東方不敗×恋姫
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東方不敗×恋姫

 

第十話「再び現れしキングオブハートの紋章!そして大陸に降り立ったかつてのシャッフル同盟と蘇りし闇!?後編4」

 

 

 

???Side

 

 

 

―――涼州・天水近くの森

 

二人の少女が息を切らせながら走っている。

 

???「くっ!月……早く走ってっ!」

 

緑髪の眼鏡を掛けた気の強そうな少女が淡い水色の髪のおとなしそうな少女を手を引き励ましながら走っている。

 

月「…はぁ…はぁ…詠ちゃーん!待ってーっ!」

 

詠(くっ!ボクとした事が迂闊だった!こんな時に月を外に連れ出すなんて!!とにかく急いで天水に戻って朋恵様の安否を確認しなきゃ!!……最悪月だけでも助かるように手を打たないと…。)

 

二人がこのように急いでいるのには訳がある。一刻程時間を巻き戻してみると…………。

 

月と詠は護衛の騎兵を十人程を連れて天水の近くの森に馬で散策していた。

 

月「ねぇ、詠ちゃんお母さん達早く話し合いがうまくまとまると良いね?」

 

詠「そうね。天水の屋敷に付近の豪族を集めてこれからの事を決める話し合いがうまくいけば朋恵様達もかなり内政を進める事が出来るって話されていたわね。」

 

月「……へぅ…もう!!詠ちゃんたらそうじゃなくてこの話し合いが終わったらお母さんがお菓子を作ってくれるって言ったじゃない!」

 

詠「……?……あぁ!そう言えばそんな事をおっしゃっていたわね。でもボクとしてはどちらかと言うとお菓子よりこの話し合いの内容やこれからの内政の話の方が聞いてみたいわね。」

 

二人がその日天水での豪族達の集会の話をしていた、その時周囲警護していた兵士の一人が詠に報告に来た。

 

兵士壱「賈駆様っ!三里程先に土煙を確認しました。土煙の動く速さと規模からおそらく三百騎程の漆黒の鎧の騎兵かと思われます!」

 

詠「馬上旗は確認出来た?」

兵士壱「いえっ!まだ確認出来ません!しかしあの進軍の様子から察するに賊等ではなく訓練を受けた兵ではないかと思われます。」

 

詠(……変ね。天水で付近の豪族達の集まりがあるのは天水の城壁に旗を立てて周囲に知ら示しているから、…此処を攻める馬鹿なんかいないし…。………でも何か嫌な予感がするわね。)

 

果たしてその予感は的中する。

 

兵士壱「賈駆様っ!一騎こちらに向かって来ます!如何されますか?」

 

詠「みんな!月を護るように囲んでちょうだい!それからそこの貴方達二人はボクの護衛として一緒に来てくれない?月、ボクはとりあえずあの連中の素性を確認するから此処を動かないでちょうだい!」

 

兵士壱・弐「「はっ」」

 

月「…へぅ詠ちゃん、私も一緒に行ったら駄目?」

 

詠「………駄目よ。まだあの連中の素性もわからないし、……それに月の身に何か有ったら朋恵様に申し訳がないから。」

 

月「………わかった。……でも詠ちゃんも気をつけてね?」

 

詠「大丈夫、大丈夫。相手の確認に行くだけだから月は此処で待っててくれない?」

 

詠は月を安心させるようにわざと気楽そうに話すと護衛を二人連れてこちらに向かって来る二騎と相対する為に月の隣より馬を走らせた。

 

 

 

――森の外れ

 

詠「…………貴方さっき一騎って言ったわよね?」

 

兵士壱「…は…はい(汗)」

 

詠「………あれはどう見ても蛇にしか見えないじゃない!」

 

そう一匹の大蛇の頭のの上にまたがった頭に白い布を巻いた全身薄緑色の肌をした男がこちらに向かっていたのだっ!

 

詠「……来たわね。そこの貴方っ!此処は天水の街よっ!騎兵三百騎も連れて何の用なの!?」

 

???「あ?ら、威勢の良いオチビちゃんだこと。人の名前を尋ねる時は先ずは自分から名乗るようにお母さんから教わってないのかしら?」

 

詠「……くっ!私は天水の領主董君雅様の軍師……見習の賈駆よ!……改めて問うわ!貴方達は何者なの!」

 

???「…………思っていたより大物が出たわね?私の名は"蛇剣使い"のチャンドラ・シジーマ。……ある御方の命によりこの天水を滅ぼす為に来たわけ。だーかーら死んでちょうだい!」

 

そう叫ぶと腰に指していた長剣を抜くや切り掛かって来た!

 

兵士弐「させるか!」

 

兵士弐は持っていた槍で長剣を防ぐが……。

 

チャンドラ「甘いわね。」

 

そうチャンドラは呟くと長剣は蛇腹状に伸び防いだ筈の槍に巻き付くように曲がり兵士弐の身体を切り付けた!

 

兵士弐「があっ!」

 

チャンドラ「最初に名乗った筈よ?…"蛇剣使い"だと。……さーて賈文和ちゃん改めて御命頂戴させて貰うわよ?」

 

詠(何!こいつ強い?!)

 

一瞬詠の思考が止まった。その瞬間詠目掛けてチャンドラは再び長剣を振りかざした。

 

チャンドラ「呆けていたら、わ・た・しが殺しちゃうから促

 

その長剣は連結部を延ばしながら真っ直ぐ詠の胸目掛けて伸びていく!

 

兵士壱「させるか!」

 

―――禁っ!

 

詠にその切っ先が刺さるかと思われた時兵士壱がかろうじてその切っ先に槍を当てて事なきを得る!

 

詠「あ…あぁ…。」

 

兵士壱「賈駆様っ!早くお逃げ下さい!そして董卓様達を一刻も早く御館様と合流させてください。」

 

詠「あ貴方達はどうする積もりなの!」

 

兵士壱「我々はこの者を少しでも足止め致します!ですから早くお行き下さい!!」

詠「……………わかった。………ごめんなさい。」

 

兵士壱「さぁ!早くお逃げ下さい!」

 

詠は自らの馬を、月達の方に走らせた!

 

チャンドラ「もう始めて良かったかしら?」

 

つまらなさそうにチャンドラは問い掛けた。

 

兵士壱「……貴様が待ってくれるとは思わなかったな。」

 

チャンドラ「べつに貴方の為じゃないわよ?ただ殺してもつまらないじゃない?たまには身体を動かさないと鈍っちゃうのよね!」

 

兵士壱「その余裕何時まで続くかな?」

 

チャンドラ「もちろん最後までに決まってるじゃない!」

 

そう叫ぶやチャンドラは長剣を振り下ろし兵士壱に攻撃を始めようとしたがその時倒れていた兵士弐が立ち上がりその一撃を己が身体で受け止めた!!

 

兵士壱「……に…弐ーっ!」

 

兵士弐「ぐうっ!壱の兄ぃ今の内に奴を仕留めてください!…長くは持たない!」

 

兵士壱はチャンドラ目掛け槍を突き出した!

 

…しかしチャンドラは異様な身体の柔らかさで槍を避けたのだった!

 

チャンドラ「甘いわね?そんな腕前であたしに闘いを挑むなんて馬鹿じゃないかしら?」

 

兵士弐「……ならばこれはどうだぁーっ!!」

 

兵士弐は腰に差していた剣をチャンドラの乗っていた蛇の目に突き刺した!

 

蛇「きしゃーっ!!」

 

チャンドラ「ちいっ!」

 

蛇は激痛にのたうちまわりチャンドラは堪らず蛇から飛び降りた!

 

チャンドラ「やってくれるじゃない!たかが雑魚の分際で!!」

 

兵士弐「……壱の兄ぃ………後は…任……せ…ました……よ。」

 

蛇が力尽きて動かなくなると同時に兵士弐も大地に倒れ込んだ!

 

 

―――ドサ

 

兵士壱「……くそっ!…弐の奴…ヤムチャしやがって!……おいっチャンドラ!手前ぇの心臓貰い受けるぜ!……げい」

 

―――ザクッ

 

チャンドラ「うるさいわね!」

 

チャンドラは何か叫びながら槍を突き出そうとした兵士壱の首を一撃で撥ねた!

 

チャンドラ「ちょ?っと手間が増えたけどまあ良いわ。…適度な運動は美容に良いって言うわよね?」

 

そう言い訳するとチャンドラは蛇腹剣を振り回しながら詠を追いかけて走り出した!

 

そして月と詠以外の兵士達をなぶり殺し悠然と二人を追いかけたのだった!

 

 

 

―――そして今に至る。

 

詠(まずいわね。このままじゃ月を逃がす事も出来ない!…誰でも良い……月を…月を誰か助けて!!)

 

月「……詠ちゃん。」

 

詠「…なに月どうしたの!?」

 

月「詠ちゃんだけでも先に逃げて!!」

 

―――バシッ

 

月「あっ!」

 

詠「………月…一緒に行かなきゃ駄目だよ。」

 

月が詠だけでも先に逃がす事を提案した瞬間詠は目に涙を浮かべながら月の頬を張ったのだった。

 

しかし緑色の変質者もといチャンドラは確実に二人に迫っている!

 

そしてついにチャンドラは二人の前に姿を現わしたのだった!

 

チャンドラ「だぁ?れがほうれん草ばっかし食べて全身緑色の夜中夢に見るような化け物ですってぇ?っ!ちなみにあたしの好物は鼠の踊り喰いよ!!ほうれん草は大っ嫌いなのよっ!」

 

詠「誰もそんな事言ってないわよ!!って言うかあんたの好物なんか知りたくなかったわよ!この変質者!!」

 

月「……へぅ…鼠さん可哀相だよ。」

 

チャンドラ「……まあ良いわ。貴女達二人共仲良くあの世に送ってあげるわぁ!……ってぇ?っ!?」

 

―――斬っ!

 

チャンドラが蛇腹剣を構え二人に切り掛かって行こうとしたその時巨大な斧がチャンドラ目掛け空から襲い掛かって来たのだった?

 

チャンドラ「…な……なに…今の斧は!?」

 

チャンドラが冷や汗を流しながら辺りを警戒した。

 

するといつの間にか詠達の前に身長4メートルもある大男が立っていた。

 

???「ランタオ島以来だなぁ?チャンドラ・シジーマ!」

 

 

チャンドラ「なっ!?……貴方は…マーキロット・クロノス!貴方もこの世界に来ていたのねっ!!……邪魔をしないでちょうだいっ!!」

 

 

 

マーキロット・クロノス

 

元ネオギリシャ代表のガンダムファイター。身長4メートルの巨漢。

 

その実力は旧シャッフル同盟に匹敵する程とも言われている。第14回ガンダムファイト決勝ラウンドにおいてドモン・カッシュを相手に生身で軽々と吹っ飛ばす等その強さは折り紙付き。但し、ガンダムファイトそのものの強さは哀れな程噛ませ犬だった。最期はDG細胞に汚染され凶戦士化しゴッドガンダムの必殺技爆熱ゴッドフィンガーで爆殺される事となった。

 

 

 

マーキロット「なぁに、ネオインド代表のチャンドラ・シジーマもこのような少女達を襲うとは堕ちたものと思ってな。戦士足る者闘えぬ者に己が力を奮う等言語道断!!我が斧の錆にしてくれよう!」

 

チャンドラ「………くっ!こうなったら仕方ないわね。今日の所はこの位で勘弁してやるわよ!」

 

チャンドラは捨て台詞を残すと素早くその場から逃げ出した!

 

マーキロット「…………逃げ足の早い奴だな。」

 

マーキロットは呆れたように呟く。………とその時詠達がマーキロットに対し土下座するようにひざまずきながら願い出た!

 

詠「……貴方が何者なのかとか聞きたい事は沢山あるけどそれよりも私達を早く天水に連れて行って!!天水にはあいつの仲間が行っているのよ!早く行かないと朋恵様達が危ない!!」

 

月「お願いします!お母さん達を助けてください!」

 

するとマーキロットは詠達を立たせると

 

マーキロット「安心しろ。天水にはあいつがいる!俺の自慢の弟子達がな!!」

 

豪快な笑顔を見せた!

 

 

 

 

 

 

 

そして天水ではとある少女とその仲間が約三百もの騎兵相手に奮闘していた!

 

 

 

説明
東方不敗×恋姫本当に久しぶりの更新です。
外史に降り立ったのは東方不敗だけではなかった!
今回は西涼の様子を見てみましょう!
西涼の罪なき人々に襲い掛かる悪意!
その時ある者達が立ち上がる!
一体その正体は誰なのかっ!
それでは皆様恋姫ファイトッ!レディーッ!GOーッ!
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賈駆 董卓 マーキロット・クロノス チャンドラ・シジーマ 

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