真・恋姫無双アナザーストーリー 雪蓮√ 今傍に行きます 第3話
[全7ページ]
-1ページ-

真・恋姫無双アナザーストーリー 

雪蓮√ 今傍に行きます 第3話

 

 

 

 

「はい、というわけで、転校生の天音雪蓮さんです」

 

「はじめまして、天音雪蓮です。残り一年間ですがよろしくお願いします」

 

「「……」」

 

(なんかみんな私のことじっと見てるんですけど)

 

雪蓮は戸惑いながらも微笑んだ

 

「きゃーーーーー!」「うおーーーーーー!」

 

「な、なに!?」

 

急に歓声が上がり何がなんだかわからない状態になった雪蓮

 

「天音さんはどちらから引っ越してきたのですか!」

 

「え、北海道から……」

 

「まぁ!北海道の冬はきっときれいなのでしょうね」

 

(かなり寒いんだけどね)

 

「はいはい!か、彼氏とか居ますか!」

 

「ちょっとそこの男子!失礼なこと聞かないでよ!、天音様に失礼でしょ!もちろん居ませんよね!」

 

「え、ええ、居ないわよ」

 

(天音様ってなによ……)

 

「「よっしゃー!」」

 

男子生徒たちは雪蓮に彼女が居ないとわかると拳を作りガッツポーズを取っていた

 

「男子生徒たちなんかには指一本触れさせはさせませんよ!」

 

「なんだよ!別にいいだろ!」

 

「よくありません!天音様が穢れてしまいます!」

 

(そ、そこまでいいますか)

 

一人引き気味の雪蓮を見て苦笑いを浮かべる先生

 

「はいはい!とりあえずあんたたち落ち着きなさい、天音さんが驚いてるわよ」

 

(先生、ナイスです!)

 

「そういうのは休み時間にやりなさい」

 

「えぇ!?ゆ、許しちゃんですか!?って授業あるんですか?」

 

「そうね、あなたは知らないのよね」

 

「はあ……」

 

「1年生以外は3時限まで授業があるのよ」

 

「そうなんですか」

 

(通りで母さんが弁当持たせたわけだ)

 

「それと転校生の洗礼みたいなものだから質問攻めは諦めなさい」

 

担任の先生はカラカラと笑う

 

(なんかみんなの目が光ってるんですけど……)

 

少したじろぐ雪蓮

 

「それじゃ、天音さんの席は……」

 

「センセー、ここ空いてます!」

 

「こっちも空いてるぜ!」

 

「何言ってんのよ!野獣どもの近くに天音様を座らせることなんてさせませんよ!」

 

「なんだよー男女差別だぞー!不公平だー!」

 

「だからうるさいって言ってんでしょうがー!まったく……それじゃ、天音さんが決めなさい」

 

「わ、私ですか!?」

 

「そうよ、これからのことなんだから自分で決めなさい、ついでに言っておくと、席替えなんて面倒だからしないからね」

 

先生は笑顔で断言した

 

「そ、それじゃ、こっちにしようかな……」

 

「きゃーー!」

 

「ちぇー」「ブーブー」

 

男女で違う反応が返ってくる

 

「あは、あはははは……はぁ」

 

(転校初日から疲れる……)

 

雪蓮は席に付くと周りの女子生徒に

 

「これからよろしくね」

 

「はい!天音様、こちらこそよろしくお願いします!」

 

「そ、その天音様ってやめない?」

 

「何をおっしゃいますか!このような美しいお方を呼び捨てなんてできません!そうですわよね皆さん!」

 

「「ええ!」」

 

(ここって、共学よね?なんでここだけお嬢様学校?)

 

「と、とりあえず、よろしくね」

 

「「はい!」」

 

「ほらそこの女子どもー授業始めるわよー」

 

先生の一言でなんとか落ち着きを取り戻すクラスメート

 

(やっていけるのかしら私)

 

雪蓮は不安になりながらも前向きに考えることにした

 

「ん?」

 

ふと、未だに視線を感じることに気づき視線を感じる方を向くと一人の女子生徒が手を振っていた

 

「?」

 

雪蓮は首をかしげなんだかわからなかったが手を振り替えした

 

「っ!」

 

女子生徒は手を振り替えしたことに満足したのかにっこりと笑い黒板に目を向けた

 

(なんだったのかしら?まあ、今は授業に集中しないとね)

 

雪蓮も黒板に目を向け歴史の授業を勉強した

 

-2ページ-

昼休み

 

「天音様!お昼ご一緒しましょう!」

 

雪蓮の周りに3人の女子生徒が目を輝かせて立っていた

 

「あ、あの、私お弁当があるから」

 

「そうですか、それは残念ですわ、では、またの機会にでも」

 

「ええ、その時はお願いね」

 

「はい!」

 

「ふぅ、これで少しは落ち着いて……」

 

雪蓮が安堵しているとどこからともなく鋭い視線を感じとった

 

「っ!」

 

周りを見回すと目を輝かせた女子数人がこちらに近づいてきた

 

「それなら、天気がいいので外で食べませんか、天音様!」

 

「え、ええっと……」

 

「さぁ!天音様!」

 

雪蓮が断る理由を考えていると

 

「はいは〜い、残念だけど雪蓮と私でお昼食べる約束してたのよね〜」

 

声をかけて来たのは授業中に手を振ってきた子であった

 

「ね、雪蓮」

 

その子は目でウィンクをして話を合わせろと言っている様だった

 

「え、ええ、ごめんなさいね、みんな」

 

「そうですか、それではまたの機会にご一緒していただけますか?」

 

「ええ、その時はよろしくね」

 

「はい!」

 

「ありがとう、助かったわ、えっと」

 

「音無優未よ」

 

「音無さん、ありがとう」

 

「気にしなくていいよ、それと私のことは優未って呼んでよ」

 

「え、いいの?」

 

「いいていいって、それに私も雪蓮って呼んでるしね」

 

優未と名乗った少女はニコリと笑った

 

「わかったわ、よろしくね優未」

 

「それじゃ、落ち着いて食べられる場所にでもいこっか、ここだと狙ってる人たちも居るしね」

 

優未は周りを見て笑う

 

「そ、そうね……それじゃお昼食べるついでに学校の案内でもしてもらおうかしら」

 

「え〜めんどくさいな〜……ま、いっかどうせ食べた後暇だしね〜」

 

「ありがとう、それじゃ行きましょうか」

 

「はいはーい、それじゃ、一名様ごあんな〜い」

 

雪蓮と優未は昼食を食べる為、教室から出て行った

 

-3ページ-

「ここならどうよ!静かでいい場所でしょ!」

 

「確かに静かだけど……」

 

優未に連れられて来た場所は屋上だった

 

「ねえ、見間違いじゃなきゃ『KEEP OUT』って書いてなかった?」

 

「そうだっけ?」

 

「それに、優未なんであなたが屋上の鍵持ってるわけ?」

 

「え?そりゃー職員室からこっそりと――――」

 

「それ以上言わなくていいわ……」

 

雪蓮は聞かなかったことにした

 

「なんでかしら、優未と話していると、とても疲れるのよね」

 

「そう?私は楽しいよ」

 

「そりゃ、あんたわね」

 

雪蓮はため息をひとつ付き

 

「まったく、冥琳の気持ちがなんとなくわかったわ……?」

 

(冥琳って誰だったかしら……今、意識もせずに出てきたけど……)

 

「どうしたの雪蓮?」

 

「なんでもないわよ、気にしないで……さ、お弁当食べてしまいましょ」

 

(ま、テレビか何かで出てきた登場人物かなにかよね)

 

雪蓮はそう結論付けて考えるのを止めた

 

「……雪蓮あなた……」

 

「?どうかしたの優未」

 

優未はじっと雪蓮の方を見つめて無言で近づき

 

(ぷに)

 

「……え?」

 

「ふむふむ」

 

(ぷにぷに)

 

「ちょっと優未?」

 

「おぉ、これは中々……」

 

(ぷにぷにぷに)

 

「や、止めなさいよ優未!」

 

「これは程よい柔らかさ……」

 

(ぷにぷにぷにぷに)

 

「や、めて……んっ」

 

「これは病み付きになるわね」

 

(ぷにぷにぷにぷにぷに)

 

「……止めなさいっていってるでしょーがー!」

 

「わわわ!っと!……あわわっ!……いったーい!」

 

優未の腕を取り背負い投げをする雪蓮、

投げられるがなんとか体勢を立て直すも躓き尻餅をつく優未

 

「はぁはぁ、痛いじゃないわよ!いきなり何するのよ!」

 

「いやーだってさー」

 

「だってじゃないわよ!事と次第によっちゃ……」

 

「おおっと雪蓮さん?その拳を下ろして頂けないでしょうか?」

 

「それはできない相談ね」

 

「いやー雪蓮のほっぺがものすごく柔らかそうだったからつい、あはははは」

 

「はぁ、もういいわよ、さっさと食べるわよ」

 

「もう、恥ずかしがらなくてもいいのに♪」

 

「……」

 

(すたすたすた)

 

「?」

 

「ふっ!」

 

(ゴチン!)

 

「あいたー!何するのさー」

 

「あら、まだ足りないのかしら?」

 

「モウシマセン、スイマセンデシタ」

 

「よろしい」

 

「うぅ〜ちょーっと位いいのにさー……」

 

今だ文句を言っている優未を無視して昼食を取り始める雪蓮

 

(それにしても、優未とは話しやすいのよね)

 

「いつまでいじけてるのよ、早くしないと案内してもらう時間がなくなっちゃうじゃない」

 

「ぶー、わかったよー……頂きまーす」

 

「ふふ」

 

雪蓮は微笑みながら優未と昼食を済ませた

 

-4ページ-

「ここが科学室ね」

 

昼食後、優未に学校内を案内してもらっている

 

「ふーん、やっぱりきれいね、この学校自体新しいの?」

 

「確かまだ10年も経ってないと思ったけど」

 

「へーそうなの」

 

「次はどこに案内する?」

 

「そうね、ほかにどんな場所があるの?」

 

「えっとね、特殊っぽい場所だとパソコン室でしょ、部活棟、あとは建設中だけど博物館くらいかな」

 

「美術館?珍しいわね、大学とかならわかるけど高校で美術館って」

 

「理事長の趣味みたいよ、何がしたいんだかわからないけどね」

 

 

「ぶるぁぁくょぉぉん!誰かしらん、私の噂をしてるのは……まさかご主人様かしらぁん!ああん!今すぐ抱きしめにいきたいわん!」

 

「っ!」

 

「ん?どうしたんや、かずぴー」

 

「いや、なんか急に寒気がしたんだけど」

 

「新学期そうそうに風邪か?」

 

「ん〜違うような気がするけど、部活今日はないし早めに寝るかな」

 

「それがいいかもしれんな」

 

 

「ん?どうしたの優未」

 

「いや、ちょっと思い出したくないことを思い出しただけだから……」

 

「?ならいいけど、理事長ってそんなに変わり者なの?」

 

「そっか、雪蓮は知らないんだよね、なら銅像見ればわかるよ」

 

優未は歩き出し下駄箱へと向かった

 

「……これが理事長」

 

「……」

 

雪蓮は銅像を見て引いていた

 

「やっぱりそういう反応だよね普通」

 

「本当にこんな人が理事長なの?」

 

「残念ながら……」

 

「……」

 

(ただの変態じゃないのよ、坊主頭にもみ上げを三つ編みって……)

 

「雪蓮の思ってること多分当たってるよ、でもみんなのことを思ってはいるみたいだけどね」

 

「うっふ〜ん、あらん?こんな所に私の可愛い生徒が居るわん」

 

「ひっ!」

 

雪蓮は振り返りその姿に戦慄を覚えた

 

(筋肉モリモリのマッチョが紐パン穿いてるやっぱりただの変体なんじゃ……)

 

「あら誰かと思えば……雪蓮ちゃんと優未ちゃんじゃないのん」

 

「どもー」

 

「な、なんで私の名前知ってるのよ?」

 

「それは、私の可愛い生徒たちだもの覚えてるに決まってるわよ」

 

(悪い人ではなさそうだけど……なんで捕まらないの?)

 

「ところで、優未ちゃん?」

 

「はい?」

 

「お師匠様が探してたわよ」

 

「げっ!……」

 

「どうしたの?」

 

「いや、なんでもないよ、理事長、それじゃ放課後伺うと伝えて置いてください」

 

「わかったわん、伝えておくわ、さ、そろそろ授業が始まるから戻りなさい」

 

「はい、失礼します」

 

「がんばるのよ、特に雪蓮ちゃん」

 

「え、私ですか?」

 

「そうよん、引っ越してきたばかりなんだからね」

 

「は、はい」

 

「それじゃ、私も行くわね、それと私のことは貂蝉と呼んでくれるとうれしいわ」

 

そういうとクネクネと腰を振りながら学校へと戻っていった

 

「……変わってるわね理事長って」

 

「あはは……気にしたら負けだよ雪蓮、さ、教室に戻ろうよ、そろそろ戻らないと私がみんなに苛められそうだし」

 

「あら、ならもう少し連れ回そうかな〜」

 

「勘弁してよー」

 

「あはははは」

 

雪蓮と優未も教室に戻っていった

 

-5ページ-

「ちょっと優未さん!少し天音様を独占しすぎですわよ!」

 

「え”それはその……」

 

(どうやら既に苛められるのは決定だったみたいね)

 

優未は雪蓮に助けを求めるように目で訴えかけていた

 

「優未に学校の案内をしてもらってだけよ」

 

「「ええぇぇ!」」

 

「な、なに?」

 

「あちゃー」

 

優未は顔に手を当てていた

 

「優未さん……ちょっとこちらに」

 

「あ、あははは、お手柔らかに……」

 

優未は教室の外に連れられていった

 

「いや〜〜〜〜〜〜!」

 

優未の叫びが学校中に響き渡った

 

「な、なに!?」

 

「天音様は気にしなくても良いことですわ」

 

(そう言われても……)

 

教室に戻ってきた優未は心底疲れ果てていた

 

-6ページ-

「ちょっと大丈夫なの?優未」

 

「大丈夫だよ〜、まだ純潔は守ってるから」

 

「随分恐ろしいこと言うわね」

 

「あはは、それだけ雪蓮が人気だって事だよ」

 

「理由になってない気もするけど、これからどうするの?なんか用事があるみたいなこと言ってなかったっけ?」

 

「ああ、それなら大丈夫どうせ私の家に居るだろうしね」

 

「そう」

 

「これから何処か行く?」

 

「ん〜今日はこれで帰るわ、なんだか疲れちゃったし」

 

「あ〜そうね、あんな状況だったしね」

 

「ええ」

 

苦笑いを浮かべる雪蓮

 

「そ、それじゃね優未また明日」

 

「うん、また明日〜」

 

(さてと、これから色々大変そうだけど優未が居れば楽しくやっていけそうね)

 

雪蓮は一人、家への帰り道なか不安もありつつも楽しくなりそうだと思っていた」

 

「……さて、あのお方が待っているから早く帰らないとね」

 

「これからどうなるのか楽しみだよ、雪蓮……」

 

優未は雪蓮の後姿を見送りながら呟いていた

 

-7ページ-

葉月「はい!今回で第三話です!」

 

雪蓮「そうね、今回は前回の後編って感じね」

 

葉月「そうですね、行き当たりばったりとも言いますが」

 

雪蓮「それより、なんか見ちゃいけない人が居たんだけどあれは出してよかったの?」

 

葉月「一応ああ見えても理事長ですからねあの人」

 

雪蓮「確かにアニメだと理事長として出てきてはいたけど」

 

貂蝉「あらん?私の噂をしているのはここかしら?」

 

雪蓮「出たわね、筋肉ダルマめ」

 

貂蝉「誰が筋肉ムキムキ妖怪ですってー!」

 

葉月「そこまで言ってねえぇよ!」

 

雪蓮「お子様にはお見せできないわねこいつは」

 

貂蝉「そんなことより、あなた」

 

葉月「え、俺ですか?」

 

貂蝉「そうよあなた、中々私好みね、ご主人様には勝てないけどね」

 

葉月「ひっ!」

 

雪蓮「ちょっと!こいつならともかく一刀には手を出したら許さないわよ!」

 

葉月「あ、あの雪蓮さん!?それひどい!」

 

雪蓮「だって私、一刀一筋だもん♪」

 

貂蝉「あらん、それは残念ね」

 

葉月「生贄!?俺、生贄ですか!?」

 

雪蓮「そ♪」

 

葉月「ひどい!」

 

貂蝉「ぐふふ、ちょっとあっちに行こうかしら」

 

葉月「いやーーー、助けてーーー!まだ、死にたくなーーーーい!!」

 

雪蓮「つれられて行っちゃったわね、ま!一刀を死守できたからいいけどね♪」

 

雪蓮「それじゃ、みんなー次回も見てくれるとうれしいわ、それじゃーねー♪」

説明
お詫びというかなんと言うか
ものすごく雪蓮の性格が変わってしまっている気がします
なので、そこらへんを踏まえてみていただけると助かります

ご意見、ご感想やこんな場面が見てみたいとかありましたお気軽に書き込んでください。
そのうち個別シナリオを書こうかとも思っていますので

2009/11/30 誤字・文言修正(美術館と博物館を間違えてましたorz)
2011/03/13:誤字修正
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
14435 11497 125
コメント
F458様>おぉ!今更ながらなんてとんでもない!誤字報告ありがとうございます!(葉月)
今更ながら4Pの真ん中「戦慄」では?(F458)
PON様>特に意味はありませんでした!頭に浮かんだのがそれだったんで。確かに雪蓮は温かい地方のイメージかも(葉月)
雪蓮なら北海道みたいな寒い地方じゃなくて沖縄とかの方がいいんじゃ…?何か意味があるなら話は別ですが。(PON)
こう言う雪蓮も、ええわ~♪(杉崎 鍵)
ふりまわされる雪蓮なんか見たことない(rababasukan)
名物校長として近所でも評判ですよw(ブックマン)
ん〜、一刀くんがいるフランチェスカだから3年って男子いなかったような・・・(まーくん)
博物館もあるな、たしかだけど。次回を楽しみに待っています。くれぐれも無理をなさらないように(雄)
誤字?:筋肉モリモリのマッチョが紐パン穿いてるやっぱりただの変体なんじゃ……)←変態なんじゃ……(トウガ・S・ローゼン)
タグ
恋姫†無双 真・恋姫†無双 雪蓮 孫策 貂蝉 

葉月さんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。


携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com