7月4日はアメリカの独立記念日だが、フィリピンも一時期は7月4日が独立記念日だった。それはフィリピンがスペインに蹂躙された後、こんどはアメリカの植民地にされて、さらに大戦中は日本の統治下におかれたために、1946年にアメリカ合衆国が7月4日になってやっとフィリピンの独立を承認したからだ。当初フィリピンはこの日を独立記念日としていたようだが、1964年からはスペインの支配から脱した日の1898年6月12日を独立記念日(Araw ng Kasarinlan自由になった日)に変更している。それはフィリピン革命軍の最高指導者エミリオ・アギナルド将軍がフィリピン第一共和国の独立を6月12日に宣言しているからだそうで、7月4日の方は 比米友好記念日(Filipino-American Friendship Day)としている。僕が思うに、記念日を変更したのはフィリピン人のプライドの問題だと思う。 アメリカは1898年に「スペインとの戦争が勃発した際はフィリピンの独立に全面協力する」という約束をしていたが、スペインに勝利した後、独立革命支援の約束を裏切って日本軍が現れるまで45年年以上も植民地化していた。つまりアメリカはフィリピンを騙したとも言える。フィリピンの権力者たちはその間も利権に群がり、甘い汁をたっぷり飲み、アメリカ式汚職方式を学び、その下地をしっかり積み上げたようにみえる。長年独立を望んでいた善良なフィリピン人たちは日本が戦争を始めたせいで、今度は2年間日本の統治下におかれてしまう。戦後になってようやく他国の支配から逃れることができ、 自由になれたのだ。だから、独立記念日が「自由になった日(Araw ng Kasarinlan)」というなら、本当のフィリピンの独立記念日は、日本が戦争をやめた日の8月15日かも知れない。*《純粋に僕の個人的意見です。今まで誰もそんなことは言ってません。》 |