1947年にF1の規定が制定され「自然吸気エンジンは4500cc、過給式エンジンは1500ccまで」となった。新しい規定のもと1950年5月13日にイギリスのシルバーストン・サーキットで最初のF1世界選手権第1戦が開催され、第一戦目はアルファロメオ158に乗るジュゼッペ・ファリーナが優勝した。最高速度290km/hまで出る158は、その年のF1世界選手権で全勝している。アルファロメオ158の意味は排気量1500cc(1479cc)で直列8気筒(DOHCスーパーチャージー付)だから158だという。158は1938年から1940年まで活躍したが第二次世界大戦があり一度中断した。そして1946年から同じ158はレースに復帰し、F1世界選手権の開幕初年度である1950年まで使用されている。戦争によるレース界の停滞という事情はあったにせよ、登場以来13年間一線級の戦闘力を保ち続けた伝説の名車となった。初年度はイタリアのアルファロメオ、フェラーリ、マセラティ、フランスからゴルディーニ、タルボ、イギリスからERAの6チームが参戦している。1950年といえば、スバル360(てんとう虫)が走っていた頃だ … 。 |