仮面ライダー×真・恋姫†無双 呉編  第5章
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仮面ライダー×真・恋姫†無双 呉編  第5章  前編 凄まじき戦士

 

 

袁術を追放し、揚州全土を制圧した。それから数週間が経った。

揚州の事が書いてある台帳のお陰で、内政ははかどっていた。

そして次に富国強兵なのだが、それはかなり難しい内容だったがやるしかないので、やるのだ。

しかしそんな時なのに雪蓮は一刀を城から少し離れた森の小川につれて行った。

 

「ここに何かあるのか?」

「ん。ここにね…母様が眠ってるの」

「お母さんと言う事は孫堅か…」

「そう。袁術の城は元々、母様が落とした城。…母様が死んでからは袁術に奪われちゃったんだけどね」

「そうだったのか。しかし、何でちゃんとした墓を建てなかったんだ?」

「母様が嫌がってたのよ。死んでまで王という形式に縛られたくないってね」

「その気持ちはわかるな……。それでここに……」

「戦ばかりの毎日だったからね。死んだ後ぐらいはのんびりしたかったんじゃないかしら」

 

雪蓮は墓の掃除をして、一刀も手伝った。

それよりも少し前に実は北の国境線に曹操軍が攻めてきたのだ。曹操は雪蓮と正々堂々と戦いをしに来たのだ。

曹操は国境から放たれる伝令を全て捕殺して、何とかたどり着いた最後の一人が伝えて、ようやく冥琳達の元にその情報が届いた。

冥琳はすぐに雪蓮を連れ戻そうと躍起になった。

雪蓮と一刀はその事実をまだ知らない。

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その頃、一刀達は孫堅の墓を綺麗にし終えていた。

 

「綺麗になったな。喜んでるかな?」

「怒ってるかも。時間掛かりすぎだ、この阿呆ってね」

「そうか……しかし、色々聞いてたけど、孫堅って人はすごい人だったんだな」

「すごい人よ。江東で旗揚げをした途端、江東、江南を制覇して孫家の礎を作ったんだから」

「英雄だったんだな」

「うん。確かに母様は英雄だった。けど……娘として見れば、母親失格だったかなぁ」

「そうなのか?」

「まだよちよち歩きしか出来ない私を、戦場に連れてったりしてたからね〜。よくぞ今まで生き残ってこれたって思うわ」

「俺なら行った瞬間に死んでるな。でも、お母さんのこと、好きだったんだろ?」

「そりゃね。私の師匠でもあるし。大好きだったわよ」

「そうだよね……」

 

家族を嫌うものなんてそうそうにいない。あくまでも一刀の考えだが、雪蓮もそんな人だと思って安堵感を得る。

雪蓮は墓の前で跪く。

 

「母さん……ようやくここまで来れたわ。

あなたが広げ、その志半ばで去らなければいけなくなった……私達の故郷。

その故郷は今、孫家と、呉の民達の下に戻ってきた……。

見てる? 母様…。今から我ら孫家の悲願が始まるわよ」

「それって天下統一?」

「天下統一が本当の悲願ってわけじゃないわ。本心を言うと天下なんてどうでも良い。

私はね…呉の民達が。そして私の仲間達が笑顔で過ごせる時代が来れば良いの。天下だの権力だのそういうのに興味ないわ」

「笑顔で過ごせる時代……」

 

一刀はこの間手に入れたクウガの力を思い出す。クウガは人々の笑顔を守るために戦っていた戦士。ならば自分もその笑顔で過ごせる時代が来るのを願う。いや、自分でそうするのだ。

 

「天下を統一し、一つの勢力が大陸を治めれば、庶人に対して画一的に平和を与える事が出来るでしょ?」

「それが天下統一のわけ……」

「そう。それが我ら孫家の願い。…だから私はこれからも戦うの。

戦えば、兵だけじゃない。庶人だって傷つく。…笑顔が無くなる。……それは分かってる。

矛盾してるけど……でも、戦わなければ何も手に入れることが出来ないと思うから……」

「それ、よく分かる……。俺が皆の、雪蓮の笑顔も守る。自分の笑顔も守るよ。俺はそのために戦うよ。

もしかしたらクウガの力を見つけた理由はそれかもしれない」

 

一刀はクウガの意義を口に出す。

 

「俺は笑顔を守るために戦うよ」

「一刀……」

 

一刀の覚悟を決める顔を見た雪蓮は一刀をからかう。

 

「やっぱり蓮華に譲ったのは間違いだったかな〜?」

「さあね…」

「そろそろ帰ろ。本当に蓮華が怒鳴り込んできそうだし」

 

雪蓮が孫堅の墓に別れの挨拶をする。その時!

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突然矢が茂みから飛んできて、雪蓮の左肩を直撃した!

 

「ぐっ!?」

「しぇ、雪蓮!?」

「なに……これ……?」

「矢だ! くそ!」

 

一刀がアークルを出して、クウガの変身ポーズを取る。

 

「どこにいる!」

 

一刀が矢の飛んできた方に走りながら、左腰にあるボタンを押して変身する。

 

「変身!」

 

一刀は仮面ライダークウガに変身。

その姿を見て茂みに隠れていた兵士数人が、背を向けて逃げていった。

 

「待て!」

「一刀! 追いかけちゃダメよ!」

「雪蓮……どうして!?」

「あなたにもしものことがあったら……蓮華が怒るでしょ?」

「そんな事言ってる場合じゃ……」

 

雪蓮が立とうとして、倒れそうになり、一刀が変身が解けると同時に雪蓮を支える。

 

「ぐっ……ううっ…」

 

雪蓮は倒れる。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……不覚だったわ。こんなんじゃ……あの世で母様に怒られそう……」

「喋るな! 傷は……そこまで深くはないみたいだけど……」

「わからない……けど……」

「姉様っ! 城で緊急事態が!」

 

そんな時、タイミング悪く蓮華が来てしまった。

 

「蓮華!」

「姉様っ!? どうしたのですかっ!?」

「あはは、ちょっと不覚を取っちゃった……」

「不覚って……。一刀、何があった!?」

「どっかの刺客で弓で雪蓮を狙ってきた」

「何だとぉ!? すぐに犯人を探し出し、八つ裂きにしてくれる!」

「落ち着きなさい、蓮華」

「しかしっ!」

「孫呉の王が取り乱してはダメ。それに傷は思ったよりは深くないみたい。…きっと大丈夫よ」

「本当なのですか?」

 

蓮華が心配して答える。

 

「ええ……」

 

一刀が雪蓮の答えを聞くがどうも嘘を言ってるようしか見えなかった。

 

(傷は深くないのは確かだ……。でも……)

「それより緊急事態って?」

「は、はい。曹操が国境を越えて我が国に侵入。すでに本城の近くにまで迫っているようです」

「おい! 伝令とか見張りって何してたの!?」

「悉く捕殺されてしまったらしい。一人の勇敢な伝令が、命を賭して情報をもたらしてくれたんだ。それで姉様に……」

「状況は理解したわ。私もすぐに城に戻る。蓮華は先に戻って出陣準備をしておきなさい」

「で、でも! お姉様はすぐに治療を!」

「蓮華の言うとおりだ! 治療を!」

「こんな傷くらい、大したことは無いわ。……ほら、早く行きなさい」

「しかし!」

 

蓮華は聞こうとしない。雪蓮はそれに怒鳴る。

 

「孫仲謀!」

「っ!」

「他国の侵略を受け、出陣しない王などに、王たる資格はあるか! 否! 断じて無い!

忘れるな! 孫家の人間は常に先陣に立ち、兵達の先頭を走るのだ!

その勇敢さがあるからこそ、民衆は孫家を支持し、力を貸してくれる! その家訓を忘れるな!」

「は、はい……で、でも!」

「すぐに陣ぶれを出せ!」

「はっ!」

 

蓮華は急いで城へと戻った。

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「全く……いくつになっても世話を焼かせるんだから……」

「だけど、さっきも言ったが、雪蓮! すぐに治療を受けろ!」

「ダメだって」

「ダメってどういうことだ!?」

「もう……手遅れってこと」

「な!?」

「矢にね……毒が塗ってあったみたい。……身体の中が焼けそうよ……」

 

一刀は絶句し、もしこの矢が自分に当たっていたらと一刀は思う。

もしも一刀に当たっていたらクウガのベルトの中にある石「アマダム」の力で怪我はすぐに回復。

毒のせいですぐに回復しないにしても一刀を仮死状態にしてその怪我や毒を治すことが出来るのだ。

 

「俺が……あの時その矢が俺に当たってれば……まだ雪蓮や俺は助かったのに……」

「もういいのよ……一刀」

「どうにかならないのか!?」

「無理でしょうね。焼きごてを何本も突き入れられてるみたい……もう、助からないでしょう……」

「助からない……」

 

一刀の頭にあるものが浮かんでしまった。それは仮面ライダークウガが黒き鎧に身を纏い、目もその鎧と同じ黒いものに……。

 

「けれど、その前に蓮華に私の背中を見ていて欲しいの。王として。そして孫家の人間としての誇りと生き様を……。

だからね、一刀。このことは皆に黙っていて……」

「だけど、雪蓮!」

「良いの。私の天命はここまで。後は蓮華とあなたが継ぐのよ」

「俺が……」

 

一刀は知らず知らず涙を流していた。

 

「一刀……私のために泣いてくれるの?」

「当たり前だ! こんな理不尽な事……許して……たまるか!」

「ふふっ…そうね。現実ってひどいよね。私、もっともっと生きていたかった。もっと一刀と過ごしたかった……。

でも……悲しまないで一刀。私ね……思うの。今まで楽しんで来れた日々。それが重要なんだって……。

死は人として当然の結末……。例え、それがどのような死であったとしても……ね」

「だけどそんなの認めない!」

「認めたくないよね……でも、それが現実……。あなたが人間かどうか分からない存在も……」

「!?」

 

一刀が抱えていた事を雪蓮に指摘された。

 

「俺がその事で悩んでたの……」

「気付いてたわよ。最初にキバの話をした時から、少しだけどね…。ファイズの時にあなたがそれを完全に悩むようになったのには気付いたわ」

「……黙っててごめん」

「いいのよ。あなたが人間だろうとそうでなかろうと一刀は一刀。その現実を受け止めて。…そして私はあなたにも残していきたい……。

私の生き様を。そしてその生き様があったからこその、この私の死に様を……」

 

雪蓮は一刀の手を借りて起き上がる。一刀は雪蓮の体温が極端に下がっていることを感じる。

 

「さぁ……孫伯符。一世一代の大芝居よ……」

 

雪蓮は一刀と共に戦場に向かう。最期の戦いへ……。

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仮面ライダー×真・恋姫†無双 呉編  第5章  後編 聖なる泉枯れ果てし時……

 

 

その頃曹操軍は、城の前の少し手前にやって来ていた。

どうやら呉郡から流れ着いて、前は許貢と言う人間に仕えていた部隊が抜け駆けの動きを見せていたとのこと。

曹操はその部隊に監視をつけるとしたが、それはもう遅かったのだ……。

曹操軍は呉軍の展開が遅いと感じていたが、何とか呉軍が動き出したのでそれに対抗しようとする。

そして呉の方では雪蓮の帰りを皆が外で待っていた。

 

「一刀、離れて……」

「………」

 

一刀は黙って雪蓮から離れた。

 

「お姉様!」

「雪蓮!」

 

蓮華と冥琳が走って駆け寄る。

 

「二人とも。出陣するわよ」

「やはり……治療を受けてはくれないのですか?」

「私は孫呉の王。その言葉の重さを、あなたに見せないといけないからね」

「姉様……」

「大丈夫。私はまだまだ元気よ。…この戦いが終わったら、蓮華の言う通りにするわ」

「約束……ですよ?」

「………」

「ええ。…さぁ、部隊にお戻りなさい。そして皆と共に私の背中を見ておきなさい」

「はい……姉様……」

 

蓮華は部隊に戻った。

 

「……で。いつまで保ちそうだ?」

 

冥琳が雪蓮に尋ねる。

 

「分かる?」

「ああ……」

「…あと少し、かな?」

「……毒か?」

「ええ」

「……分かった」

 

そう言うと冥琳も部隊に戻った。

 

「冥琳……」

 

一刀はあの少ないやり取りで冥琳は雪蓮の状態を完全に知ったのだ。そして心の中で泣いているのを感じた。

雪蓮は兵達の前に出て行った。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

「大丈夫……なわけないか……」

「…そうね。そろそろ、時間がなさそうよ」

「やっぱり…」

「そんな悲しげな顔、しないの…兵が見てるわ」

「無理だ。悲しいものは悲しい」

「それでも。表情を隠しなさい。あなたはもう…立派な呉の将なんだから…。

しっかりと前を向き、その内心を兵に悟られないようにしないとね……。

それに皆を笑顔にしたいんでしょ? だったらそんな顔、今はしないの」

「雪蓮……」

「ふふ…おしゃべりはそろそろおしまい」

 

雪蓮は一刀から離れて一人で出て行く。

 

「見ていてね、一刀。……私の生き様。……そして私の……死に様を……」

 

雪蓮は呉の兵と将、皆に号令をかける。

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「呉の将兵よ! 我が朋友たちよ!

我らは父祖の代より受けづいてきたこの土地を、袁術の手より取り返した!

だが! 今、愚かにもこの地を欲し、無法にも大軍をもって押し寄せてきた敵が居る!

敵は卑劣にも、我が身を消し去らんと刺客を放ち、この身を毒に侵されたのだ!

卑劣な毒に侵され、我が身はもはや滅ぶしか無いだろう!

しかし、この孫伯符、ただでは死なん!

我が身、魂魄となりて永久に皆と共に在らん!

我が魂魄は盾となりて皆を守ろう! 我が魂魄は矛となり、呉を侵す全ての敵を討ちこらそう!

勇敢なる呉の将兵よ! その猛き心を! その誇り高き振る舞いを! その勇敢なる姿を我に示せ!

我はその姿を脳裏に焼き付け、我が母、文台の下に召されるであろう!」

 

一刀は今までの雪蓮との歩みを走馬灯のように思い出す。そしていつの間にか自分はクウガのベルトを出していた。

しかもそのベルトの真ん中には金色のものが付いていた。

 

「呉の将兵よ! 我が友よ!

愛すべき仲間よ! 愛しき民よ!

孫伯符、命の炎を燃やし、ここに最後の大号令を発す!

天に向かって叫べ! 心の奥底より叫べ! 己の誇りを胸に叫べ!

その雄叫びと共に、我が屍を越えてゆけ!」

 

その言葉により呉の皆は叫ぶ。そして一刀は……。

 

「変身!!」

 

アークルの変身ボタンを押す。そして一刀の変身はいつもより遅く、変身を終えるとその身体は黒く、頭の角も4本あり、棘上のパーツが付いていた。

そして瞳の色は……黒かった……。

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「どういうことだっ! 誰が孫策を暗殺せよと命じたのだ!」

 

孫策の言葉を聞いて、曹操が怒る。曹操はこんな事を望んではいなかった。

これは曹操に対して怒らせるだけの行為であった。

そしてその原因は許貢の部隊の人間達が復讐でやったのだ。

曹操はすぐにその部隊の人間全ての頸を刎ねるよう指示。そして呉に弔問の使者を出し、一度退く事を決意した。

そんな時、曹操軍の兵士達は……。

 

『ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!』

 

一番前に居た正面の兵士の一団は皆燃え死んだ。火矢に撃たれて燃えたのではない。身体の内側から燃やされたのだ。

その原因は仮面ライダークウガアルティメットフォームにあった。

 

「な、なんだあいつ……」

 

クウガの恐ろしい力に曹操軍の兵は怯えを見せる。

 

「ひ、怯むな! 相手はたったひと…」

 

部隊長がクウガを攻撃するよう指示を出そうとした時、クウガは自分の手を前にして手を広げて、敵兵達に向けた。すると……。

 

『ぐわぁぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!』

 

手を向けられた兵士達は、皆先ほどの兵士たちのように燃えて死んだ。

そうクウガのアルティメットフォームの能力、それは対象物の体内から発火させる「超自然発火能力」であったのだ。

クウガアルティメットフォームはゆっくりと曹操のところに歩いて近づく。

 

『逃げろーーーーーーー!』

 

その逃げる兵達はクウガだけでなく、蓮華や祭、思春、明命なども追撃する。その皆の怒りは凄まじいもので投降しても殺すというものだった。

クウガは逃げる敵にも「超自然発火能力」で燃やし殺す。

そのクウガの能力の事はクウガからかなり離れている曹操の耳にも届く。

 

「あれは一体……?」

「わかりません、ただ言えることは……」

「あの者の攻撃の範囲内に捕まったら、燃やし殺されると言うことです!」

 

荀ケや郭嘉が急いで曹操に逃げるように言い、曹操や将達は何とかクウガの攻撃範囲内から遥か遠くにまで逃げた。

クウガはその逃げる様子を見て、走り出そうとする時……。

 

「一刀、もうやめて!」

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蓮華がクウガが走りながら翳そうとした右手を全身をもって抑えた。

 

「これ以上は……」

 

蓮華はこれ以上一刀の手を血に染まって欲しくないのだ。

蓮華は姉を死に追い込んだ曹操軍は憎い。まだその憎悪は残っている。しかし、だからと言って一刀には手を血に染める事はさせたくないのだ。

それは以前に一刀が自分に言ったこと。「俺は敵に手加減をしている」

今の一刀はその手加減なんてしてない。殺すために本気を出しているのだ。

蓮華はそんな一刀を見たくない。いや、一刀にそんな事をして欲しくないのだ。

例え自分にとって大切な人を傷つけられたとしても……。

クウガは蓮華の行動で思考が停止するかのように止まる。そしてクウガは突然苦しみだすように蓮華を振りほどいて頭を抱えだす。

 

「ぐ、ぐ、……」

「一刀……?」

「ぐわぁぁぁぁぁあああああああああ!!」

 

クウガは地面にひれ伏す。

 

「はぁ……はぁ……」

「一刀?」

 

蓮華がクウガの顔を覗き込む。するとその瞳の色は先ほどまで黒かったのが、赤くなっていたのだ。

 

「蓮華……」

 

クウガは変身が解除され、元の一刀に戻った。

 

「ありがとう…あのままだったら俺、蓮華を燃やし殺してた……」

「一刀……」

「蓮華……とりあえず……今は引いてくれ。これ以上は俺も兵も蓮華も……」

「一刀……わかったわ」

 

蓮華は一刀が言おうとした事を理解したかのように、蓮華は引き、呉の兵も引いた。

そんな時、雪蓮が呼んでいると亞莎から呼び出しを貰い、すぐに雪蓮に元に向かった。

そして一刀と蓮華は雪蓮の死を見届けた。

皆が雪蓮の死を悲しむ。

しかし悲しんでばかりは居られない。呉はすぐに新たな王を建てる必要があった。

冥琳の言葉により蓮華は王として立つ事を決意。

蓮華はその長い髪を雪蓮の持っていた剣で切った。

そしてここに新たな呉の王、孫権が誕生したのだった。

説明
基本的には真・恋姫†無双の呉ルートの話ですが、もしも北郷一刀が仮面ライダーの力を手に入れたらという妄想から生まれました。
そして流れも基本的に原作のままですが、仮面ライダーの力があるためセリフや一刀の態度が違うところや話そのものが大きく違うところも出てきたりします。
そのためそんなの嫌だという方は閲覧をご遠慮願います。
そして前回も言ったように今回の話を見る時はかなりの心構えと覚悟が必要です。それを持って今回の話を読んで下さい。
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コメント
自分も原作の「凄まじき戦士」を表現してるからいいと思うな賛否はあるだろうけど41話と同じく力の暴走の恐ろしさを見せる面で(god nanasa)
自分も原作の「凄まじき戦士」を表現してるからいいと思うな賛否はあるだろうけど41話と同じく力の暴走の恐ろしさを見せる面で(god nanasa)
さすがはクウガ。平成ライダー最強。(btbam)
改めてアルティメットの強さを確認できました!劇場版、もっと言えばディケイドでは最も弱体化激しかったですし。呉√、外史を問わずやはり切ない展開にならざるをえないのがキツイすね・・・。(バッキー)
アルティメットフォーム強すぎでしょう。(ブックマン)
雪蓮は死んでほしくなかった。(米坊)
アルティメットはチートすぎる・・・(pandora)
怒りが頂点に達した時力が制御できなくなってアルティメットフォームになると公式にあったんだからおかしくはない、それに皆、パロなんだから、素直に読もうよW(ヒトヤ)
一刀・・・・・ついに人殺しに成り下がってしまったか・・・気持ちは分かるが・・・・ライダーの力の使い方を間違えないで欲しかった (スターダスト)
人間を守る筈のクウガを人間同士の戦争に使用している事が非常に悲しいです。五代雄介がクウガの力を戦争に使っている一刀を見たら悲しむでしょうね…作者さんには仮面ライダークウガの第41話を観て考えて欲しいです。クウガだけは登場させて欲しくなかったです。(サルルルル)
できれば愛憎のタイタンフォームメッタ斬りみたいにして、やるせない感じにしてほしかった(gotou)
アルティメットフォームは本当の『最終兵器』、自分でも制御できなければすべてを破壊する究極の力。 それほどまでに一刀の心が闇の感情に支配されていたんですね・・・・ 原作でも五代さんは憎しみや怒りの感情でこの姿になりかけましたしね。(峠崎丈二)
二次創作なんだから、俺はアリだと思う。(ゲスト)
クウガの色んなフォームを一足飛びでアルティメットフォームに覚醒…やや早めに感じましたが、結果としてこれで良かったのだろうかと疑問は残ります。…魏の将兵にとって、一刀君はまさに『死神』に見えたのではないでしょうか?雪蓮さんは亡くなってしまいましたが、この外史は果たしてどんな道を歩むのか、これからも見守らせていただきます。(レイン)
↓それにポンポン別の仮面ライダーに変身できるのなら、最初からディケイドの方が良かったのでは? このままでは仮面ライダーの人間に対する“弱い者虐め”に過ぎなくなってしまいますよ? ―――長々と無礼な物言い、大変失礼いたしました。 気分を害されたのならば消しますので。(ZERO(ゼロ))
↓ついでに続きを。 本来仮面ライダーは“人”の敵や、自分自身を脅かす存在を“倒す”者達です。 それを“戦争”とはいえ、普通の人間(一般兵や恋姫の武将達)に振るうというのはいかがなものでしょうか?  ・・・後、逢魔紫さん、すみません・・・ライジングアルティメットと勘違いしていました。(ZERO(ゼロ))
というわけで、激しく続きが気になります。辛口コメの人にも負けず頑張ってください。(トウガ・S・ローゼン)
【クウガ本編に敵への憎しみから一度このフォームになりかけており(wiki参照)】とあるから一刀が黒い目のアルティメットフォームになるのはあながち間違いではないかと。(トウガ・S・ローゼン)
↓あれらは己の貫き通したい信念を“戦い”という中で見つけていく人物達です。 それ故に、甘ちゃん精神の蜀や犠牲精神大量の呉では合わないかと。(ZERO(ゼロ))
あと前々から読ませていただいていた時に思ったのですが、本来仮面ライダーは蜀や呉には合わないと思います。(ZERO(ゼロ))
キャッスルドランの『時の扉』を使えれば……(Mr、加糖)
↓本来あれ(アルティミットフォーム)は原作では苦難を乗り越えたものが変身できるファイナルフォームですよ? それが復讐とか憤怒が原因で変身していたらおかしいかと。 電王の“ネガ電王”とか、キバの“ダークキバ”とかなら解るのですが・・・。(ZERO(ゼロ))
雪蓮ーーー!死んじゃ駄目だーーー!。゚(PД`q。)゚。(アキエル)
かなり面白い設定の作品だと思います^^ ・・・ですがそれ故に無礼承知で辛口のコメントもさせていただきます。 主人公を仮面ライダーにするのは問題無いと思うのですが、例え親しい人(恋人)の死でアルティミットフォームになるのはいかがなものかと。(ZERO(ゼロ))
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