真・恋姫無双×仮面ライダー 一刀蒼き仮面の遣い 第2話
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公孫賛のところに行く事にしたが、その前に公孫賛のところの情報集をし、公孫賛は今自軍三千で、盗賊五千と戦おうとしていると聞いた。

 

「いくら、公孫賛の軍でも数で押されたらまずいだろな」

「確かに。公孫賛殿の兵といっても、大半は農民の次男や三男などですからね。兵の質としても五分五分。となれば兵を率いる者の質こそが最重要でしょう」

「そう。愛紗達は兵を率いた経験は?」

「無いのだ!」

「そうだよな……」

 

鈴々の言い切った発言に一刀はつぶやく。

 

「でもねでもね、愛紗ちゃんに鈴々ちゃんなら、兵隊さんたちを上手く率いる事ができると思うよ?」

「それは俺も思っている。だけど、兵がいないから、ただの腕自慢になっちまうけどな…」

「うう……それはそうだよねぇ…。でも、じゃあどうすればいいんだろ?」

「簡単なのだ! 公孫賛のおねーちゃんのところへ行くときに、兵隊を連れて行けばいいのだ!」

「そうそう。少数でも良いから兵を率いて合流するのが重要。だから義勇兵を募ろう」

「それはもちろん、異論はありませんが……。だけど一体どうやって?」

「何、お金を使ってちょっとだけ兵隊の格好をしてもらえばいいのさ」

 

一刀はポケットに入っていたボールペンを使い、愛紗に頼んで売りに行ったところ、百人ほど集める事に成功した。

 

「それじゃあ、行こうか」

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そして一刀達は公孫賛のところに行くと、すぐに玉座の間での謁見っとなった。

 

「桃香! ひっさしぶりだなー!」

「白蓮ちゃん、きゃー! 久しぶりだねー♪」

「ろ植先生のところを卒業して以来だから、もう三年ぶりかー。元気そうで何よりだ」

「白蓮ちゃんこそ、元気そうだね♪ それにいうのまにか太守様になっちゃって。すごいよー」

 

二人はなにやら勝手に盛り上がっていた。

 

「それより桃香の方はどうしてたんだ? 全然連絡が取れなかったから心配してたんだぞ?」

「んとね、あちこちで色んな人を助けてた!」

「ほうほう、それで?」

「それでって? それだけだよ?」

「………はぁーーーーーーーーーー!?」

 

桃香の答えに公孫賛は驚くが、桃香はどこかの県に所属して、その周辺の人達だけをしか助けるのが出来ないことが、嫌だったっと言う。

 

「それでも、お前一人の力じゃ、多寡がしれてるだろうに…」

「そんなことないよ? 私にはすっごい仲間たちがいるんだもん♪」

「仲間?」

 

公孫賛はようやく一刀達の方を見る。

 

「桃香が言っているのはこの三人の事?」

「そうだよ。んとね、関雲長、張翼徳、それに管輅ちゃんお墨付きの天の御遣い、北郷一刀さん♪」

「管輅? 管輅って、あの占い師のか?」

 

どうやら管輅と呼ばれる占い師の話は有名だったらしいが、かなりの眉唾ものでもあったらしい。

公孫賛は一刀をじろじろ見る。

 

「何かそれっぽくないなぁ」

「まあそう思っても無理はないさ……。とりあえず自己紹介だな。

色々あって、桃香たちと行動している北郷一刀です」

「……そうか。桃香が真名を許したのならば、…一角の人物だろう。ならば私のことも白蓮で良い。友の友ならば、私にとっても友だからな」

「あ、ありがとう……」

 

一刀は白蓮が良い人だと認識した。

 

「で、だ。桃香が私を訪ねてきたのは、旧誼を暖めるだけではないと思うけど…本当の用向きはどういうんだ?」

「うん。白蓮ちゃんのところで盗賊さんを退治するために義勇兵を募ってるって話を聞いて、私達もお手伝いしようかなと思って」

「おおー! そうか。そうしてくれると助かる。兵の数はそれなりに揃っているが、指揮できる人間が少なくて、悩んでいたところなんだ。

聞くところによると、結構な数の兵を引き連れてきてくれたらしいけど…」

「……う、うん。たくさんいるよ」

「そうか…。で」

「でって?」

「本当の兵士は、一体何人ぐらい連れてきてくれているんだ?」

「ばれてたの?」

 

一刀が白蓮の洞察眼に少々驚かされた。

 

「ふふっ、桃香の考えている事は分かる。だけど私に対してそういう小細工はして欲しくないな」

「でもそれは桃香じゃなくて、俺の入れ知恵だ。責めるなら俺にしてくれ」

「いや、気にはしていないから良いさ。私だって、桃香たちと同じ状況なら、そういう作戦を立てたと思う。

だけど友としての信義をないがしろにする者に、人が付いてくる事は無い。気をつけろよ?」

「下手な小細工より、誠心誠意、人に当たった方が良いってことか?」

「いや、少し違う。赤心を見せる相手を見抜く目を養えってことさ」

「そうか…。ありがとう」

「そ、そんなことより! 兵の数を聞いているんだからそれを教えてくれよ、桃香」

 

白蓮はどうやら照れくさかったようで、話を桃香に戻す。

 

「え、えーっと……その……あのね。実は一人もいなんだ」

「へっ!?」

「桃香と一緒に行動してるの、俺と関羽と張飛の三人なんだ」

「関羽、張飛って後ろの二人の事か?」

 

白蓮が愛紗と鈴々の方を向いて二人も自己紹介をする。

 

「宜しく頼む、と言いたいところだが、正直に言うと、二人の力量が分からん。どうなんだ、桃香?」

「二人ともね、すっごく強いよ! 私、胸張って保証しちゃうよ♪」

「保証ねぇ。桃香の胸ぐらい大きな保証があるなら、それはそれで安心なんだけど…」

「人を見抜けと教えた伯珪殿が、その二人の力量を見抜けないのでは話になりませんな」

 

するとそこに一人の少々、色っぽい女の子がやって来た。

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「むぅ…そう言われると返す言葉も無いが、ならば趙雲はこの二人の力量が分かるとでも言うのか?」

(趙雲…。あの子が…。しかしこの時期に既に居るとは…、この世界は歴史の流れが違うみたいだな)

「当然。武を志す者として、姿を見ただけで只者でない事ぐらいは分かるというもの」

「へぇ〜…まあ星がそういうならば、確かに腕が立つんだろうな」

「ええ。そうだろう? 関羽殿」

「そういう貴女も腕が立つ……そう見たが?」

「うんうん! 鈴々もそう見たのだ!」

「ふふっ、さて……それはどうだろうな」

「趙子龍こそね……」

 

一刀が思わず趙雲の字を口にする。

 

「っ!? ほお。そういう貴方こそ、なかなか油断のならぬ人のようだ」

「うん?」

「我が字をいつお知りになった?」

「うんうん。私もそう思う。子龍という字を呼ばなかったのに、北郷は何故知っていたんだ?」

 

趙雲と白蓮が一刀に尋ねる。

 

「まあ色々あるんだよ。それも……」

 

一刀はなんとかごまかそうとする。

 

「それにお主も、なかなか実力があるように思えるのが…」

「まあ一応、剣を少しかじっててね…」

「ほう、それはそれは……」

 

趙雲は槍を手にする。

 

「ではそのかじった程度の力を見せてもらいたい。私と手合わせ願い無いだろうか?」

「……いいぜ」

「ちょ、ちょっと待て! ここでそんな暴れないでくれ!」

 

白蓮が趙雲と一刀の戦いを止めようとする。

 

「じゃあ外ならいいのか?」

「そういうわけじゃ…」

「ご主人様、やめてよ!」

 

桃香が必死に一刀を止める。

 

「…………わかったよ」

「簡単に戦うのをやめるとは、度胸が無いのですか?」

「違うな。器量があると言って欲しいぜ」

「ふふ、面白い方だ」

「おいおい、まさか北郷の下に行こうって思ってないだろうな? 星」

「さて。それはまだ分かりませんな。ただ…天下を憂う者として、徳ある主君に仕えることこそ喜び。…さて北郷殿がどのような主君となるのか」

「楽しみにしてくれ。ところで俺達の参加は認めてくれるのか?」

「ああ。桃香の力は良く知っているし、他の二人に関しても、星が認めるほどの力を持っているようだしな。

一抹の不安は残るが…残念ながら当家には他に人物が居ない。今は藁にも縋りたい。私に力を貸してくれ」

「うん! もっちろん♪ 私、たっくさん頑張っちゃうもんね♪」

「関羽殿、張飛殿も宜しく頼むぞ。後、北郷殿も…」

「ああ!」

 

こうして白蓮の軍を見てみたら、半分は正規軍で半分は義勇軍で出来ているとの事。

 

「民のため、庶人のため……間違った方向に行かせやしないさ。……この私がな」

「おいおい、そいつは違うぜ。私がなじゃねえ。俺が…いや俺達がだ……」

 

その言葉を聞いて愛紗と鈴々の心に趙雲と同じ炎が燃え上がる。

一刀の目には趙雲以上の輝く目、そしてそれ以上の熱血の炎が心にある。

 

「友としてこの乱世を治めよう」

「おお!」

「鈴々も!」

「ああ、私も……私もだよ!」

 

握手をする三人に急いで桃香が自分の手を乗せる。

 

「俺もな」

 

一刀もその手の上から自分の手を乗せた。

そして一刀以外の四人は互いの真名を紹介した。

それを傍らで見る白蓮。

 

「あ、ごめん、白蓮ちゃん!」

「良いんだけど。…私だって救国の志はあるんだから。忘れないでくれよな」

(ごめん、忘れてた)

 

一刀はさりげなく白蓮に心の中で謝った。

そして一刀達は左翼を頼まれた。

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「盗賊相手に初陣か」

「どうかなさいましたか?」

「ふ、俺が住んでる世界じゃ、戦いなんて他人事だったからな。

と言っても俺は戦っていたんだけどな……」

「その人間の姿に偽装とするというワームとですか?」

「ああ、ワームが擬態した人間なら容赦なく倒せるんだけど、そうじゃない生身の人間相手となると少しね……」

「そっか……」

「やっぱり怖いよ、人と人と同士が戦うのは……」

「戦いを怖がるのは、人として当然のことですから」

「そうだよ。戦うって事は人を傷つけるって事だもん。本当はやっちゃいけないこと」

「だけど不条理な暴力を見つけたら、それに立ち向かって敢然と立ち向かうしかないのだ」

「うん。私達だって、正直に言うとちょっと怖いけど…でも、私達が怖がっていたら、力の無い人達を助ける事ができないから」

「だから勇気を振り絞り、暴虐と対峙するのです」

「ふ、強いな」

「えへへ、私のはから元気だけどね♪…愛紗ちゃんや鈴々ちゃんみたいに、武芸の嗜みがあるわけじゃないしなぁ〜」

「……桃香」

「何?」

「……いや、別に……」

 

一刀はガタックのライダーベルトをする。

 

「俺は俺のために……と言うより俺と一緒に戦ってくれる仲間達を……愛する人達のために戦う。

例えそれが他の人間を傷つけて、殺すことになっても……。皆を守るなんて無理なのは分かってるけど……。

それでも……俺は……皆を……仲間を守りたいんだ」

 

一刀の元にガタックゼクターが飛んできて、一刀の手に収まる。

 

「行こう、皆!」

「「「はい!」」」

「変身!」

「Henshin」

 

一刀はガタックマスクドフォームに変身する。

 

「よし! 皆! 突撃!」

『おおおおおお!!』

 

一刀は愛紗、鈴々、そして自分が指揮する兵達と共に盗賊達の集団に突撃していった。

 

「ふん!」

 

ガタックバルカンからプラズマ火球を盗賊達にぶつける。

 

「ぐわぁぁぁぁああああ!」

「どりゃあ!」

「ぐえっ!」

 

ガタックマスクドフォームのパンチは強力であり、並みの人間ではただのパンチでもかなりのダメージを与える。

パンチやキック、プラズマ火球で盗賊達を殲滅していくが、兵の一人が殺されそうになってしまう。

 

「はっ!」

「ぎゃああああああ!!」

 

プラズマ火球でその自分の味方を殺そうとした盗賊を倒した。

 

「こうなったら……キャストオフ!」

「Cast Off」」

 

ガタックゼクターのホーンを倒し、その音声と共に鎧は飛び散った。

飛び散った鎧は運よく盗賊達にしか当たらなかった。

 

「Change Stag Beetle」

「クロックアップ」

「Clock up」

 

クロックアップを使い、ガタックダブルカリバーを取り、盗賊達を次々に斬り倒す。

 

「Clock over」

 

クロックアップが終わると同時に盗賊達は次々に血を流して倒れていった。

 

「な、何だ急に!」

「あ、あれは……」

 

盗賊達は血の付いたガタックダブルカリバーを持つ、ガタックを見る。

 

「ば、化けものだ!」

「に、逃げろーーーーーー!」

 

盗賊達は逃げていく。

一刀はその逃げていく、盗賊達を追おうとはしなかった。

 

「後は白蓮に任せよう……」

 

一刀は変身を解く。そして自分が殺してしまった人達の屍の山を見る。

 

(森、俺のやってることは本当は間違ってるだろうな)

 

マスクドライダーシステムはワームを倒すためのもの。

人間に擬態したワームならともかく、そうではない普通の人間を殺すための道具ではない。

しかし一刀は人殺しの道具として使用してしまった。

 

(でも間違ってるにしても仕方ないのかもしれない……)

 

一刀はふと思い出す。自分を庇って死んだ森のあの時の姿を……。

 

(俺は大切な仲間を守れなかった…。例えこれが間違っていたとしても俺は仲間を守るためなら人を殺す。

どんな報いが襲ってきても……)

 

一刀は自分が率いていた兵達と共にその場を去って行った。

説明
この物語のメインは真・恋姫†無双の話ですが、主人公の一刀の性格が原作と全然違う部分が存在します。それが嫌な方はご閲覧をご遠慮願います。
なおこの物語の原作者は書いた著者ではありません。
原案者の許可をいただき、原案者の名前を書かせてもらいます。
原案者 ビスマス  作成者 BLACK
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
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コメント
これはこれでいいけどなるべく人殺しはして欲しくないです。(pandora)
主の作品で人を殺すのはこれで二つ目ですね。この外史の一刀はしかたが無いのかもしれないけど、やっぱり一刀は人殺しにはなってほしくなかったな。(スターダスト)
星よ、度胸が無いのと周りの迷惑を考えないのはちがうぞ(ヒトヤ)
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