俺の妹の友達がこんなに可愛いわけがない
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第一章

 

 

 

 

ピンポーン

呼び鈴が鳴った。

季節は夏。夏休みのある日、俺はあやせに呼び出され、あやせの家の前に来ていた

家を出る前、トイレに行きそびれたから、入ったらすぐ貸して貰おう。まぁそんなことより

「・・・・・・・うーんさて、どうしようかね・・・」

あやせの家の芝生を見ると、野良猫が、気持ちよさそうに寝転んでいた。

日差しが強い。いい天気だ。こんな日に一緒に出かけたらさぞ楽しいだろうな・・・ありえないけど・・・

今回は何の相談だろうか? 

・・・・・

また桐乃の相談だろうか、あいつ桐乃のことになると周りが見えなくなっちまうからな・・・

まぁ今回は、あやせの前じゃ暴走するのがいつもの俺なんだが、真面目に聞くことにしている。

頼りになるお兄さんって所を見せつけてやるんだ!

あまり暴走しすぎると、もう二度と家に入れてくれなくなるだろうからな、フフン もう

同じ鉄は踏まないぜ!!

あ、ちなみにフリじゃないからな?これ。

そう思いながら、いつものようにインターホンを押した所、あやせが出てきた。

「こんにちは京介さん、やっと来てくれましたか」

「ようあやせ!こんにちは!」

俺は満面の笑みを浮かべてさわやかに答えた

「・・・・・なんか会っていきなりお前顔が引つってるんだけど、なんだか俺が嫌いみたいに見えるぞ?」

「嫌いですけどなにか?」

予想通り普通に返された。そう返されたら返されたで傷つくんですけど。

「今日もその、なんだお前の母さんはいるのか?」

「いえ、今日はお仕事で家を開けていますが?」

!!

そう言われておれは急にわくわくしてきた。こういう時何ていうんだっけ、そうワクテカ、wktkだ。

「ちょっと、何ニヤニヤしてるんですか気持ち悪い、もし変な事しようとしたらブチ殺しますからね」

「あ、ああ!わかってるよ、でも今日は俺とお前の二人っきりだろ?」

そう言うと、ものすごく冷たい目でこちらを見てきた。

「ひぃっ・・・・ってなんでさけずんだ目で見てるのにそんな喜んだ顔してるんですか!!」

「い、いやぁ・・俺もなぜだか知らないが、そんな目で見られると非常に興奮してしまうんだよ」

「こ、この変態!!」

あやせはきょろきょろと周囲を見回し、ホッとした様子で

「早く入ってください!近所にこんな変態と一緒にいるところ見られたらどうするんですか!?」

「いや、そんなこと言われても。なら早く上げてくれよ」

「チッ」っと舌打ちしてあやせは俺の手をつかみ家に連れていった

 

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綾瀬の部屋に来たのは何日ぶりだろうか、相変わらず綺麗に整頓されていて

桐乃の部屋とは全然違った石鹸のいい匂いがした

そしていつものように俺に手錠をはめられた。ベットの柵と、俺の右腕にひとつづつ。

ガチャりと重い音がした

・・・相変わらず人間の扱いじゃねぇなこれは。 

まるで囚人だ。俺は何も悪いことしてないんだが・・。つーかこれ本物なのか?

一体こんなのどこで手に入れたんだか・・・

「さて、早速なんだが、ちょっとトイレを借りていいか?」

 

「お断りします」

 

トイレに行くのをいきなり拒絶された

「いやいや、普通家に遊びに来たらトイレぐらい貸してくれるだろ!?」

「なんか、変態的なことをしでかしそうで嫌なんです」

「しねーよ!! 中学生の家に遊びにきてトイレで一体何をするんだよ!!」

 

「そ、そりゃあ京介さんがその・・私の家で・・ぇ・・・する気ですか!! 」

「は?なんて言ってるか聞こえねーよ?」

「もごもご・・・」

「いや、意味がわらんはっきりしろ!」

 

「わ、私の家で・ひ・・ひ・・一人エッチする気ですかーっ!!」

 

顔を耳まで真っ赤にして大声を出した。

「ってなんてこと言わせるんじゃ死ねええええええええええええええ!!」

顔をバちんと叩かれてしまった。 

想像力豊かすぎるわ!!んなことするわけねーだろ!!ったくそんなこと想像するあやせの

方がよっぽどエロいからな。

 

くそうなぜかトイレに行くことを認めてくれない・・・・

下手すると本当に行かせてくれないぞ。なんとか説得せねば。

 

「あ、あのさぁ俺ここに来るまで結構我慢して来てんだよ、早くしないと漏れちまうよ?

ここで漏らすより普通にトイレ貸してくれる方がいいと思うよ?

だいたいお前の相談を聞きに来てやってるんだからな?そんなことでぐずぐずやってると一向に

お前の悩みは解決しないぜ?」

もぞもぞと我慢するしぐさでうったいかけた。

「ぐ・・・仕方ないですね・・・手錠は両手に掛けますからね!」

「わかったよ、でも外してくれないか?もしひっかけちまったらお前も嫌だろ?」

「な、何汚いことしようとしてるんですか!この変態!!」

「はっ! そうやって逃げるつもりなんですね!?私の態度が悪いばっかりに!!」

俺は囚人かなんかか?一体何をしたって言うんだ・・・ただ中学生の悩みを聞きに来ただけなのに

なんでこんなにいやがられているんだ・・・今回はまだスイッチ入ってないシラフな

状態なんだぞ?そんなことを思っていたら、本気でやばくなってきた。

「うっ!!やばいマジ漏れるこれ漏れる!!」

「ええええええええええええええええーっ!!」

「ちょっと!お兄さん!!本気で漏らすのはやめて下さいね!!わ、分かりましたよ

今すぐ外しますから!!」

流石に俺の尋常じゃない訴える顔を見て察っしたのか、急いで手錠をはずそうとした。

ガチャガチャガチャガチャ

「あ、あれ!?」 

すると、焦っているのか上手く穴にカギが入らない。

「ちょ!ちょっと待ってください!!」

手が震えている、こいつそんなんなるんならはじめからさっさと外せばいいものを・・

まぁそりゃぁ俺がここに漏らすなんてことになったら家に呼んでくれないどころか、

二度と口聞いてくれないだろうからな・・・

 

あ、ちなみに小さい方だぞ?

 

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まぁそんな流石に漏らそうなんて思わないんだが・・いや、全力でそれは抗うが

本気でヤバくなったら覚悟を決めるしかないだろう。

ガチャリ

「あ!開いた!!」

ベットの方のだけだが、今回はもう仕方ないだろう、片方に手錠をぶら下げたままたずねた

「よし!トイレはどこなんだ!?」

「部屋を出て、右の突き当たりのところにあります!」

「分かった!」

「ってちょっとまって!!」

みを乗り出した所であやせに声を掛けられた

ん!?今度はなんだ?もう俺本気で限界なんですけど・・・ 

「もう一つの手錠も外させて下さい!ひ、ひっかけられたら大変ですから!」

いやいや、もうそんなこと言ってる余裕はないんだが!!

俺が強引に行こうとすると、あやせが立ちふさがった

「だ!ダメって言って・・・・」

「「うわぁ!!」」

その時、俺は本気で焦っていて、気が回らなくなっていてそのままあやせに衝突してしまい

2人して床に転がった。

ドターーーン

「い・・ててて  おいあやせ大丈夫か!?」

「きゃあああ!!」

いきなりあやせの叫ぶ声が聞こえた。どうした?いや、俺はまだ漏らしてはいないぞ!?

一体何が起きたんだ?

「て、手錠が・・・」

前を見ると真っ青になってるあやせの顔があった

視線を落とし、あやせ右手を見てみる、そこには外れた方の手錠がガッチリハマっていたのだ。

うお・・なんでそうなったんだ

「早くカギで開けてくれよ!」 

「カ、カギが無いんです」

・・・・・・・・は?

鍵がないだと!?今手に持ってたじゃないか、そうか、今倒れた衝撃でどっか飛んでいってしまったのか

その辺をぱっと見渡しても、鍵はなかった。あやせもきょろきょろしていたがないらしい。

「ひとつ聞きたいんだが、いいか?」

「え?なんですか?」

「ケガはないか?」

まずこれを聞かなきゃならない。それだけはトイレなんかより重要だ。

「え、ええそれは大丈夫ですけど、ってかぼーっとしてないであなたも早く探して下さい!」

「よし、なら問題無い」

「え?きゃっ!ちょ・・・なにす・・」

俺はあやせを抱え、強引にトイレに駆け出した。

そう、

 

 

 

「タ イ ム リ ミ ッ ト だ」

 

 

 

「いやあああああああああああああああああああああああああーっ!!」

 

その日、あやせの叫び声は、家中に響き渡った。

 

 

 

 

 

 

【づづく】

説明
あやせメインの話です。全4話予定。いつも漫画を文章で話考えてるんで、なんかこれに状況説明と主人公の考えを入れれば小説になるんじゃないか?なんて思って書き始めました。一応ネタバレは避けてるつもりですが、小説7巻まで読んだ人向けです。
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