エノク書4 第十一話「メタトロンによる仕分けから正典の成立まで」
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サタン、ディスペアー(ルシファー)、アマイモン、アザゼル、ベリアルの五体は「偽善者の天使」である。

すなわち、他のマモン、ベルゼブブ、サタネル、シェムハザ等は「迷信」なのである。

確かに「聖書」に記述はあるものの、確実な所でないのである。いわゆる悪魔ではなく、信じるだけ無駄(むだ)なのである。

そういう風に、大天使である、いわば、天使の監視者メタトロンは語る。

いわば、信じるに値するのは、エルとはっきり、名前のある天使のみなのである。いわゆるメタトロンは、エルの側ではない人間、エノクが変化した姿だから、これもまた、一興(いっきょう)なのである。

神が名付けられた名前に偽りはない。

そう断言するメタトロンであった。

六番目の「偽善者の天使」もある。ラハブである。

彼はレビアタンそのものの怪物とされている。

海の怪物ラハブ、海に関連した偽善を司っている。

この様に、悪魔と呼ばれる「偽善者の天使」とは、限定的な所にあり、魔術は何でも出来る四大の術とされている様だが、それは違う。

まず、神によらなければ、不可能であった事を可能には出来ない。よって、方法論的に魔術という選択が除外されるのである。

なぜなら、エレメントの使い手とは、本物の天使か、幻想の神、自由の神、渾沌の神だからである。それに加えて主すなわちヤハウェである。

魔から離れる事で、ソロモンの様に風を操ったり、熾天使の様に火すなわち炎を操ったり出来るのである。

土を操る者は神である事から、残りの思考である水を操る者となるが良い。

 

「メタトロンよ。仕分けをするが良い。残ったものを契約として私は受諾(じゅだく)する。」

契約の天使であるメタトロンは、膨大(ぼうだい)な契約の中から幾(いく)つかの契約を選ぶ様に言われる。

「メタトロンよ。幾つかの契約を取るが良い。その他は破棄するから。シナイ山契約を取るならば、私の民ではない契約を破棄せよ。」

これが世に言う仕分けの職業、業種のゆえんである。

メタトロンは仕分けをし、その中からヘブライ民族の契約を選び取り、他の契約を破棄した。

神の言葉を聴ける者は数が限られていたから。簡単な仕事だったのである。ただし、新約の契約はまた別の機会に仕分けをするとする。「マカベア記」までの契約としている。

幻想において、一切の幻想を旧約から取り去ったのである。

これにより、正典が出来上がったのである。

なお、『聖定』の「破壊」により、「聖書」は壊される事がある。

聖なる者には、たとえ、狂気で満ちていても、「聖書」も「クルアーン」も壊されるのである。

発狂によりて、『聖定』の「破壊」を発動して、この場では、「聖書」も「クルアーン」も壊されるのである。

ただし、総合的には作り変えられ、凝結(ぎょうけつ)し、強化された真理を宿す事になる。

『聖定』の「破壊」は、狂気じみた結末をもたらすものである。狂気のあかしを残す事になる。これにより、狂っていた事を告げ知らせられるのである。

本来、「聖書」と「クルアーン」は壊せない物なのである。

説明
メタトロンによって仕分けがなされるのである。より信ずるに値する者へと、いわんや、神の方へと。
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