1935年"2月28日"、アメリカのディポン社で ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸から、融点が高く 扱かいにくい重合体、ポリアミド 6-6が作られ、ナイロンと名付けられた。ナイロン(nylon)の名称は、「伝線(run)しないストッキング用の繊維」の意味で「no-run」から来ているそうだ。またnil(無)の意味も込めてこの繊維をNylonと命名したらしい。1940年5月15日に全米でナイロンストッキングが発売され、この日は「N-DAY」(ストッキングの日)といわれている。発売当時のキャッチフレーズは「石炭と水と空気からできて、鋼鉄より強く、クモの糸より細い」というものだったという。それで当初ナイロンの強度が錯覚されてしまい、1950年代から1970年代頃までは登山用ロープとして多用されたらしいのだが、実際に岩とこすれる強度テストを行っていなかったので、登山中に突然ロープが切れて墜落する死亡事故が数多く発生してしまい大問題になったという。 このころのストッキングには脚の後ろ側にシームと呼ばれる縫い目があった。日本で「シームレス」と呼ばれるシームのないストッキングを最初に発売したのはアツギで、1955年のことだそうだ。1941年に日本の東洋レーヨンが(現在はグループ合弁会社となり東レ・デュポン株式会社とデュポン・東レ・スペシャルティ・マテリアル株式会社となっている)合成された木綿に近い肌触りのナイロン6を開発し、1960年代にはデュポン社が絹に近い肌触りのナイロン6,6の別の合成法を開発した。1963年にはアメリカでパンティストッキング(和製英語で米国はpantyhose英国はtightsというそうだ)が開発されて、これもアツギが日本で販売を始めた。ナイロンは本来、旧デュポン・テキスタイル・アンド・インテリア社の商品名だが、現在ではポリアミド系繊維の総称として定着している。 現代のストッキングはナイロンの他にボリウレタンも組み合わせている。ポリウレタンは1937年にドイツのIGファルベン社で最初に実用化されたが、工業用に広く用いられるようになったのは1950年代以降だそうだ。ボリウレタンは天然ゴムの代替品として開発されるくらい、柔らかく高い伸縮性を持つ合成繊維だ。 元々 ストッキングは中世の男性貴族が履いていた長靴下が発祥と言われているが、現代のストッキングは保温/保護の他に、女性の脚のきめや、色を補正して、ほど良く締め付けて脚を美しく見せる効果がある。本来はスカートやパンツで隠した方が良さそうな足でも、見せる脚に変えてしまう魔力があるのだ。それに魅せられた人をストッキングフェチという。中でも足フェチはわざわざガーターベルトで吊ったシームのあるストッキングを履いた足で、"なに"されるのが最高らしい。そしてフェチな人々は、女王様が好きだ。女王様おやめください~あぁ…と懇願するのだ。 今日(2月27日)無理をしすぎると、翌2月28日はふにゃになる。ふ(2)に(2)ゃ(8) 4年に一度は女王様にお願いして頑張ってみよう。 |