スマブラ Stern des Lichts 65 〜大魔王・ガノン〜
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 魔王ガノンとの決戦が、始まった。

 決戦に挑むのは、リンク、ゼルダ、ガノンドロフ、そしてシャドウの四人だ。

 

「弱点は尻尾だ! そこを狙え!」

「ああ、カオススピア・バラージ!」

 シャドウは無数の光の矢を魔王ガノンに放つ。

 突き刺さった部分から爆発が起こり、魔王ガノンに大ダメージを与える。

「行きなさい、ファントム!」

 ゼルダは魔力でファントムを構築する。

 ファントムは魔王ガノンを切り刻んだ後、塵に戻っていった。

「斬岩」

 ガノンドロフは大剣で魔王ガノンを斬りつける。

 大剣は命中率が悪かったが、ファントムの援護で当てる事に成功。

「おりゃあっ!」

 リンクは魔王ガノンの下をくぐり抜け、尻尾目掛けて斬撃を繰り出す。

 魔王ガノンは大ダメージを受けながらも、四人の様子をじっと伺っている。

 

「一体、何をするんだ……?」

「リンク、油断大敵です。相手は強烈な攻撃を仕掛けるのかもしれません」

「ありがとう、ゼルダ」

 ゼルダの言う通り、何が来るのか分からない。

 リンク達は油断せず、魔王ガノンを睨み返した。

 

「カオスブースト! はっ! ふっ! いくぞ!」

 シャドウはカオスエメラルドの力で速度を速め、魔王ガノンに連続で打撃を与える。

 リンクは回転斬りを繰り出し、古代兵装・剣を抜いて魔王ガノンに癒えない傷をつける。

 ゼルダはディンの炎を放って遠距離から攻撃し、ガノンドロフは大剣と拳で攻撃した。

 

「まだ攻撃をしない……か」

「いつ強烈な攻撃が来るかは分かりませんよ」

「ああ、決して油断してはならない」

 一瞬の油断が死を招く。

 シャドウ、リンク、ゼルダ、ガノンドロフは緊張感を持って魔王ガノンと戦う。

「はぁっ!」

 シャドウは狙撃銃を構え、魔王ガノンの尻尾を狙撃する。

 狙撃できる余裕がなくても成功するほど、シャドウは銃の扱いに長けていた。

「半分削ったぞ」

 魔王ガノンの動きが少し鈍る。

 これで、魔王ガノンの体力は半分になったのだ。

「一気に行くぞ!」

「はい!」

 ゼルダは魔法で魔王ガノンの動きを制限し、ガノンドロフは大剣を一閃する。

 そして、リンクは魔王ガノンに突っ込んでマスターソードで連続で斬りつけた。

「グオオオオオオオォォォォォォ!!」

「……!」

 魔王ガノンは腕を交差させて力を溜め、ビームでシャドウとゼルダを薙ぎ払った。

 巨大な岩を一瞬で泥に変えるほどの威力を持つそのビームをシャドウは避ける事ができなかった。

 ゼルダは何とか緊急回避でかわすが、かわした後には、瀕死のシャドウがいた。

「……なんて威力だ……。身体が動かん……」

「大丈夫ですか、シャドウさん! 勇気の女神フロルよ、彼の者の傷を癒したまえ!」

 ゼルダはフロルの力を借りて、瀕死のシャドウの傷を癒した。

 これでシャドウはまた、戦えるようになった。

 

「グオオォォォォォォォ!!」

 攻撃を食らい続け、攻撃的になった魔王ガノンは、その肉体から禍々しい瘴気を発する。

 周囲の空気が不快な湿気を孕み始める。

 今、魔王ガノンの近くにいると、まともに攻撃ができなくなるため、シャドウ達は魔王ガノンから一旦離れた。

「グオオオオオオオォォォォォォ!!」

「カオスバースト!」

「力の女神ディンよ、その炎で悪しき者を焼け!」

 魔王ガノンは両腕を交差させ、再び極太ビームを放った。

 シャドウとゼルダはビームをかわし、カオスバーストとディンの炎で反撃する。

「はぁっ!」

「でやっ!」

「ウグォォォォォォォ!」

 リンクとガノンドロフは、剣で魔王ガノンの尻尾を切り裂く。

 宿敵同士の二人だが、剣の腕前は互角だった。

「グオオオオオオオォォォォォォ!!」

「効かんな」

「当たりません!」

 シャドウとゼルダは魔王ガノンのビームをかわす。

 流石に三度目となれば、行動パターンも読める。

「スピンキック」

 シャドウは魔王ガノンの尻尾に拳銃を撃った後、回し蹴りを繰り出して追撃した。

「斬岩」

「ファントム!」

 ガノンドロフとゼルダが呼び出したファントムの斬撃が、魔王ガノンに命中する。

 これにより、魔王ガノンは瀕死に陥り、同時にリンクの身体も光る。

 最後の切り札を発動する事ができるようになった。

「今です、リンク!」

「あいつにとどめを刺せ!」

「ああ!」

 リンクは古代兵装の弓矢を取り出し、弦を引いて魔王ガノンを狙った。

 

「とどめだ、魔王ガノン! 食らえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 リンクが弦を離すと、無数の青い光の矢が魔王ガノンを貫く。

 古代兵装・矢が魔王ガノンの体中に突き刺さると、刺さった部分から爆発が起こる。

 その爆発が魔王ガノンを包み込み、やがて青い大爆発が起こった。

 

 そして――大爆発が治まると、魔王ガノンの肉体は完全に消滅した。

 彼のスピリッツは、そのまま空に飛んでいった。

 リンク、ゼルダ、ガノンドロフ、シャドウは、疲れが溜まったのか、ばたりと倒れた。

 

「お疲れ様、だな」

 意識を失った四人に、クラウドがケアルをかける。

 数分後に四人は意識を取り戻した。

「俺達……勝ったんだな……」

「そのようみたいですね……」

 そう、リンク達は魔王ガノンに勝利したのだ。

 シャドウが立ち上がり、辺りを見渡すと、城からは既に邪悪な気配が消えていた。

「聖地は、闇から完全に解放されたみたいだな……」

 魔王ガノンを倒した事で、闇に包まれた聖地が徐々に光に包まれようとしていた。

 まるで、大きな敵を打ち破ったシャドウ、リンク、ゼルダ、ガノンドロフを祝福するかのようだった。

 そして、魔王の城に大きな白い光の渦が出現する。

 

「この光は……!」

「もしかして、聖地から脱出できるのか……!?」

 シャドウが光の渦を覗き込むと、さらに激しく渦巻いた。

 彼はそこに飛び込めば聖地を出られると推測した。

「飛び込むぞ!」

「ああ!」

 リンク達は頷くと、シャドウと共に光の渦の中に飛び込んだ。

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 〜ベルのスピリッツ名鑑〜

 

 ガノン(時のオカリナ)

 出身世界:ハイラル

 性別:男性

 ガノンドロフが魔王に変身した姿。

 力のトライフォースに支配されており、知能を持たずただ破壊のみを繰り返す。

説明
聖地のボス、大魔王との戦い。
シャドウ編はこれで終了になります。
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