神狐復踊
説明
1995年の或る暑い夏の夜。
麻績峠の麓に轟音と共に奴らが現れた。約百年に渡り幽異界に封じられていた異形の者達である。

科野では戦後最大規模の事件で、異形の者達の中には強大な「鬼」まで含まれていたという。
待宵様は祭事で暫く高まる神徳を利してこれら全ての異形を送り返した…が、
認識結界に阻まれない極僅かな「霊力を持つだけの只の人間」は抗う術無く異形に呑まれて行った。
僕も例外なく「鬼」に呑まれたが待宵様の神力によりその侵蝕は寸での所で止められたのである。

――――

結界「麻績の神籬」は20年周期で弱まり綻びが生じるという。
次は2015年。俄かには信じ難い話だが、防衛が叶わねば旧き闇の時代が再来するのだろう。
勝敗に関わらず疲弊し切った彼女がこれより先に在り続けられるかは分からないが。
だが「待宵様の消失」「完全なる儀の成立」――何れの条件においても僕の人的死は不可避である。
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