一番星 |
「あ、一番星。」
「え?どこどこ?」
一条は爪先立ちをして空を見渡した。
イヤいくら背伸びしても変わらんだろ…。
ちょっとバランスを崩しオレの腕の裾をつかむ。
「どこよ?」
早く教えて!とばかりにオレの顔を見上げる。
星は逃げやしないよ、お前と違って。
「あそこだよ、ホラ。」
指差す方向にはもう二つ目の星が見えていた。
でも星を見つけた一条は満足そうな笑みを浮かべた。
「一番星って、なんかイイよね♪」
今日は機嫌がいいらしい。
そんなに星を見るのが嬉しいのかね〜?
オレは今の笑顔の方が…。
太陽は身を隠し、残された光は街を紅く染め、夜を導く。
一条はオレの裾をつかんだまま
まだ背伸びして星を見ている。
いつもより顔が近い。
今が夕方で良かった。
顔が少し赤いのがバレなくてすむ。
説明 | ||
夕方空に見える一番星 | ||
総閲覧数 | 閲覧ユーザー | 支援 |
810 | 771 | 3 |
タグ | ||
オリジナル 恋愛 五美 ガチ 一番星 | ||
コタマさんの作品一覧 |
MY メニュー |
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。 |
(c)2018 - tinamini.com |