英雄伝説~黎の陽だまりと終焉を超えし英雄達~
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~バーゼル理科大学・エスメレー准教授の研究室~

 

「み、皆さん~…………」

「…………お疲れ様です。」

研究室に入るとエスメレー准教授とカトルがヴァン達に声をかけた。

「アンタたちの方こそな。ほぼ、徹夜してたみてぇじゃねえか。」

「あ…………XEROSは何とか治ったみたいですね?」

「BOW。」

フェリの言葉に応えるかのようにXEROSは吠えて返事をした。

「うん、そこまで大変な損傷じゃなかったから~。…………リゼットさんの方はかなり時間がかかっちゃいそうだけど~…………」

「……………………」

「…………どうか、お気になさらずに。的確な処置をしていただいたおかげでバイタルも随分と安定しました。」

エスメレー准教授がリゼットの容体について説明した後辛そうな表情を浮かべて黙り込んでいるカトルに治療用のベッドに寝かされているリゼットがカトルにフォローの言葉をかけた。

 

「っ…………」

「…………安心、しました。」

リゼットのフォローにカトルが唇を噛み締めて黙り込んでいる中、リゼットが命の危機からは脱した事にアニエスは僅かに安堵の表情を浮かべた。

「…………ゾーンダイクGMとは話されましたか?」

「ああ、ついさっきな――――――わかっちゃいたが相当性格が悪そうだ。警備主任も相変わらずの堅物でな。もう少し愛想よくしてもいいだろうに。」

「ふふ…………そういう方々ですから…………」

「……………………」

「ハン…………無理して喋ってんじゃねえぞ。」

ヴァンといつも通りの様子に話すリゼットが痛々しい様子に見えたフェリは辛そうな表情で黙り込み、アーロンは真剣な表情でリゼットに忠告した。

 

「その、心配しなくても”命”に別状はないから~。昨日、みんなが手伝ってくれたあの薬も効いてくれたみたい~。」

「ええ…………おかげさまで随分と楽になりました…………」

「そうか…………まさかお前さんに使うことになるとはな。」

エスメレー准教授とリゼットの話を聞いたヴァンはリゼットの失った手足の部分に塗られている薬に視線を向けて呟いた。

「GMさんが持ってきてくれた”擬体パーツ”も使えそうだし~。でも、だからといって無理は禁物だよ~。神経系の処置って負荷が大きいから。今はとにかく、ちゃんと休まないと。」

「…………はい…………よろしくお願い致します…………ヴァン様に皆様も…………肝心な時に離脱してしまい申し訳ありません…………」

「…………ま、後のことは任せてゆっくりしてるといいさ。次に起きたら臨時ボーナスも込みでいい報告を聞かせてやるよ。」

「ふふ、楽しみにしておきますね…………どうか、皆様なりの流儀で…………」

「っ…………待って!どうして――――――あんな風に僕を庇ったんですか!?こんな目に遭ってまで…………なんで、僕なんかのために――――――」

ヴァンの心強い言葉に微笑んだリゼットが眠ろうとしたその時、カトルが声を上げた後リゼットに近づいて辛そうな表情で自分を庇った事について訊ねた。

 

「ふふ…………眩しかったから、でしょうか…………」

「え…………」

「…………私と違って貴方には…………大切な方々がいらっしゃるでしょう…………絆も…………想い出も…………身体すら失くした私にとって…………それは何よりも眩しくて…………羨ましいものです…………ですからどうか…………ご自身を大切になさってください…………貴方を大切に思う方々のためにも…………」

無事だったもう片方の手でカトルの頬を優しくなでてカトルを庇った理由を語ったリゼットは眠り始めた。その後ヴァン達は研究室に備え付けられている来客用の椅子に座ってリゼットや今後についての話を始めた。

 

「その、リゼットさんって…………」

「…………ぶっちゃけ”どこまでが造り物なんだ?”」

「わからんが…………多分”かなりの割合”なんだろう。――――――直接じゃないにしろ、アンタも関わってたみたいだな?」

助手達が抱いているリゼットの疑問について自身の推測を答えたヴァンはエスメレー准教授に確認した。

「うん、マルドゥック社とは以前”生体義肢”を共同開発していたから~。あくまで試験品で、まさかこんな形で実用化してるとは思わなかったけど~…………この研究室以外にも、いくつもの技術が統合されているみたいね~。」

「元エレボニア領だったクロスベルの工科大学でも研究が進んでいる分野だそうですけど…………その、ヴァンさんは気づいていたんですね?」

エスメレー准教授の話を自身の知っている知識で補足したアニエスはヴァンに確認した。

「あくまで何となく、だがな。3年間交わした通信越しの会話も”疑似的な映像”だったのは察していた。だからサルバッドで”本人”が現れたのは正直、予想外だったんだが…………それでも”頚(けい)”とは違う身体操作や超加速なんかを見ちまったら、な。」

「ハッ……そういうことかよ。」

「不思議な”息吹”をされてるとは思いましたが…………」

ヴァンがリゼットの身体の事に気づいていた理由を知ったアーロンとフェリはそれぞれ納得した表情を浮かべていた。

 

「”出力”は常人よりは遥かに高いけど細胞レベルでの身体操作は出来ないしねぇ。それでも、あんな風に自然に動ける時点でどれだけ頑張ったかわからないくらいだよ~…………」

「……………………」

「…………リゼットさん、元通りになれますよね…………?」

「ええ、大丈夫ですよ…………ですよね、准教授?」

エスメレー准教授のリゼットについての推測を聞いたカトルが辛そうな表情で黙り込んでいる中、リゼットが元通りになれるかを心配しているフェリに元気づける言葉をかけたアニエスはエスメレー准教授に確認した。

「そうだね~、技術自体はMK社である程度確率しているみたいだし。接合処理後の調整は難しそうだけどなんとか上手くやってみせるよ~。」

「悪いが、よろしく頼むぜ。出向だがウチの大切な”所員”だ。そろそろ行くぞ、お前ら。」

エスメレー准教授の答えを聞いて頷いたヴァンは立ち上がって仲間達に出発を促した。

「はい、リゼットさんの分までなんとか頑張らないと――――――」

「――――――待ってください。改めてお願いします――――――僕も手伝わせてくれませんか?あの連中とキャラハン教授をこの手で止めるために…………!」

「カトル君…………」

ヴァンの言葉に頷いたアニエスが答えたその時カトルが立ち上がってヴァン達への同行を申し出、カトルの申し出を聞いたエスメレー准教授は目を丸くした。

 

「――――――悪いが、お断りだな。」

「…………そう、ですよね。僕のせいでリゼットさんは…………昨日も…………FIOやXEROSをロクに使いこなせませんでした…………また足手まといにでもなったら――――――」

ヴァンに同行を断られたカトルは断られた理由をすぐに悟ると辛そうな表情で肩を落とした。

「――――――違う、そうじゃねえ。この状況で、エンジニアでもあるお前さんの助力は間違いなく必要だろう。だが裏解決屋(俺達)は慈善事業じゃない――――――頼みを聞くかは報酬と、依頼人次第でな。さっき、彼女がお前にかけた言葉…………もう、わかってるんじゃねぇのか?――――――通すべき”筋”が何なのか。」

「…………ぁ…………」

「ヘッ…………」

しかしヴァンが断った理由を説明し、心当たりを思い出したカトルは呆けた声を出し、その様子を見守っていたアーロンは口元に笑みを浮かべた。

「ええ――――――もう絶対にしません。大切な人達を悲しませる真似は。この街の裏で起きた”技術危機(テクノクライシス)”を何とか収束してみせる――――――それにはギルドでも警察でもなく、裏解決屋である皆さんの力が必要です。”報酬”は僕からの技術支援提供――――――そして、エレ姉を手伝ってリゼットさんを一刻も早く回復させること。…………それで、いかがでしょうか?」

そして決意の表情を浮かべたカトルはヴァンに”依頼”とその”報酬”の内容を口にしてヴァンに確認した。

「――――――いいだろう。その4spg、引き受けた。こっちもハミルトン門下としての力、せいぜいアテにさせてもらうからな?」

カトルの依頼やその報酬内容、そして決意に満ちたカトルの表情を確認したヴァンは静かな笑みを浮かべてカトルの4spgを引き受ける事を決めた。

「はい、任せてください…………!」

「カトル君のこと、お願いしますね。わたしもなんでも力になりますから~!」

「はい、心強いです…………!」

「頑張りましょう、みんなでっ!」

こうしてカトルを加えたヴァン達は今後の行動方針についての話し合いを始めた。

 

~通路~

 

「猶予は半日――――――予告通り夕刻にはマーシルン総督が帰還し、オージェ要塞から精鋭を率いてバーゼルで本格的な捜査をするはずだ。そうなりゃ、あとは身動きが取れなくなる。的確に動いていく必要があるな。」

「あのAI化ってのが成功した時点で殆ど目的は達成した雰囲気だったが。そもそもの話、アルマータ共がとっくに逃げた可能性はねぇのかよ?」

「いや―――――そうは思えない。昨日までの規模じゃあないけど…………導力ネットと導力供給網の異常はいまだに続いているみたいでね。」

アーロンが口にした懸念に対して否定したカトルはまだバーゼルの問題が続いている事を答えた。

「!そうなんですか…………!?」

「するとバーゼル市のどこかでまだ”研究”は続けられている…………?」

カトルの話を聞いたフェリは驚き、アニエスが推測を口にするとカトルは頷いた後話を続けた。

「…………リゼットさんも処置中に指摘していたんだ。」

リゼットの処置中での出来事を思い返しながらカトルはヴァン達にリゼットの指摘について答えた。

 

…………根本が異なるとはいえ、参考となるのはやはり一年半前の”ヘイムダル決起”…………あの時も超技術開発の為に、導力ネットと七耀脈のリソースが最大限に利用されました…………その意味でバーゼル市という環境は”最後の一押し”を行うにも最適なのでしょう…………

 

「導力ネットと七耀脈を自在に制御することで無制限のリソースを研究開発に充てられる――――――決起の”技術的特異点”と同じ次元にキャラハン先生が届いているとしたら…………」

「バーゼル周辺のどこかに潜んで”最後の一押し”をしている可能性は高い、か。」

「範囲は広いですけど…………何とか絞り込む方法を探してみましょう。」

カトルとヴァンの話を聞いていたアニエスはキャラハン教授たちを見つける手がかりとなりうるであろう”ゲネシス”を取り出した。

「ハッ、探知器代わりってワケか。こうなりゃ形振りは構ってられねぇな。」

「4spgにも目を光らせながら聞き込みをしていきましょう!」

「何が真実に繋がるかわからない。できる事はなんでも協力するよ――――――いや、しますよ。」

「もう敬語はいらねぇ。”相談窓口”でもねえしな。そうだな――――――依頼者にして臨時バイト扱いってことでどうだ?」

「あ…………」

「えへへ…………」

「改めてお願いしますね。」

「ハッ、またガキ率が上がっちまった気がするが。」

ヴァンが提案したアークライド解決事務所としてのカトルへの扱いにカトルが呆けている中フェリとアニエスは微笑み、アーロンは苦笑していた。

「――――――とにかく”業務”開始だ。ギルドに技術長にヴェルヌ社――――――天才教授や”代理”の南カルバード総督にも話を聞きたいところだな。」

「うん、一通り当たってみよう!」

こうしてカトルを加えたヴァン達は3日前の出張業務を開始した。

 

~同時刻・オールト廃道・入口~

 

ヴァン達が業務を開始したその頃、ラヴィ達は今は使われていない街道である人物を待っていると、その人物が街道側から現れて声をかけてきた。

「――――――待たせてしまったようですみません。」

「いや、俺達も来たばかりだが…………」

「どうして”今日バーゼルに到着してアルフヘイム卿達と合流予定であった貴方が街道側から”…………」

ある人物――――――リィンがラヴィ達に声をかけると、”リィンが現れた場所が街道側から”であることにマーティンとタリオンはそれぞれ戸惑った様子でリィンを見つめた。

「――――――俺達やヴァンさん達の”捜索対象”の居場所について目星をつけていたから、その確認の為にバーゼルに到着した後先行していたんだ。」

「へ…………ちょ、ちょっと待って!あたし達の”捜索対象”ってまさか――――――」

「リィンはメルキオルとオランピアの居場所を既に見つけているの?」

リィンが口にした驚愕の答えにそれぞれ血相を変えている中イセリアは呆けた声を出した後信じられない表情を浮かべ、ラヴィは驚きの表情でリィンに訊ねた。

 

「ああ。バーゼル市周辺の地形は君達がバーゼルに来る前にセレーネと回って把握している。更に昨日セレーネ達から報告を受けた時に知ったアルマータとAI化したというキャラハン教授の”目的”、加えて昨日の襲撃やキャラハン教授の遺体が見つかった事件の件も併せれば”A”の幹部達の居場所は相当絞られていたから、後はその絞られていた場所に実際に”A”の幹部達がいるかどうかの確認だけだから、大した事はしていないさ。」

「い、いやいやいやっ!?幾ら情報が揃っていたとはいえ、あたし達もそうだけど裏解決屋達や南カルバード総督府がこれから捜そうとしていた連中をそんなあっさり見つけているとか、大した事だから!」

「”灰の剣聖”には相当鋭い洞察力もあるという噂は聞いていたが、ぶっちゃけ”本職”のバニングスや”叡智”と同格、下手すればそれ以上なんじゃねぇのか?」

リィンの話を聞いてこれから捜索するつもりであったメルキオル達を既に見つけていたリィンの凄まじさを知ったラヴィ達はそれぞれ冷や汗をかいて表情を引き攣らせた後我に返ったイセリアは疲れた表情でリィンに突っ込み、マーティンは苦笑しながら呟いた。

「それよりも、連中を見つけたという事はこの後すぐにセレーネ達と合流して”仕掛けるの”?」

「その事についてなんだが――――――」

表情を引き締めたラヴィの確認に対してリィンはラヴィ達にして欲しい”作戦”についてラヴィ達に説明した。

 

「…………なるほど、その作戦なら今度こそ”A”の幹部達を捕縛できる可能性は高いでしょうね…………!」

「――――――だが、問題もある。」

「うん。作戦に必須な”得物”は今私達の手元もそうだけど、宿に置いている荷物にもない。」

「バラして持っていくにしてもかさばるから、旧首都の拠点に置いてきたのよね~。――――――って、よく考えてみたらバーゼル(ここ)はヴェルヌ――――――カルバード最先端の技術メーカーの”本拠地”なんだから、ライフルの一丁や二丁なんてすぐに用意できるだろうから、ここは”総督”様の権限でヴェルヌに最新式のライフルをあたし達に譲るようにしてもらえると、ありがたいんだけどな~?」

作戦内容を聞き終えたタリオンが明るい表情を浮かべている中ある問題点があることにも気づいていたマーティンは真剣な表情で問題点について口にし、マーティンの意見に頷いたラヴィは複雑そうな表情で呟き、疲れた表情で呟いたイセリアはあることに気づくと期待しているかのような表情を浮かべてリィンに問いかけ、イセリアの行動と言動にラヴィ達はそれぞれ冷や汗をかいて呆れた。

「シュバルツァー総督閣下を通じてヴェルヌグループに作戦の為のライフルの手配をしてもらう考えについては理解できますが、さすがに最新式のライフルは厚かましすぎますよ…………」

「そもそも”エレボニア総督”である”灰の剣聖”はヴェルヌもそうだがエレボニアの領土でもない南カルバード州で”総督としての権限”は震えないんじゃねぇのか?」

タリオンと共に呆れた表情で指摘したマーティンは自身の推測を確認するかのようにリィンに視線を向けた。

「ハハ…………確かに仰る通り、”エレボニア総督”である俺は幾ら祖国――――――メンフィル帝国の領土である南カルバード州と言えど、”エレボニア総督としての権限”を振るうことはできませんが、皆さんが懸念している”得物”については予め俺の方で用意をさせてもらいましたから、心配無用です。」

マーティンに視線を向けられたリィンは苦笑しながら答えた後背負っていた細二つの長い箱を地面に卸して箱を開いた。すると二つの箱の中にはそれぞれスナイパーライフルが入っていた。

 

「このライフルは…………」

「嘘……っ!RF(ラインフォルトグループ)の最新式スナイパーライフルじゃないっ!?」

「昨日の報告を受けた時から”A”の幹部達を捕縛方法についてルシエルやベアトリースに相談して決めた際に、君達の手元に得物が無かった時の”保険”として念のためにRFと縁深い知人に連絡をして急遽用意してもらったんだ。」

「そういえば大戦後に増えた”灰の剣聖”の”婚約者”の中にRFの会長の娘とその娘の秘書がいたな。どちらもRFにとっては重要な立場だから、その二人なら自社が開発した最新式スナイパーライフルなんてすぐに用意できるだろうな。」

箱の中に入っているライフルを目にしたラヴィは目を丸くし、イセリアは驚きの表情で声を上げ、リィンの説明を聞いたマーティンはリィンがライフルを用意したルートをすぐに察すると納得した様子で呟いてリィンを見つめ

「ハハ…………それと”A”の幹部達を捕縛した際にサルバッドの時のように、飛行艇による襲撃で奪還してくる可能性も考えられますから、その時はこれを使ってください。」

マーティンの推測に対して苦笑しながら答えを誤魔化したリィンは説明を続けた後6つの弾丸が入った小箱を取り出してラヴィ達に見せた。

「この弾丸は一体…………?」

「帝都のセティ達――――――ディオン三姉妹に用意してもらった特注の弾丸だ。見た目は普通の弾丸だが、特殊な火薬を調合している事で命中すれば爆発を起こす程の凄まじい威力との事だ。この弾丸を開発した彼女達の話によると、恐らく対戦車ライフル(パンツァーファウスト)にも届くレベルの威力の爆発を起こすとの事だ。」

「ハアッ!?弾丸で対戦車ライフル(パンツァーファウスト)クラスの威力の爆発を起こす!?」

「帝都のディオン三姉妹――――――”匠王”の娘達か。”工匠”達は他の技術者達と違って”あらゆる分野に通じている技術者”でその”工匠”の技術を広めたディオン三姉妹の技術者としての腕前も有名だが…………まさかそんな代物まで開発するとか話に聞いていた以上にとんでもなさすぎだろ。」

「何にしても対戦車ライフル(パンツァーファウスト)クラスの遠距離攻撃手段があれば、サルバッドの時のように”A”の幹部達の救出の為に飛行艇が現れても対抗できる…………!」

不思議そうな表情で弾丸を見つめているタリオンの疑問に答えたリィンの説明を聞いたイセリアは驚き、マーティンは苦笑し、ラヴィは口元に笑みを浮かべて弾丸を見つめた。

 

「ただし急遽用意してもらった為、見ての通り六発しかないから、使いどころをよく考えて使ってくれ。」

「二丁のライフルでその弾丸を使う事を仮定すれば、3発ずつしか撃てないという事になりますね…………」

「さっき説明してもらった”作戦”で使う可能性も考えれば、一発も無駄にできないわね…………」

「――――――問題ない。私達の腕なら六発もあれば十分過ぎる。」

リィンの忠告を聞いたタリオンとイセリアがそれぞれ考え込んでいる中静かな表情で呟いたラヴィはライフルが入ったケースと特殊な弾丸が入ったケースを回収し、イセリアもラヴィに続くようにライフルが入ったケースを回収した。

「ヴァンさん達と合流して先ほど伝えた場所に潜んでいる”A”の幹部達の所に向かう前に連絡をしますので、俺達が目的の場所に突入した後の事は手筈通りお願いします。」

「ああ、任せとけ。」

「それでは俺はこれからセレーネ達と合流するので一旦失礼します。」

マーティンの返事を聞いたリィンはバーゼル市内へと向かい

「アークライド達やエースキラーよりも先行して”狙撃ポイント”を探す為に市内での準備が整い次第すぐにバーゼルを出て目的地に向かうぞ。」

「「「了解(ヤー)!!」」」

リィンが立ち去った後マーティンはラヴィ達に号令をかけ、準備の為にラヴィ達と共にバーゼル市へと向かった――――――

 

 

 

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ついにスイッチ2が発売されましたね!私も早速プレイしていますがティアキンもそうですがポケモンもスイッチ2専用ソフトじゃないのに映像や動きが凄くよくなっていることに驚きました。それと今回の話でお察しかもしれませんが、バーゼル篇の終盤はリィン達がスポット参戦しますwwしかもリィンは原作と違いヴァリマールも消滅していないので、黎でまさかの騎神戦も予定している上、グレンデルとの共闘も予定しています(相手に対して戦力過剰過ぎぃっ!)

 

 

説明
第67話
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エウシュリーキャラも登場 ディル=リフィーナとクロスオーバー 他作品技あり 空を仰ぎて雲高くキャラ特別出演 黎の軌跡 

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