待ち合わせ
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 私の相棒は時間にルーズだ。

 

「2分53秒の遅刻」

 私の相棒は不思議な眼を持っている。夜空を見れば今いる場所と時間が分かるのだ。なのになぜか約束の時間には遅れてくる。

「あなたは空を見れば時間が分かるのになぜ遅れるのかしら」

「3分くらいいいじゃないの。メリーもちょっとくらい遅れてもいいのよ?」

「あなたと違って私は約束の時間はちゃんと守るの」

 

 私は蓮子との約束の時間より少し早く来る。蓮子と少しでも長くいたいからだ。まあ蓮子がいつも遅れてくるから早く来ても変わらないんだけどね。

「蓮子、あなたもうちょっと早く来てもいいんじゃない?約束の時間を決めてるのあなたなんだから」

「ただの目安なんだからいいじゃない。だいたい私はいつもこう言ってるでしょ?19時頃に集合ね。とかちゃんと『頃』とか『くらい』って」

「そうだけど・・・」

 私は蓮子と少しでも長くいたいのだ。蓮子は私と少しでも長くいたいとは思わないんだろうか?

「ねえ、蓮子。約束の時間になんで遅れるの?」

「蓮子さんにも色々あるんですよ」

「色々?」

「そう。色々とね」

「少し早く来て秘封倶楽部の活動したいと思わない?」

「別に思わないかなあ。時間はたっぷりあるしね」

 思ってないらしい。どうやら私の片思いだったみたいだ。

「私は思うわ。だって、蓮子と一緒にいるのが楽しいもの」

「嬉しいこと言ってくれるわね。私もメリーと一緒にいるのは楽しいよ」

「じゃあ早くきてくれてもいいじゃない」

「それとこれとは別よ」

 このままいけばもしかしたら、蓮子の遅刻癖が直って蓮子と一緒にいる時間が増えて万々歳。と思ったが、それとこれとは別らしい。私の考えがあまかったか。

「もう15分も経ってるじゃない。早く行きましょ、メリー」

「そうね。そろそろ行きましょうか、蓮子」

 

 なぜか負けた気がするから今度は私が蓮子より遅く来よう。そしたら蓮子はどんな反応をするんだろう。今から楽しみで仕方がない。

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何年か前のやつをぽんと
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秘封倶楽部 宇佐見蓮子 マエリベリー・ハーン 

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