真・恋姫†無双  星と共に 外伝
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真・恋姫†無双  星と共に  外伝  暑い時をどう過ごすべきか

 

 

「暑いな……」

 

魏の都、許昌。

そこを治める華琳こと曹操に仕える青年が一人いた。

名を北郷一刀と言う。そしてその北郷一刀に仕える一人の女性がいた。

 

「確かにこれはたまらん暑さですな」

「…星か…」

 

星こと趙雲であった。しかしこの趙雲はこの世界の趙雲ではなく、一刀がかつて訪れた外史の趙雲である。

趙雲は一刀と共に一度正史に戻り、そして一刀と共に別の外史へと付いてきたのだ。

 

「現代と変わらぬ暑さではないであろうか?」

「現代はもっと暑いだろ」

 

一刀は持っていた腕時計を見る。その腕時計には温度計も組み込まれているのだ。

 

「今の気温は30度。現代じゃ38度いくからな。それと比べるとまだましだ」

「まあ、そうですが……」

「とは言っても30度以上の気温のように感じるのは確かだな」

「うむ……」

 

星の現在の格好はシャツ一枚を上に着ているだけの格好であった。

 

「正直、これも脱ぎたいですな……」

 

とは言いつつも既に星はシャツに手をかけていた。

 

「おい、星」

「何か?」

「その下、ブラジャーしかないだろ」

「さよう」

「だったら脱ぐなよ。下着で動くなんて……」

「そうは言われますが、真桜も似たようなものではないか」

「……確かに……」

 

一刀は星に言われて、真桜の格好を思い出す。

真桜はいつもブラジャーのようなものをしているだけの格好である。

 

「まああれはファッション……なのか?」

「一度注意しておいた方がよいのでは?」

「今はともかく、冬じゃ確実に寒いよな」

「うむ」

 

星がうなづきながら、シャツを脱いだ。

そして下着姿となった。

 

「結局脱ぐんだな」

「暑いので……」

 

星の下着の色は薄い青色であった。

 

「一刀殿、こいつを見て、どう思う?」

「すごく……いい色です」

「やはりそうであったか」

「星は薄い青と白ってイメージがあるからな」

「では華琳のイメージカラーは?」

「濃い青色ってところだな」

「おや、黒はないのですか?」

「黒ってイメージはあまりないな。全くないわけじゃないけどな……」

「ほう、以外に考えておられますな」

「まあな。それはそうと、今はこの暑さをどう凌ぐか考えてみるか……」

「そうですな……」

 

一刀と星は考えてみる。

 

「この近くに、川があれば良いのですがな……」

「川……水浴びか」

「いかにも」

「だが川となると少し歩く。それならいっその事、海……いや、海は遠すぎるか。

となると街とかにおけるもの……プールだな」

「プール……ですか?」

「ああ。プールなら何とか街に置けるかも知れんからな」

「しかしそうなると大量の水が必要となりますぞ。それだけの水の維持など……」

「無理か……」

「しかし、新しく水を掘り当てれば何とかななるかも知れませぬぞ」

「その話、聞いたわよ……」

 

すると一刀の部屋の扉が開かれ、部屋の外にいたのは華琳、永琳、光琳であった。

 

「華琳」

「いたのか」

「どこから話を聞いてたんだ。今はこの暑さをどう凌ぐか辺りからよ」

(ギリギリイメージカラーの事は聞かれてないな)

「しかし、星その格好は一体……」

「これは一刀殿に襲われて……」

「嘘を言うな。嘘を……」

 

一刀が冷静にツッコム。

 

「この暑さで頭がどうかしたのかしら?」

「そう見られるのな……」

「まあでも先ほどの新しい水源探し……悪くないと思うわよ」

「本当か?」

「ああ。この暑さで水を求めるのは我々だけでなく、民も同じだからな」

「そこで少し、兵とか将を割いて、水探しでもしようかなと姉さん達と話してたところ」

「そうか。それはある意味タイミングがよかったな」

「たいみんぐ?」

「いい時ってことだな。この時代でどういえば良いのか、微妙に分かりづらい」

「そう。まあいいわ。とりあえずは水探し、許可しましょう。

ただし、兵は割けれないわ」

「構わんさ」

「それで誰を行かせるのだ?」

「そうね……」

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こうして許昌の街での新しい水源探しが始まった。

 

「この街に本当に新しい水源があると思うの?」

「そうは言いつつもダウジングとか本気じゃないか」

「こ……これは……そう、華琳様のためよ!」

「そういうことにしておいてあげるわよ」

「うるさいわね、澪!」

 

水源探しは街の警備をかねて北郷隊の凪、真桜、沙和、錫、他には澪と霞に光琳、それと水源探しを華琳に言われてきた桂花であった。

 

「ダウジングって何?」

「簡単に言うと、隠されたものを探すためのものと言うのか……方法だな」

「水脈も当てられるの?」

「それは正直、運が入ってるな。まあ当たるも八卦、当たらぬも八卦って言葉があるからな。とりあえずは水脈を当てられるかは運次第……。

それに一日で見つけようと思うなよ。こういうのは仮に見つけたとしても掘るのに時間が掛かるからな。

相当運がよければ掘らずに水が出るだろうけどな」

「その時は……真桜に頼めば良いんじゃないの?」

「ああ。螺旋槍で掘るって手があったな」

「ウチの螺旋槍はそんな事につかうんやないで」

「人助けと思えばいいのよ」

 

錫が笑顔でそう言った。

それから数時間が経つが、一向に水脈が見つからない。

 

「でもでも、全然見つからないの〜」

「だから今日中に見つからない可能性が高いって言っただろ」

「ひとまず何か食べよっか?」

「せやな。ちょうど腹が減ってきたとこやし」

 

そして一向は飲食店に入っていった。

 

「凪……」

「なんでしょうか?」

「何で普通に麻婆を頼むん?」

 

凪は夏であろうが関係なく、麻婆豆腐を頼んだのだ。

しかもビタビタになるほどに……。

 

「見てるこっちの方が暑くなりそうね」

「そ、それは……」

「いや、凪が良いんなら、別に俺は良いんだが……」

「隊長……」

「あー、凪ちゃんの顔が赤くなってる〜」

「こ、これはだな……そう! 麻婆を食べてるからだ。熱いからな」

「だったら食べなきゃ良いのに……」

(光琳、流石に察しろ)

 

一刀は苦笑いで光琳を見た。

そんな時であった。

 

「あら?」

 

桂花が作ったダウジング機が反応を示す。

 

「ダウジングが反応してるな」

「もしかしてこの店の下に?」

「……まさかね?」

「いえ、よく見たら店から外れているわ」

「店から?」

「とりあえずはたどってみましょう」

 

一向は食事を終えてすぐにダウジングの反応があった場所に行ってみる。

 

「ここね」

 

そこは少し土地の広い、空き地であった。

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「何で空き地があるのよ?」

「ここは木材とか色々置くのに役立つ場所だって住人は言ってるな」

「一応、役に立ってるのね」

「まあな」

「と言う事はここで水を掘り当てるのは良くないのかしら?」

「いや、それなら最近新しく木材とかの置き場が出来たから近々ここをどうしようか華琳に相談しようと思っていたから問題はないさ」

「それじゃあ、早速掘ろうか……」

「いや、待て」

「どうしたの? 星」

「このまま掘って水を引き当てたとしても勢いよく水が出て近隣に迷惑が掛かるであろう」

「……そうね」

「とりあえずは水が勢いよく出てもいいようにこの周りを固めないとな」

 

それから工事人達をすぐに呼び寄せて、周りに水が漏れ出さないようにした。

 

「よし、これで大丈夫だな」

「それじゃあ……」

「掘るで」

 

準備を終え、真桜を中心として水堀りが始まった。

主に掘る役目としては真桜、凪、澪、星、一刀。掘った土をどかしたりする作業は沙和、錫、霞、光琳。現場監督は桂花と報告を聞いて来た華琳だった。

 

「なかなか岩盤が見えてこないな」

「本当にここかいな?」

「私を信用してないの?」

「そういうわけやないけど……」

「こうも暑いのに、明らかに熱くなることをしているからな……」

「ふぅ……」

 

澪はあまりの暑さに着ている服を脱ぎだす。

 

「ちょっと、澪。はしたないわよ」

「あら、それは星も同じでしょ」

 

星は澪と同じ下着姿であった。

 

「私は見られるのは結構好きなのよ。それに……」

 

澪が一刀の方を見る。

 

「一刀に私の肌をきちんと見て欲しいと思ってたしね」

「それは水を掘り当てたらな……」

 

一刀が何とか掘っていると妙に硬いものにぶつかる。

 

「うん?」

「どうしたの?」

「ようやく岩盤にぶつかったかな?」

「やっとね」

「岩盤を割るのは本当は大変だが……」

 

一刀が真桜の螺旋槍を見る。

 

「な、なんや?」

「その槍を杭代わりにして一気に岩盤を砕く」

「そんなことできるんかいな?」

「岩盤を割るには杭。それは一般的だからな。まあ俺がやるより……凪にしてもらったほうが良いな」

「私ですか?」

「ああ。凪の氣を溜めた拳で槍の一番後ろを押し出して、岩盤にひびを入れる。ひびさえ入ってしまえば後は簡単に出るからな」

「ちょい待ってや。それやるとウチの螺旋槍、壊れるんとちゃうの?」

「そんなにやわな作りなのか? その槍は……」

 

星が少し挑発的な態度で言うと……。

 

「そう言うんかいな。星姐さん」

「うむ」

「そこまで言うんやったら見せたるわ。ウチの螺旋槍の丈夫さを」

 

真桜はそういうと螺旋槍を一刀の見つけた岩盤に突き刺す。

と言っても岩盤が余りに固いので、突き刺したとしても本当に少ししか刺さらず、安定感がない。

 

「よっ」

 

真桜、澪、星、一刀が螺旋槍を支える。

 

「凪!」

「はい!」

 

氣をめいいっぱい溜めた凪が螺旋槍の一番後ろにぶつけようとした瞬間に一刀達は槍から離れ、凪の拳は槍の一番後ろに当たり、螺旋槍はそのまま岩盤を突き破る!

 

「ちょいとやりすぎやないか?」

「引っこ抜けるかしら?」

 

岩盤の奥とまでは流石にいかないだろうが、岩盤の表面からはかなりいっているため、槍を引っこ抜くのは至難の状態であった。

 

「すまない……」

「まあ何とか……」

 

一刀がそう言い終わらないうちに、螺旋槍の先端付近からは水が漏れ出していた。

 

「うん?」

「これって……」

「全員離れなさい!」

 

華琳が槍のところから離れるように指示し、全員離れる。

そして全員が離れたところで一気に水が噴出され、槍も地面に刺さって戻ってくる。

 

「おお!」

「出たわね」

「ああ、冷たい……」

「成功だ」

 

一刀達は噴出される水を浴びながら、成功を喜んだ。

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しばらくして……。

 

「プールだー!」

 

その場所でプールを開くことが出来た。もちろんプールとは別に飲み水を組む場所も作った。

プールを作るのに必要な消毒剤を作るのは少しばかり苦労したが、何故か出来た。

そこは外史ということにしておこうと一刀は思った。

それからと言うものプール場はいつも満員。おまけに新しく制作された水着も(主に女性客に)大繁盛であった。

ちなみに水着の考案者は一刀であることは言うまでもない。

そして一刀は暇を使って、プールに来た。

連れは星をはじめ、澪、季衣、流琉、咲、錫、そして華琳である。

 

「なんで華琳もいるんだ?」

「あら、私がいたらまずい?」

「いや、別に……」

「それより早く泳ごうよ〜」

 

季衣が一刀の手を引っ張る。

 

「分かった、分かった」

 

そして一行はプール場に向かった。

 

「さてと…星達はまだかな……」

「兄ちゃん、お待たせーーー!」

 

季衣の声を聞いて、一刀はその声のする方を見る。

そこには水着に着替えた星達がいた。(水着につきましてはアニメ版真・恋姫†無双OVAに出ているキャラはそれと同じものだと思ってください)

澪の水着はビキニタイプで色は水色。しかも胸の部分には漢数字で七と書かれていた。

咲の水着はレオタードタイプであったが、元々体のラインやスタイルのいい咲が着ると肌があまり見えなくても綺麗に感じるものがあった。色は薄紫色である。

錫の水着は流琉の来ているタイプに似ており、色はピンクと赤色混じりのものであった。

 

(結構いいな…)

「なにデレデレしてるのよ」

 

華琳が一刀の横腹をつねる。

 

「痛い痛い。そんなにつねるなよ。華琳の水着姿も結構いいぞ」

「な!」

 

華琳の顔は真っ赤になり、華琳は一刀の足を思いっきり踏む!

 

「っ!」

 

一刀は思わず足を抑えそうになるがこらえる。

 

「ふん!」

 

華琳は起こりながら、どこかに行ってしまった。

 

「まったく、どこの世界でも華琳は華琳だな…」

「ふふふ」

 

一刀と星は笑いながら、華琳の方を見る。

それから何とか機嫌を直した華琳と一緒に皆でプールで遊んでったのであった。

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おまけ

 

 

作者「久々の投稿だ」

一刀「最近は遊んでばかりだからな」

作者「今も遊んでいる。それに伴い執筆は一切していない。出来るけどしていない。

やはり気分が乗らないと書けないからな」

一刀「まあそうだろうけど…」

作者「それに来週にはPS3でものすごくしたいゲームが発売されるからな。なおさらだ。

まあこの作品は2,3週間前に書いた奴だけどな」

一刀「他に言う事はないか?」

作者「どうもアニメと昔の特撮とかを見て思うんだが、何で悪の組織のボスは自分から動こうとしないんだろうと思う」

一刀「偉いからだろ」

作者「偉いと言っても部下の失敗続きとかを見ると普通自分から行こうと思わないか?」

一刀「それはお前だけじゃないのか?」

作者「まあ俺は元々集団行動と言うか集団を作るのが無理だから、いつも一人でやってるからな。

だから自分でするのが当たり前だと思っている。まあ『他人の力を借りぬな』なんては言わないけど、他力本願は凄く嫌いだ。

だから悪の組織のボスが部下に命じて自分は何もしないのがたまに許せない。

そんな時は『お前が行け』とか『お前がやればいい話だろ』とか思う。

そう考えるとガンダムWでのゼクスは常に最前線だったなと思う」

一刀「確か組織のボスになっても常に最前線で戦ってたんだよな」

作者「そうだ。まあ部下に咎められてたりしてたけど、それが良いと俺は思う。後は最近ケーブルで見てる『キカイダー01』に出てくるギルハカイダーだな。あいつはすぐに自分の組織が無くなって他の組織に身を置いてるけど、それ以前から自分から動いてたからな。

とりあえず言いたいことはこれだけかな。

しばらく執筆は止まることをご了承ください

それでは!」

説明
この作品は真・恋姫†無双が前作(PS2)の続編だったらという過程で作られた作品です。
なお今回は本来夏用の作品で本編とは一切関係ありません。
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コメント
澪は星と同じタイプの人間だな(VVV計画の被験者)
ACEかな?楽しみっすねー 星共これからも外伝あれば嬉しいです!(rukaruka)
春と秋は?後ほかの軍師が見当たらなかったような・・・・・・(黄昏☆ハリマエ)
水着の素材は龍の皮ですか?(サイト)
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