドアを開けると

 

炎蓮「おお一刀♪調子はどうよ♪」

 

自分の一番嫌いな人種が、まるで待っていたかのような明るい笑顔で立っていた

 

一刀「・・・・・まさか、扉の前で待ち構えていたんですか?」

 

炎蓮「んあ?んなわけねぇだろ、偶然だ偶然」

 

祭「ああ、お主の部屋の前を通っていたら、お主が扉を開けただけだ」

 

祭が同行しているということは、本当の事であろう

 

昨日の今日だと会って余りいい気分にはなれない

 

炎蓮「むしろ一刀の方が俺と会いたくて偶然を装ったんじゃないのか♪」

 

一刀「そんな訳ないですよ、嬉しそうに言わないでください」

 

炎蓮「はっはっは♪俺は嬉しいぜ、自分が認めた男と偶然とはいえ出会うことが出来てな♪」

 

一刀「・・・・・とりあえず、同盟の交渉は三日後ですからそれまでは休ませて下さい」

 

そして、行先も告げず一刀は街へ繰り出した

 

祭「ふむ、大分嫌われておるようじゃな、やはり昨日の試合のせいかのう」

 

炎蓮「いんや、あいつは英雄というこの世に死をまき散らす存在が許せないだけだ」

 

祭「英雄は悪の権化か・・・・・まぁ、英雄と殺戮者の違いなど、有って無いようなものだがな・・・・・」

 

炎蓮「そこは俺も否定しねぇ、あいつの言う通り始皇帝だろうが劉邦だろうが項羽だろうが太公望だろうが、やっている事の本質は同じだからな」

 

祭「同じだから悪と断じるのは早計であろう」

 

炎蓮「だな、仮に人間を百万ぶっ殺したって、それが悪とはだれにも証明できねぇ」

 

祭「かといって、善とも決して言えんだろう」

 

炎蓮「その通りだ、仮に敵兵を全滅させた奴が英雄で、味方を全滅させた奴が殺戮者であったとしても、相手にとっちゃあこっちの英雄は殺戮者で、こっちにとっての殺戮者は向こうにとっての英雄になるんだろうが・・・・・俺にとっちゃあ、相手も立派な英雄だぜ♪」

 

祭「堅殿、堅殿らしいとは思うが、孫呉の頂点に立つお方がそのような事を言っていては拙いぞ・・・・・」

 

炎蓮「為政者としての立場が悪くなるってか・・・・・詰まる所、英雄だの殺戮者だのは政治が作り出す道化ってか」

 

祭「難しいものよ、わしらも裏では決して公にはできん卑劣なことを数え切れんほどしてきているからのう・・・・・英雄と殺戮者の違い、これを定義付けられる者はおるのかのう」

 

炎蓮「それこそ出来っこねぇ話だ、答えは風にでも聞けってか・・・・・それと祭、俺ぁこれから街に行ってくるぜ」

 

祭「儂も同行せんでよいか?」

 

炎蓮「いらねぇ、この建業は俺の庭だ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀「さて、薬を買いに行くだけじゃ味気無いし何処か寄っていくか」

 

せっかくの建業初来訪なので色んな所を見て回りたい気持ちがあった

 

同盟交渉の材料集めの為に街の状況を視察する、というのもあるがこの国でも指折りの大都市に純粋に興味があるという面を捨てきれなかった

 

一刀「とりあえず、腹ごしらえしてからにするか」

 

そして、手近な店に入り席に座った

 

「らっしゃい、何にしやしょう!」

 

元気のいい店主の声に不思議と空腹が誘われる

 

一刀「う〜〜〜ん、それじゃあ・・・・・」

 

壁に掛けられているメニューを一周見渡して吟味していると

 

炎蓮「おう、親父♪いつもの頼むわ♪」

 

「おお、孫堅様♪いつもご贔屓にどうもでさぁ♪」

 

一刀「・・・・・・・・・・」

 

一気に空腹感が薄れていく感じがした

 

炎蓮「ん・・・・・おお一刀、奇遇だなぁ♪」

 

一刀「・・・・・まさか付いてきたんじゃ」

 

炎蓮「そう思うだろうが、これまた偶然だ、ここは俺の行きつけの店でな、ここの親父とは飲み仲間だ♪」

 

「孫堅様とは、昔よく喧嘩をしましたなぁ♪」

 

炎蓮「ああ、今となっちゃあいい思い出だ♪おかげで喧嘩慣れして、戦場でも生き残ってこれたぜ♪」

 

「ということは、あっしのおかげってことで?」

 

炎蓮「ぬかせ、いつも負けていたくせによ♪」

 

「確かに、一度も勝った記憶が無いでさぁ・・・・・」

 

炎蓮「はっはっは、んな台詞は一度でも勝ってから言いやがれ♪」

 

どうやら、ここの店主とは飲み仲間の喧嘩仲間の様だ

 

傍から見ても、仲の良さが伝わってくるが

 

一刀「・・・・・それじゃあ、自分はこれで」

 

炎蓮「んあ?食ってかねぇのか?」

 

一刀「お二人の邪魔をしちゃ悪いので」

 

炎蓮「んなもん気にするこたぁねぇぜ」

 

「そうでさぁ、お客さんも一緒に話しましょうぜ」

 

一刀「いえ、気持ちだけ受け取っておきます」

 

そして、ひやかしにでも来たと言わんばかりに一刀は店を出て行った

 

「・・・・・お知り合いのようでしたが、誰なんでさぁ」

 

炎蓮「天の御遣いだよ」

 

「は!!?あの幽州宰相の!!?」

 

炎蓮「ああ、北郷一刀だ」

 

「あっし、まさかとんでもなく失礼なことをしやしたか?」

 

炎蓮「安心しな、あいつは俺と馬が合わないだけだ」

 

「確かに、孫堅様を好いている感じではないですな・・・・・」

 

炎蓮「俺はあいつの事は好きだぜ♪」

 

「ですが、あちらは相当冷めているようですぞ」

 

炎蓮「あいつからしたら、俺みたいな奴は理解出来ない存在なんだろうがな・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀「はぁ〜〜・・・・・なんか食欲が無くなったな」

 

とにかく今は孫呉のメンツ、特に炎蓮とは会いたくない気分なのだ

 

腹の傷もさることながら、仕事の事を考えずに気分転換に勤しみたいのである

 

一刀「ん、あの天幕はなんだ?」

 

大通りを歩いていくと、通り沿いに一際大きいテントが佇んでいた

 

近付いて入り口の横に掲げてある看板に目を通す

 

一刀「何々・・・・・項羽と劉邦・英雄達の鎮魂歌」

 

どうやらこのテントは、舞台天幕のようだ

 

中から銅鑼の音色が響いてきて、今まさに開演といった雰囲気である

 

一刀「鎮魂歌ねぇ、どうせ大量殺戮者の残虐行為を無駄に美化しているだけだろうに」

 

三国志演義にしたってそうである、魏呉蜀の無駄な争いが、さも英雄的な行いのように描かれている

 

一刀からすれば、英雄などというのは大量殺戮者が美化されただけの姿で、単なる捏造なのだ

 

本当の英雄の姿というのは、本当に血生臭く泥汚い、この世に災厄を齎すだけの存在にすぎないのだ

 

一刀「・・・・・でもまぁ、後学の為にも少し見てみるか」

 

余り気乗りはしないが、代金を払い一刀は天幕の中へ足を踏み入れた

 

劇の内容は始皇帝が亡くなり、項羽と劉邦が秦の国を滅ぼした直後から始まるものだった

 

秦の国を滅ぼした項羽と劉邦は、少しずつ擦れ違いが激しくなっていき、とうとう完全に敵対してしまう

 

世にいう楚漢戦争の序盤では項羽がその圧倒的な武力により劉邦を追い詰めるが、劉邦は軍師張良、陳平等の助力により徐々に盛り返し、最終的には項羽を垓下の戦いで取り囲む

 

兵は少なく、兵糧も尽きていたこの時に城の四方から項羽の故郷である楚の国の歌が聞こえてきた

 

これを聞いた項羽は「漢は皆已に楚を得たるか?是れ何ぞ楚人の多きや」と嘆いた

 

世に有名な、四面楚歌である

 

そして項羽は、最後は潔く自分で己の首を刎ねて死んだ

 

劉邦は最後には敵対関係となってしまったが、かつて秦の国を共に倒した同志の死に胸を痛め、鎮魂歌を歌う

 

こうしてこの劇は幕を閉じた

 

周りからは拍手や、感動の嗚咽が聞こえてくるが

 

一刀「(なんだこりゃ、どこが感動的なんだか)」

 

典型的な殺戮者の美化だと、溜息を吐きながら落胆する

 

劉邦は項羽の為に鎮魂歌など歌っていない、項羽を弔った墓の前で泣いたという話はあるが、それも本当か定かではない

 

一刀からすれば、人には見せられない教育に悪い劇である

 

一刀「・・・・・・・・・・」

 

しかし、敢えて今の劇を自分の中で振り返ってみる

 

そもそも、なぜ項羽と劉邦は争わなくてはならなかったのか

 

そう、秦滅亡後の国の代表に誰が君臨するかで揉めたからである

 

それ以前に、なぜ秦の国は周辺国に武力侵攻してまで、国家統一に奔走していたのか

 

それは、それまでの中国はあらゆる国が乱立する多国籍国家だったからである

 

当然、話す言葉、使う文字、扱う貨幣、考え方、文化は全てバラバラ、そんな状況では争いが起こらない方がむしろ不思議であろう

 

始皇帝はそんなバラバラな国の在り方を一つに統一し、安寧を築こうとしていたのである

 

万里の長城もその一環、追い払っても追い払っても進行してくる北方民族に嫌気がさしたからこそのベルリンの壁である

 

そして、この始皇帝、項羽、劉邦は戦国時代末期に生まれた人物である

 

生まれたその時から殺し合いの只中で、生まれてこの方安息というものを知らず、死ぬまでそれを知ることはなかった

 

そういう意味では、この三人は時代や状況が生み出した被害者ともいえるだろう

 

更に、なぜ春秋戦国時代が起こったかというと・・・・・

 

一刀「・・・・・もう止めよう」

 

切りがない

 

このまま続けていたら、原始時代にまで遡りそうである

 

争いの怨嗟はここで自分が断ち切る、それでいいのだ

 

炎蓮「なんだ、終わっちまったのか」

 

一刀「うお!?炎蓮さん!?」

 

真横から聞き覚えのある声を掛けられ仰天する

 

考察に没頭して周りに意識が向いていなかったようだ

 

一刀「どうしたんですか?食べていたんじゃないですか?」

 

炎蓮「ついさっき食い終わってな、劇は終わりの所しか見れなかったぜ・・・・・にしても一刀も見ていたんだな、いっちょ感想でも聞かせてくれや♪」

 

一刀「・・・・・はっきりいって、落胆もいいところですね」

 

炎蓮「ほほう、そりゃまたなんでだ?」

 

一刀「捏造だらけだからですよ」

 

それまでの戦いでどれだけの多くの人々が巻き添えになったか、どれだけの兵士達が犬死にしたか、その兵士達のどれほどの多くの肉親達が泣いたか、そこが一瞬たりとも触れられていないのである

 

戦争の負のスパイラルが覆い隠され、殺戮者の功績のみが強調されている

 

炎蓮「そら仕方ねえな、んなもんに触れちまえば英雄が目立たねぇからつまらなくなる、客が寄り付かねぇぜ」

 

一刀「真実を覆い隠す劇に意味があるとは思えません」

 

炎蓮「確かにな、始皇帝にしたって項羽にしたって劉邦にしたって、こいつらの華々しい功績の裏にどれだけの汚泥が隠れているか、計り切れねぇ」

 

一刀「それを掘り下げてこそ意味があるんです」

 

炎蓮「一刀、芸人にとって真実なんざどうでもいいんだよ・・・・・客も真実なんざこれまたどうでもいいんだな♪」

 

一刀「そんな馬鹿なことがありますか!真実を知って初めてその本質に気付く事が出来るんですよ!」

 

炎蓮「芸人は、客が引き込めればそれでいい、客も楽しめればそれでいい・・・・・真実なんざ二の次三の次よ♪」

 

一刀「・・・・・俺からすれば、こんな劇に価値があるとは思えません!」

 

そう吐き捨て、一刀は天幕を出て行った

 

炎蓮「アイツからすれば、真実にこそ価値がある、か・・・・・だが、真実ってやつは常に二面性だ、アイツはそれと真っ向から向き合えるかねぇ」

 

たとえどれほど汚ない行いをしたとしても、それにより恩恵を被る人間が必ず居る以上、それを悪と断じることは果たして正解なのか

 

罪と罰、もしこの二つに形があれば、それはどんな形をしているのだろうか、そしてどのようにして人間に裁きを齎すのだろうか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀「はぁ〜〜、どうして行く先々であの人と出くわしてしまうんだ・・・・・監視でも付いてるのかよ」

 

辺りを探ってみるが、密偵やら尾行やらの視線や気配はない

 

どうやら本当に偶然の鉢合わせが連発している様だ

 

認めたくないが、どうも自分と炎蓮の思考は似通っているらしい

 

気分的に会いたくもない人間と出会ってしまい憂鬱な気分で街を歩く

 

建物の間や通りをジグザクに探索し炎蓮との遭遇率を低くしようとする

 

暫く歩き、ふと目線を泳がせると大衆浴場が目に入った

 

流石に将来の呉の首都だけあって、こういった設備も整っている様だ

 

一刀「こうなったら一風呂浴びて、萎びた気分を爽快させるかな」

 

この時代、風呂というのはかなりの贅沢行為でこういった大衆浴場といえども一回入るだけでもそれなりにするが、一刀からすれば大した出費ではない

 

さっそく足を運ぼうとするが

 

一刀「(だが俺は学んだんだ、俺がそう考えたということはおそらくあっちもそう考える、つまり逆に俺が行きたくない所に行けば出会うことはない)」

 

そう結論を出し大衆浴場を去ろうとするが

 

一刀「(とあっちも考えていそうなので、さらに俺はその裏をかいて素直に大衆浴場に入りますと・・・・・あれ、作文?とあっちも考えていそうなので・・・・・)」

 

大衆浴場の前で怪しくグルグル歩き回り不審者オーラを醸し出していた一刀は意を決した

 

一刀「俺はその裏の裏だ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

炎蓮「よう、一刀ぉ〜〜♪また会ったなぁ〜〜♪/////////」

 

一刀「はぁ・・・・・無駄に深読みした俺が馬鹿だった・・・・・」

 

浴場に入ると、そこには既に湯船でくつろいでいる炎蓮の姿があった

 

これは一刀も入ってから分かったことだが、この大衆浴場は混浴である

 

まさか風呂場で鉢合わせするとは思っていなかったため、心の準備が出来ていなかった

 

炎蓮「な〜〜に突っ立ってんだ、早く入ってきやがれ♪・・・・・まさか入らずに立ち去ろうなんて野暮なことはしねぇよなぁ〜」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

一刀「・・・・・いいえ、もう諦めました」

 

けっこうな金額を払っているので、このまま帰っては勿体ない

 

こうなったら炎蓮など居ないものとして風呂を楽しもうと、半分自暴自棄になり湯船に浸かった

 

炎蓮「いやぁ〜〜、まさか一刀の方から来るとはなぁ〜〜、ここまで来ちまったら運命的なものを感じるぜぇ〜〜♪////////」

 

一刀「俺も炎蓮さんがいるとは思いもしませんでしたよ・・・・・」

 

炎蓮「そりゃ残念、てっきり意図的に来たのかと期待したのによぉ〜〜?////////」

 

一刀「それだけは絶対ありません」

 

炎蓮「なんだよ、そんな完全否定すんなよ、傷付くじゃんか〜?////////」

 

ムニュウウ〜〜〜〜

 

一刀「ちょっ!?何するんですか!?////////」

 

いきなり引っ付いてきた炎蓮に仰天する

 

その魔性の果実が腕にぴったりフィットして離れない

 

タオルも何もつけず炎蓮は堂々と湯船に入っていたので、なるべく目線を逸らしていたのだが、至近距離のドアップで迫る山脈は最早視界からはみ出さない

 

炎蓮「おお〜〜う、やっぱ惚れ惚れするガタイだぜ、流石は俺が認めただけあるぜぇ〜〜〜?///////」

 

ムニュムニュムニュ〜〜〜〜

 

一刀「あ、当たってます、当たってますって!///////////」

 

炎蓮「おいおい、やけに初心じゃねえかぁ〜、そんな反応されちゃあ苛めたくなっちまうじゃんかぁ〜?/////////」

 

更に密着してくる炎蓮、そしてその手は一刀の股間へと

 

炎蓮「なんだぁ、こっちは準備万端じゃんかぁ〜、しかもこっちも相当立派だねぇ、これなら俺も楽しめそうだぁ〜??//////////」

 

嫌っていると言っても、やはり炎蓮は美人には違いない

 

おまけにその肢体といったら、本当に三児の母なのかと言わんばかりの引き締まったグラマラスボディの持ち主である

 

女性フェロモン全開で密着されれば、否が応でも息子が反応してしまう

 

一刀「ちょっ、駄目ですって、他の人がいるんですから!!///////」

 

炎蓮「構いやしねぇ、周りに俺達の関係を見せつけてやろうぜぇ〜〜???/////////」

 

そして、一刀の意向を完全に無視し、股間に跨ろうとした

 

その時

 

「孫堅、覚悟―――――――!!!!」

 

一刀「!!!??」

 

炎蓮「!!!」

 

いきなり、客の一人が剣を手に襲い掛かってきた

 

客に偽装した刺客だったようだ

 

炎蓮「おらああああああああああああ!!!」

 

ズバァッッッッ!!!!

 

一刀「ちょっっっ!!!」

 

湯船の中に忍ばせていた南海覇王を振りぬき、襲ってきた刺客を一刀両断にした

 

まさか客に刺客が紛れ込んでいるとは思わなかったため、止める間もなかった

 

公の癒しの空間が一瞬にして血の池地獄へと早変わりしてしまった

 

刺客ではない他の客はその惨状を見るなり逃げ出した

 

「息子の仇―――――――!!!!!」

 

しかし、他にも刺客がいたようで次々と炎蓮に襲い掛かってくる

 

一刀「ちょっとあんた達、こんな事をしたって・・・・・」

 

炎蓮「てんめぇ〜〜らぁ〜〜〜〜、既成事実を作る寸前で邪魔しやがって、覚悟は出来てんだろうなぁ〜〜〜」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

一刀「・・・・・・・・・・」

 

自分と戦った時とは比べ物にならないくらいの殺気

 

まるで交尾を邪魔された虎と言ってもいいくらいの形相に、刺客達も一刀も一瞬たじろいでしまった

 

そして、そのたじろぎが、刺客達の人生を永遠に終わらせる

 

炎蓮「ずらああああああああああああああ!!!!!」

 

横一文字

 

虎の気迫と共に放たれた南海覇王の刃が水平に通る

 

襲ってきた刺客は三人

 

三人とも首が天井まで吹っ飛び、絶命した

 

一刀「・・・・・なんてことを」

 

こんなことをされては、たとえ五斗米道でも治すことは不可能である

 

最初の刺客も肩から心臓にかけて切り裂かれたため即死だった

 

一刀「炎蓮さん、やり過ぎです!!!」

 

炎蓮「んあ?襲ってきたのはこいつらだ、殺されたって文句は言えねぇ」

 

一刀「この人達の言葉を聞いていなかったんですか!!!?」

 

炎蓮「んなもんいちいち聞いてられっか」

 

一刀「この人達は、あなたが殺した人達の肉親です、あなたにはこの人達の声を聞く義務があるんです!!!これが、あなたがこれまでやってきたことのツケなんですよ!!!あなたは、この人達に殺されたって文句なんか言えないんです!!!」

 

炎蓮「言ったはずだぜ一刀、英雄ってのはな如何に多くの人間に恨まれているか、如何にその恨みを背負えるかで決まるってな・・・・・なら、こいつらの怒り、恨み、妬み、これも全てしょい込んで俺はこれからも人に恨まれ続けてやんよ、それが英雄というものだ」

 

一刀「・・・・・・・・・・」

 

熱い風呂場にいるにもかかわらず、炎蓮の言葉は、一刀の背筋に寒気を齎した

 

つまり、炎蓮の理屈だと、第二次大戦における最大の功労者であり最高の英雄は、アドルフ・ヒトラーということになる

 

ということは、現代ではヒトラーは狂った殺戮者だの独裁者だのと言われているが、それは大きな誤りで、彼こそが人類史上3本の指に入るであろう大英雄ということになる

 

更に言えば、人類史上その勢力範囲図を最も広げたであろう、かのモンゴル帝国

 

その始まりであり筆頭のチンギス・ハーンも彼女にとっては英雄ということになる

 

しかし、この中国はそのモンゴル帝国に征服、制覇されているのだ

 

この事実を炎蓮が知ったとしても「大した奴だ♪」という一言をもって大絶賛するかもしれない

 

ということは、チンギス・ハーンは中国人にとっても世界的な大英雄として崇められなければならないということである

 

それとこれとは話が別などとは言わせない、辻褄が合わなくなるからだ

 

だが、他の人々に同じ質問をすれば果たしてどんな回答が返ってくるだろう

 

少なくとも炎蓮と同じ回答をする人間は果てしなく少ないであろう

 

詰まる所、炎蓮の言動はどうしようもなく独裁的な、狂人の理屈ということである

 

一刀「わかりました、ええ分かりましたとも、あなたという人間がよ〜〜く分かりました・・・・・やはりあなたと俺は永遠に分かり合えない!!」

 

炎蓮「・・・・・・・・・・」

 

一刀「俺はどんなことがあろうとも、漢王朝を正して見せます、そして!!!・・・・・あなたにこれまでの罪を全て償わせて見せます、必ず!!!」

 

炎蓮の何もかもに嫌気がさし、一刀は浴場を後にする

 

その背中は、必ずお前を死刑台に送ってやるという決意が滲み出ていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

炎蓮「一刀よ・・・・・罪ってやつはな、償うことが出来ないから罪って言うんだぜ、たとえ死んでもな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
揚州拠点・パート1
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コメント
必ずお前を処刑台に送ってやる。これで一刀は孫呉そのものを敵にまわしてしまいました。孫策さんや周瑜さんたち重鎮たちが認めるわけありません。孫権さんも怒るでしょうお母さんですから。(戦記好きな視聴者)
罪ってのは結局どう償いしようが、胸のどっかに残るんだよ、償い切るなんてことは一生ありえないといい切れる。(未奈兎)
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