異世界冒険譚 魔法少女リリカルなのは月 A`S 9話
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yukito side

 

「さあ。ここに入るんだ!」

 

ここはアースラの艦内。その中の独房?みたいな所だ。ちなみに腕を前で拘束されている。

 

「どうして俺がこんなところに入らなきゃいけないんだ!」

 

「まだ白を切るのか。ふぅ。いいから入るんだ。」

 

クロノは少々疲れたような顔をしている。まあ結構抵抗したりもしたしね。

 

「くそっ!」

 

俺は悪態をつきながら部屋に入る。

 

部屋に入ると後ろの扉が閉まる。

 

「お、おい!?」

 

俺は慌てたように扉に近づくが閉まってしまった。

 

(どうしてこうなったんだか。)

 

それは今から2時間ほど前になる。

 

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――2時間前

 

 

「僕についてきてもらおうか。」

 

いきなり俺の家に来たクロノ。

 

な、何でばれちゃったんですか?聞いてないよ!と、とりあえず誤魔化すか。

 

「えっと。何なんですか?その時空なんちゃらって言うのは。」

 

「時空管理局だ!君にはロストロギアの所持および公務執行妨害の疑いがある。大人しくついて来てくれ。」

 

「・・・・・クロノさん。」

 

「なんだ?」

 

「何か悩みとかあるんですか?」

 

「は?」

 

俺の言葉にクロノが呆けて固まる。

 

「だって時空管理局なんて日本どころか世界に存在しない組織の名前とか出したりするし。ロストロギアとか聞いた事ない物?の名前とかを出したりするし、公務執行妨害とか分けわかんないこと言い始めるし!」

 

「いや・・・だから。」

 

「大丈夫です!僕もアニメとか戦隊ものとかは興味ありますし、クロノさんくらいの年の人とかがかかる病気だって知ってます!たしか厨二・・・何だったけ?とにかく僕も力になりますから!」

 

「ちょっと待て!僕の話を聞け!」

 

「大丈夫ですよ!その病気は普通に過ごしてたら大人になれば治るらしいですし。でも下手をすれば不治の病に・・・」

 

「いいから来るんだ!アースラに案内する!」

 

「わあ!秘密基地の名前アースラって言うんですね?自分で考えたんですか?かっこいい名前ですね!」

 

「だから違う!」

 

そうして俺はアースラに呼ばれた。

 

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「うわっ!?何なんですか!?ここ何処なんですか!?」

 

家を出てちょっと歩いた公園で俺はアースラに強制転移させられた。

 

ここはたぶんアースラのブリッジだと思う。

 

「来たわね。」

 

そう言ってこちらに近づいてくる人達がいる。

 

「リンディさん!?フェイト!?プレシアさん!?」

 

「お久しぶりですね。それともこんにちはの方がよろしいですか?」

 

俺的には「こにゃにゃちは〜!」の方が良いんだけどね。

 

「何の話ですか!?と言うかここは何処なんです!?なんでフェイトとかが居るんですか!?クロノさんの妄想だったんじゃないんですか!?」

 

「まあまあ。落ち着いてください。」

 

「落ち着けません!」

 

「とりあえず質問に答えるわね?ここは時空航行船アースラ。フェイトさん達が居るのは管理局の嘱託魔導師だから。最後の質問の答えはNOね。」

 

「そんなことって・・・」

 

「これは現実よ。」

 

うむ。バッサリだ。

 

「何なんですか?管理局って。」

 

「それはね・・・」

 

俺はリンディさんに管理局の事を教えてもらった。

 

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「俺は何で捕まったんですか?」

 

説明が終わった後俺はリンディさんに質問した。

 

「先ほど言った通り君にはロストロギアの所持および公務執行妨害の罪がある。」

 

「俺はそんなものは知りません!」

 

「知らないふりをしても無駄だユエ。君の魔力はユエのものと完全に一致している。言い逃れは出来ない。」

 

確かに俺のものだから一致してるのは当然だ。が、それが絶対の証拠になるかな?

 

「何なんだよそれは!次元世界ってのはそれこそ星の数ほどあるんだろ!?ならその魔力が他人と完全に一致してる事がないなんて言い切れないだろ!?」

 

「それは・・・」

 

クロノは少し気まずそうになる。

 

「俺は帰らせてもらう。」

 

「待て!」

 

俺が帰ろうとするとクロノが止めてきた。

 

「君がユエかどうかは確かに絶対とは言い切れない。だが疑わしい事も事実なんだ!」

 

「知らねえよ。そもそも俺は管理外世界の人間なんだろ?従う理由が無い。」

 

「それでもだ。君を一時的に拘束させてもらう。」

 

「ふざけんな!」

 

俺は転送装置に走る。

 

・・・が

 

「うわっ!?」

 

いきなり腕が使えなくなってバランスを崩し俺は倒れてしまう。

 

「これは!?」

 

「バインドだ。悪いが拘束させてもらった。」

 

「くそっ!放せ!」

 

それから・・・雪人の姿を見たものは誰もいなかった。

 

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いやいやいや!ちゃんと生きてるから!ピンッピンしてるから!それともあれですか〜?一生牢屋に入ってたとかですか?こら?

 

まあいいや。そんな感じでここに居るわけだが。

 

何で捕まったんだろう?あの仮面は使い捨てみたいなもんだから。いつも投影して新品同様みたいになってるわけだから魔術が

 

消えかかってるとかもないだろうし。

 

あれかな?型月系の魔法って色々制約があったりするからな〜。凛の宝石魔法とか。もしかしたら”ユエ”の印象が強ければ俺に気づくかもしれないな。プレシアさんとかみたいに。

 

上手くいかないな〜。それはそれで良いけど。いつも都合が良いように進んでくのは好きじゃないし。まあ進んでくれれば嬉しいけどね?

 

もう寝よっかな?

 

そう思っているといきなり電話のコール音が聞こえてきた。

 

「うぉ!?びっくりした〜。ん〜っとあれかな?」

 

壁に画面がついていて周りにボタンがついている。ふむん?どのボタンだ?

 

「えっと・・・これか。」

 

よくよく見ると受話器のボタンがあった。何の冗談だ?管理局に電話ってあるのか?まあいいや。とりあえず、ぽちっとな。

 

「あ!?ユキト。」

 

「フェイトか。どうしたんだ?」

 

「ふぁっ・・・」

 

俺が電話?してきた理由を尋ねるとフェイトがいきなり泣きそうになった。

 

「ど、どうしたんだフェイト!?」

 

「ユ・・・ユキ・・・トが出てくれ・・・なかったか・・・ら嫌われ・・・たかと思った・・・」

 

フェイトはしゃくりあげながら言う。

 

「あ〜っとすまん。出かたを知らなかったんだ。ごめんね?」

 

「ぐすっ・・・い・・いよ。気にして・・・ないから」

 

「ほらほらフェイト嘘つくなら泣きやんでからにして。可愛い顔が台無しだよ。な〜んちゃって!」

 

「ふぇ!?そ、そんなこと・・・」

 

あれ!?フラグ立っちゃった!?おっかしーいな?普通茶化して言ったら馬鹿にするとか呆れるとかじゃないのか?あっ!フェイトはこういうこと言われた事も無いからか。

 

アリサなら呆れるし。すずかは苦笑するし。なのはちゃんは・・・そういえば赤くなってたな。

 

「まあいいや。それで?どうしたんだ?」

 

「あの・・・その・・・」

 

「?」

 

「それが・・・・・・ユキトが逮捕されたのは私の所為なの!」

 

「うぉっ!?」

 

いきなり大きい声で言われたからびっくりした。

 

フェイトの所為で逮捕か・・・・とりあえず続きを聞いてみるか。

 

「どういうことなんだ?」

 

「うん。それはね・・・」

 

side out

 

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Asura side

 

「また逃げられた!」

 

「ごめんねクロノ君。私の所為で。」

 

「エイミィの所為じゃない。魔力を使わない転移じゃ追えないなら仕方ない。ユエを逃がしてしまったのはその場にいて逃がしてしまった僕の責任だ。」

 

「クロノ。そう言ったら私もだよ。私もその場に居たんだから。」

 

「それでも「はいはい。もうそこまでよ。」艦長!?」

 

「3人とも仲が良いのは素晴らしい事だけど今は責任を取り合っている場合じゃないわ。」

 

リンディは簡単にその場を収めてしまう。

 

「今はユエの事よ。あの子を止めないとまた闇の書の災厄が起こってしまうわ。」

 

「そうですね。ちょっと頭に血が上っていたようです。」

 

「ならいいわ。それじゃあ今回のユエの行動を見てみましょうか。エイミィ?」

 

「ハイ!わかりました。」

 

エイミィが操作をすると画面にユエが映る。

 

ユエが刀を出してそれが抜刀すると大きくなる。

 

「これは何なのかしら?」

 

「ロストロギアなんでしょうか?でも魔力が無いのは・・・」

 

リンディの問いにクロノが答える。

 

次はユエが刀を振ると風がおこり結界を断ち切った。

 

「これはどういう原理なのかしら?結界を魔力も無しに断ち切るなんて、可能なのかしら?」

 

「原理はわかりませんが彼が刀を振った瞬間に風に変化が見られます。結界を風で破ったというのはちょっと信じられませんが・・・」

 

今度はエイミィが答える。

 

最後に炎と冷気を混ぜて弓のように構えているユエが映る。

 

「エイミィこれは?」

 

クロノがエイミィに聞く。

 

「ちょっと待ってて。・・・・・ええっ!?」

 

「どうしたんだ!?」

 

「この魔法!シュミレートしてみたんですが物質を・・・原子に・・・分解させてます。」

 

「なんだって!?」

 

「つまりその魔法を受けると・・・」

 

「はい。人間でも跡形も残りません。」

 

「凄まじい魔法ね。」

 

「どんな物も消滅させてしまうわけか・・・・ん?消滅?」

 

クロノが何かに気づいた。

 

「そうか!これがユエが言っていた究極魔法か!」

 

「あ!そっか!」

 

「物質を分解させてしまう魔法・・・本当に彼はアルハザードに行ってきたのね。」

 

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「それにしてもユエの目的は何なんだ?あいつが主ではないだろうし。」

 

「正体も目的も謎の人物か〜。かっこいいね!」

 

「エイミィ。」

 

「冗談だよ〜クロノ君。」

 

「まったく。」

 

――ウィーン

 

その時部屋に誰かが入ってきた。

 

「フェイト〜居るかい?」

 

「アルフ?どうしたの?」

 

「いや、ちょっと探してただけなんだけどさ。」

 

「そっか。」

 

「あれ?ユエじゃないか。」

 

アルフが画面を見てそう言う。

 

「ああ。コイツの目的や正体がわからない。という話をしていたんだ。」

 

「ふ〜ん。」

 

「そうだ!アルフさん!彼をにおいで誰かを特定できたりしない?」

 

エイミィが思いついたように言うがアルフは少し渋い顔をする。

 

「それがね〜。ユエのにおいが誰のにおいか特定できないんだよ。」

 

「え!?そうなの?」

 

「なんか嗅いだ事ある匂いなんだけどね〜?」

 

「匂い?ユエの匂い・・・」

 

するとフェイトが考え込んだ。

 

「ん?どうかしたのか?フェイト。」

 

「匂い・・・そっか!ユキトと同じなんだ!」

 

「ユキト?ああ、あのじゃりん子かい?」

 

アルフはまだ雪人を許していないようだ。嫌そうに言う。

 

「うん。この間ユキトの匂いをかいで誰かに似てるな〜?って思ってたんだ!」

 

「つまりユエと雪人は同一人物かもしれないという事か。エイミィ。」

 

「任せてよクロノ君!」

 

エイミィはすぐにユエと雪人の魔力を比べ始める。

 

「でたよ!99.9%同じって結果が出てる!これ以上は直接調べてみなきゃわからないけど・・・」

 

「それだけ分かれば十分だ!すぐに行く。艦長?」

 

「許可します」

 

「では行ってきます。」

 

そう言ってクロノは転移装置に向かう。

 

「え?ユキトを逮捕するんですか?」

 

「そうだが?」

 

フェイトが驚きの声を上げクロノが答える。

 

「待って。まだユキトがユエと決まったわけじゃ・・・」

 

「それでも、これ以上被害を出さないために彼を逮捕しなければならないんだ。魔力の反応も彼がユエだと言っている。何で僕は気づかなかったんだ。同じ白い髪をしてるじゃないか。」

 

「で、でも!」

 

「フェイトさん私達は何としても被害を出さないようにしなければならないの。闇の書が発動すれば多くの人が犠牲になるわ。彼にその罪を犯させないためにも私達は彼を逮捕しなければならないのよ。わかってくれましたか?」

 

「はい・・・」

 

フェイトは戸惑いながら言う。

 

友達を逮捕したくない。でも友達だからこそ罪を犯して欲しくない。そう思っているのだろう。

 

「では、行ってきます。」

 

そう言ってクロノは転移していった。

 

side out

 

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yukito side

 

「なんですと〜!?」

 

俺は.h○ckのミ○ルみたいに驚いてしまった。てか嘘だろ!?匂いって…。

 

もっとこう「お前のやってる事は全部お見通しだ!」とか「謎は全て解けた・・・母さんの名にかけて!」とかみたいにしようよ・・・。

 

「っ!?・・・ごめんねユキト。私の所為で・・・」

 

「あっ・・・えっと・・・そんなに気にしてないよ。ダイジョブダイジョブ!」

 

こんな所、出ようと思えばすぐに出られる。

 

「でも・・・」

 

「まあこんな所に来る事もめったに無いしね?こうなったら快適独房ライフを楽しむとするさ。出所祝い買っておいてね。」

 

「ふふっ・・・ありがとう。お陰で少し元気が出たよ。・・・ごめんね?私がユキトを元気付けるつもりだったのに。」

 

フェイト・・・エエ子や!お兄さん裏切り以外ならどんな事でも許しちゃう・・・かも。

 

「大丈夫。俺もフェイトのお陰で元気出たから。おあいこって事で。」

 

「ありがとうね?ユキト。」

 

「どういたしましてフェイト。」

 

俺達は少し話し合う。

 

「うん?もうこんな時間か。」

 

「あっ。本当だ。」

 

もう時間は11時を回っている。

 

「じゃあもう寝るな?」

 

「うん。お休みユキト。」

 

「お休み。フェイト。」

 

そう言って俺は通信を切る。

 

「今日は色々あったな。」

 

ベットに横になる。

 

「ふぅ。人生って儘ならねえ〜。」

 

だから楽しいんだけどさ。

 

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こにゃにゃちは〜!作者です。

 

どうでしたでしょうか?楽しんでいただけましたか?

 

今回はクロノ厨二病になる。

 

雪人管理局を知る。

 

フェイトちょっぴり洗脳されるの3本でした。

 

 

雪人君が逮捕されたのはフェイトちゃんがユエの匂いを覚えているという。普通はありえないことをやってくれちゃったからでした。

 

え?ダメですか?まあ良いじゃないですか。小説なんてこじつけてなんぼでしょ?←失礼

 

納得できない人はフェイトが犬耳つけて服をくんかくんかしている所でも想像しなさい!

 

・・・・ぐはっ!萌えたぜ・・・真っ白にな・・・

 

それではまた次回に。

 

最後に一言。厨二病は不治の病だと思う。

 

説明
交通事故によって死んでしまった主人公。しかし、それは神の弟子が起こした事故だった!?主人公はなぜか神に謝られ、たくさんの世界へ冒険する。

そして物語はA`Sへ・・・
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コメント
brid様コメントありがとうございます。雪人君逮捕ルートです。偶然が偶然を呼んでいます。プレシアさんがはじめに気づかなかったら、フェイトも気づいてないです。まさしく偶然。どうやったら雪人君は解放されるのか?続きは劇場で!(RYO)
黒幕さんコメントありがとうございます。学校にいけないよーーー!ちなみに学校にはリンディさんが休みの連絡しているようです。くそぅ!リンディさんめ!クロノには当たりますよ。ユキト君は学校を楽しんでますんで。(RYO)
COMBAT02 様コメントありがとうございます。雪人はアースラを抜け出すのか?どうなるユエ?次回もユエと一緒にレリース! あ!作品間違えた。(RYO)
田仁志 さまコメントありがとうございました。ユキトはただクロノをおちょくってるだけなので深い意味はないっす。厨二病怖い。(RYO)
arutoさまコメントありがとうございます。ユエが捕まった理由はフェイトの嗅覚。アルフより嗅覚高いのか!?そんな事はないですよ?フェイトがユエを背負ったりしたので雪人がユエだと分かったんです。(RYO)
なるほど〜そういうル−トで来たか〜匂いとは盲点だったね、さて脱走は今の段階だとやばいね〜どう切り抜けるか楽しみです(brid)
タイ━━━━||Φ|(|゚|∀|゚|)|Φ||━━━━ホ!!! 学校がぁああぁぁぁ・・・この後はやっぱりクロノに当たるのかなw(黒幕)
匂いだと・・・・・?すげぇなそりゃぁ・・・・。雪人(ユエ)は多分またアースラから抜け出すでしょうか?今度はどんな方法で楽しませてくれるのでしょうか?続きが楽しみです!!(COMBAT02)
クロノ君ドンマイwww ユキトも怒らせるための策なのかそれともただ単におちょくってるのかわからないですよねwww    厨二病の恐ろしさは、数年後に過去を振り返った時だと思うのですよ……orz (ペンギン)
楽しみに待ってました〜 ユエが捕まる理由に少し驚愕しましたw(aruto)
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