恋姫無双〜愛しき人〜19
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第十九章「救出」

 一刀と涼風は一刀の天幕に戻った。そこには、涼風以外の一刀の部下全員がいた。

 「お帰りなさい、一刀様」

 「ただいま、稟。部隊の総指揮ご苦労様」

 「いえ。一刀様の命令ですから」

 「それでもだよ。それと椿と雫には今すぐに董卓の所に行って、目的地の所まで護衛をしてきて」

 「はっ」

 「わかりました、お兄ちゃん」

 「風は孫策の、万里は劉備の情報を出来るだけ集めてくれ」

 「はい」

 「了解で〜〜す」

 「焔耶は二人の護衛。涼風は洛陽に入ったら董卓達を助けに行くから、一緒に付いてきてくれ」

 「「はっ」」

 「あの〜〜、一刀様。私は・・」

 「稟はしばらくの間はお休み。最近全然寝てないのを知らないとでも思っていた」

 「しかし、一刀様」

 「言い訳は聞かないよ。もし、働いている所を見つけたらお仕置きだからな」

 「お仕置きですか」

 お仕置きと聞いて稟は少し顔を紅くした。

 「完全に華琳さんと桂花ちゃんを見ているようですね〜〜」

 「一刀様。稟さんばかりズルイです」

 「お館のお仕置き・・・ブ〜〜〜」

 「「おぉ!!」」

 焔耶の鼻から赤い橋が出来た。

 「おい、焔耶。大丈夫か?」

 「・・・風、止めてあげて」

 「ハイハ〜〜イ。焔耶ちゃん、トントンしますね。・・トントン」

 「ふがっ!」

 「おぉ。止まった」

 「第二の稟だな」

 「そうですね〜〜」

 「一刀様。私はそんなに・・」

 「出していたし、やっていたよ」

 「うぅ・・・」

 一刀と風は稟の拗ねた顔を十分に満喫した。

 「(パンパン)今日の会議はここまで。全員今指示した事をして」

 「は〜〜い」

 「了解です」

 「焔耶。大丈夫か?」

 「あぁ・・」

 「修行が足りんのだ」

 「涼風。お前も出ているぞ」

 「なっ!」

 「はいはい。皆行った、行った。後万里はここに残っといて。それと焔耶はその血溜りを自分で片付けてくれ」

 一刀の呼び止めで万里と焔耶だけが残った。

 「なんでしょうか、一刀様」

 「多分、劉備と軍師が来ると思うから」

 「わかりました」

 「お館〜。手伝ってください」

 「自業自得だ」

 「そんな〜〜〜」

 焔耶の血溜りが丁度終わった辺りに、一刀の予想通り劉備達が来た。

 「こんにちは、北郷さん」

 「何ようかな、劉備さん」

 「それは、その〜〜」

 「今回は、桃香様の将。関羽、張飛、超雲を助けていただきありがとうございます」

 「おかげで、三人とも無事に帰ってこれました」

 劉備の代わりに諸葛亮と鳳統が謝罪した。

 「別に俺は、華琳の命令で恋と戦ったまでだよ」

 「それでも、愛紗ちゃん達を助けてくれた事に変わりはありません」

 「それでしたらどうして、諸葛亮と鳳統を連れてきたのですか。一刀様の謝罪でしたら普通は関羽達を連れてくるはずでしょう」

 「それは・・・」

 万里の質問に口がこもる劉備。それを見た諸葛亮が答えた。

 「実は私達、董卓さんを助けようと思うんです。それで昨日、間者に手紙を持たせて洛陽に向かわせました。そして今さっき帰ってきたのですが、董卓さんからはお断りの文が来ました」

 「それで私と朱里ちゃんは考えたのです。私達より早くに誰かが接触したのではないかと。それでこの連合にいる人達を嗅ぎ回って行くと、北郷さんが涼州の馬超さんに捕虜の帰国希望者を涼州に連れて行って欲しいと頼んでいた事がわかったのです」

 「それで、一刀様と董卓が密会していると」

 「はい。それでどうして董卓さんを助けるのか、理由を聞きたくて」

 「北郷さんも董卓さんが本当は悪い人じゃないって知っているのでしょう。けど、表向きには動いたら曹操さんに迷惑を掛けると思って、秘密裏にやっている。だったら私達が」

 「劉備さん、何勘違いしているのかな。俺は董卓を助けるつもりは無いし、捕虜の件も華琳の命令でやった事だ。これ以上変な事を言うのならそれなりの対処をするから」

 一刀の真剣な眼差しを見た諸葛亮が劉備の近くへ寄った。

 「わかりました」

 「えっ!朱里ちゃん、どうして?」

 「これ以上話しても答えは同じです」

 「・・・わかった。北郷さん、また会いましょう」

 「えぇ、また」

 劉備達は天幕を出た。

 「万里。どこから情報が漏れたと思う」

 「十中八九、馬超さんの所かと」

 「悪いけど、馬超さんの所に何人か間者を送り込んどいて。これ以上情報を漏れるのは厄介だ」

 「わかりました。早速手配します」

 「頼む」

 「それで、一刀様はどちらに向かわれるのですか?」

 「稟の所。仕事して無いか見てくる」

 「そうですか」

 万里が少し落ち込んだ表情をした。

 「・・・そうだな。もし、稟が仕事をしていたら、お仕置きには万里にも手伝ってもらおうかな」

 「へぇ?」

 「いい」

 「は、はい」

 「それじゃ、行こうか」

 「はい」

 一刀と万里は天幕を出た。

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 「稟ちゃん、稟ちゃん」

 「なんですか、風」

 「お仕事して大丈夫なのですか、もしお兄さんにバレたら」

 「これを終わらせたら休みますから大丈夫ですよ」

 「なにが、大丈夫なんだい」

 「「!?」」

 風と稟は声のする方に振り向いた。

 「か、か、か、一刀様!」

 「稟。あれほど仕事をするなと言っただろ」

 「まだ・・してませんよ」

 「本当か、風」

 ・・・風。ここは話を合わせてください

 ・・・え〜〜とですね。美味しい饅頭で手を打ちますよ

 ・・・わかりました

 「えぇ。確かに稟ちゃんはまだ仕事をしてませよ」

 「ふ〜〜ん。焔耶、稟は本当に仕事をしてなかった。本当の事を話したらご褒美あげるよ」

 「「!?」」

 一刀の最後の一言に稟と風はしまったと顔をした。

 「稟は仕事をしていたぞ、お館」

 「そう。稟、今すぐ俺の天幕に行こうか。焔耶も追いでご褒美あげる」

 「「はい」」

 お仕置きをされる稟と褒美を貰う焔耶は嬉しそうだった。

 

 天幕に戻った瞬間、一刀は稟の胸を舐めた。

 「あ・・・ちょっ・・か、一刀様」

 「ん・・・(カリ)」

 「あっ・・ダ、ダメ。か、噛まない・・で」

 「本当は・・うれしい・・だろ(カプ)」

 「ん〜〜。・・・へぇ?」

 一刀は稟から放れて焔耶と万里の方へ向かった。

 「一刀様。これはいったい」

 「お仕置き。万里、焔耶こっちに追いで」

 「は、はい」

 「・・・」

 焔耶と万里は、一刀と稟の行動を見ていて顔を紅くしていた。

 「どうしたの、焔耶」

 「いえ・・・」

 「緊張しなくて、いいよ」

 「はい・・・ん・・」

 緊張している焔耶に一刀は優しく唇を重ねた。

 「どう?」

 「う、うれしいです。お館とできて」

 「俺もだよ。・・ん・・ちゅ・・」

 「・・ん・・ちゅ・・ちゅ・・・」

 一刀は唇を重ねるだけの口付けしかしなかったが、焔耶はそれだけでも十分だった。しかし十数回唇を重ねあった時、ふと一刀は唇を放した。

 「お館?」

 焔耶は悲しそうに一刀を見つめる。

 「万里もいるから」

 「はい・・・」

 「大丈夫。ちゃんと焔耶も愛してあげるよ」

 「はい」

 焔耶は満面の笑みを一刀に見せた。

 ・・・可愛い。可愛いぞ、焔耶。でもその前に

 「万里。・・ん・・」

 「一刀・・さま・・ん・・」

 「・・・一刀様」

 「・・・ん・・ちゅ・・」

 「一刀様!!」

 「・・・ん・・。なんだい、稟」

 「もう命令無視はしませんから、私にも。じゃないと体が疼いて」

 「駄目だよ。稟にはそこで、俺が万里と焔耶を愛し合っている所を見てもらうから」

 「そんな〜」

 「一刀様。早く続きを」

 「お館。次はワタシですよね」

 「大丈夫。二人ともちゃんと愛してあげるよ」

 「「はい」」

 一刀は稟の目の前で、万里と焔耶を夜になるまで愛し続けた。

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 「「ス〜〜ス〜」」

 「二人とも可愛い寝顔だな」

 一刀に愛してもらった万里と焔耶は、疲れて眠ってしまった。

 「えっぐ・・」

 「稟?」

 「えっぐ・・えっ・・」

 「り、稟。どうして泣いているの?」

 一刀が稟の顔を見ると、稟は目から大粒の涙が流れていた。

 「わ、私は・・もう・・えっぐ・・もう。一刀様に、あ・・愛してもらえないと・・えっぐ」

 「・・・稟」

 「来ないで下さい!!」

 一刀が稟に近づこうとすると、稟が大声で拒んだ。

 「これ以上来るなら、私は一刀様の下を去ります。これ以上一刀様の優しい言葉を掛けられたら、私は本当に壊れてしまう。一刀様のお傍に入られなくなります。だから・・」

 「(バサ)」

 「!?」

 一刀は正面から稟を抱きしめた。

 「ごめんな、稟。・・けど、今回は稟が悪いんだからな。俺の命令を無視して」

 「・・・」

 「それにな、稟。俺の世界の郭嘉は早死にするんだ。だから稟には余り無理して欲しくない。だから、あれだけ面を押して言ったのだけど逆効果みたいだったね」

 「そうでしたか、すみません」

 「いいよ、わかってくれたら。けど、これからは俺の命令は絶対だからな」

 「はい」

 「いい子だ。いい子にはご褒美をあげないとな。・・ん・・」

 「ん・・ちゅ・・。うれしいです・・ん」

 焔耶と万里が寝ている横で、一刀と稟は激しく愛し合った。

 

 虎牢関を落として二日後。連合は洛陽の前まで来ていた。

 「それじゃ。華琳、行ってくる」

 「えぇ。ちゃんと董卓を連れて来なさい」

 「わかっているよ。涼風行くぞ」

 「はっ」

 一刀と涼風は洛陽に向かった。

 「秋蘭、桂花。軍議に行くわよ」

 「「御意」」

 華琳達も軍議をする天幕へ向かった。

 「お〜っほっほっほ。とうとう逆賊董卓さんを討てますわ」

 「そうですね。麗羽様」

 「さっさと軍議を始めてくれるかしら、麗羽」

 「あら。今回はお気に入りの天の御使い〜は連れて来てないのですわね、華琳さん」

 「えぇ。別のように出しているわ」

 「そうですわの。まぁいいですわ」

 この時、袁紹、袁術以外の孫策、劉備は違和感を持った。

 ・・・曹操。あなたは何を考えているの。いや、一刀ね。

 ・・・北郷さん

 「でわ。明日洛陽を攻め逆賊董卓さんを討ちに行きますよ。お〜〜っほっほっほ」

 「七乃。わらわはハチミツ水が飲みたいのじゃ」

 「は〜〜〜い。美羽様」

 「「「「はぁ〜〜〜」」」」

 莫迦な袁家の行動に軍議に出ていた全ての将が深いため息を吐いた。

 

 軍議では、華琳達が深いため息を吐いている頃。一刀と涼風は井戸の前に立っていた。

 「北郷様。どうしてこのような場所に?」

 「ちょっとね」

 一刀は井戸の中の桶を取り出した。

 「・・・あった」

 「何がです?」

 「これ」

 一刀は布で包まれた物を涼風に見せた。

 「こ、これは」

 「そう、玉璽」

 「どうしてこんな所に」

 「誰かが、ここに捨てからじゃないかな」

 「北郷様はどうして、知っていたのですか?」

 「天の知識」

 「納得しました」

 一刀はポケットに玉璽を入れて、筋風と一緒に目的地に向かった。

 

 「(コンコン)」

 「(コンコン)」

 「(コン)」

 「主」

 「椿。どうだった?」

 「はっ。特に何もありませんでしたぞ」

 「それは良かった。それで、董卓さん達は」

 「奥の部屋にいます」

 「わかった。涼風と一緒にこのまま誰かが来ないか見張っといて」

 「「はっ」」

 一刀は奥の部屋に向かった。

 「雫」

 「お兄ちゃん!!」

 「董卓さん達は?」

 「ここだよ」

 雫の指す方に二人の女の子がいた。

 「初めまして、魏の懐刀北郷一刀です」

 「私は、姓は董、名は卓。字を仲穎です」

 「ボクは、董卓軍軍師。賈文和よ」

 「申し出を受けていただき、ありがとうございます」

 「いえ。本当なら私も詠ちゃんも首を切られる所を、危険を侵してまで助けていただきありがとうございます」

 「・・・」

 「どうかしましたか?」

 「董卓さん。あなた自分から連合軍に首を差し出そうとしていますね」

 「「!?」」

 「本当なの、月」

 「・・・どうして、わかったのですか」

 「勘です。こうゆう勘は良く当たるもんで」

 「そうですか」

 「理由を聞いてもいいですか」

 「私のせいで沢山の人が死にました。だから、私はその罪を償わなければなりません」

 「だから死ぬのですか」

 「はい」

 「それは、自分勝手ではありませんか」

 「ですが、今私が出来る事はこれだけですから」

 「なら、俺と一緒に罪を償いませんか」

 「どうゆう事ですか」

 「俺は今までに沢山の人を殺してきました。これからも卓さん殺すと思います。だから、俺はその人達の分まで長く生きて罪を償わなければならない。もし君がここで死ぬのならば、俺は君の分まで長く生きなければならない。けど、君が生きてくれたら俺と一緒に償って行ける。どうかな」

 「・・・」

 「それに、今君が死んだら霞や涼風。そこに入る賈駆さんはどうなる。その子とも考えて」

 「私は・・・私は一日でも長く生きて罪を償わなければならないのですね」

 「そう。だから一緒に償って行こう」

 「はい」

 董卓は一刀に向けて笑顔を見せた。

 「なに、月を口説いているのよ」

 「別に口説いてないぞ」

 「うるさい。この変態・・・あっ!」

 「よっと(ドス)」

 一刀に殴りかかろうとした賈駆は足が引っ掛かり、そのまま一刀の胸の中に倒れた。

 「大丈夫か?」

 「大丈夫よ」

 「そうか。賈駆さんって以外とドジッコなんだな」

 「う、うるさい。いつまで抱いているのよ、この変態」

 賈駆は急いで一刀から放れた。

 「フ、フ」

 「月!」

 「詠ちゃん、なんだか楽しそう」

 「月!何言っているのよ」

 「だって。詠ちゃんがこんなにも騒ぐのって、久しぶりだから」

 「月〜〜」

 「北郷さん」

 「なんでしょうか」

 「これから私と詠ちゃんをよろしくお願いします。それで、これからは月とお呼び下さい」

 「月。こいつに真名を許すの」

 「だって、北郷さんは私と詠ちゃんを助けてくれた命の恩人なんだよ。預けるのが普通でしょう。ほら、詠ちゃんも」

 「うぅぅぅ、しかたないわね。・・詠よ。言っとくけど、月に手を出したらボクが許さないんだから」

 「わかった。俺からは手を出さないよ。それと、よろしくな。月、詠」

 「はい。よろしくお願いします」

 「フン!」

 「それじゃ、椿」

 「はっ」

 「今から洛陽を燃やしてくれ」

 「「!?」」

 「わかりました、主」

 「ちょっと。それはどう結う事よ」

 「洛陽を燃やしたら、街の人達が」

 「大丈夫。燃やすのは城だけだよ。それに、そうしないと二人が死んだ事にできないだろ」

 「それは、そうだけど・・・」

 「それと、二人には当分の間俺専属の侍女と云う事になるけど」

 「どうして、ボクと月があんたの侍女をしなければならないわけ」

 「へぅ〜〜。ご主人様」

 「月はやる気みたいだけど」

 「うっ。いいわよ。月だけにやらせるわけにはいかないもの」

 「なら、二人ともこの服に着替えて」

 一刀はメイド服を取り出した。片方はミニスカートで、もう片方はロングである。

 「これは?」

 「可愛いですね」

 「俺のいた世界で侍女が着る服なんだ」

 「そうなんですか」

 月はロングの方を手に取った。

 「俺は部屋を出るから。涼風」

 「はっ」

 「華雄!」

 「華雄さん!」

 「二人の着替え、手伝ってあげて」

 「はい」

 「それでは」

 一刀と雫が部屋を出た。

 「お久しぶりです、月様」

 「華雄さん、無事でなによりです。今は・・」

 「今は、北郷様に仕えております」

 「そうなのですか」

 「華雄。あんた月がどんだけ、心配したかわかっているの」

 「あぁ。月様、心配させて本当に申し訳ございません」

 「いいんです。無事でしたら」

 「それでは早く着替えましょう。北郷様がお待ちかねです」

 「そうですね」

 月と詠は涼風に手伝ってもらいながらメイド服を着た。

 「北郷様。着替え終わりました」

 「こっちに来てもらえる」

 一刀の呼びかけに応じて、涼風達は部屋を出た。

 「・・うん。二人ともよく似合っている」

 「ありがとうございます」

 「ふん。あんたに褒められたって、全然嬉しくないんだから」

 その時、詠が顔を少し紅くしたが一刀は黙っておいた。

 「それじゃ、そろそろ行こうか」

 「「「「はい」」」」

 一刀を先頭に月達は洛陽を出た。

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 「麗羽様、大変です」

 「どうしたのですか斗詩さん、猪々子さん。そんなに急いだら体に毒ですわよ」

 「洛陽が燃えているのですよ〜〜」

 「なんですって!!」

 顔良の言葉で、袁紹は急いで天幕を出た。

 「どう結う事なんですの。斗詩さん、報告しなさい」

 「それが、董卓さんが城を燃やして自害した様なんですよ」

 「きぃぃぃ〜〜〜」

 

 「冥林。これはどう結う事」

 「董卓が城にひを放ち自害したそうだ」

 「・・・冥林。急いで洛陽に入るわよ」

 「わかっている。今すぐ軍を出す」

 

 「桃香様。大変でしゅう!!」

 「どうしたの、朱里ちゃん?」

 「洛陽が、洛陽が燃えているんです」

 「えぇ〜〜〜。どうして?」

 「それが、董卓さん自ら城に火を放ったそうです」

 「そんな〜〜」

 「そんな事より。私達も早く洛陽に入りましょう」

 「そうだね。洛陽にいる人達を助けないとね」

 劉備、孫策軍が洛陽に入った。

 

 「華琳様。一刀達が帰ってきました」

 「そう。こちらに通してくれる」

 「御意」

 秋蘭に導かれて一刀達は華琳のいる天幕に入った。

 「あなたが董卓ね」

 「はい」

 「それで、その服はあなた達の趣味かしら?」

 華琳は、月と詠が着ている服装を指摘した。

 「これは、あなたの家臣が着せたのよ」

 「一刀」

 「だって、月と詠は俺専属の侍女だろ。だったらこの服かな〜〜〜て」

 「あなたにはきついお仕置きが必要のようね、一刀」

 「うっ・・・」

 「当然よ。私は一度も贈り物がいないのに、どうしてその二人には服を上げるのよ」

 「華琳。今何言ったんだ?」

 「うるさい。・・私達も洛陽に入るわよ」

 「「「はっ」」」

 最後に曹操軍が洛陽に入った」

 

 「桂花、秋蘭、流琉は炊き出しを」

 「「「はっ」」」

 「真桜、凪、沙和は壊れた家屋の修理」

 「はっ」

 「はいな」

 「了解なの」

 「一刀はこれらの補佐よ」

 「わかった」

 華琳の命令で、曹操軍はすぐさま行動を開始した。

 「風、万里、雫は桂花達と一緒に炊き出しを」

 「「はい」」

 「は〜〜〜い」

 「焔耶と涼風は真桜達と一緒に家屋の修理」

 「「はっ」」

 「稟は、月達と一緒にいてくれる」

 「わかりました。それで一刀様は?」

 「俺は椿を連れて、洛陽を一度回ってみるよ。その後は、稟と一緒に月達の傍にいるよ」

 「そうですか。それで、董卓と賈駆はどちらに?」

 「今は俺の天幕に入るよ。それと、その名前は禁句だよ、稟」

 「すみません。浅はかでした」

 「それじゃ、全員今からそれぞれの持ち場に移動」

 「「「「御意」」」」

 一刀の部下達は一刀の命令通り、それぞれの持ち場に移動した。

 「椿、行くよ」

 「はっ」

 「稟。後は頼んだよ」

 「はい。お気をつけて」

 一刀と椿も、洛陽を回り行った。

 

 「綺麗に城だけ燃やしたな」

 燃え尽きた城を見て、一刀はそうつぶやいた。

 「主の命令ですので」

 「いくらなんでも綺麗に燃やしすぎだろう。どうやったんだ?」

 「それは秘密ですよ、主」

 「そっか」

 一刀はそれ以上深く追求せず城を後にした。

 「・・・主」

 「わかっている。何の用かな孫策さん」

 「あら、どうしてわかったの?」

 家の物陰から孫策一人だけが出てきた。

 「あれだけ闘気を出されたら、名のある武将なら気づきますよ」

 「そっか〜〜。ねぇ、一刀。今からでもいいからうちに来ない。私、あなたの事気にっちゃた」

 「前にも言った通り、お断りします」

 「即答ね。でも、まぁいいわ。それで次からが本題なんだけど」

 孫策が真剣な目をして一刀を見つめる。

 「・・・董卓を頂戴」

 「何言っているんだ。董卓は城を燃やして自害したはずだよ」

 「それは一刀が流した嘘でしょう」

 「なぜ、そう思うんだ」

 「洛陽に入る前の軍議の時、曹操の傍から離れたでしょう。曹操は別件に出しているって言っていたけど、本当は董卓を助けに行っていたんじゃない。だから頂戴」

 「孫策さん。もし、あなたの言っている事が本当だったら、俺は逆賊を助けた反逆者になる。俺は華琳に迷惑掛けてまで人を助けたいとは、思わないよ」

 「一刀は、今の私達の状況を知っている?」

 「袁術に領土を取られて、将達も各地に散り散りにされている」

 「そう、よく調べているわね。だから私達には名を上げないといけないの。だから・・」

 「・・・なら。これをあげるよ」

 一刀はポケットから玉璽を包んだ布を孫策に渡した。

 「これは?」

 「陣に戻ったら周瑜とよく話し合うことをお勧めするよ。それじゃ、屋根の上にいる周泰のも宜しくと伝えといて」

 「!?」

 一刀と椿は自分達の陣へと戻って行った。

 「明命」

 「はっ」

 「帰るわよ」

 「はい」

 孫策と周泰も陣へと戻った。

 

 「雪蓮。あなたは一体どこへ行っていたんだ」

 人へと戻ってきた孫策は、すぐさま周瑜に見つかり大声で怒鳴れた。

 「冥林よ。別に良いではないか」

 「祭殿は黙っていてください」

 「う、うむ・・」

 「それで、どこに行っていたんだ。雪蓮」

 「ちょっと、魏の懐刀の所に」

 「はぁ〜〜〜。それで、なにか収穫はあったの」

 「これを渡されたぐらいね」

 孫策は一刀から渡された包みを周瑜に見せた。

 「これは?」

 「わからないわ。ただ、冥林とよく話し合いなさいだって」

 「どうゆうことなのじゃ」

 「わからないわ。とりあえず開けて見ましょう」

 散策はその包みを開けた。

 「・・・!?」

 「これは!?」

 「・・玉璽!」

 玉璽と確信すた三人は、少しの間それを見つめていた。

 「北郷はこれの価値をわかっていて、雪蓮に渡したのか」

 「別にいいじゃない。これで私達は名を上げられる」

 「莫迦に取られたワシらの領土を取り返せるのだな」

 周瑜はこれが一刀の罠ではないのかと考えたが、これで自分達の領土が取り返せると思うと、有難く貰って置く事にした。

 

 「ただいま」

 「お帰りなさい、一刀様{ご主人様}」

 一刀の天幕へと戻った一刀と椿は、三人で楽しく茶会をしている稟たちを見た。

 「稟。復旧の方はどうなっているんだい」

 「はい。もともとこの連合は数だけは多いので、かなりの場所が完了しています」

 「そうか」

 「ご主人様、徐晃さん。どうぞ」

 月が一刀達にお茶を用意した。

 「ありがとう、月」

 「すまんな、卓殿。それと今度から拙者の事は椿と呼んでくれ」

 「でしたら、私の事も月と呼んでください」

 「それで、稟とはもう真名を預けあったの?」

 「はい」

 「したは」

 「そのほうが、彼女達を守るのにいいかと思いまして」

 「そうか(ズズズズ)・・・うまい」

 「ありがとうございます」

 一刀達がのんびりしている間も洛陽の復旧作業は続き、全ての作業が終わりしだいの連合軍は解散となった。

              第十九章 完

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「第十九章終了。いやいや、みごとな種馬振りですね〜〜」

「そうですね〜〜。もはや魏だはなく。天の種馬に名乗り変えたらどうでしょう。お兄さん」

「君たち。まったく俺の事褒めてないね」

「もちろん。一刀のせいでこの世の何人という男が泣いていることやら」

「何人ではなく。何百人ですね〜〜」

「そんなに!!」

「華琳だけでも多いのに、稟、風、焔耶と落としいれてるじゃありませんか」

「ちょっとめて。万里はどうなるんだ?」

「万里は、ここだけのオリキャラなのでOK。その内椿も手につけるくせに」

「な、な、な・・・。冗談だよな」

「フ、フ、フ」

「お、おい」

「それでは今回はここまでとします。それでは皆さん。また合いましょう。BY」

「バイ」

「おい。どうなんだ〜〜〜〜〜〜〜」

説明
いよいよ董卓を助けに行く一刀。はたして一刀は彼女を救えるのか??
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コメント
稟の特技?が周りにも拡大してるw(深緑)
3pあれだけ面を押して→あれだけ念を押して では?(フラン)
この物語は華琳には手を出さないのk?(弐異吐)
3pその子と→その事 4pどう結う→どう言う 周泰のも→周泰にも したは→したわ かな?(2828)
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