『下駄の日』という日は2つある。1つは全国木製はきもの業組合連合会が制定した『7月22日』の記念日だ。下駄を作る際の寸法である「七寸七分」の数字「七」から7月に、下駄で歩いた跡が漢字の「二」に見えることから22日にしたという。 もう1つは、下駄の裏側が「11 11」に見えることから、伊豆長岡観光協会(現・伊豆の国市観光協会)が『11月11日』に制定している。そして毎年11月11日には「下駄供養祭」が開催されているらしい。 下駄の起源は、中国浙江省で紀元前3000年の遺跡から板(歯は無い)が出土していて、これを下駄の起源と考えているらしい。かんじき(橇)のように水田や湿地で沈むのを防ぐために使われていたようだ。日本では弥生時代の登呂遺跡(静岡県)からも出土しているという。履物として使われた下駄は、5世紀の桓武山ノ花遺跡(静岡県浜松市)や鴨田遺跡(滋賀県長浜市)から出土しているそうだが、鼻緒の素材が不明らしい。鼻緒と歯がある木製の下駄という履物は中国にないので、日本で独自に進化し 伝統的な履物となったようだ。草履のような履き物ならば、オレゴン州フォートロック洞窟で、1万500年前のサンダルが発見されているそうだ。 日本には下駄が古くなって、化け古下駄(ばけふるげた)という付喪神(つくもがみ)になり、ゲタゲタゲタと笑う?昔話があるようだが、「古い道具類はきちんと処分しないと、付喪神になるよ」という”しつけ”なのだと思う。下駄は伊豆に供養にいかないと、化けてあやかしになるのだ。 |