一番星
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「あ、一番星。」

「え?どこどこ?」

一条は爪先立ちをして空を見渡した。

イヤいくら背伸びしても変わらんだろ…。

ちょっとバランスを崩しオレの腕の裾をつかむ。

 

「どこよ?」

早く教えて!とばかりにオレの顔を見上げる。

星は逃げやしないよ、お前と違って。

 

「あそこだよ、ホラ。」

指差す方向にはもう二つ目の星が見えていた。

でも星を見つけた一条は満足そうな笑みを浮かべた。

 

「一番星って、なんかイイよね♪」

今日は機嫌がいいらしい。

 

そんなに星を見るのが嬉しいのかね〜?

オレは今の笑顔の方が…。

 

 

太陽は身を隠し、残された光は街を紅く染め、夜を導く。

 

 

一条はオレの裾をつかんだまま

まだ背伸びして星を見ている。

 

いつもより顔が近い。

 

今が夕方で良かった。

顔が少し赤いのがバレなくてすむ。

説明
夕方空に見える一番星
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タグ
オリジナル 恋愛 五美 ガチ 一番星 

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