双子の吸血鬼 第6章;夢の中で・・・・・・
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暗黒大陸の空飛ぶ謎の城に腰を落ち着ける事になったヴァンと、エヴァ。

二人は久方ぶりに気を休めて睡眠をする。

睡眠をとっていた、ヴァンの夢の中で接触してくる者が・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「ん・・・・・・、ここはどこだ?」

 

ヴァンはふと目をさました。しかし、そこは昨夜ヴァンが眠った場所ではなかった。

 

辺りは光に包まれている場所で、その場所で目を開け物をみるには、目を細める必要が合ったほどだ。

 

ヴァンは何がなんだか分からず、しばらくその場でとりあえずは急な出来事に対し、対応が出来るよう気を張っていた。

 

すると、その光で包まれた場所のある部分がいっそう強く光を放った。

 

「何だ・・・・・・?」

 

ヴァンはその出来事に身構える。

 

その光は次第に弱まっていき、だんだんと人の形を形作っていった。

 

ヴァンの顔を汗がたれる。ここから出てくるものが、種として絶対的に上にあることを本能的に分かっているのだろう。

 

ヴァンは下で乾燥した唇を舐め、潤そうとするが、いかんせん喉もからからに渇いていたので、その行為はたいした意味を持っていなかった。

 

その光からとうとう人の形をした何かが現れた。

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「何者だ・・・・・・?」

 

現れたが、何も言わないことに対してヴァンは焦燥とした気持ちで尋ねる。

 

「我が名は太陽神(ラー)。その名の通り太陽をつかさどる神をしている」

 

そのラーと名乗った者はその存在感を周囲に周囲に振りまき、堂々たる姿勢で話す。

 

「・・・・・・その神様がこのいっぱしの吸血鬼に何の御用でしょうか」

 

ヴァンはその存在感、威圧感に耐えながらも必死に言葉を返す。

 

「我は主に魔法世界を救って欲しいと考えているのだ」

 

「それはまた何故でしょう? 神ならばご自身で解決したらよいのでは?」

 

「それが、できぬのだ。我々神と呼ばれる者達は極力人間界においては干渉できぬ事になっている。

 

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こうして、お主と話しておるのもかなりタブーな事。

 

お主は他の者達とは違いかなり強力な力を持っておる

 

そこで、お主に魔法世界を救ってもらいたいと考えておる」

 

ラーはここに現れ早速、ヴァンに頼みごとをする。

 

「それをやってどうしろと? 知ってのとおり私達兄妹は彼のにっくき魔法使いにより吸血鬼となってしまいました。

 

そんな者達を私が救って何の利点が・・・・・・?」

 

しかし、ヴァンはその頼みを受取らなかった、ここで殺されるという懸念も無きがなだったがヴァンにも譲れない事はある。

 

そして、ヴァンの言うとおり吸血鬼にされてしまっては憎み滅ぼす事はあっても救うという事は中々無い事だろう。

 

「ふむ、お主の利点か・・・・・・要は見返りといういことじゃな?」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

ヴァンは黙りこくる、要はそういうことだが、そうきっぱりと言われてしまうと何もいえないものである。

 

「よいよい、そういう考えは誰にでもあろう。

 

ふむ、そうじゃな・・・・・・見たところお主は最強に近い力を持っておる。しかし、策をもって挑まれたならばお主はたちまちにやられてしまうだろう。

 

そうなれば、世界を救う云々の話ではなくなってしまう。 よって、お主には我の力の一部を与えよう」

 

「それだけか?」

 

それだけなら、ヴァンがこの要求を受ける意味は無い、それだけなら隠遁しながら暮らせば命の危険性は限りなく少ないからだ。それに、この誰のものだかわからない城もある。

 

「そうだな、それにこの城をお主に差し上げよう」

 

ラーはヴァンの考えを読んだようにそう言う。

 

「この城はもともと我の城なのだ・・・・・・

 

あと、魔法世界が救われた暁にはお主等に永遠の平和を約束しよう」

 

その言葉にヴァンは興味を持った。

 

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正確には、さきほどのセリフの後半部分だ。

 

この城がラーの物で返せと言われたとしても、ヴァンと、エヴァはいつもどおり生活できるだろう。

 

しかし、永遠の平和となれば別だ、ヴァンがどのように強い魔力を誇っていても、永遠の平和を保った生活は出来ないだろう。

 

そして、しばらく思考をしていたヴァンは自身の中で結論をだすと

 

「よし分かった、永遠の平和・・・・・・良い条件だ」

 

「うむ、助かる。悪いの面倒をかけて・・・・・・」

 

「それで、何をすれば良いんだ?」

 

ヴァンは尋ねる

 

「うむ、そうは言ってもこの魔法世界壊滅に対して起きる事件は今から数百年もあとの話になるのだ」

 

それを聞いてヴァンは思わずずっこけそうになる、ヴァンも吸血鬼となり不老不死となったが、まだこの世に生を受けてから生きている年数と言えば人間と同じなのだ。数百年あと、

と言われても実感はもてないのである。

 

「しかし、今すぐ魔法世界へと向かいお主の名を向こうでも上げるといい。そろそろ時間のようだ・・・・・・」

 

ラーはそういうとヴァンの方に右手を掲げる、するとそこから小さい太陽みたいなものが出てきてヴァンの体の中に入り込んだ。

 

「ぐっ・・・・・・何お」

 

謎の熱がヴァンの体を駆け巡る。

 

「でわ、さらばじゃ。お主に息災があらんことを・・・・・・」

 

そういうと、ラーは消えあたりも真っ暗の世界となりヴァンは睡眠の中へと戻った。

 

 

 

 翌朝ヴァンは目覚めると自分の体の異変に気がついた。そして、いつの間にか自分と一緒に寝ていたエヴァの事についても驚いた。

 

しかし、ここで大声をだしてエヴァを起こすわけにもいかず何とか声を抑えるヴァンであった。

 

もちろん夢の事は覚えていたので何故このような事態になっているのかも簡単に把握できた。

 

まず、どのような異変が起こっているかというと、魔力が自分でも感じ取れるほどに高まっていてためしにあたりに自分の魔力を放出し、その魔力に向って念じてみるとその魔力は目

 

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で見えるほど高密度なものとなった。

 

そして、今まで知っていなかったはずの魔法を知識として幾つか頭の中に入っていた。

 

どれもこれもが高威力のような物のようで試しに使ってみる事もできないでいた。

 

そうして、与えてもらった魔力そして知識を幾つか試していると寝ていた、エヴァが起きてきた。

 

「兄さま、おはよう?」

 

「なぜ疑問形なのか分からないけど、おはよう」

 

寝ぼけ眼のエヴァが挨拶をしてくる、それに返すヴァン。

 

ヴァンはとりあえずエヴァが起きてきたら昨夜見た夢について話す事にした。

 

「エヴァ、実は昨夜・・・・・・」

 

「本当にそんな事があったの?」

 

「あぁ、本当だ。その証拠に今凄く体中が魔力でみなぎっている」

 

その事を聞き、いぶかしげにしているエヴァであったがその時二人の直ぐ近くで何やら光の玉が浮かび上がった。

 

「うおっ!!」「キャッ!」

 

その突然の出来事に驚く二人、それに対してその光は淡々と話しかけてくる。

 

「ハジメマシテダナ、ゴリョウニン。(始めましてだな、御両人)

 

オレハ、オマエラノ アンナイヤク トシテ ラーニツクラレタモノダ。(俺は、お前らの案内役としてラーに作られた者だ)

 

コレカラ オマエラニハ マホウセカイヘト イッテモラウ(これから、お前らには魔法世界へと行ってもらう)」

 

「そうだ・・・・・・どうやって魔法世界へと行けば良いんだ?

 

どうやって行けば良いのか聞いてないからな」

 

ヴァンは魔法世界を救えと言われたが、どうやってその世界へと行けば良いのか聞いていない事を思い出した。

 

「アンシンシロ ソノタメニ オレサマガ ツクラレタンダカラヨ (安心しろ、そのために俺様が作られたんだからよ)

 

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マァ、コレカラヨロシクタノムゼ オレサマノコトハ チャチャゼロ トデモヨンデクレ(まぁ、これからよろしく頼むぜ 俺様のことはチャチャゼロと呼んでくれ)」

 

その光の玉はチャチャゼロと名乗った。チャチャゼロはどうやらヴァンとエヴァの案内役をするらしかった。

 

 

 

 

「マホウセカイニイクコトナンザ カンタンダ(魔法世界に行く事なんざ 簡単だ)

 

マズハ オマエノ チシキノナカニ ゲート トイウマホウガアルダロウ(先ずは、お前の知識の中にゲートという魔法があるだろう)

 

オマエハソノ ゲートトイウ マホウデ コノシロノオオキサノ モンヲツクリ ソコニ コノシロヲクグラセレバイイダケダ(お前はそのゲートという魔法でこの城の大きさの門を作

 

りそこにこの城をくぐらせればいいだけだ)」

 

ヴァンはその言葉を受け、さっそくエヴァと二人で城の前の庭にでた。

 

そして、ヴァンは知識の中にある呪文を唱え始める。

 

傍らで心配そうなまなざしでエヴァがヴァンを見ていた。

 

「―――――――---−--」

 

すると、ヴァンの目の前・・・・・・いや、城の前に城ごと飲み込めるほど大きな炎の門が出来上がった。

 

「イヤハヤ ラーガチカラヲカシタトハイエ コレホドマデトハナ オソレイッタゼ(いやはや、ラーが力を貸したとはいえ これ程までとはな 恐れ入ったぜ)」

 

その出来にチャチャゼロは舌を巻いていた。(オーブのような存在なので舌はないのだが・・・・・・)そして、エヴァもこれには驚いたようだった。目を丸くしている。

 

先ほど述べ忘れていたが、今現在この城は空高くに浮かんでおり下を見下ろしても雲しか見えない状況だった。

 

「できたが、これはどうすればいい?」

 

ヴァンがその門を作った事によりすこし疲れたのか息をつきながらいう。

 

「アァ、ソレハ コレヲ ウケトッテクレ コノシロノ キーダ(あぁ、それはこれを受け取ってくれ この城のキーだ)」

 

チャチャゼロはそう言うと、自身の光からもう一つ違う光の玉を発しヴァンへと放ち、ヴァンの体に入り込んでいった。

 

「ソレヲ モッテイルモノガ ネンジレバイイノダ アチラノホウコウヘイキタイトナ(それを、持っている者が念じればいいのだ あちらの方向へと行きたいとな)」

 

ヴァンはそれを聞くと目をつぶり炎の門の方へ行くようにと念じた。

 

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すると、城がゆっくりと炎の方へとよっていく。そのゆっくりとした動きはなんとなく亀を思い出された。

 

そうして、城は炎の門へと飲み込まれヴァン、エヴァ、チャチャゼロは魔法世界へと旅立っていった。

 

説明
小説書き素人が無謀にも長編小説に挑戦
今作品は魔法先生ネギま!の二次創作です。
稚拙な文章ではございますが楽しんでお読みいただけたのなら
これ幸い。
では、「双子の吸血鬼 第6章;夢の中で・・・・・・」をお楽しみください。
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