幻・恋姫†無双 第5話 『月の導き』
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《前書き》

 

 

 

 

 

遅くなって、すいません!

萌将伝をクリアするのに、時間が掛かりました。

 

 

 

それで、今まで構想していたのが、少し崩れています。

まあ、修正が効くので何とかなります。

 

 

 

とりあえず、物語を始めたいと思います。

 

 

 

2011/1/3 修正しました。

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三人と別れた俺は、洛陽を目指す。

初めて知ったのだが、俺がいた場所は陳留の郊外と言っても、南にある雍丘に近かったようだ。

とりあえず、陳留を避けて行きたい。西にそのまま進むか。

西に行けば洛陽に辿りつく。しかし、山を登るのはどうもな。

河内郡に入ったら、少し北に行き、そこから洛陽に入るか。

ついでに、虎牢関も見れるしな。

ただ、水関があるのだろうか。あるか、ないかで、今後の予定が変わってくるな。

金、どうするか……。

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とりあえず、金に困ることはなかった。

盗賊が出没しているからだ。特に河内に入ってからは、酷かった。

本当に荒れているなと思う。

漢王朝の力が衰えていることを実感させられる。

被害が大きいのは、小さな村だ。特に外れにある村は酷い。そのことを目の当たりにしてしまう。

宦官の圧政により、重税が掛かり、飢えに苦しむ。盗賊により、村が廃れる。

盗賊を鎮圧するにも、救援が間に合わない。

陳留郡は、警備体制がしっかりしていたのだなと思う。行商から女性だということを聞いたが、流石は曹操といったところなのか。

いや、曹操どころか、有権者は女性が占めているらしい。この様子だと、帝どころか、宦官も女性だろうな……。

 

 

 

さて、この後はどうするか……

必要な物資は陳留郡で揃えてある。

正直、馬が欲しい……。ここまで来るのにかなりの日数を要した。

買うなら、きちんとした馬がいい。駄馬だと、この後に起きる戦を考えるとな。

とりあえず、中牟県を出発したばかりだし、考えても仕方ないか。

さっさと、?陽県に向かうとしよう……。

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光が暗闇を優しく照らす。

「月は、陰性を表すというが、満更、嘘でもないか……」

ふと、そんなことを思う。

天にポッカリと浮かぶ黄色い真ん丸。

太陽の光を受けて輝く星。

自ら輝けず、太陽の力を得て輝く。

それ故に、妖しく美しい。正に、蠱惑的な輝き。

「だからこそ、呑まれぬようにしないとな……」

今だからこそ思う。お前は、美しいと。

 

 

 

「まあ、今夜は起きているとするか……」

嗚呼、今宵は、熱いな……。

川の水を手で遊ぶ。

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しばらく、水を弄っていると、幾つかの影が横切る。

先頭の白い影を、三つ程の黒い影が追いかける。

馬である。

白い馬には、髪の長い人物が乗っているようだ。

身体が訳もなく動き出す。

木刀を背負い、盗賊から奪った剣を腰に差す。

 

 

 

いつから、英雄気取りになったんだろうな。

いや、英雄なんかじゃないな、俺は……。

 

 

 

思考の渦に囚われながらも、走る。

追いつけるかなど考えない。

足を動かし続ける。

身体に纏わり付く汗で、頭を冷やす。

冷静に、誰を助けるのかを判断するために。

誰を殺るのかを……。

 

 

 

闇夜を駆ける、蹄の後を追いかけて。

闇夜を駆ける、魔性の月と共に……。

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ようやく、河内に入ったと思ったら、襲われた。

馬は、かなりの距離を走り通している。

私も、それほど馬に乗り慣れているわけじゃない。

そろそろ限界かな……。

すぐ後ろに迫ってくる。

 

 

 

「はっはは! 漸く追い詰めたぜ、お嬢さん!」

下品な声が耳に障る。

でも、悔しいことに、目の前の男が言うとおり、逃げ道はない。

馬は弓で、射られて……。足も挫いてしまった。

後ろは川で、前は盗賊。

「身包みを剥いで、さっさと殺しましょうぜ」

「そうですぜ、兄貴」

子分らしき男達が口々に喚く。

「まあ、待て。これだけの上物、中々いるもんじゃない」

大物ぶったように、親分は言う。

「そこでだ、慰み者として、俺らで楽しんでから、奴隷として売れば……」

卑しい笑いを浮かべる。

「さすが、ですな!」

「そうと決まれば、さっさとヤりましょう!」

そんな、辱めを受けるくらいなら……。

下を噛もうとしたとき、生暖かい雨が降った。

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すぐに、追いついたのは、正に奇跡だと思う。

女もまだ、何もされていないようだ。

馬が矢を受けて倒れている。馬を助けることが出来なかった。

唇を噛み、悔しさを堪える。

まずは、気付かせないうちに、一人……。

 

 

 

そう決めると、行動に移す。

一番、後ろにいる男に向かって走る。

気を漏らすことなく、近づき、力任せに首を切り落とす。

辺りに生暖かい血が飛び散る。

このまま!

「何者だ!?」

女の目の前にいたリーダー格の男が怒声と共に大剣を振りかぶる。

流石、リーダー格の男だ……動揺で大降りになってはいるが、狙いは正確だ。

対して、俺は無様だ。体勢を崩している。

だが、死ぬ訳には、いかない!

手から剣を離し、左の掌を前に出す。左手を引くと同時に右手で下から掌打を顎に叩き込む。

 

 

 

右手、逝ったか……。

残り、一人の子分が、親分の身体に押し潰されている。

親分の首が有り得ない角度に捻じ曲がっているのを見て、悲鳴を上げる。青ざめながら、死体を退かそうとする。

そこに、ゆっくりと近づく。

大地に落ちた剣を左手で拾い上げる。

ゆっくりと、ゆっくりと近づく度に、子分の顔が白くなっていく。

「もっ、もう、襲わん! 今すぐにでも、こっ、ここから去る! だ、だっ、だから、にがしてくれ!!」

近くにいる女にも、助けを求める。

嗚呼、彼には、俺が何に見えているのだろう。

化け物? 妖怪?

なんでも、いいか……。

近くで、脅えている女に笑い掛ける。

もう、大丈夫だから、安心してというように。

あまり、効果なんかないだろうな。

剣を逆さに持ち直し、左手を高らかに上げる。

「た、助けてくれよ〜」

ただ、ただ、弱弱しい声を上げる。

「地獄にて、三人で償いな……今の気持ちを忘れずに」

左を重力に力を加え、落下させる。

 

 

 

さて、どうするか……。

右手の痛みが、ぼやけてくる。

耳に残る悲鳴を聞きながら、俺は重力に従う。

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《後書き》

 

 

 

 

 

なんというか……力量が足りません。

戦闘シーンにすらなってない気がする。

これが精一杯です。

 

 

 

全体的に短めです。

元がないからな……想像力も乏しいし。

思いついたら、修正します。

 

 

 

それでは、また。

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《解説》

 

 

 

 

 

☆地名について

きちんと調べて、書いているので間違いはないと思います。

気になったら、調べてみてください。

ただ、川がちょっと、微妙です。

小さな川まで、書いてある地図が手元にないのです。

まあ、物語に支障のないように何とかします。

 

 

 

☆虎牢関と水関について

虎牢関は、唐の時代に現在の河南省鄭州市の西北に置かれた関所のひとつである。『虎牢』という地名は西周の穆王がこの地で虎を飼っていたことに由来する。戦国時代に秦によって、この地に要塞が置かれたとされる。この地は険しく防衛に適していたため、歴代王朝はこの地に防衛施設を建設した。また、防衛の要所であったため、古来より数々の戦いの舞台となった。

正史における最古の関所の記事は『新唐書』であり、後漢時代には関所ではなく要塞が置かれていたようである。

なお、虎牢関は『水関』とも呼ばれる。三国志演義では虎牢関と水関は別々の地名として出てくるが、この2つは同一の場所に設置された関所であり、三国志演義の表記は正確なものではないようだ。

 

 

 

☆月について

東洋では、月は陰の象徴となり、女性と連関すると考えられてました。

西洋では、古来より月は太陽と並んで神秘的な意味を付加されてきた。ヨーロッパ文化圏では太陽が金色・黄色で表現されるのに対し、月は銀色・白で表されることが多い。西洋では月が人間を狂気に引き込むと考えられ、英語で "lunatic"(ルナティック) とは気が狂っていることを表す。また満月の日に人狼は人から狼に変身し、魔女たちは黒ミサを開くと考えられていました。

命の台詞には、こんな拘りがあったりします。

 

 

 

後、本当か分かりませんが、下記のようなことも言われているので、ネタとして使用してます。

 

満月や新月の日は、太陽と地球と月がほぼ一直線になる日で、お互いの重力で引っ張りあって遠心力が最大級になります。

人間の細胞の中では、重力にひっぱられて細胞内で電位に変化があるそうです。

この電位が微弱な電流を発生させて

それによって、自律神経が刺激されて、人は興奮状態になります。

ちなみに半月の日は逆に人はリラックス状態になり事故が多いそうです。

 

説明
長らくお待たせして、すいません。今回は、短いです……。
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