女王様は何度でも
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説明
毎年5月20日を「World Bee DAY: 世界蜂の日」とする と国連が決議したのは、2017年12月20日のことで、5月20日にしたのは スロヴェニアの(スロヴェニアの人口約210万のうち約11,000人が養蜂に携わっている)初めて養蜂技術の開発に携わったアントン・ヤンシャ氏が誕生日だからだ。 世界中で特にハチミツ生産量が多い地域には、・発達した養蜂技術・広大な土地・植生可能な環境という条件が揃っているという。中国大陸、旧ソ連地域を含む南ウラル地帯、北米などの温帯・亜寒帯地域に属する地域は、それらを兼ね備えているそうだ。 植物が成長しやすく、広大な土地がある環境の 良いはずの熱帯・亜熱帯地域のアフリカなどは、養蜂技術に未だ多くの課題が残されていて伸び悩んでいるそうだ。養蜂技術の発展途上問題もあるわけだ。 蜂蜜生産量の上位10ヶ国は、世界全体の約25%を占める中国が1位で、次いでトルコ、イラン、アルゼンチン、ウクライナ、アメリカ、ロシア、インド、メキシコ、ブラジルの順に続いている。この上位10か国の生産量だけで、全世界の蜂蜜生産量の約6割も占めているらしい。 天然蜂蜜は未開封でも開封後でも、基本的に腐らないという。風味や香りが劣化していくだけらしい。加工された蜂蜜は、半年〜1年程度が消費期限の目安らしいが、天然蜂蜜は、糖度が高く水分量が少ないから雑菌が繁殖しにくいようなのだ。さらに天然蜂蜜には殺菌作用もあるため、未開封でも開封後でも腐らないのがふつうらしい。 よく1才未満の赤ちゃんに蜂蜜を与えてはいけないと言われるが、それは蜂蜜にボツリヌス菌が含まれているからだ。大人の場合、どこにでもあるボツリヌス菌が体内に入ってきても、他の腸内細菌に負けてしまうため平気だが、乳児の場合はまだ腸内細菌の環境が整っておらず、ボツリヌス菌が増えて毒素を作ってしまうから危険なんだという。生後1歳以上は 離乳食等で腸内環境が整ってくるため、安全になるらしい。ハチミツは栄養価の高い食品だけれど、離乳食を食べるようになってから与えたほうが無難のようだ。 日本で最初の養蜂は、643年(皇極天皇2年)に、韓国から持ち込まれ「太子余豊が蜜蜂の房す四枚をもって三輪山に放ち養うしかれどもうまわらず」と日本書記に語られているように、失敗に終わったようだ。奈良時代には、はちみつが三韓などから貢物として献上されている。蜜3斤が豹 の皮6張 と同格に扱われるほど、貴重な物であったようで、蜜は貴重な薬としても使われていたらしい。平安時代になると、国内では蜜だけではなく、蜜巣まで献上されていたようだ。源氏物語の「鈴虫」の巻の冒頭には、「荷葉の方をあわせたる名香、蜜をかくしほろろげて、たき匂はしたる」とあり、当時、はちみつで香を練っていたことがわかる。平安時代の終わりごろには、貴族も庶民もミツバチを飼っていたようだ。それ以降江戸時代まで養蜂の記録が無いのは戦に明け暮れていたからかもしれない。養蜂は平和の印なのだ。本格的に養蜂が行われるようになったのは江戸時代からで、社会が安定し、貨幣経済が進展すると換金できる生産品に対して関心が高まっていったのだろう。ミツバチに関しても養蜂技術に関する本が出版されるようになり、はちみつは、伊勢、紀伊の熊野、尾張、土佐、その他諸国で産出されている。 明治時代になり、新政府の積極的施策に養蜂も取り上げられた。明治10年(1877年)12月にアメリカからイタリア国種のミツバチを求めて新宿試験場で飼養した。これがセイヨウミツバチを輸入した最初のものらしい。明治13年(1880)には、小笠原島でセイヨウミツバチの養蜂に着手し、数百郡まで繁殖に成功したそうだ。 「蜂の一刺し」というがミツバチの毒針には釣り針のような返しがあり、1度刺すと内蔵ごと もげてしまい、刺したミツバチも死んでしまうという。初めて刺された時は腫れるだけで、アナフィラキシーを起こす確率は低く、2回目以降に刺された時に発症しやすい傾向があるそうだ。ミツバチに刺された際にアナフィラキシーが起こる確率は、ハチ毒アレルギーがある人で、約10〜20%とされているらしいが、刺した蜂の方は100%死ぬのだから「割に合わないから止めなさい」とミツバチに教えてあげたくなる。しかし、針に返しがない女王様は 「何度でもできる」らしいよ。 あぁ 女王さま〜
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