真・恋姫†無双〜黒の御使いと鬼子の少女〜 115
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【アァ……?】

 

 俺の姿を認識した悟鬼は首をかしげてその姿を見つめる。まぁ、分からないでもない。なんせ

 

「よいせ、っと」

 

 豪天砲を構えているのだから。

 

「……ッ!」

 

 狙いはすでに定まっている。俺は躊躇なく引き金を引いたが、ズンッと重々しい反動が

体を通り抜ける。そして、爆音と共に杭が打ち出される。

 

 予想より反動が強い。だが、御せないほどではないっ!

 

「おぉおおおおおおお!!!」

 

 気合いと共に引き金を引いていく。六発全弾撃ち放ち、豪天砲の支えるための持ち手と共に逆手で持っていた刀を順手に持ち替え、豪天砲と共に構えて吶喊する。

 

 放たれた杭はすべて相手の足元へと着弾し、姿勢を崩す。

 

【ッ!!!】

 

 立て直す直前に俺は豪天砲をすでに振り下ろしていた。だが、それを許す相手ではない。不安定な姿勢でも強烈な一撃を繰り出す。その瞬間、

 

【ガ、アァ?!】

 

 俺は豪天砲を手放した。宙に浮いた豪天砲は勢いよく飛んでいき、俺の後ろの壁にめり込む。だが、これでっ!

 

「おぉおおおおおおお!!!」

 

 俺は全力で一撃を振り抜き、

 

【ギガッ、カ、ァ……】

 

 悟鬼は膝から崩れ落ちた。

 

「……ふぅ、やっぱり人体を支配している以上はそうなるわな」

 

 俺は振り抜いたのは空になった左手の拳だ。そして狙ったのは顎先。

 

(どんな巨漢だろうが、ここばかりは鍛えようがないからな)

 

 顎を殴られると人の頭は揺さぶられてまともに動けなくなる。白装束として存在している状態であれば効くかどうか怪しいところだが、今のこいつであれば話は別だ。宿主の体が動かなければどうしようもない。

 

 俺は極力折れたところに影響が出ない範囲で動けないように縛る。

 

(たく、こんなところでたんぽぽの縄縛りの術が役に立つとは思わなかったな)

 

 嘆息混じりに縛り上げて空を見上げる。

 

「さて」

 

 ここからだがどうするかなんて思っていると、きらりと空で何かが光った。

 

「…………あ〜」

 

 何となく察した。その光はだんだんと筋肉ダルマの形になってヒーロー張りの着地ポーズを決めた。

 

「待たせたわねぇんっ!」

「……別に待ってるわけではないが、まぁタイミングがいい」

「でしょん? 話を聞いてからタイミングを待ってた甲斐があったわぁん」

 

 色々とツッコみたいことはあるが、めんどいのでそのまま流して聞きたいことを聞く。

 

「……どうにかできるか?」

 

 と言って魏延を指さす。

 

「そのために来たのよん」

 

 なんて話していると豪天砲を回収した厳顔がやってくる。

 

「御剣よ、こやつは何者だ?」

「あ〜、一応俺の知り合い」

「一応はひどくなぁい?」

 

 正直、この姿の時は一応にしておきたい。いや、マジで。

 

「……まぁ、悪人ではなさそうだな」

「うふんっ! ご理解感謝するわぁ」

 

 バチコーンッ! とウィンクをかますが、厳顔は割とさらっと流して俺に語り掛ける。

 

「で、生け捕りにしたのはどういう訳だ? 助けられないのではなったのか?」

 

 その言葉には圧が滲む。

 

(そりゃそうだよな)

 

 あんなことを言ってたのに結果として生け捕りにしたんだから。

 

「……まぁ、諦めたくなくなっただけだ」

「……そうか」

 

 さすがにぶっきらぼう過ぎたか? と思っていたところに厳顔が頭を下げる。

 

「……魏延の命を救ってくれたこと、感謝する」

「……いや、頭を上げてくれ」

 

 一度は見捨てようとしたのだ。

 

(頭を下げるほどの礼を受けるのはちょっとな……)

 

 と思っていると下がっていた頭が上がる。

 

「いや、過程がどうあれ助けてくれたのは事実。下げぬは武人の恥よ」

 

 彼女の一言に俺は頷いた。

 

「では、受け取るとしよう」

 

 さて、礼の話は済んだので、次にすべきことをしよう。

 

「んで、どうするんだ? 小町」

「これを使うのよんっ!」

 

 と、ブーメランパンツから取り出したのは……

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「……なんだそりゃ?」

 

 数十の節の付いた細い棒のような物だった。ただ、

 

「……硬鞭ってやつか?」

 

 どこぞの盗賊を壊滅させたときに拷問に使っていたと思われる物を見たことがある。

 

「正しくは打神鞭ってやつよん」

「ん? どっかで聞いたような……?」

 

 とは言いったものの、正直ピンッとは来ていないのだが。

 

「あらん? あなたがいた時代ではこれが出てくる話はまだ日本に来てなかったと思うわよん?」

「そうなのか?」

「確かこれが出てくる本が日本に来たのは江戸時代あたりのはずよん」

 

 俺の世界で読んだ、って気はしないな。漫画はしょっちゅう読んでたが。

 

「とはいえ、本自体は存在してるし、もしかしたらお師匠さんが持っていた可能性もなくはないわねん」

「……あ〜、そうかも」

 

 師匠、意外と本持ってるんだよな。戦術書とかそんなの以外にも。もしかしたらその中にあったのかもしれない。まぁ、そこらへんはいい。大事なのは、何ができるかだ。

 

「んで、その打神鞭ってのはなんなんだ?」

「この打神鞭はね、仙人を殺して封印するために作られた武器なのよん」

「仙人を殺すぅ?」

 

 かなり物騒な言葉なんだが。

 

「てか、殺しちゃダメだろ」

「大丈夫よん。これはレプリカ。ようはそれをまねて作った偽物よん」

「偽物?」

「そ。だから本物みたいな効果はないわん」

 

 という事は、

 

「殺して封印ってのはできないってことか?」

「ええ。でも、その代りある効果を抽出してるのよん」

「効果の抽出?」

「これはね、人の心を打ち据えることができるのよん」

 

 ……なるほどっ!

 

「つまり、こいつで悟鬼を」

「しばいちゃいましょう、ってわけよん」

 

 俺たちのその会話を聞いた途端、悟鬼は逃げるように身動ぎをする。しかし、普通に縛るよりは緩めとはいえ、逃げられるほどではない。

 

「使い方は?」

「しばく相手の名前を言ってから叩けばOKよん」

 

 そう言いながら小町が打神鞭を差し出してくる。俺は差し出されたものを受け取った後で一度振って確認をした後で今も逃げようとしている悟鬼を見下ろす。

 

「さて、悪い鬼には折檻しないと、な?」

 

 俺はそれだけ言うと、鞭を振り上げた。

 

「雪華にしたことの分、ここできっちり返させてもらう」

 

 俺はどこに振り下ろすか完全にイメージして、

 

「俺が叩くのは、悟鬼。お前だ」

 

 名を告げて振り下ろした。

 

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「…………ふぅ」

 

 俺は悟鬼が完全に消滅したのを確認してから額の汗をぬぐった。

 

「3000発叩いてようやく消えたか」

 

 まぁ、依り代が若干残ってはいるが、もはや力は感じない。影響はないだろう。まぁ、骨折の痛みで唸ってはいるが、死ぬよかマシだ。

 

「……終わった、のか?」

「ああ。まぁ、捕らえる時に骨を折ったが、それ以外は無事だ」

 

 骨もできるだけきれいに折れているだろうから、治りもそれなりに早い、はず。

 

(……たぶん)

 

 何せ、医術の知識というのは自分の怪我の具合がどの程度かが分かるぐらいだ。治療もそこまで専門的な物ではない。

 

「とりあえず、仲間が来たらゆっくり休めるところまで運ぼう」

 

 担架は用意してあるから、それに乗せて運んでやれば問題ないはずだ。

 

「助かる」

「とりあえず、これで一件落着か」

 

 ただ、懸念もある。それを小町に尋ねる。

 

「小町、白装束はこいつら以外にもこの国にいると思うか?」

「今のところは感じないわねん。それに、目的としては雪華ちゃんを連れ去ることでしょうから、ここまでやって失敗した以上、諦めるか別の手を打とうとするはずよん」

「てことは、しばらくは襲撃は無そうか」

「そうね。この国に向けてはなさそうねん」

 

 濁した言い方をする小町だが、何が言いたいのかは分かってる。

 

「他所で何かしら準備を進めるってことか」

 

 次の一手のための下準備。学問の神にもなっている奴だ。すでに別の何かに向けて暗躍しているに違いない。そもそもだ。

 

(ここまでの式神を用意できるという事は、既に拠点を構えているだろうな)

 

 それに、俺の一撃の傷もある。式神を作成するにも治療するにも拠点がなければどうにもできないだろう。

 

「……ここらへんで奴が拠点を構えられそうなところはあるか?」

「あいつの記憶を消す術がある以上はどこでも作れるわねん。ただ、少なくとも三国の中にはないと思うわよん」

「根拠は?」

「目立つからかしらね。この大陸の勢力はだいたいまとまりつつあるわん。その中で何かしら行動を起こせば、異常を感じた領主が動くでしょうし、私たちにも感づかれるわん。道真も涼州の時みたく万全の状態ならいざ知らず、手負いの状態で私たちと事を構えるのは得策じゃないって分かってるはずよん」

 

 なるほど。

 

「しかし、仮に他の場所に行くとして、この辺りで落ち着いて構えられそうなところってあるのか?」

「そうね、ぱっと思いつくのは二つかしらん?」

「二つ?」

 

 と話していたところで多くの足音が聞こえてきた。

 

「この話はまた後でした方がよさそうねん」

「そうだな」

 

 そこで小町がいったん離脱して、俺は仲間と合流する。その後は魏延を寝台まで運んで、厳顔と今後の話をするために軍議をする部屋へと通された。

 

「さて、まずは此度の件、真に感謝する」

 

 開口一番、厳顔はそう言って頭を下げた。

 

「桔梗……」

「ふっ、紫苑。お主もこの陣営に加わっておったか」

「ええ。今はこちらの方々がご主人様よ」

 

 そう言って紹介された桃香は頭を下げる。

 

「私は劉玄徳。この陣営を率いている者の一人です。よろしくね、厳顔さん」

「で、俺が北郷一刀。一応、天の御遣いってことで名が通ってる」

「ほぉ、もしやとは思っていたが、白の御遣いとやらも劉備の陣におったのか」

「あれ? 俺、結構有名になってたと思ってたけど……」

 

 と、若干ショックを受けたような表情を見せる北郷に紫苑さんが訳を言ってくれた。

 

「ここは都からは離れていますからね。情報が届くのも他に比べるとどうしても遅れてしまうのです」

「まぁ、要は田舎という事だ」

 

 豪快に笑う厳顔。

 

「しかし、そんな二人の天の御使いが何故こんなところへやってきたというのだ?」

「それは私が説明するわ。まず、黄巾の乱から始まった混乱が反董卓連合の大戦へとつながったのは知っているわね」

「そのぐらいは把握しとるわ。しかし、そこからの情報がなかなか入らんかった。入ってきてもどうにも信用できん噂話だ」

「じゃあ、そこからは俺が」

 

 と、北郷が続きを話す。

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「まず、反董卓連合の戦で董卓は敗北、そこから一気に各地の諸侯が群雄割拠を始めていったんだ。で、現状それも集約しつつある」

「ふむ」

「董卓を筆頭に、袁紹、袁術、公孫賛、馬騰などがもう脱落している」

「ちょっと待てっ! 袁紹に馬騰だと!?」

 

 そこで厳顔は思わず席を立つ。

 

「袁紹と言えば三公を輩した名門一族、それが負けたというのか!? いや、それよりも西涼の馬騰と言えば雲すら切り裂く豪槍の使い手と言われるあの馬騰がっ!?」

 

 厳顔の驚きに俺が返事を返す。

 

「馬騰に関しては他のとは若干経緯が違うが、俺が見届けてる」

「なんと……」

 

 彼女はそこで力が抜けたようにドカッ!と椅子に座る。

 

「……叶うのであれば一手、手合わしてみたいとは思っておったのだが」

「その言葉、馬騰さんも喜んでいると思うよ」

 

 俺の一言に厳顔は引っかかりを感じたのか、俺に問いを投げる。

 

「その口調、もしや馬騰と」

「ああ。短い時間ではあったが、師匠のような人だった」

 

 俺は知らぬ間に拳を握り締めていた。

 

「……そうか。悪いことを聞いた」

「いや。気にしてたらあの世から“いつまで気にしてるんだ馬鹿もの”ってどやされちまう」

 

 思わず肩を竦めながら手を上げると優し気な笑みを厳顔は見せる。

 

「うむ、馬騰の人となりがその一言で想像できるわ」

 

 “さて”と厳顔は話を戻した。

 

「で、袁紹たちは滅亡したという話だが、」

「あ、滅亡はしてないですよ。私たちの所にいますし」

「…………どういうことだ?」

 

 桃香の一言に厳顔の表情に混乱の色が浮かぶ。

 

(うん、まぁ、そんな反応になるよな。普通)

 

 なんて思っていると、紫苑さんが説明してくれた。

 

「私も驚いたのだけど、曹操に敗れた後でご主人様の領地でうろうろしていたところを保護されたようなの」

「となると、袁術もか?」

「いや、袁術は呂布と一緒に攻め込んできたけど、撃退してからは行方知れずだよ。ちなみに、その時に呂布とも仲間になってるよ」

 

 北郷の言葉に驚く厳顔。

 

「なんと、あの飛将軍すらもか」

「いいえ、他にも公孫賛や董卓も桃香様の理想に力を貸してくれているわ」

「むぅ、そこまで戦況が動いておったか」

 

 情報の遅れがここまでとは思っていなかったのか、厳顔の表情は険しい。それもそうだろう。情報の遅れはこの時代においては命取りだ。戦乱の世であれば尚の事。

 

「で、今残っている有力な諸侯というのは?」

「まず、北を平定している曹操、東方に勢力を伸ばしている孫策、そして」

「内乱に勤しんでる劉璋のボウズか」

「そうなるね」

「……ここまでの状況になっとると言うのにのんびりしておる奴にはこの国は守れんだろうな」

 

 心底呆れたため息を吐く厳顔を見て、北郷は身を乗り出して厳顔の顔をまっすぐ見る。

 

「この国の事をあまり知らない俺たちが言うのもなんだけど、ここにいる仲間も皆、同じ意見だよ」

「紫苑さんの街の人にも話を聞きましたけど、話を聞いただけでもここで生きている人たちの苦しみが伝わってきたの」

 

 北郷、桃香の言葉を真剣に聞いていた厳顔に紫苑さんが自身の想いを告げる。

 

「この二人の理想に私は益州の未来を賭けようと思ったの。それに」

 

 と言って紫苑さんは俺を見る。

 

「玄輝さんにも助けられたというのもあるわ。あの、忌まわしい白装束から」

「何とっ!? お主の所にもいたのかっ!?」

「その様子だと、話は聞いているのね?」

「うむ。聞いていただけでも胸糞悪くなる連中だったわ」

「その白装束に璃々を人質にとられてたわ。でも、雪華ちゃんや玄輝さん、このご主人様たちに助けてもらったのよ」

 

 紫苑さんの言葉に厳顔も安堵のため息を吐いた。

 

「そうか。璃々は無事なのか」

「あなたにも会いたがってたわ」

「……そうさな。会ってやらねばな」

 

 その一言に北郷は思わず聞いてしまう。

 

「じゃあ」

「うむ。曹操も孫策も知らん。しかし、こうして会って話して人を知っている者であれば信じて剣を預けられるというものよ」

 

 “それに”と俺を見て話を続ける。

 

「この男には返しきれぬ恩もある。それだけで剣を預けるに足るわ」

 

 厳顔は席を立ち、桃香と北郷の前に跪いて頭を下げた。

 

「我が魂と剣、共に劉備様たちに捧げることをここに誓おう」

 

 彼女の言葉にその場にいる人全員に笑顔が浮かぶ。

 

「厳顔さん、ありがとうっ!」

「ああ。我が名は厳顔、真名は桔梗。これよりよろしく頼みますぞ、主殿」

「よろしくねっ! 私の真名は桃香っていうの」

「俺も改めて。北郷一刀、これからよろしく」

「うむ、よろしく頼むぞ、お館様」

「お、お館様か。これまた新しい呼び方だね」

「と、言いつつ内心“カッコいいなぁ”なんて思ってる北郷であった」

「ちょっ!」

 

 その様子に周りの面々は小さく笑いを零す。

 

「んんっ! と、ところで魏延さん、でいいのかな? 彼女、大丈夫そう?」

 

「問題ありますまい。あやつとて武人の端くれ。骨が折れた程度、一月もあれば動き回れるほどには治るだろうて」

「そうね。焔耶ちゃん、怪我の治りは昔から早かったものね」

(……それ、早いとかどうとかの話なのか?)

 

 ……うん、気にしたら負けだろう。流そう。

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「で、今後はどうするんだ? このまま進軍か?」

「そうだね、と言いたいけど」

 

 北郷はそこで言葉を止めて考える。

 

「……いったん1週間ぐらいは休憩をとってもいいかなって思ってる」

「必要か? 一番守りの厚いここで戦力の消耗はかなり抑えられている。兵たちの気力もそこまで落ちていないと思うが」

 

 むしろ、このまま勢いで行ってもいいような気がするが。

 

「うん、確かに俺もそう感じるよ。でも、正直今まで警戒しながら進んでいるから思ったよりは気力を消費していると思うし、体力も消耗していると思うんだ」

 

 確かに警戒しながら進むのは自分で思っているよりも色々と消耗しているのは間違いない。そんな状態で決戦に挑むのは危険と言えば危険だ。

 

「だが、そんなにいるか? 1,2日程度なら分かるが」

「あとは朱里を待ちたいってのもあるかな」

 

 なるほど。

 

(予定は確かここでの戦だったな)

 

 だけど、その戦は無くなって進軍が思ったより早くなってしまった。であれば、ここで待つのも道理だ。

 

「まぁ、他の皆にも聞いてからだけどね」

「私は大丈夫だと思うよ。皆も朱里ちゃんを待つって言ったら納得するだろうし」

「同感だ」

 

 この先の本拠地への進軍には必ず彼女の力も必要になる。

 

(それに)

 

 北郷としては詠をあまり表舞台に立たせたくないというのもあるのだろう。

 

(死んだはずの董卓の腹心がここで軍師をやってたら、本当に董卓は死んだのかって疑いが出たらそれはそれで面倒だしな)

 

 生き残ってる諸侯であれば“董卓連合の裏で暗躍していたのは奴らだっ!”みたいなことを言い出して正当性を強調してあれやこれやとやってくる可能性も、

 

(……いや、ないか)

 

 むしろ、そんな搦手を使う必要がない。“絶対にありえない”とは言えないが、現状の情勢を考えればそこまでして攻め込むくらいなら全力で潰しにかかる方が楽だろう。

 

(……単純に一人の女の子として生きてほしいとかその辺かもな)

 

 まぁ、所詮は俺の想像だ。アイツの本心は神のみぞ知るってやつだ。

 

「んじゃ、この後は全員集まって休息について話し合いってところか」

「うん。それでいこうと思ってる」

「賛成〜」

 

 こうして俺たちは厳顔改め桔梗さんと魏延(本人の了承は取っていないが)を仲間に加え、ここでいったん英気を養うことになったのだ。

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はいどうもおはこんばんにゃにゃにゃちわ。作者の風猫です。

 

いやぁ、もうじき一年も終わりますねぇ。とりあえず、それなりにキリのいい所までは進めたので、目標としては達成できたかなと思っております。

 

とは言っても、年内にもう一回くらいは更新したいところ。

 

この小さな欲が果たせるように頑張りたいと思います。

 

では、今回はここら辺で。

 

また次回お会いしましょうっ!

説明
オリジナルキャラクターが蜀√に関わる話です。

大筋の話は本編とほぼ同じですが、そういったのがお嫌いな方はブラウザのバックボタンをお願いします。
































ちゃんとオリジナルの話もありますよ?(´・ω・)
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