★66 Passing each other
説明
「大丈夫さ 百瀬の大事な人に対して 
酷いことなんてできるわけないだろう」
叔母の手から落ちたナイフを確認すると
開放し そのまま百瀬に向き合い
安心させるために、頭を撫でた

百瀬「あ…」
岡科「Oh!」
奈々「流石じゃない ってて」
腕の痛みがひどいようだな…
岡科「ふぅむ 救急箱はいつものところにあるのですヨ」
「いつものところって言ったって」

叔母さんが急いで奥の方に駆け出し 戻ってくる
何度もごめんなさいと言いながら、奈々姉の治療をしていた

「で、このおっさんはいったい誰?」
百瀬「お父さんのお弟子さんよ」
岡科「一番弟子ですヨー!」
「このおっさんが?」
百瀬「今世界で注目されてるデザイナーの一人よ
…といっても、私もモデルのお仕事してて知ったんだけどね」

岡科「それにしても良かったヨ〜ン」
そういうと百瀬の手を取って泣き出した

岡科「やっと会えましタ 話せば長くなりマス

10年前 修行を終えて
独り立ちして、海外で一旗揚げてやろうと
渡欧してた時のことです
何もかもうまくいかなくてふさがってたトキ
師匠から、一通の手紙が届きましテ

その時の私は、それが激励の手紙だと思って
封を切らずにそのまましまっておいたのです
手紙を読んだら、心が折れて出戻ってしまうカラ

そして、半年前。
すっかり忘れていたそれを開いて、私は真っ青になりました

師匠は病床の身で、私に後を託す内容だったのです
会社も恐らく畳まなければならないコト
最後の願いは
知り合いの家の傍にアパートを借りているカラ
妻子と彼の間に立って、仲を取り持ってほしい
できればタスケテあげてほしいと

慌てて帰国するも、指定されていた場所は
すでに空き地
師匠の知り合いも、妻に詳細を聞けばわかると
名前もわからずじまいで
現場に行くと不審者扱いされるわで そのまま引き返しましタ

私も拠点は海外なので、やっと二回目の帰国デ
今日は師匠の親友…といっても疎遠になっているらしいのですが
彼を訪ねようかと思っていたのデス」

(続く)

+++
まだ書きたいんですが字数制限が!
長いですが、読んでいただけると嬉しいです

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コメント
>ふかやんさま 彼はお話にかかわってくるキーパーソンなのかも、過去におっぱらっているんですよねw(みらくる☆)
この人、百瀬のお父さんの弟子だったのか…人は見かけによらないというけれど、意外だったな。(ふかやん)
>mokiti1976-2010さま そうですね!なんとか山は越えたようです おっさん、遅すぎですね(みらくる☆)
まあ、何はともあれ後は親父殿に真実を聞くのみですね。(mokiti1976-2010)
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