真・恋姫†無双〜江東の白虎〜第弐章 6節〜一刀と、気まぐれ娘〜
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この小説は、北郷一刀、呉の主要キャラほぼ全てと華陀に

 

いろいろな設定を作っていますので、キャラ崩壊必死です。

 

その点を踏まえて、お読みください。

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森の中で、ある二匹が向かい合っていた。

 

戦っていたのか、どちらも泥だらけだ。

 

「がるぅぅ……(やるな手前……)。」

 

「ぐるぅぅ……(アンタこそ……)。」

 

そして、いざ最後の一撃をと思ったその時。

 

「おーい! 周々! 善々! ご飯だよぉー!!」

 

大熊猫こと善々の主、小蓮が飯時だと呼びに来たのだ。

 

「がう? ……ぐるぅ。 (シャオ? ……お預けみたいだね。)」

 

「ぐるるぅ。 (またかよ。)」

 

実は、この2匹何度もこのように決まって最後の決着がつくと言ったときに、邪魔をされているのだ。

 

善々は、己が名を呼ぶ主人の機嫌が悪くならぬうちに、戻る事にした。

 

「がうぅ。 (ボクは行くよ。)」

 

そう周々に言って、のそのそとシャオの声がする方に行った。

 

周々も少し遅れて、善々に着いて行くと、戯れるシャオと善々の姿があった。

 

一瞬、自分と自分の一刀(しゅじんさま)の姿が重なった。

 

「……ぐるぅ。 (……主人様。) ……がぁぁぉぉぉんっ!」

 

急に居なくなった主の事を思い、周々は天を見上げ、悲しく吠えるのだった。

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side一刀

 

 

 

皆さん、おはようございます、一刀です。

 

現在、この旅の中で最大級のピンチを迎えております。

 

「おはようございます、お兄さん」

 

「おはよう。 でも何故に俺の上に、風さんが居るのでせう?」

 

そう、あの三人の中でスーパーマイペースこと風ちゃんが何故か、

 

「……ぐぅ」

 

「寝るなよっ!!」

 

寝ている一刀の上で丸くなっていた。

 

宛ら猫のようだった。

 

そして、悪い状況にはさらに重なる。

 

「一刀殿〜起きておら……れる……か?」

 

「…………お、おはよう?」

 

人それを最悪と言う。

 

そして、其処にもう一人現れ、

 

「おはようござ……いま……す」

 

一刀と風を凝視した後、

 

「風の未成熟な蕾に、一刀殿の『太く堅い物』を無理やりねじ込み、

 

風は女として花咲かされ……ブゥーーーーっ!!!!」

 

滅茶苦茶な事言った後、真っ赤な鼻血のアーチを作成した。

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「フゴフゴ」

 

「それで、なぜ風は一刀殿の寝床に居たのですかな?」

 

あの後、稟の噴いた鼻血を片付け、稟の鼻に栓をして、

 

少し冷ややかな視線を向けている心算なのだろうが、

 

表情がニヤニヤしている星に、正座をさせられて現在に至るが、

 

「俺は知らん。 それに部屋に入った後、俺は直ぐに寝たぞ?」

 

「風は……いつの間にか、お兄さんの上で寝ていたのですよ〜」

 

と、殆ど平行線状態。

 

「一刀殿なら私達に、気配を悟られずに風を攫う事は出来ますな……あれ程の隠密術を持っている事ですし……」

 

「こらそこ、見も蓋も無い事言うものじゃありません!!」

 

ニヤニヤした表情で、そんな事を宣う星に突っ込みを入れ、

 

「と、という事は、ゆくゆくは私達にも、その食指が動き……ブーーーーー!!!!」

 

「りーーーーーん!!!」

 

またもや、鼻血を噴いた稟の世話をしつつ、

 

「ぐぅ……」

 

「風も寝るなっ!!」

 

「おおぅ?」

 

狸寝入りぶっこく風を起こしたりと、其処は正にカオスだった。

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その夜……。

 

「いいか? 絶対おきてろよ? 俺が寝たの確認しろよ?」

 

「ふぅ。 そう何度も確認せずとも分かりますから」

 

昼間のカオスの後、一刀が寝たのを星が確認するという事になった。

 

そうすれば、絶対に一刀が犯人でない事が証明できるからだ。

 

思惑道理その次の朝は一刀一人だった。

 

このことにひそかに一刀は安堵していた。

 

だが、その次の朝。

 

「くぅ……」

 

「何故?」

 

一刀の上には、丸くなって寝ている風が居た。

 

是には、流石に他の二人も驚き、首を傾げていた。

 

一刀自身も、何で風が自分の寝床に居るのか分からない。

 

肝心の風自身も分からないという状況だったので、一刀は部屋で起きていることにした。

 

そして、その夜……。

 

月が真上に差し掛かったとき、

 

ガチャ。

 

部屋が開く音がして、そちらを見ると眼を閉じた風がいた。

 

何か匂いを嗅ぐように鼻でスンスンと、息を吸った。

 

スタ、スタ、スタ。

 

そして、迷いも無く一刀の寝ている寝台に歩いて向かい、

 

すりすり

 

ぽふっ。

 

そして、躊躇無く潜り込んできた。

 

「っておい。 風、起きろ風」

 

「うぅ? あれ、お兄さん?」

 

「ああ、おはよう。 あのな、何で躊躇無く俺の寝台に入ってくるんだ?」

 

「?」

 

一刀は風を起こして、今あった事をありのままに話した。

 

すると風は、なるほどといった表情をして、

 

「風は、お兄さんの匂いに、引き寄せられたのかもしれませんねぇ」

 

「……そんなに、俺臭うか?」

 

呉にいたときも、同じことを言われた為かなり気になる一刀だが、

 

「いえ、臭うとかではないのですよ。 ただ、安心するといいますか……」

 

「安心するねぇ……」

 

少し疑い気味だが、彼女が安心するというのならばそうなのだろう。

 

ならばと、一刀は優しく風を抱きしめてやる。

 

「お、お兄さん!?」

 

「安心するんだろ? だったらこのまま寝ろ。 俺はもう寝るから。(蒼里の御蔭でなれてるしな。)」

 

そう言って、一刀は眼を瞑る。

 

暫くすると、規則正しい寝息が聞こえてくる。

 

どうやら本当に寝てしまったようだ。

 

だが、風自身は素直に休めなかった。

 

「……お兄さんはずるいのです。 風をこんなに慌てさせたのは、初めてあった時以来です」

 

そう言って彼女も眼を瞑るが、胸のうちから聞こえてくる早鐘を打つような音のせいで、一向に眠れない。

 

「風はおかしくなってしまいましたよ、お兄さん」

 

鳴り止まぬ心臓の音が何なのか、この時の風には分からぬのだった。

 

そして、勿論その翌日一刀の部屋を訪れた稟が鼻血を吹きだし、星に弄られるのだった。

説明
今回の、個人拠点は風ちゃんのでございます。
風ちゃん可愛いよ!
ってな感じが出せたらイイかなぁと密かに思うワタシ。

では、本編どうぞ!
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コメント
かくて一刀の部屋は血に染まり、風は一刀で丸くなる・・・・・・あれ?^^;(深緑)
風が仲間にならないかなぁ。(readman )
なにか女を呼ぶフェロモンでも出してるんですかねぇ?・・・・・・食虫花に近いんじゃ?(韻)
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真・恋姫†無双 江東の白虎 一刀転生 旅人三人組 スーパーフェロモン? (21)(21)ハンター? イイ匂い? 

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