風見幽香 〜 1万2000年の歴史2 『普通の旧友だった彼女』
[全2ページ]
-1ページ-

紅魔館のテラス。

内庭の2階のテラスにテーブルとイスを並べて、カーテンで閉め切ったまま、(吸血鬼なので太陽の日にあたらない様)レミリア・スカーレットはあくびをする。

この紅魔館では暇な時間が流れていた。

-2ページ-

居眠りしている者(紅美鈴)、読書にいそしむ者(パチュリー・ノーレッジ)、レミリアに構う者(十六夜咲夜)、それぞれ、余裕のあるゆっくりした時間を過ごしていた。

しかし、そんな者達に構わず、来訪者があった。

幽香である。

門戸を叩く幽香。

暇をもてあましていたレミリアはそれを聞いて、メイドに連れて来る様に申し付ける。

かのメイド長は、粗相(そそう)がない様に、気遣いながら、幽香を案内する。

”お久しぶり”とレミリアが挨拶(あいさつ)する。旧友であるのだ。

紅魔郷が幻想郷に来てから、もう20年は経つが、その間に何回か(特に最初の20年前の一年)会う機会があったのだ。

”ごきげんよう”と幽香が返事を返すと、レミリアは何だかんだと彼女をもてなす。

メイドに紅茶をいれさせ、お菓子を用意させ、一緒の時間を過ごすのだった。

 

「最近どうかしら?」

 

「何が?」

 

「畑は満開かしら。今は夏だから、きっと、咲き乱れているわね。」

 

「その通りよ。向日葵程、大きな花はほとんどないから。見応えがあるわよ。」

 

しばらく時間を過ごすと何を思ったのか、テラスに付いているカーテンを幽香がめくる。

レミリアはさっと身を隠す。

幽香がカーテンを閉めると、レミリアがテーブルの下からひょこっと顔を出す。

それに”フフッ”と笑う幽香。こうして、午後のティータイムは過ぎていくのだった。

説明
風見幽香が幻想郷巡りをする話。
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
530 530 0
タグ
東方Project 風見幽香 レミリア・スカーレット 

廃人覚悟の字書きさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。


携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com