東方仮面ライダーガタック 〜幻想の星〜 第8話
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明彦「うおおおおおお!!」

明彦はフラバスに向かって走り出し、格闘を始める。始めに疾走のスピードを活かして右ストレートを右肩部分に当てると、次ぎに左手でアッパーカットでフラバスを上へ突き上げた。

フラバス「グルォォォ・・・」

起き上がるフラバスに明彦は容赦せずと武器の1つである音撃棒・烈火を取り出した。

明彦「食らえ!烈火弾!」

烈火の先から炎が燃え上がり、振るうと同時に火球が発射されてフラバスに命中する虫だけに体が火傷を負うが、それでも明彦に止まる様子は無い。何しろ彼は裁鬼に変身すれば全力全開で攻撃を仕掛けるまさに鬼の中の鬼なのだ。と、ここでフラバスはガードを固めながら反撃しようと、烈火弾を前に突撃してきたが、なんのこれしきと今度は右に烈火を持ってくるとそのまま左へ勢いよく振り、突撃してきたフラバスのガードを一気に粉砕する。そのおかげでフラバスに隙ができたところを逃さずにキックで後ろへ押し出す。止めを刺そうとバックルにある音撃鼓・火炎鼓(かえんつづみ)を取り外すとフラバスに向けて投げようとしたその時、フラバスは本気になってクロックアップを行う。

明彦「なっ!?はや・・・うわぁっ!?」

こんな速度を避けれるわけも無いままに反撃され、同時に烈火と火炎鼓を落としてしまう。

明彦(なんなんだこいつ!?蜘蛛のクセに物凄く速い・・・!!)

ヒビキ(まずいなぁ、このままじゃ明彦がやられちまう。何とか両腕が動けるようになればいいんだが・・・)

響きも何とかしようとあれこれ考えていると、蜘蛛糸が解かれて動けるようになった。ふと後ろに誰かいるのに気づいて振り向くと、そこには大きな釜を持った女性がいるではないか。

ヒビキ「少女が助けてくれたのか?」

女性「いや、なんつーか・・・閻魔様が彼を助けに行きなさいって言われたから来ただけでさ、そしたらお前が蜘蛛糸で縛られているのを見つけて助けたわけよ」

ヒビキ「それはありがたい。それじゃあ、明彦を助けに行くか!」

すぐにヒビキはポケットから、狐火修也と同じ音角を取り出すと人差し指に軽く鳴らし、額に翳したと同時に体が炎に包まれる。

ヒビキ「はぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・てゃぁぁっっっっ!!!!」

紫のマジョーラをした関東最強の鬼、仮面ライダー響鬼へと変身したヒビキはさらに音撃増幅剣・装甲声刃(アームドセイバー)を取り出すと柄の下部分にあるボタンを左手の上に載せる。

ヒビキ「響鬼、装甲!」

今度は赤い炎に包まれ、空や響の周りからヒビキ達の頼れる仲間、アニマルディスクが響鬼の体に鎧として合体していき、装甲響鬼(アームドひびき)へと変身する。

女性「んじゃ、私も手伝うぜ」

ヒビキ「いや、俺で充分だ。よーく見ておけよ、少女」

ヒビキは装甲声刃の鍔部分を口元に近づけ、腹に力を入れるような声を上げる。

ヒビキ「たああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

装甲声刃をに波状が飛び交い、クロックアップをしていたフラバスはこの波状を受けた直後に怯んでしまう。

ヒビキ「今だ明彦!一気に畳み掛けろ!」

チャンスを手にした明彦はダメージはひどいものの、すぐに火炎鼓を拾うとフラバスに向けてフリスビーのように投げると見事腹部にくっついて等身サイズの太鼓に変わり、虫太鼓が完成。烈火も拾い上げてフラバスの前に立つと構えの体制をとった。

明彦「業火怒涛の型!!うおおおおおおおおおお!!」

烈火を激しく火炎鼓に叩きつけ、フラバスに清めの音を注ぎ込ませる。

その傷から唸り出る声はまさしく怒り。その怒りが体に伝わり、火炎鼓へ爆発するように叩かれる・・・これがヒビキから受け継がれた明彦の音撃『業火怒涛の型』である。

フラバス「グルゥアアアアァァァァァァァァァァ!!!!」

明彦「うおりゃあああああああああああああ!!!!」

 

ズドォォォンッ!!

 

最後の一撃を決めた直後にフラバスは爆散し、明彦だけがその場に残る。見事ワームを撃退した明彦の力が抜けた。

ヒビキ「大丈夫か、明彦」

明彦「ヒビキさん・・・体はボロボロですけど、ヒビキさんは動けるようになったんですか?」

ヒビキ「この少女が助けてくれたんだよ。何処の誰かは知らないけど、お前に用があるらしいからな」

明彦「?ヒビキさん、その人はもういませんよ?」

ヒビキ「えっ?」

ヒビキが後ろを向いてみると女性の姿は何処にも無かった。

ヒビキ「・・・どうやら帰っちゃったのかもな。でもおかげで助かったんだし、それでいいか!」

明彦「そうですね・・・って、ヒビキさん!!魚焦げてますよっ!?」

ヒビキ「うわっ!!ヤバい!!」

慌てて焼いている魚をすぐに火から放すと、そこには真っ黒となってしまった魚があった。まるっきし焦げている魚を見てヒビキはがっくしと落ち込む。

ヒビキ「おいおい、これじゃあ食べれないよ・・・」

明彦「俺に言っても仕方ないと思いますけど、それを俺に押し付けるようなことはしないでくださいね?」

ヒビキ「・・・・・・」

明彦「・・・・・・」

 

・・・・・・・・・・

 

ヒビキ「・・・そこをなんとかできないか?頼むからさ」

明彦「(今少しだけ考えたな!?)分かりました、食いますけどテントを借りますね」

鬼は変身すると服を失うため、元の姿に戻るには服を着替えなくてはならない。明彦はヒビキの使用しているテントを借りて私服に着替えて焦げた魚をパクッと食べてみると、焦げた跡が酷いせいで舌を出し、ペッと焚き火に吐き出してしまった。しかしこれを捨てるのもどうかと思う明彦は自分の気力を殺して魚を食べ続けること10分、ようやく食べ終えることができた。

明彦「外はすごく苦かったけど、中身は少しだけ味があってよかったよ」

ヒビキ「大丈夫か?水ならここにあるぞ」

変身を解いて私服に着替えていたヒビキは褒美のしるしとして水を持ってきてくれた。すぐに水をいただく明彦は気を落ち着かせ、ヒビキに言った。

明彦「忘れるところでしたがヒビキさん、俺は皆さんに言わなければならないことがあるんです」

ヒビキ「俺に言おうとしてたことか?それで結局は何なんだ?」

邪魔はもう無いだろうから安心して言えると確信した明彦は、映姫からの事情をヒビキに説明する。

ヒビキ「・・・そうか、しばらくは出かけるんだな。けど凄いじゃないか!本物の閻魔から頼まれんだろ?」

明彦「はい・・・」

ヒビキ「だったら思いっきりやってけよ!お前は二番目に強い鬼って呼ばれてるんだし、その腕をそっちの世界で見せてやれ!」

明彦の肩をパンパンと叩いくヒビキはとても明るかった。いつもの顔に見えるようなことだが、明彦にとって彼の顔は一番明るくて優しく見えている父親みたいだと思う。不思議な人だと明彦は思った。

ヒビキ「それとこれはお守りだ。受け取ってくれ」

そう言って取り出したのは赤色のディスク、アカネタカのアニマルディスクだった。ヒビキが最も使用している物である。

明彦「こんなものを、俺に・・・?」

ヒビキ「供の印、お前の行く先を何処までもついて行ってやるさ。シュッ」

お供としてディスクを受け取る彼の前にはヒビキのクセであるシュッがあった。明彦はヒビキに言う。

明彦「ヒビキさん・・・」

 

ありがとう、行ってきます・・・。

 

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一樹「クゥ〜・・・久しぶりに帰ってきたぜ!守矢神社に!」

その頃の一樹たちは守矢神社に到着し、現在は石の階段の前にいた。この階段を登れば神社の姿が目の前に現れ、一樹はグリンクローバーにアクセルを入れて勢いよく登り始めた。

御月「あいつ、茶目っ気ありすぎじゃないのか?」

修也「いいじゃないかよ、俺もこの神社が気に入ってるんだしさ!行こうぜ!」

御月と修也も互いのバイクを走らせて階段を登る。ガタガタと揺れるが気にはしない様子のままで一樹のグリンクローバーが頂上にたどり着き、鳥居をくぐった先で一旦止まってると御月達もあとからやってきた。

一樹「ここからの眺めが絶景なんだよねぇ・・・あいつらも元気にしてるか、早速見にいくとしようぜ?」

御月(いや、俺に聞かれても初めてだし・・・)

修也(俺はさっき知り合ったばっかりだし・・・)

 

2人(なんだかなぁ・・・;)

 

ツッコむ間もないまま、一樹は玄関の戸を開けて中へ入った次の瞬間、

一樹「ぎゃああああ!!やめてぇえええっ!!」

2人「!?」

何が起きたのかと玄関にやってくると、そこには女性にスリーパーホールドをされている一樹の姿があったが、突然と女性の勢いは止まる。

女性「あれ?よく見たらお前、一樹じゃねぇか」

一樹「は、はい・・・河城一樹です・・・」

女性「なーんだ!そうならそうと先に言ってくれよ!」

解放されるが納得した女性の平手が肩に当たるのだが、あまりにも威力が強いために一樹はダメージを受けてしまう。

一樹「おいコラ神奈子!!俺を殺す気かっ!?」

女性「滅相もねぇよ、敵かと思っただけのことだし・・・あ、修也までいたのか」

修也「なんか、2人さん知り合いみたいですけど・・・そこんとこどうなのですか・・・?」

女性「あーこいつね、いわゆる近所にいる河童の兄貴なんだけど、幻想卿にいる間はよくこの神社に来ることがあるんだよ」

修也の質問を答えようと、彼女は気楽に言った。

修也「つまり、近所という関係か?」

女性「近所っつーても大したことじゃないからな・・・あともう1人いるのは初めてな奴か?」

御月「ああ、草鳩御月だ。訳ありで一樹と修也に知り合った」

女性「ふーん・・・私は八坂 神奈子(やさか かなこ)、この神社の神さ」

御月「・・・え?神?あの神様?本当に?」

そう、神奈子は守矢神社に祀られている神様であるのだ。

御月(うーん・・・怪人なら分かるけど、神が目の前に現れるとしたらなぁ・・・)

神と怪人じゃスケールが違いすぎる故、御月にはどう話せばいいのかと思うが、この気楽そうな顔なら少しぐらいついていけそうな感じもする。そんな御月は神奈子を信じることにすると、奥のほうから緑の長い髪をした女性が現れた。

女性「八坂様、何か騒がしい音がしているのですけど・・・あれ?そこにいるのもしかして、一樹君?」

一樹「おぅ早苗ちゃん!久しぶりだな!」

軽く彼女に挨拶をする一樹ついでとして御月に紹介をしておくことにする。

一樹「早苗ちゃん、こいつは俺の仲間の草鳩御月。外の世界出身だ」

女性「外の世界・・・てことは、修也さんと同じ人ですね?私は東風谷 早苗(こちや さなえ)です。ここの巫女を務めていますので、よろしくお願いします。フフッ」

御月「お、おう・・・(なんか、可愛いかも・・・///)」

一樹「それじゃあ邪魔させてもらうよ」

神奈子「邪魔するならかえってくれや〜」

一樹「は〜い・・・って、ギャグかますなギャグを!!」

いかにも古いギャグのことはスルーということで、一樹達は居間へとやってくるとそこには、水色の服を着た少女と頭に不思議な帽子を被った少女の2人がいた。

一樹「にとり!にとりじゃないか!」

にとり「!お兄ちゃん!」

その1人はティターンが化けていた一樹の妹である河城にとりだった。今度は本物なので一樹はにとりの頭を撫でる。

一樹「元気にしてたか?もう2年は経つけど」

にとり「うん!お兄ちゃんがいつ戻ってきてもいいようにこれも用意してたから!」

そう言って取り出すのは河童ならご存知の胡瓜である。

一樹「これがなきゃ河童じゃないもんなぁ。あとで仲良く食うか!」

にとり「うん!」

少女「一樹兄ちゃん、にとりばっかじゃなく私も混ぜてくれる?」

一樹「分かってるって、諏訪子ちゃん!」

少女もにとりと同じようにキャッキャッと喜ぶ。彼女もこの神社に住む者であって、神奈子と同じ祀られた神である洩矢 諏訪子(もりや すわこ)と名乗っている。

早苗「ねぇ一樹君、こんなことでなんて言ったらいいかと思うんだけど、昨日から妙な妖怪が現れたっていうのを知ってる?」

一樹「妙な妖怪って・・・まさか、スーパーショッカーのことだよな?御月」

御月「確かに俺と一樹は博士からそう申されていたんだし、昨日からということは既に侵攻が激しいはずだ。修也は学園長からの頼みって言ってたけど、その他のみは俺たちと同じことを言ってたのか?」

修也「そんなもんだよ。なんか、巨大組織とかって・・・」

神奈子「んじゃあ、一樹や修也も同じ目的でここに着て、そのスーパーなんとかってのをやっけるわけだな?」

御月「・・・スーパーショッカーだ、言いやすいんだし覚えてもらわないと・・・」

神奈子「いや、どうも変なネーミングだなと思ってさ、絶対にやる気がないなって・・・」

一樹「だけど相手は巨大組織だぞ?それに俺の敵でもあるアンデットだって・・・」

その時、一樹のアンデット・サーチャーから反応が出てきた。なんと守矢神社へと猛スピードで接近しており、彼らの目の前にその正体が目の当たりにされた瞬間に皆唖然と化してしまう。

にとり「お兄ちゃんが・・・2人?」

それはもう一台のグリンクローバーで、そこに乗っているのは紛れもない一樹そのものだった。だが妙に目つきが細くて怪しさが漂っていおり、グリンクローバから降りた偽者は本物の一樹に近寄った。

一樹「まさかお前・・・!」

偽一樹「フフフ・・・ハァッ!!」

偽者が右手を前へ突き出した瞬間、緑色の電撃が一樹の懐部分に直撃する。何がどうなっているのだと驚く一同だが、一樹はまさかと思いながらも懐にあるものを取り出した。

 

 

レンゲルバックルである。

 

 

偽者はレンゲルバックルに何かしようと思っていると電撃が止む。すると偽者の右手には、一樹と同じレンゲルバックルとラウズカードがあるではないか。

どうやら偽者はバックルをコピーした様子で、カードをバックルに装填してベルトを作り上げた。

偽一樹「変身・・・」

 

≪OPEN UP≫

 

偽者はレンゲルへと変身する。これを見ていた早苗、神奈子、諏訪子、にとりはそれ以上に驚いてしまう。

一樹「あの野郎・・・!」

御月「待て一樹!俺がやる!」

一樹が変身すればどれが本物か分からなくなるので、代わりに御月が戦うことにしようとコードを入れる。

御月「変身!」

 

≪COMPLETE≫

 

赤のフォトンストリームに身を包んでファイズに変身した御月は、直ちに戦闘を開始した。

神奈子「なんなんだあいつは!?いきなり姿が変わって・・・」

一樹「ここは危険だから早く逃げるんだ!俺が先導する!」

兎に角安全の確保を優先にして、早苗達を非難させようと一樹が指示をする。避難している間に食い止めている御月は変身したレンゲルにキックをを入れ、後ろに下がったレンゲルに追い討ちを仕掛ける・・・と思いきや、レンゲルはカードをレンゲルラウザーに通す。

 

≪REMOTE≫

 

さらにカードを3投げるとそこには上級アンデットのタイガーアンデットがカードから現れる。

御月「2対2なら付き合ってやるぜ!」

御月はファイズフォンにコードを入力し、助け舟であるオートバジンをバトルモードにしてアンデットとの戦闘を開始する。

レンゲルはまた別のカードを2枚取り出してラウズした。

 

≪SCREW≫≪BLIZZARD≫

≪BLIZZARD GALE≫

 

ブリザードゲイルでパンチを仕掛けるつもりの様子だ。こうなればこっちもパンチだと左腰にあるカメラ、ファイズショットを取り出してミッションメモリをセットする。

 

≪READY≫

 

御月「行くぜ、ストレートに殴り合いだ!」

 

≪EXCEED CHARGE≫

 

ファイズショットをエクシードチャージしてレンゲルに突撃、レンゲルも御月に突撃してきた。

レンゲル「ぬおおおおおおおお!!」

御月「グランインパクトォォッ!!」

 

===================================================

 

非難をした一樹達は、ひとまず森の中に入り姿を隠していた。一旦静かになるまで待機しようと考える一樹だが、それと同時に焦りも出ていた。

一樹「よりによってあの野郎も差し金だなんて・・・このままじゃ御月がいつやられても可笑しくない・・・」

神奈子「んなことより、あれは一体なんなんだ!?何で人が変な奴に!」

流石に加奈子には訳の分からないことだらけのよう・・・否、早苗達も同じく何者かと伺いたくなる顔でいた。

修也「俺が変身する鬼でもなかった・・・一樹、何か知ってるよね?」

一樹「ああ・・・まず早苗ちゃん達に説明しておくよ。あれは仮面ライダーだ」

早苗「仮面ライダー・・・ってたしか、昔有名だったあの!?」

一樹「そうだ。仮面ライダーは未来につながり、御月が変身したライダー等が現代に至るわけさ。そしてここからが俺が言っておかなければならないことだが、このままじゃ御月がやられる・・・あいつには絶対勝てない理由があるんだ」

諏訪子「勝てない理由って、何なんですか?」

一樹「まずあの偽者の正体はトライアルと呼ばれる改造実験体だ。アンデットの細胞と人間のデータや細胞を合体させて作り上げる強力なアンデットで、最初に言うとしたらあいつは不死身だ。殺すことが殆ど不可能なのさ」

早苗「不死身ってそんな・・・どうにかならないの?」

一樹「アンデットはラウズカードを使うことで封印すれば、活動を停止できる。だけどトライアルが相手だと、その封印が不可能なんだ。つまり、絶対に殺せず封印もできない」

神奈子「おいおい、それじゃあ全く勝ち目が・・・」

一樹「いや、1つだけ方法がある。俺は御月のところに戻るから、ここで待っててくれ」

にとり「えっ!?でも、お兄ちゃん1人で大丈夫なの!?」

一樹「心配すんな、俺も御月や修也と同じ仮面ライダーだからな・・・」

封印不可能なアンデット、トライアルを倒すために考えられる手段とは何なのか・・・一樹はすぐに御月の元へと急いだ。

 

===================================================

 

御月「ぐあああっ!!」

その頃の御月はファイズから元の姿に戻り、衰弱状態になりながら倒れてしまう。ブリザードゲイルとグランインパクトとの勝負のとときにタイガーアンデットが庇って自爆し、その爆発によるダメージを至近距離から食らってしまったのだ。レンゲルはじゃりじゃりと足音を立てながら御月に近づいていくその時、真横から紫色の光、スピリチアエレメントがレンゲルを吹き飛ばしてしまい、そこからレンゲルに変身した一樹が現れる。

御月「バ、バカ!お前が変身したら分からないだろ!」

一樹「いや、トライアルは俺よりも早く反応するから、反応が遅れた奴を俺だと思えばいい!それと御月、これはお前にしかできないことだからよく聞いてくれ!奴、トライアルの倒し方をな!」

レンゲルはカードをラウズしようとするが、先に一樹の手にあったリモートテイピアで仕様直前にポーラーベアアンデットがカードから飛び出し、レンゲルに攻撃する。この隙に一樹は倒れていた御月を起き上がらせ、トライアルの倒し方を説明すると理解した顔で体を起こした。

御月「なるほどな・・・完全に消滅させるほどのエネルギーか・・・だったら話は早いぜ、バジン!」

タイガーアンデットとの戦闘を終えているオートバジンは、御月にトランスボックス型ジェレネーター『ファイズブラスター』を投げ渡す。円の下部分にはコードキーがあり、御月は左手で持ちながらファイズの変身と同じコードを入力した。

 

『5・5・5 ENTER』

≪STANDING BY≫

 

ファイズの待機音とは違い、低い音が鳴り出す。御月はファイズフォンを片方の右手で握り、叫ぶ。

御月「変身!!」

 

≪AWAKENING≫

 

トランスホルダーにファイズフォンをセットした直後、ベルトから今まで以上に強い光を放つフォトンストリームに包まれ、そこには赤色のファイズが立っていた。

ファイズに更なる進化を得た最強形態、仮面ライダーファイズ ブラスターフォームに変身し、さらにコードを入れる。

 

『1・0・3 ENTER』

≪BLASTER MODE≫

 

ファイズブラスターは瞬時に拡散フォトンブラッド砲『ブラスターモード』へと変形する。その時にレンゲルはポーラーベアアンデットを振り払っていたところで、御月に気づくとレンゲルラウザーを構えて突撃してきた。

 

『5・2・1・4 ENTER』

≪FAIZ BLASTER DISCHARGE≫

 

御月はこのコードを入力した直後に両肩からブラッディキャノンが展開されて砲撃を開始する。その威力は足元に手榴弾を10個分爆破させたかのようで、レンゲルは見事返り討ちに合ってしまう。

一樹「すごい!これならいけるぞ!」

御月「それじゃあ止めだ!」

 

≪EXCEED CHARGE≫

 

ENTERキーを押してファイズブラスターにエネルギーをチャージ、銃口に光がさらに高まる間にレンゲルは起き上がるが、回避できない地点から離脱するには時間が足りなかった。

御月「ファイアァァァァァ〜ッ!!!!」

強力なエネルギー光線『フォトンバスター』が発射され、レンゲルの体に直撃する。ガードで堪えている様子だがそれで堪えれるわけもなくレンゲルの体を一気に貫かせ、神社中に悲鳴を上げながら爆発を起こして消えてしまった。トライアルは無事に消滅した様子で、アンデットサーチャーにも反応はロストされることを確認した一樹は御月に手を差し伸べる。

一樹「見事だったぜ」

御月「・・・おうよ」

御月も一樹の手を握って互いに握手をし、深い友情に結ばれた2人の前に早苗達もやってくる。

にとり「お兄ちゃん、大丈夫だったの?」

一樹「ああ、もうアイツは消えたから心配ない」

変身を解いた一樹は結果を話し、一同は一安心する。

早苗「よかった、神社が壊されたらどうしようかと思ったけど、おかげで助かったわ」

神奈子「けどすごいなぁ・・・こいつが仮面ライダーって・・・」

御月「あ!待て!そこを触ったら・・・!」

神奈子は右腕部分に触れた瞬間、ジュウッと焼けるような熱が指に来てしまう。

神奈子「アチチチチッ!!なんだこりゃあ!?」

御月「ファイズの赤い部分に触れると火傷するんだ・・・」

神奈子「それを早く言えって!あっつぅ・・・;」

息を吹きかけて火傷を治そうとする神奈子を見て、御月も変身を解除してもとの姿に戻る。

にとり「けどすごいです!こんな凄いものを見たのは初めてかも!」

一樹「因みにこのレンゲルバックルは俺の修行の成果で作って、そのおかげで俺は会社に出世したんだからな。あとこれ名刺」

自分の会社先である名刺をにとりと早苗に渡すと、早苗は驚きながらも一樹に顔を向けた。

早苗「一樹君、サラリーマンってことなの!?」

一樹「そういうことさ。お金も結構儲かっているしな」

諏訪子「すごーい!これだったらにとりちゃんに沢山胡瓜が食べれたりできるかも!」

キラキラと目を輝かせる諏訪子の発言に、にとりは想像した。胡瓜の山に包まれて食べるその様子はまさに、人生バラ色同然のことである。

にとり「お兄ちゃん!絶対奢ってよね!?私期待してるんだから奢ってよね!?」

一樹「うわっ!?いきなりなんだ・・・!」

無理もないことであるが、一樹はこれからの行動を考えると、あることが頭に閃いた。

一樹「御月、ここで一旦自由行動にする。早苗ちゃんならお前をここで暮らしてはくれるだろうし・・・いいよね早苗ちゃん?」

早苗「え?もしかして御月さんもですか?」

諏訪子「いいじゃないの早苗、おかげで助かったんだから!」

神奈子「確かになぁ・・・いいんじゃない?」

早苗「・・・分かったわ。それじゃあ御月さん、これからもよろしくお願いしますね」

御月「おう!こっちもよろしく頼むぜ!」

御月も神社で生活できるようになり、一樹は背伸びをしながら御月達から離れる。

修也「一樹はこれからどこかに行くのか?」

一樹「博麗神社さ、行かなきゃいけないってパターンがあるものだし・・・んじゃにとり、行ってくる」

にとり「いってらっしゃい!」

一樹はグリンクローバーに乗り込んでエンジンを掛けると、目指す先、博麗神社へ発進していった。

御月「・・・早苗さんって言ったよね?」

早苗「はい、何か?」

御月「その博麗神社ってのは何なんだ?」

早苗「ああ、それですね。博麗神社はこの世界の結界を守っている巫女がいる神社で、賽銭客がかなり少ないの。一樹君はその神社で一部のお金を渡してるみたいだけど、きっとそのために向かったのかもしれないわね」

修也「どうしてなんだ?」

神奈子「あそこの巫女は貧乏なんだよ。だから一樹が援助するめためのお金を渡してるわけさ」

御月「なんか・・・賽銭どころじゃなくね?」

修也「言えてるな・・・」

2人には可哀想に見える彼を同情したのは、一樹に知る由はなかった。

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第8話完成です。

ヒビキさんのあの笑顔には自分も感動します。なぜならあの話にはギャグもありますし、大人としての生きる道が描かれているからです(だけど全部見ているわけでもなく、その内容は他の作品でも同じことであるが・・・)。

そんなこんなでヒビキさんを助けた女性は誰なのかはもうお分かりですよね?その答えは明彦視点でご確認ください。

その一方で守矢神社のほうで何かしておこうかということでトライアルを出現させました。『ブレイド対ブレイド』ということでですけどブレイドが助けに来るわけではなく、ブラスターファイズとの移植の対決をさせています。今後にもトライアルは出現する予定ですし、原作道理に偽ブレイドと偽ギャレンが登場する予定ですのでお楽しみに。

 

【ライダーデータ】

◇装甲響鬼(アームドヒビキ)

登場作品:仮面ライダー響鬼

備考:装甲声刃によってアニマルディスクが響鬼の鎧となって変身した響鬼の最強形態。

この形態では烈火ではなく装甲声刃での斬撃で戦い、音撃では自らの声を清めの音に変えた退治するシステムになっている。しかもこの音激で巨大な魔化魍ですら一撃で倒してしまうほどの威力を持ち、装甲声刃はまさしく『鬼に金棒』という存在だ。

必殺技は、上記のように自らの声を装甲声刃に蓄えて放つ「音撃刃・鬼神覚声(おんげきじん・きしんかくせい)」

因みにこの形態は修也にもあるとか・・・?

 

◇仮面ライダーファイズ ブラスターフォーム

登場作品:仮面ライダーファイズ

備考:トランスボックス型ジェレネーター『ファイズブラスター』に変身コードを入力してファイズフォンをスロットインすることで再起動をかけて変身するファイズの最強形態。全身が赤色に変わるがこれはフォトンブラッドが流れている証拠で、並みのオルフェノクが触れると火傷を負い、パンチやキックを食らうだけで灰化・消滅することがある。

コード入力によってブラッディキャノンによる砲撃や、通常形態による武器の使用、オートバジンの操作などが出来る他、なんと飛行することも可能である。

必殺技は様々だが、ブラスターモードによるエクシードチャージで強力なフォトンブラット光線を発射する「フォトンバスター」。

説明
こちらは東方Projectと仮面ライダーシリーズのクロスオーバー作品です。
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