不法侵入!13「半洗脳!?」
説明
その日は結局まる一日停電のままコンビニの食料品は缶詰を含めてほぼ完売してしまい、残りの雑貨用品や未ふうの漫画誌等は仕入れた本社に返品する事がだいたい決まって3日以内には店を閉める事になりそうだ。蒸し暑い店内の衛生面を考えるとそれがベストかもしれない。もちろん僕も多少の飲料水は確保して買ったけど、すでに帰りは電車も完全に再開して通勤していた店長は何も確保することなく、筋肉痛の身体をかばうように笑顔をみせて駅へ歩いて行くのを見送り別れた!

そして、自転車を引いて逃げる覚悟で家から飛び出してきたはずの正幸だったがやはり一日のじっとりと絡みつくような暑さに体力を奪われ、最終的にはまた険しい坂道に吸い寄せられるように自宅に向かい登り始めていた。別の意味で精神がかなりまいってしまっているのか、正幸は店長にも警察にも不審者の事はなぜか喋ろうともしなかった。よっぽど老人の惹きつける圧力かオーラが強かったのかわからないが…!すでに誰かに話そうとする感覚や気力が奪われていた。

だから、誰にも相談せず、身体がえらい思いまでして家にたどり着いた時には激しく後悔する事になるのだ!馬鹿だね〜!(+_+)

だいぶ日が暮れてきて、長屋の前にくると、正幸は玄関の前に自転車を止めて不審者が入ってきた方の横側にまわってみる!そこには、錆びた金具の棒が折れて暖炉?だと思われる外側の扉が開きかかっていた!扉にはアンモニアのような尿意の強い香りにゴキブリのような虫が隙間から走り出てきた。

おそらく中に汚れがたまらないよう外からも灰が掃けるようにつくられてたのかな!使われていない暖炉だったらしっかりと施錠してくれなきゃ困るよ!と改めてあいつが現実に家の中に入り込んでいた事を理解して、これまでいくつか不審者とすれ違い見てきた様子を頭にフラッシュバックしながら、どうしたらいいのかと、正幸は恐怖しながら疲れてまわっていない頭で再び悩み始めた。そして暖炉の隙間から漏れてくる、あれだけ不快だった独特な不審者の体臭の臭いもそんなに嫌じゃなくなっていたのも事実だった。

正幸「なんか僕かなり、やばいかもしれない…!((+_+))」

正幸はしばらく中にあいつがいるかもしれない開かれた暖炉の扉をしばらく固まったように見つめていた。
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コメント
彩花さん、いつもご感想を感謝いたします!?<(_ _)>臭いになれてしまうと不思議に、そんな世界も良いなと思えてきそうですよね!?(*^_^*)(かざぐるま)
不謹慎だけど臭いフェチになってしまう正幸くんを妄想してしまいます(;^_^A (彩花)
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