ローリングハピネス 第三話 家でもロリコンはいるんだよww
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「お、オヤジ!?」

「いいから飲んで・・・」

「信用できないよ。これまでわたしがされてきたことを考えたら・・・」

 とりあえず家に入るわたし。部屋にランドセルを置いてくると、リビングで一息ついた。ソファに

座っているわたしに、オヤジは紅茶を入れてきたのだ。

 

「冷たい麦茶が良かったかな?“こども”にはちょっと早すぎたかい?桜ちゃん・・・」

 カチンっ

「う、うるさいっ!夏なのによくあっつい紅茶なんか出せだもんだよねっ」

 コクコク・・・

 オヤジの口車に簡単に載せられて紅茶を飲んでしまうわたし。その紅茶はすごくあたたかい味

だった・・・

 

「・・・・」

「どうかしたのかい?美味しくなかったかなぁ、もしかして・・・」

「なんで、なんで・・・」

 下を向くわたし。なぜだか分からないが涙があふれだしてきた。

「なんで?お母さんの・・・味がするよ?」

「そうだね。君の母さんが好きだった味さ・・・

なつかしい、ダージリンのね」

 懐かしげな表情を見せて横を向くオヤジ。そのまま上のほうを向いて目をつぶりこう問いかけて

くる。

「お母さんは好き“だった”かい?桜ちゃん・・・」

「え?お母さんのこと?わたしは、お母さんのこと、お母さんを・・・」

 なぜこの人は知っているの?お母さんのことも。わたしのことも。全部。全部・・・

 

「いろいろ調べたの?わたしのことやお母さんのこと・・・」

「調べたんじゃないよ。知ってたのさ・・・」

 わたしの問いかけに答えるオヤジ。知っていた?どういうことなの?

「僕は元々相川本家の執事をやっていたんだ。昔君の母親に助けられてね。でも半年前の突然の

死で、僕の居場所は無くなってしまった、一瞬にしてね・・・

それから半年間、僕は君の母方の家にお世話になってね。なんとかお礼をしたいとこの街にいる

君に会いに来たのさ。君の父親は財産目当てで嫁いだようなものだから、君を置いていなくなっ

てしまった。保護者のいない君を、僕はどうしても守ってやりたいと思った。育てていきたいと

思った。半年間も放置して済まない。今まで君の母親にお世話になった分をとても返せるとは思

わない。しかし、こんな僕でいいというのならば。君のそばに居させてくれないだろうか・・・」

 

「だが、断る!」

 

「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええっっっっっ!!!!!」

 

 

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「ふふふっ、冗談ですよ」

「よかった・・・」

「なわけあるかいっ!!せいやぁっ!!!!」

 シュッ

 ガキィィィィィン

 

 わたしのリコーダーを腕を曲げて最小限の衝撃で受け止めるオヤジ。奇襲は失敗か・・・

「ほぅ、今のを受け止めるとは流石だなぁ、オヤジィ!!」

「ふ、ふはははははっ。面白いね桜ちゃん。しかしこれは歓迎の挨拶かな?」

「変態への制裁ですっ!確かにここ半年間、口座に妙なお金が振り込まれたり学費を誰かが払っていたりと謎があったけど全部オヤジがやってたんだね。他にも食材が宅急便で来たりetc・・・

それ自体には今感謝してあげます。っしたぁぁぁぁぁっ!!!」

「・・・・ww」

「でもこの前と今日の悪行は許しませんよ。警察に通報しない代わりにわたしが殺す・・・」

「ちょっ、おまっ!何、包丁取り出してんの?死ぬよ?ね、ねぇぇぇぇぇぇっっ!!!!」

 ヒュッ

 ガスッ

 外れて後ろの棚に刺さる包丁。ちっ

「次は外しませんよぉ」

「マジでやばいよこの子っ。なんなのこれ?この状況何?誰か分かる奴がいたら説明してくれぇww」

「死になさい・・・」

(やばいよ桜ちゃん。ヤンデレだよ)

 

「ちょっと待ったぁ!!」

「ん?だあれ・・・」

 ギィィィィ

 開いた扉の前にいたのは懐かしい顔だった。

「お、おばあちゃん?」

「まったく来てみれば何の騒ぎだい?」

「聞いてくればあちゃん。桜ちゃんが襲ってくるんだ。こ、殺されるゥ」

「オヤジ貴様ぁ!ばあちゃんにしがみつかないでよ!!」

「ふふふ。流石の貴様とて、包丁をばあちゃんには向けられまい?」

「ひ、卑怯だぞオヤジ」

「降伏するんだな桜ちゃん。そして俺の嫁になれ!!」

「い、嫌です(;一_一)」

「リアルに断らないでorz」

「隙ありぃ」

「甘い、無音パン・・・」

 

 ゴゴンっ

「なっ」

「おばあちゃん?」

「バカやってないで仲直りしなっ!まったく・・・

騒がしいならわたしゃぁ帰るよ」

 

「おばあちゃんほんとに帰っちゃったね、オヤジー・・・」

「・・・せ、せめてお兄さんと読んでくれよ。僕はまだ25だぜ」

「変なこじつけで妹属性の確立を狙っているんですね、分かります・・・」

「僕も姫って呼ぶから、ねぇ。桜姫ぇ」

「っキモ」

「・・・・」

「すごい歪んだ性癖ですねオヤジさんwwオヤジィさんww」

「いい響きだ」

「死んでくださいオヤジ」

「だが、ごふぅぅぅぅっ」

 至近距離での鳩尾への一撃。しばらく動けないよねwwwざまぁワロスワロス

 

「く、くそぉ・・・」

 どさぁぁぁぁっ

「残念だねオヤジ。これからお風呂に入るからのぞかないでよねっ」

 

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 3

 

 無事にお風呂に入れたわたしは眠った。襲ってくるかと構えていたけど問題なかったみたいだ。

オヤジも“ロリコン”という危険な属性を除けばいい人間に変わりはない。今日話してそう感じた。

 しかし、ふとわたしの脳裏にある一つの懸案事項がよぎる。

「しまったああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 わたしは完全に忘れていたのだった。明日、友達二人が家に遊びに来ることを・・・

 

 わたしは、布団から飛び起き、不本意ながらもオヤジの寝室へと向かった。

「オヤジもう寝たかな?ん、電気ついてる・・・」

 ノックをするわたし。マナーは守らないとね。発電中かもだしww

 すぐに返事があり中へと入るわたし。オヤジは机に向かって何かを書いているようだ。

「こんな夜中に何の用だい?明日が休みだからって夜更かしはいけないよ・・・」

「ふ、普通の反応だあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

「いやいや。でへへ、桜ちゃん僕に会いに来たのかーーい?積極的だねーーーー、とか言って欲し

かった?」

「ま、まぁ少しは・・・」

「え?」

「いや、ち、違うよっ?ただね、明日のことで用事があってね。き、来ただけなんだからねっ」 

 オヤジが真面目に話すから動揺したよ。ヒゲなんか剃ってテライケメンやんwwさっきまでの

むさい感じはないよねオヤジ。どうしたのオヤジ?死ぬの?

「明日のこと?そうか、明日は休みだね。どこかにいくのかい?」

 真面目なオヤジ。逆に気持ち悪いよ。

「違うの。お友達が二人来るの。今日一緒にいた二人」

「なるほど。つまり僕はその間消えればいいわけだ。了解了解・・・」

「ず、随分と聞き分けいいけどどうして?実は裏があるとか?」

「ジト目で見るなよ可愛いな。まぁ始めは信用させといて信用されて完全に油断したところを後

から食べるみたいな?」

「もっとも無難なやり方だね。前回、前々回の風のようなごり押しはないんだ・・・」

「パターン化するとつまんないじゃん。それにもう桜ちゃんは俺の娘だし」

「ニヤニヤすんなしww」

「近親相姦を悪くないがな」

「警察って夜中もくるかなー?」

「早まるなぁァァァ!!!!!」

「オヤジ・・・ありがとね」

「なんだよ急に?今更感謝か?」

「うるさいっ。じゃ、じゃぁね」

「おやすみ。桜ちゃん」

「“桜”でいいよ。わたしもおとーさんって呼ぶから。認めたんだからねおとーさん」

 バタンっ

 

「おとーさん、ね。悪くないかもしれないな・・・」

 

 

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 次回予告

 

 遊びに来た友達。三人でわいわいする中、危険な存在が三人の前に姿を現す・・・

 どーなるかな次回ww

 

 なんだかんだで今回まともでしたねww

 

説明
まともな話になってしまったww
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タグ
ロリコン ローリングハピネス ロリ 

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