真・恋姫†無双〜江東の白虎〜第壱章 第5節〜一刀君凱旋する〜
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この小説は、北郷一刀にいろいろな設定を作っていますので、キャラ崩壊必死です。

その点を踏まえて、お読みください。

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一刀が修行に出て、2年と半年一刀はまだ帰ってきていなかった。

 

 

 

『建業』

 

〜蓮華の私室〜

 

 

SIDE蓮華

 

「お兄様……。」

 

窓の外の空を見て、私は溜息をついた。

 

「早く帰って来て下さい……。」

 

コンコン、ガチャ。

 

「失礼しまする。 ……権姫、何故そのようなお顔をなさって居られる?」

 

部屋で黄昏て居ると、部屋に祭が入ってきて、行き成りそんな事を言われた。

 

「今日は、権姫様の誕生日。 今宵は宴ですぞ?」

 

「ええ。 でも、お兄様にも祝って欲しかった。 そう思っていただけよ。」

 

そう祭に言うと、祭の顔が悲痛そうな顔になった。

 

「……儂がついてなかったばかりに、堅殿の無茶苦茶な修行とも呼べないものを、

 

一刀様にさせてしまった事を後悔しております。ですが――。」

 

そう繋げる祭の顔は、先ほどと違い、晴れやか。

 

「一刀様のことじゃ。 どうせ生きて帰ってくるに決まっておる。

 

それに、周りの村には、一刀様を見つけたらすぐに連絡取れるように言うておりますし。 大丈夫じゃろう!」

 

そう言って、笑顔を私に向ける祭。

 

その時、お兄様のあの優しい笑顔が脳裏に浮かんだ。

 

「ふふ……。 うん。 そうね、お兄様だもの。」

 

お兄様に祝っていただけないのは寂しかったが、今の私の顔は、さっきと違い、笑顔で居られていると思う。

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《夜・建業の町の門》

 

SIDE???

 

「ふい〜。 疲れた。こんなに時間がかかるとは思わなかった……。 素直に、瀧を上ってくればよかった……。」

 

顔を布で巻いている彼が、門の前で、そう呟き、自分の横に居る相棒を撫でる。

 

「ぐるぅぅぅ(そんなこと言ってないで、早く行こう。)」

 

と、相棒―まだ、成体になってない白い虎―に腰のほうを頭で押されて、急かされながらも門をくぐろうとしたのだが、

 

「おい! お前、何だそれは。」

 

案の定、門番兵に止められた。

 

「俺の旅の友だよ。 若しかして、虎を旅のともにしちゃいけないのか?」

 

おどけた風にして言ってみたが、逆効果だったようで。

 

「人を襲わんとは限らん。 兎に角、来て貰うぞ。」

 

門番兵はそう言って、彼の手を掴んで連れて行こうとする。

 

「……丁度良いや。 皆がどのくらい強くなったのか、調べてみるか。」

 

彼がそう言った後、門番兵は、意識を刈り取られた。

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《城門》

 

先ほど、夕餉をとっている所に寄せられた行き成りの緊急事態。

 

『賊が1人で、まっすぐ城に向かってきている。 民への被害はないが、対応した兵は悉く意識を刈り取られ、地に伏せている。』

 

「まさか、賊にそんな猛者が居るとは思わなかったわ……。」

 

「うむ。 しかも民に被害無しとなると、狙っておるのは堅殿、御主唯一人であろう。 と……どうやら来たようじゃな。」

 

厳しい顔をして二人は、城の城門の前で腕組みをしながら、相手を見る。

 

白い虎を連れ居ている以外唯の少年のようだ。

 

武器も持っているようにも見えない。

 

「……シッ!」

 

「「!」」

 

と、行き成り彼は、二人に襲い掛かった。

 

二人の丁度間に入り、美蓮を拳で襲い、防がれたらその反動を利用し右旋回して、祭を蹴る。

 

蹴りは防がれるも、またその防いだ腕を蹴って、距離をとる。

 

襲い掛かる速度、二人に当たる拳と蹴り。

 

どれをとっても、決して軽くなく武将クラスの程のできばえ。

 

だが、攻撃を受けた二人は思った。

 

「(強い。 祭と同格ぐらいね。)強いじゃない……でもねぇ。」

 

「(儂とほぼ同格か、少し下か。)惜しい、御主位に強かったら、此処の将として十分働ける。 じゃがのぅ……。」

 

二人して、少年を睨む。

 

「手加減なんかするな!!」

 

そう二人は思った。こいつは、まだまだ、力を隠している……と。

 

「コク……。」

 

だが、少年はその二人の声に反応するように、少年はうなずいた後、両足を肩幅より少し大きく開き、

 

前傾姿勢になり、両手を交差して地面に指をつける姿勢をとる。

 

何とも奇妙な、構えだが、少年がその構えに移ったとたん

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ゴオォゥ!!

 

「「!?」」

 

二人を、恐ろしいほどの、闘氣が二人を襲う。

 

「(前言撤回。祭より強いわ。)……やるじゃない。」

 

「(っく、儂より強い。)……本当に惜しい。」

 

少年の闘氣により警戒の色を強くして、二人は己の武器を構える。

 

三人の間に緊張が高まる。

 

そして、先に動き出したのは少年だった。

 

「……フ!」

 

「! 跳んだじゃと!?」

 

だが普通に、走ってくるのではなく、二人の頭上に飛び掛った。

 

しかも速さと高さもある中々できるジャンプじゃない。

「祭!」

 

「分かっておる!」

 

自分の頭上に居る少年に向かって、弓を番え放とうとするが、

 

ガン!

 

カララン。

 

「! な、何じゃ!?」

 

突然、祭の弓が行き成り弾き飛ばされた。

 

自分に伝わってきたのは、まるで弓を蹴り飛ばされたような感じだった。

 

急いで、弓を拾いに行こうとしたが、其処に降りてくる影が一つ。

 

「破ッ!」

 

「っくふ!」

 

少年に先回りされ、水月を蹴られ、吹き飛ばされる。

 

祭は、蹴られる間際、腹部に氣を集め強化したお陰で、其処までないが、

 

もし強化していなかったら、骨が2〜3本と内臓が何個かイっていただろう。

 

「祭!」

 

「ゲホっ! 大丈夫じゃ。 ゲホッ!」

 

苦しそうだが、祭の無事が分かると、美蓮は少年の方に向かう。

 

「……。 ヤルじゃない。 貴方、何処の刺客なの? (でも刺客なら何故祭に、追撃しないのかしら?)」

 

徹底して目標以外は、殺さない刺客と言う事か、不思議に思った美蓮は相手に聞いてみるが、

 

「……。」

 

「あくまでだんまり? なら、捕まえて何処の刺客か吐かせて上げる!」

 

そう言って、一瞬に少年の前まで行き、南海覇王を振り下ろす。

 

「っく!」

 

それを後ろに飛んで、かわすが顔の布が少し切れる。

 

はらり。

 

そして、布が少年の激しい動きで少し、はがれてしまった。

 

「あ〜あ、取れちゃった。 流石二人とも、強いなぁ。」

 

聞き覚えのある声に、美蓮と祭は目を大きく見開く。

 

右目の方の布が、剥がれ、優しいあの碧眼が見えた。

 

「ま、まさか、」

 

「もしかして!」

 

くすくすと、笑いながら、彼は顔を覆っている布を完全にはぐ。

 

「ただいま。 母さん! 祭姉ちゃん!」

 

その下から出てきたのは、黒髪碧眼、白い肌の、優しい笑顔を浮かべた少年だった。

説明
ちわっす!
一刀君が滝から落ちて、2年半後です。

ではどうぞ!
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コメント
一刀も良い性格してるなぁ。(readman )
やっと生還してまずは腕試しとは流石孫呉な方々だ^^;(深緑)
ヒトヤ犬さん> 仕方ないんです。 書きやすいんですよね〜。(タンデム)
なんか呉の再開ってこのパターンしかないよね(ギミック・パペット ヒトヤ・ドッグ)
タグ
真・恋姫†無双 江東の白虎 一刀転生 呉√ 美蓮 若い祭 少女蓮華 

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