「差別」とは何か?…「差別」とは逆境と特権を得る機(チャンス)である
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 いわば、「差別」とは、”逆境”と”特権”を作り出す「差別の平等」ととらえられる。

 

 

 

 まず、最初に、「差別」と言う考え方に対して私達は何が出来るか?

…「差別」と言う言葉は「差別の不平等」と言う前提に立っている。考え方として、「差別の不平等」をなくして、平等にしようと言うのが「平等主義」である。

…しかし、「差別の平等」と言うものも存在する。

…これは、言い換えると「不平等の平等」である。

 

 たとえば、これは、インドの「バラモン(司祭)」・「クシャトリヤ(武士)」・「バイシャ(平民)」、そして、「スードラ(奴隷)」の四階層のカーストであり、本来、カースト自体は「スードラ」を除いた三階層とされる。「スードラ」はインドで権利を認められていないのである!

 

 キリスト教的な平等思想を持つ「われわれ」からしてみれば、これは「論外」で、言ってみれば、「糞未満のもの」である。

 

 

 

…しかしながら、ニーチェと言う哲学者に言わせれば、今の「平等」と言うものは「本当の平等」ではない。…と言うのも、ニーチェはキリスト教的な平等主義を否定しているからである。(『アンチクリスト』)

…つまり、真に「平等」と呼べるものは、「平等に見えない」とニーチェは言うのである。

 

 その物言いで「不平等」とは、見るからに性質の異なる二者を同じ地位に並べる事である。たとえば、物語で言うと、ヒーローやヒロインを雑多なキャラクターと同じ扱いをする事である。

…ヒーローやヒロインを中心として、ライバルやラスボスをインドカーストの最上位「バラモン」として位置付ける事は、「平等」であって、「公正」ではないだろうか?それで…。

 

 

 

…「差別の平等」とは、逆境と特権の獲得である。

 

…逆境と特権とはセットである。…つまり、「差別」によって、逆境を深めると言う事は、特権を確かにする深い精神を育てる事と同じではないか?

 

…たとえば、上司に叱責された。これが逆境だとすると、彼氏、または、男に慰めてもらう。これが特権である。悲しみが深ければ深い程、彼氏はやりがいを感じ、奥深い人だと思う。これが特権を確かにするのである。

…逆境によって涙を流せば、女は「慰められる」と言う特権を得られるのである。

 

 男でも女でも、逆境と言えるものがあれば、そこにとらわれなければ、特権を得られるのである。(先の例では、とらわれる、傷は癒えたのに、いつまでもウジウジしていると、「気持ち悪い女」と言われてしまう)

 

…この文章を書く”語る特権”としても、キリスト教の平等主義に支配される反キリストと言う”語られる逆境”がある。

 哲学と言うものは、”語られる逆境”を自ら作り出し、”語る特権”を師から得て来た。歴史はこのようにして、紡がれて来た。

説明
歴史をきちんと見れば、「差別」の意義は見えて来る。
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「差別」 特権 逆境 カースト 

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