真恋姫無双 天遣三雄録 第四話
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始めに、主人公を始めとした登場人物の性格にズレがあるかもしれません。

 

そういうものだと納得できる方のみ、ご観覧ください。

 

 

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第4話 息するな、動くな、体温を消しなさい by桂花

 

 

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華琳の元で使えることになった俺達三人、この一週間本当に色々なことがあった。

左慈が、

 

「神聖猛琥襲撃波斬!!!!」

 

「うおおおおおお!!!!」

 

「くっ、この新必殺技さえ止めるとは、、、どうやら、この俺の第三の目を開眼する時が来たようだな!!」

 

「ふん、来い!第三のメダカだがなんだか知らんが、全てこの私が叩き斬ってくれるわ!!」

 

春蘭と馬鹿騒ぎして庭を破壊し尽したり。

于吉が、

 

「ですから、この一町ごとに詰め所を作り兵を常駐させるのことにより、、、、、」

 

「なるほど、これに関連してくる訳だな。ふふ、元は庶民と言うことだったが、天の民は皆このような考えが思い付くのか?」

 

「いえ、私などまだまだ。知識のみは知っていますが、賢さで言えば一刀君の方が上でしょう」

 

「そうなのか」

 

秋蘭と共に真面目に政策案なんてものを作っていたり。

俺が、

 

「まっ、待ってくれ!華琳!出来心だったんだ!!」

 

「どういう心が有れば、こんな馬鹿なことをしようと思い立つことができるのか!教えてほしいわね!一刀!」

 

「左慈と春蘭が壊した庭の補修とか、秋蘭と于吉の政策案とかを華琳が全部、俺に回すから、、ストレスが溜まって。イライラしてやった、今は後悔している」

 

「貴方が私の補佐をするといったのでしょう!此処最近、私に纏わりついて学んだのだから、貴方ならあんな仕事すぐ終わらせられた筈よ!」

 

華琳の両側ドリルをサラサラストレートに整髪料で変えようとして殺されかけたり。

 

本当に色々なことがあった、そして俺達は今、憎き敵に向かって進軍を開始しようとしていた。

 

 

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「いざ、復讐の戦へ!」

 

「どうした、そんな間抜けなことをいって」

 

「ん?春蘭か。なに、この兵達が俺の復讐を叶えてくれると思うとな、心躍り肉が湧くぜ!ふははは」

 

「相変わらずおかしな奴だな」

 

「お前に言われたくは無い」

 

「先ほど、左慈の奴も同じようなことを言っていたぞ」

 

「マジか?」

 

嘘だろ?勘弁してくれよ。

左慈と同じとか、マジで恥ずかしい。俺、そんな恥ずかしいセリフを口走っていたか?

くそ、あれもこれもそれもどれも、全部俺達を裏切ったアニキ達三人が悪いんだ。

 

「あいつらめ、この戦で必ず、復讐を遂げてやるぞ。なあ、左慈」

 

「当然だ!俺様を裏切ったその報い、その命で償わせてやる!」

 

「、、、お前達、私が言うのもなんだが、初めての戦で緊張とかしないんだな」

 

「何を無駄話をしているのかしら、三人とも」

 

遠くから、華琳と秋蘭、于吉の三人が歩いて来た。

うむ、左慈もそうだが于吉も適応能力高いよな?

いまだ、借りてきた猫状態の俺からすればうらやましい限りだ。

 

「取りあえず、一刀が一番馴染んでいると思うわよ。来て数日であんなふざけた真似ができる男はそうはいないでしょうね」

 

「おいおい、心を読むなよ。華琳」

 

「ずっと一緒に居たんですもの。一刀が何を考えているかぐらい、顔を見ればわかるわよ」

 

「なんだよ、、恋人通り越してもう夫婦じゃんか。どうなってるんだい?マイハニー」

 

「なっ、夫婦!ふざけるんじゃないわよ!一刀には糧食の最終点検の帳簿を受け取ってくるように言ったでしょう!早く行きなさい!」

 

「はいはい、今行きますよ」

 

怒りだした華琳から逃げるように、俺は走っていく。

 

「北郷、監督官は馬具の確認をしている筈だ。そちらに行くといい」

 

「ありがと、秋蘭!」

 

と、なると厩舎の近くだよな?急ごう。

 

 

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「そう言えば、俺、監督官の顔なんてしらないや。取りあえず、大人しそうな子に聞こうかな」

 

辺りを見回していると、猫耳頭巾をかぶった少女が居た。

なんだろう?お手伝いさんか何かかな?

 

「あ、おーい、そこの君」

 

「、、、、、、、、、」

 

「ちょっと、そこの君!」

 

「、、、、、、、、」

 

「聞こえてないのか!猫耳頭巾!」

 

「聞こえているわよ!さっきから何度も何度も何度も何度も、一体何のつもり!」

 

いや、聞こえているなら返事をしろよ。

無視とかシカトをするなんて、、最低な子だ。

 

(一刀も一週間前に声をかけた秋蘭達を無視して通り過ぎなかったかしら?)

 

聞こえない筈の華琳の声が聞こえた。こえーな、おい。

 

「アンタなんかに用はないもの。で、そんなに呼びつけて何がしたかった訳」

 

「糧食の再点検簿が何処にあるか捜してんだよ。監督官、誰か知らないか?」

 

「なんでアンタなんかにそんなことを教えてやらなきゃいけないのよ」

 

なんでアンタはそんなに敵意満々なのよ。

 

「なんでって、華琳に頼まれてんだよ」

 

「な、、っ!ちょっと、なんでアンタみたいな奴が曹操様の真名を呼んで!!」

 

「んー、いいだろ、それこそ君には関係ないね」

 

「良い訳ないでしょ!曹操様の耳に入ったらアンタなんか叩き斬られるわよ!それに、曹操様が穢れちゃうじゃない!」

 

猫耳頭巾は異様に突っかかってくる。赤頭巾を見習えよ。オオカミを信じる純粋さを手に入れろよ。

まあ、でも、面白いな、この子。

 

「ふーん、華琳」

 

「止めなさいってば!」

 

「華琳、華琳、華琳〜、華琳!華琳?華琳―華琳♪か〜り〜ん〜と〜う〜」

 

「やめろやめろやめろ!曹操様を汚すな〜」

 

泣き顔の猫耳頭巾。

 

「止めて欲しかったら、さっさと糧食の再点検簿を持っている奴が誰か白状してもらおうか!」

 

「これがそうよ!!!」

 

帳簿を投げつけられる。

何だよ、猫耳頭巾が監督官だったのかよ。

 

「サンキュ〜」

 

「さっさと消えろー!そして死ねー!」

 

本当に、面白い子だな。猫耳頭巾。

走りながら、手に持った帳簿の中身を見てそう思う。

 

 

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「マイハニー!、、、冗談だから、鎌をしまってください。華琳ちゃん」

 

「待ちくたびれたわ。ふざけてないでさっさと見せなさい」

 

帳簿を手渡す。

 

「、、、、、、、、、、、」

 

「、、、、、、、、、、、」

 

どんどん、華琳の顔色が変わっていく。

 

「秋蘭、この監督官という者は何者なのかしら?」

 

「はい、先日志願してきた新人です。仕事の手際が良かったものですから、今回の食料調達を任せてみたのですが、確か名は荀ケと」

 

「ここに呼びなさい。大至急よ!」

 

「はっ」

 

 

 

 

少し経って、まだ華琳は機嫌が悪そうだ。

 

「、、、、、、、遅いわね」

 

「遅いですなぁ、、、、」

 

「機嫌が悪そうだな、華琳」

 

「ええ、遅いのと、貴方のそのニヤケた顔がむかつくのよ」

 

「大して時間は経ってないだろ。それに、俺は何時もこんな顔だ。なあ、左慈?」

 

「ん、ああ、北郷は昔からこんな顔でよく大人に嫌われてたな。生意気そうだって」

 

「お前は界隈で有名だったよな。ジャングルジムの上からウルトラマンポーズで飛び立とうとした痛い子として」

 

猫耳頭巾と秋蘭が来る前の間、左慈と馬鹿話をしながら時間を潰していた。

すると、二人がやってくる。

 

「華琳様、連れてまいりました」

 

「お前が食料の調達を?」

 

猫耳頭巾は今は猫耳を被っていなかった。

まあ、どうでもいいことかな?

 

「はい。十分な量、用意したつもりですが、、何か問題がありましたでしょうか?」

 

「必要十分って、どういうつもりかしら?指定した半分しか用意できていないじゃない!」

 

華琳、怒り爆発。頭のドリルが震える。

 

「(やっぱ、女って怒ると怖いよな。北郷)」

 

「(ああ、左慈も俺みたいに女を怒らせない様に賢く生きた方が良いぞ)」

 

「(どの口がほざくのですか?一刀君)」

 

「このまま出撃したら、糧食不足で行き倒れになるところだったわ。そうなったら、あなたはどう責任を取るつもりだったのかしら?」

 

「いえ、そうはならない筈です。理由は三つあります。お聞きいただけますか?」

 

猫耳頭巾、反撃の三連撃。耳が逆立つ、無いけど。

 

「ご納得いただけなければ、それは私の不能がいたすところ。この場で首を刎ねて頂いても結構です」

 

納得いかなかったら、苛めるんだぜ?たぶん。

華琳はサドだからな〜。猫耳頭巾がマゾじゃなきゃきついぜ?

 

「そう、けど、私が聞かないという選択もあるわけよね。最近、色々合って私は機嫌が悪いのよ」

 

「それは、曹操様はそのような私情をはさむような御方ではないとおもいます」

 

緊迫する状況、左慈は小声で話しかけてくる。

 

「北郷、、、この猫耳。なんだかカッコいいぞ」

 

「だな、けど、死んでかっこつけようとするのは若者の悪い癖だと思うぞ」

 

猫耳頭巾が驚いた目で俺を見る。

なんだ、ようやく気付いたのか?注意力散漫だな。

小さく手を振ってみる。睨まれる。

 

「一刀」

 

「なんだ、華琳」

 

「もし彼女の言葉で納得できなければ、一刀の首も刎ねていいと一刀が言うのなら、聞いてあげてもいいと私は思うのだけれど」

 

「うえ!なんでだよ。俺に何の関係も無いんじゃないのか!?」

 

「関係ならあるわよ、貴方が持って来た帳簿に不備があったのよ?まさか、確認もせずに受け取って来たという訳じゃないのでしょう?」

 

猫耳頭巾は困惑して俺と華琳を交互にみる。

当然だよな、この展開は予想外だったんだろう。

このままもし、俺が嫌と言えばどうなるのかな?せっかくの作戦もだいなしだな。

 

「、、、いいぞ、華琳。面白い。俺はその子に首を賭けよう」

 

「へぇ、二言は無いぞ」

 

「ああ、猫耳頭巾もそれで良いよな?」

 

「え、ええ。、、、私は最初っからそのつもりだったわよ!」

 

華琳は優しくない笑みを浮かべ。猫耳頭巾は耳を迷わせながら俺を見る、耳ないけど。

そして、猫耳頭巾の説明が始まる。

 

「まず一つ目。曹操様は慎重な御方故、そこで問題が有ればこうして責任者を呼ぶ筈。行き倒れには成りません」

 

「なあ!ふざけているの!春蘭、左慈!」

 

「はっ!」

 

「おう!」

 

「ちょ、待て、待てって!三つって言って二つも聞かない内に俺の首まで斬ろうとするな!!」

 

「華琳さん。一刀君の言う通りです。まだ二つ、聞いてあげてもいいのではないのですか?」

 

「北郷と于吉の言う通りかと。それに華琳様、先ほどのお約束は、、、」

 

「そうだったわね。で、次は何?」

 

なんてキレやすいんだよ。心臓に悪い奴だ。

その上、もう涼しい顔しやがって、キシリトールなんて目じゃないほどクールな奴だ。

 

「次に二つ目。糧食が少なければ身軽になり、輸送部隊の行軍速度も上がります。よって、討伐行全体にかかる時間も大幅に短縮できるでしょう」

 

「まあいいわ、最後の理由。言ってみなさい」

 

二つ目クリア。けど、次だよな〜。

頼むぜ、猫耳頭巾。お前が荀ケっていう名前だって聞いたから、首まで賭けたんだぞ?

一週間前に生首ENDを回避したんだ、再来は勘弁。

 

「はっ。三つ目ですが、私の献策なら戦闘時間はさらに短くなるでしょう。よって、この糧食の量で充分だと判断いたしました」

 

善し来た!会心の一撃!

 

「曹操様!どうかこの荀ケめを、曹操様を勝利に導く軍師として陣営にお加えくださいませ!」

 

「、、、、、、、、」

 

「どうか、どうか、、曹操様!」

 

「、、、、一刀。貴方、これを分かっていたのね」

 

「さて、何のことかな?マイハニー」

 

全員の視線が、俺に集まる。

 

「一刀はあの時、私に帳簿を見せた時、確かに笑っていた。全部気づいていたのでしょう?糧食が足りないことも、荀ケが私にこうやって近づくことも全て」

 

荀ケの目が、俺を見つめる。

その眼に潜むのは何かな?驚き?悲壮?屈辱?それとも、恐れ?

 

「やってくれたわね、、、本当なら、少し時間をかけて荀ケの覚悟を見せてもらう所なのだけれど、いいわ。荀ケ、貴方の真名は?」

 

「はい、桂花にございます」

 

「一刀。桂花の覚悟は確かな物の様だし、見せてももらったわ。なら、次は貴方の番よ。貴方のいう天の知識とやらを、いい加減見せてもらえないかしら?」

 

華琳の目が、俺を射抜く。先送りにしていた問題を見極めんと。

最高のタイミングだったな。

どうやら今日の俺はラッキーボーイの様だ。荀ケ様様だよ。

サンキュー、猫耳頭巾。

 

「ああ、良いぞ。荀ケ、その子は必ず君の助けとなるだろう。王佐の才、二人といない軍師として、必ず華琳の覇道に必要だろう。まあ、生かすも殺すも君次第だけどな」

 

「そう、なら良いわ。けど、貴方の言を馬鹿正直に信じるのも癪ね。二人とも、この遠征で最後確認をさせてもらうわ。桂花は糧食が半分でいいと言い、一刀もそれを信じたのだから、もし不足したならその失態。二人には身を持って償ってもらうわよ」

 

「御意」

 

「了解」

 

 

 

こうして、俺達は行軍を始めることとなった。

王佐の才、荀ケを自称する猫耳頭巾、桂花と共に。

 

「桂花ちゃーん」

 

「なんでアンタが私の真名を呼んでるのよ!」

 

「おいおい、助け船を出したんだ。感謝こそすれ、怒られる覚えは無いな。桂花たん、俺のことも一刀って呼んでいいぞ」

 

「誰が呼ぶもんですか!あんたなんか猿よ!」

 

「猿は酷いだろ!プリチ―桂花!」

 

「やめろやめろやめろやめろ!私の真名を汚すな〜!!!」

 

 

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  後書き

 

 

遂に男性陣より女の子が多くなった第4話。これぞ恋姫です!

初陣へと向かう一刀達の運命は!?

そして、デレないあの子に対しても動じない一刀はどうなってしまうのか!?

 

やり過ぎた感はある。けど後悔はしません。

 

以後も一刀はこのノリで続いて行きます。

見てくれる人いますかね(笑)

 

ちなみに、読んでくれた方は一言でもコメントしていただけると、

やる気が出て更新速度が維持できるかも。

 

とか言ってみたり。、、、ごめんなさい、うざいですね。

 

次回はメインヒロインのあの子が登場です。請うご期待!!

 

では、、、これにて、また次回。

 

 

   ドロン

 

 

消えよう

 

 

 

 

 

説明
遂に復讐の戦が始まった。
怒りに塗れた一刀達、ただ戦地に向かう。
またいつか、笑い合える日は来るのだろうか、、、

取り合えず、そう言う話ではありません。
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コメント
P天使 さん。HAHAHAHAHA 少女と言うより、童女かも知れません。(yuuki)
HAHAHA、笑うしかねぇぇぇ  ヒロインの少女・・・・璃々ちゃんか・・・恋姫には少女は彼女しかいないもんな (P天使)
天星 さん。まさかそこに注目してくれる人が居るとはww(yuuki)
はなさん さん。大爆笑?嬉しいですね〜(yuuki)
韻 さん。いや、消えます(笑)(yuuki)
nameneko さん。はははっはは、笑うしかねえ(yuuki)
シグシグ さん。ははは、さあ?(yuuki)
十狼佐 さん。√に関しては、内緒でww  視界を遮断する物って、見えなくなってるだけじゃね?(yuuki)
大神 さん。いやいや、あの少女ですって!(yuuki)
ms さん。空気か、空気ね〜、、、、(yuuki)
左慈の次の必殺技が気になってしょうがない(天星)
こんな種馬もおもしろいっす!まさに大爆笑!(はなさん)
一刀の性格が素晴らし過ぎて笑えましたww 消えないでください。。(韻)
一刀サイテーだわ(VVV計画の被験者)
このまま魏√の流れなら桂花と一刀はいったいどんな罰を受けるんだろうwww(シグシグ)
一刀は、まず華琳√で間違いないですか?、それからいっそ消えたいのであれば「視界を遮断する物」であれば何でも良いかとw(十狼佐)
前作と空気が180度違いますが、かなり楽しませてもらっています(ms)
きのすけ さん。そりゃ、出来る限り突っ走りますよ(笑)(yuuki)
tukasa さん。そう言って貰えると、書く気になれる!(yuuki)
RAGUNA さん。男の子な一刀くんは頑張ります。 キリッ(yuuki)
いいぞwもっとやれww(きの)
一刀うまいなーw続き楽しみにしてます^^(tukasa)
おやま〜今回の一刀は 桂花 の扱いがうまいですな〜ww (RAGUNA)
タグ
真恋姫無双 一刀 左慈 于吉 桂花 

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