小鳥の空 2話 「負剣道!(前編)」
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         -----放課後------

 

「・・・・・・・・・。」(もきゅもきゅ)

 

昼食ナシが大分効いてきたので私は購買で買ったものを食べていた。

迫さんは部活動見学したいから・・・と、言い残し、フラフラとどこかに行った。

よって、今この教室にいるのは私一人だ。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・ぽつーん・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

「寂しいなー、私」(ボソ)

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「・・・・剣道部。・・ふむ、おもしろそうだな。」

 

俺はめぇーんとか、どぉーとかの叫び声が聞こえる巨大な建物を見上げてて呟いた。

剣道自体はまるで経験がないが俺も一応は男。剣とか刀にロマンを感じているため、興味はある。見学してみるのも一興と思い俺は剣道場に入ろうとした。

その瞬間だった。

 

「ん?もしかして転校生さん?」

「!?」

 

何も気配を感じていなかった背後から急に声をかけられた。

振り向いてみると長い茶髪をポニーテールのように縛った男のような女のような人が立っていた。

 

「ちょっとちょっと、そう怖い顔しないでよ。君のクラスメートだって。」

「!もしかして同じ2-Cの・・・・?」

「うん。僕、国立ささら。よろしくね?」(ス・・・)

「お、おう。」(ガシ)

 

俺は国立の握手に応じて力強く返した。今朝のことも少し反省していたの今回は少し意識してみた。束紗と同じで第一印象は穏やかそうな人である。

 

「で、何か用かな?入部なら大歓迎だけど・・・。」

「あ、あー、悪いが見学だ。でも、ま、おもしろそうだったら入るけど・・・。」

「そう・・。なら存分に見てってよ。」(ニコ)

 

軽く微笑みながら国立は玄関から剣道場の扉まで歩き、その扉を開いた。

 

「皆ぁー!!今日は見学(ギャラリー)がいるから気合の入った練習をするよぉー!!」

「「「「うっす!!!!!」」」」(野太い合唱)

「・・・・おいおい。」

 

国立の言動に多少呆れつつ、俺は剣道場の冷たい板の間に足を踏み入れた。

 

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「ぷっふぁ〜。これは晩御飯いらないねー。」

 

私は教室の鍵を閉めながら独り言を呟いた。

満腹である。余は満足じゃ。

なんて事を考えながらもしっかりと鍵を閉め、職員室に鍵を返しに行った。

 

「・・・あ。そういえば今日部活あるんだった!!」

 

1階の階段を下りきった所にある部活動黒板を見て私は思い出した。のんびりアンパンを食べている暇などなかったのだ。すっかり忘れていた。

 

「や、やばいよ!?絶対完全に遅刻だよ!!うわーん!ささにおーこーらーれーるー!!!!」(ビュン)

 

職員室前の鍵入れに鍵を投げ込む。入らなかったが気にしない。ことりにとって、それどころではなかったのだ。

私は、急いで剣道場に向かおうと廊下を疾駆した。

 

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バッシィィィイイイイン!!!

 

「面アリ!!」

「・・・・・・・・。」(ズズー)

 

俺はらくれんのコーヒー牛乳を飲みながら剣道の練習を眺めていた。うむ。確かにこれはイケる。

意外とおいしかったコーヒー牛乳に思いを馳せながら国立に目を移した。

 

「だしゃぁぁああ!!」

「お?」

 

ちょうど試合稽古が始まったとこらしく部員の一人が国立に踏み込み、打ち込もうとしていた。

 

が、

 

カッ!

 

「・・うん。踏み込みはいいよ?でも・・・!!」

 

カシッ!バシィ!!

 

あっさり竹刀を受け止め、弾き、相手にすばやく打ち込んでいた。結構強いようだ。打ち込まれた部員は負けたことからため息を吐いた。そしてその部員に国立は丁寧にアドバイスをしている。

 

「さっきも言ったけど踏み込みはとってもいいよ。だからもうちょっとだけ体勢を低くしてみて。そして肘から先だけじゃなくて体全体で構えるといいよ?肩の力をいれずにね。めげずに頑張ろうね?」(にこり)

「う、うっす!!」(ビシッ)

「・・・・・。」

 

その部員は敬礼をした。よほど尊敬しているみたいだ。はたから見たら変なものではあるが笑わなかった。恐らく国立はここの部員全員に慕われているのだろう。俺には到底真似が出来ないことだ。

だが、敬礼はやりすぎじゃないか?っつーかここの部員は全員こんな感じなのか?だったらもう宗教じみてるな・・・。

と、どーでもいいことを考えているとまっすぐこちらに向かって走る音が聞こえてきた。そして、剣道場の入り口前で止まったと思った瞬間・・・

 

ガラッ

 

「お、遅れましたー!!」

「!束紗。」

 

束紗ことりが息を切らしながら勢いよく扉を開けた。

 

「あ、遅かったねことり。何かあったの?」

「い、いや、その・・・。」

 

ごもる束紗。たしか昼メシ食い損ねたから教室で食ってたんだったと思う。それを正直に話すのもどうかと迷っているようだ。・・・何を迷っているのかは知らないが怪しくとられてもかわいそうなので一応フォローをしておこう。

 

「昼休み俺のせいで昼食食い損なったんで教室で食ってたんだ。」

「昼休み中何してたの?」

「え、え〜と・・・。」

 

またも口ごもる束紗。国立は恐らく興味本位で聞いたのだろうが束紗は説明しづらそうだった。無理もない。俺でもあのやりとりを話すのははばかられる。ここも無難にフォローしとこう。

 

「俺に学校の施設案内してくれてたんだ。おかげで助かった。」

「そうなんですか。さすがだねことり。」

「いい、いえいえ、大した事ナイデスヨ!あは、あははははは!?」

 

嘘をついてしまったがごまかせれたようだ。あーよかった。束紗は笑ってごまかしながら俺にしか見えない角度で親指を立てている。それは『グッジョブ』と、言っているようだった。それはを見た俺は苦笑した。

 

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ささら「やはー♪舞台裏だよー♪」

さこ 「テンションたけぇな。まぁ分からんでもないが・・・。」

ことり「ささはいっつもこんな調子だから・・・。」(苦笑)

 

おいおい。俺を置いて談笑しないでくれよ。寂しくなるじゃないか。

 

ささら「どうせ寂しい人なんだからそのくらい我慢してよ。」

さこ 「・・・・(意外とこいつ腹黒いな・・・)。」

ことり「・・・・(よ、容赦ない・・・・・・・)。」

 

・・・・お、俺がいったい何をしたというんだ。何故、こんなにも・・・・!

 

ささら「・・・胸に手を当てて考えてごらん?そうすれば---」

 

そうすれば?(一応胸に手を当ててみる)

 

ささら「ガードが出来ない。」(ドロップキック)

 

バキャァ

 

ひゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・(穴に落ちていく)

 

さこ 「・・・お、鬼だ。鬼がいる。」

ことり「わ、私がごもってた理由わかったでしょ・・・?」

さこ 「お、おう。俺も助けてくれよ?」

ことり「う、うん。協力しないと生きてけないからね・・・。」

さこ 「・・・(じょ、冗談だと信じたい・・・)。」

ささら「さて、邪魔者は排除したし次回予告!!」

さこ 「(作者邪魔者扱い・・・)今度は後編だが・・・その前にキャラ設定をはさむ。」

ことり「私たちの詳細設定だよ?楽しみだなぁ〜。」

 

わいわいきゃいきゃい

 

(ささらが作者を落とした理由・・・未だに絵が作られていないから・・・だそうです。ついでにサムネイルは迫迫君のものです。はぁ。なんでこんな役目ばっかり・・・。)bySAYOさん

 

説明
新キャラ登場!
でも、まぁ書き始めだから新キャラもバンバン出るだろな。

さ、それは置いといて今回は部活動編です。
閲覧者はのんびり見てください。
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