外輪船
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説明
1853年7月14日(嘉永6年6月9日)、数日前から江戸湾の浦賀沖に停泊していた4隻の黒船は、蒸気船サスケハナ号、ミッシシッピー号と帆船プリマス号、サラトガ号で、そのうち2隻の蒸気船は 湾内では外輪船として無風でも進めたが、外洋では帆走をしていたらしい。 フリゲート艦(船団護衛などに用いられる軍艦)のサスケハナ号で指揮をとるマシュー・ペリー提督を筆頭に久里浜(神奈川県)に上陸し、日本に開国を迫ったのは有名な歴史だ。4隻の黒船が黒かったのは 木材が腐るのを防ぐためにコールタールを塗っていたためだという。 アスファルトと間違えやすいが、黒くてネバネバする樹脂のなかまだ。 コールタールは、石炭を蒸し焼きにして作るコークスの副産物でWikipediaによると1665年ごろ発明され、1800年代の早い時期には医療目的で使われていたそうだ。タールには殺菌作用があるから医療に使われたらしい。古代は木材からタールを生産しており、中世から近代まで木造船には必ず焦げ茶色の”木タール”を防水と腐食防止目的で船体と帆に塗っていたそうだから、帆は白くはなく焦げ茶色だったろう。タールを白樺から作るとパーチタールと呼び、フィンランドでは松ヤニのタールを塗って、食べて、飲んでいたという。コールタールという名前の由来は 松の木や根に由来する物質を指す「タール」からきているらしい。 バイキングの船もタールを使用していたそうだ。 船体に耐水性を持たせるために、秋になるとタールに漬けた苔を船体に塗り、冬の間にタールが乾くように船小屋に放置していたそうだ。北欧の冬は寒いから空気が乾燥してよく乾いたことだろう。 タール(樹脂)は耐水だがアルコールには溶ける。だから皮膚についてべとべとしたらアルコールで拭けばよいが、タバコのタールも酒に溶けるから、タバコの煙と酒をセットで体内に入れると どんどん吸収されて体を蝕んでゆくという理屈が成り立つ。タールを濃くしたコールタールはもっと作用が強くなる。接触すると、光過敏症が起こり、紅疹火傷、浮踵あるいは露出部が黒ずむ色素異常を起こす。また、加熱したコールタールの蒸気を吸入すると、せき、めまい、食欲不振、悪心、吐気、呼吸困難などが起こり、貧血も起こすという。重症になると、けいれん、失神、肺水腫、腎炎、中枢神経障害を起こすこともあるそうだ。 コール タールの吸入は、中枢神経抑制を引き起こすだけでなく、全身麻酔薬として作用する可能性もあるらしい。  ペリー艦隊の旗艦サスケハナ号は、アメリカのサスケハナ川( 「広く深い川」という意味のインディアンの言語)に由来しているそうだ。 下田港では、このサスケハナ号を模した遊覧船「黒船サスケハナ」が運航されている。 サスケはなぁ忍者ではなくインディアンだったんだよ。
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