黒士メイドと精〇シスター 第二話:精〇シスターになった頃
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「いつも、ああ、なんですか?」

 

 私は別の闇シスターに会う機会があった、

…ちょっと話して、白シスターに比べて普通そうだったので、たずねてみた。

 

「そうよ?ああなの」

 

「知っています、いつからああなのかは?…ええと、闇シスターはアンチクリストなんでしたっけ。アンチクリストA(女)さん、分かりますか?」

 

「暗闇よ」

 

「暗闇さん、どうでしょうか?」

 

 暗闇と言う闇シスターが語り始める。

 

「溟ちゃん、彼女は教団に入って来てから、知り合って、最初の方はまともだったのよ、ただ、彼女は”見える”と言い出して、ね…」

 

「”見える”っていうのは霊かなにかですか?」

 

「ああ…これは常識ではなかったわね…」と言って、暗闇が補足する。

「霊っていうのは二種類あってね、キリスト教系の病気系のものと、私達反キリスト教系の理知のものと、二つあるのね?」

 

「……つまり、知的とか理的(?)な何かが見える、と?」

 

「まあ、有り体に言えば、彼女は心が読めるのね…『思考は”読本”化する』…彼女が好意的な場合はほほえましく笑う事、嫌悪的な場合は貫くように人を凝視する事なのね」

 

「そう言えば、”フフッ”とか”ホホッ”とか笑っていたような……」

 

「あっははっ!!(狂気?)きっとそれはあなたが無害な事を思っていたから、好意的だったのね」

 

「……」

 

 確かに、あの時は、「ちょっとなんか好き…かも…」とか思っていたかも。

 

「まあ、彼女は何か悪意があって読んでいるわけではなくて、あなたが奥深そうだから、気になった程度だろうと思うわ」

 

「確かにそんな感じですね」

 

 私は思い出しながらそう感想する。

 

「…要するに、積極的に心を、あの子が読むという事は、あなたは気にかけられているという事……、かけてくれたなら、あなたは平和な人みたいね?」

 

 はあ。残念ながら、私は怪力女(見た目は非力な女だが)として知られている、その私が平和?…全く考えた事なかったわ。

 

「あなたの”存在”を認めたというような事、言っていたわ、”黒メイドちゃん”?」

 

 ”彼女”は「”あの”微笑」を見せる。暗闇のイメージとは大分違う笑顔で、まるっきり、白シスター本人だった。

 

(現実に思考を戻す)

 まあ、それは良かったという事なのだろうか?

 …いや、おそらく、そうなのだろう!

 

「ありがとうございました。色々、勉強になりました」

 

 もちろん、いい意味で、だ。

 礼を述べて、頭を下げ、礼節を尽くし、帰ろうとする。

 

「よろしくね、溟ちゃん」

「よろしく願います」

 

暗闇はお母さんタイプなのかも知れなかった。

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外典

「詳しく教えてください」

「そうね……」

 

12.5年前(私が6歳):私が黒士メイドに幼い時分なった頃

4.5年前(私が14歳):白シスター(夕闇)が白くなり始めた頃(アンチクリスト教団入団当時)

3.5年前(私が15歳):白シスターが”見える”と言い出した頃(心を読み出した当時)

3年前(私が15歳):白シスターが人に「精〇」と言って試みるようになった頃(白シスターが人を疑い出した当時)

+−0(私が18歳):白シスターと私が出会った時(物語始動当時)

3日後(現在):白シスターがなぜ白シスターになったか、暗闇に聞いている

 

私は彼女を”白シスター”と、他の白シスターを”闇シスター”(暗闇など)と(タイトルなどでは”精〇シスター”と)呼んでいる。

 

(アンチクリスト)の自覚者ニイチェの死、(BC1900年)をBAC1年(として、このキリスト教の終わりから数えて、250年(アンチキリストの体得者アイイルの死から50年))BAC251年、

私が生まれる。

257年。

黒士メイドになる。

265年。

白シスター、アンチクリスト教団に入団。

266年。

白シスターの目に他人の心が見え出す。

266年と半年。

人の心を試みるように、白シスターは振る舞い出す(本来、人の心を試みるのは、アンチキリストの神、※「現実の神の使徒」から見た神の役目である)。

 

 暗闇は赤茶のショートカットの髪に、白シスター程、全面ではないが、白を主染(しゅせん)としたシスター服、白シスターは派手でかわいいボタンやリボンが目立つが、こちらは落ち着いた逆十字。

 白シスターは特徴的なベールを被っていないが、暗闇はシスター服に、特徴的なあの(二次元特有の意味ない)ベールを被っている。

 …こちらも妙齢ではあるが、女性らしさはどちらかと言えば、母性の方向だった。

 

※現実の神の使徒…概念の神の使徒の神を信仰していたのが、キリスト教(教会)である。

「自分の存在を通して信じる(自己中心的に信じる)のが概念、自分の目を啓(ひら)いて信じるのが現実」とされる。

説明
読み:こくしめいどとせい〇しすたー 副題:黒メイドと白シスター
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精〇シスター 黒士メイド(黒戦士メイド) 白シスター 黒メイド ファンタジー 

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