なつこい(田舎)無双 5回目
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5話 4日目

 

「・・・」

行き成りだが。

そして・・頑張ってくれている娘、相手に悪いが。

 

星、君ってさ。

結構ボンコツじゃないかな・・。

 

だって・・。

 

「今日は、華琳なんだね」

「ええ」

「・・俺を拉致ったの」

主人を、3日連続拉致られちゃってるもん。

 

 

第四話 副題

『そう、そう・・わかいのにねぇ〜うん、うん・・頑張ってねふたりとも〜わたしもねーできることはするからね〜』

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「えーと、それで用件は?先に言っておくけど婚姻届に判子は押さないよ」

そもそも、逃亡を防ぐためか,ご苦労にも腕が縄で縛られてて判子をもてないしね・・俺。

 

「ちがうわ、今日は別の用件でカズトを呼んだの」

「ちがう用件?それって何?・・あと、呼んだんじゃなくて拉致だけどね」

ごまかそうとしても、拉致っていう犯罪を、俺は見逃さないよ、

・・だって俺が被害者だもん。

 

「・・挨拶よ」

「はい?」

「挨拶まわりにいくわよ」

挨拶??

 

「はい??」

「だから、挨拶まわりよ」

要領つかめない問答だな・・。

 

「誰に?」

「村の人に」

 

「何を?」

「私たちの結婚を」

 

「まじで・・華琳」

「まじよ」

・・なに婚姻届より先の話してんだろこの人。

あとさ・・。

 

「華琳って学習能力ないの?」

そんな事してまた俺に逃げられたらとんでもないよ・・。

今はまだ「いかず後家」とか「式場で新郎を奪われた新婦」とかだけど、二回目となるととんでもない恥だよ。

 

「大丈夫よ、今回は最悪の場合逃げれないように足の筋切るから」

・・なにいってんの、この娘?

人権ちゅうもんを学校で教わらなかったのかな。

一応いっとこ。

 

「華琳、人権って言葉知ってる」

「・・実験なら知ってるし、好きよ」

ほんとに好きなんですね・・ものすごいサドな笑顔してますよあなた。

うん・・実験材料にされたら溜まらん。

 

「ごめんなさい、付いてきます」

「理解が早くてよかったわ」

 

 

「うん、うん・・めでたいね〜めでたいね〜」

「ええ、ええ・・ありがとうございます」

 

「頑張ってね、若いもの同士色々大変だろうけど・・私も出来る限り協力するからさ」

「ええ・・ええ・・よろしくお願いします」

 

「それじゃあ・・まだ他の人のところにもいかなきゃいけないだろうし・・あんまり引き止めるのも悪いしね」

「いいえ・・そんな事は」

 

「うん、うん・・大丈夫、大丈夫・・じゃあね」

「あっ・・はい、では、失礼します」

 

数時間後

俺達は村の有力者達(といっても、老人部とか婦人部の部長さんだが)の家に訪問を繰り返していた。

 

「えーと、じゃあ次はここね」

「お、おい・・ここって」

そういいながら・・華琳が名簿のとある部分を指差す。

 

「そう、桃園旅館よ」

「も、桃の実家かぁ・・」

かなりの・・危険地帯である。

 

「うちの村唯一の旅館だし挨拶しないと」

「ねぇ・・華琳、ここはやめない?」

「なにいってるのカズト、貴方もあのボケ娘のご両親にはお世話になってるでしょ」

「う、うん・・たしかにご両親にはお世話になってるけど」

華琳がボケ娘って言ってる、その一人娘がさぁー問題なんだよ。

 

「なら、いきなさい」

「でもさーあの娘が・・」

いるんだよー俺すぐさま戦略的撤退したいよ。

冬将軍の如く、旅館に一歩近寄るごとに俺の死期が早まりそうだもん。

 

「やめよぉーよ、華琳もあの娘の普通じゃない行為で散々嫌な目に合わされてるだろー」

「だからよ・・あのボケ娘に絶望(寝取られの)を味あわせてやるわ」

華琳の顔が歪む・・とんでもなく嬉しそうだ。

 

「・・相変わらず、桃が苦手なんだなー華琳は」

「まあ、散々な目にも合わされているし、そもそもあの子といると調子が狂って、私のクールキャラ崩壊しちゃうのよ」

・・2話で露見した犯罪のせいで、とっくにクールキャラ崩れてると思うよ華琳。

 

「まっ、調子云々は俺もわかるなー・・でも、桃と調子合うやつなんているのかな・・人間で」

「それもそうね・・あと、もうついたわよ」

「へっ・・?」

もうついた・・??

 

『ももぞなりょかんへよそこそ・・あと、かずちゃんだいすきーー!!(PS 一人娘が学校工作の時間に作ってくれました)』

 

「げっ!!桃園旅館名物のお客を舐めてるとしか思えない看板がいつのまにか目の前に!!」

しかも、表の「歓迎 齋野ご一行様」っいう、「齋」の字の上のむにゃむにゃの方すらハッキリ見えるぐらいめっちゃくちゃ近い。

 

うわぁ!!てか・・桃がガラス越しに見えた!!

か、隠れなきゃ!!と、とりあえず・・華琳の後ろに。

 

「てっ!チビじゃん華琳!!全然隠れられない!!」

「・・死になさい」

 

ぐほっ・・。

か、華琳のヤツ脇腹に肘を入れやがった・・。

「じ、事実じゃん・・小さいのは」

「・・(ギロッ!)」

「あっ・・いや、いい意味でね、可愛らしいって意味で小さい感じで(蟲のでかいのはキツイけど小さいのはましみたいで)」

だから・・睨むの止めて俺、心弱いの。

 

「わぁーーーーー!!カズちゃんだー!!いつ戻ったの!?」

うわぁー!しかも・・華琳と騒いでいる間に桃に見付かった!!

 

「カズちゃーーーーーー!!!!」

「(逃げなくちゃ、逃げなくちゃ、逃げなくちゃ!!)」

迫る桃に・・俺の本能がそう判断する。

 

「ごめん、華琳!!おれはにげ・・」

「駄目よ」

がっ・・俺の服を掴む華琳の手によって防がれた。

本能より物理法則のほうが優るだ・・。

「は、はなしてー!」

「駄目よ、覚悟なさい」

「いやだ、10代で死ぬか覚悟なんてしたくない!!」

「人間いつかは死ぬわ」

「そりゃあそうだけど、こんな無意味な死は嫌だー!!」

死の溢れた戦国ですら、人間50年希望っていってるんだよ!!

 

「カズちゃんーー久々!!」

そんな事してる間に桃が目の前に。

てか・・顔数センチ前にあるよ。・・絶対、普通の感覚じゃないな桃。

やっぱ、絶対関わりたくない・・よし、こーなったら。

 

「・・・・・・」

ぼく、なにもきこえないもん。

 

「カズちゃーん??」

ものすごい凝視されてる感があるけど・・ぼく、なにもかんじないもん。

 

「・・・・・・(にこにこ)」

「・・・・・・(汗汗)」

「・・・・・・(にこにこ)」

「・・・・・・(汗汗)」

 

1分後

 

「・・・・・(ニコニコ)」

「・・・・・(汗、汗、汗、汗)」

「・・・・・(ニコニコ)」

「・・・・・(汗、汗、汗、汗)」

 

目の前の笑顔が怖い!!!!!!!

なに、一分間目の前であきずに笑っとるんだ桃!!。

 

「・・・・(ニコニコニコ)」

嗚呼・・やっぱり、覚悟を決めないとだめか。

逃げてもどーせ笑顔のまま付いてくるんだろうし。

よし!!

 

「や、やぁ・・久々だね、桃」

「うん!!二年ぶりかな?」

俺は覚悟を決め、桃に喋りかけはじめた。

桃も残念なほど元気一杯に返事を返してきた。

 

「そ、そうだね」

「今日は、私をお嫁さんに迎えに来てくれたの?」

はっ・・?なにいっとるのこの子。

 

「ち、ちがうよ・・。全然」

「えええーーーーーーー」

そんな、不満そうな声をあげられても・・。

 

「てか、俺たちそもそもただの幼馴染じゃん」

「・・幼馴染って基本結婚する設定じゃないの?」

・・はい??

 

「な、なんの漫画だよ・・それは架空の話で実際はないの」

「・・絶対?」

喫茶店店主の娘とかそーいうのは稀な例なの。

 

「へっ」

「絶対なの?」

絶対??

 

「いやっ・・絶対ではないけど」

「じゃあ・・OKあるんだよ、カズちゃんと私は幼馴染=結婚設定だよ」

「な、なにをいってるんだ?」

・・意味わかんないよ、全然。

 

「はぁ・・桃、貴方のいう事は相変わらず一つも理解できないけど。絶対それはないわ」

「えっ・・?」

華琳が助けに入ってくれるようだ。

この埒のあかない話に飽きて助けてくれるんだろう。

 

「だから、あなたとカズトは絶対結ばれることは無いの」

「な、なんで?」

桃が無理・・って言えたら俺も楽なんだけどな。

 

「だって、カズトはわたしの旦那になるのよ」

「・・・ほ、ほんと?」

まあ、そんな事いったら・・俺明日を迎えられないだろうなー。

桃、すごいもん。

 

「ええ、私が嘘言ったことある?」

「うん、胸とか身長の事とか」

・・6を10と読むぐらい「四捨五入」って言葉を愛してたもん華琳。

 

「・・・む、胸と身長以外の事では」

「ない」

そーいゃ、「四捨五入」愛しすぎて最終的には華琳発表では胸Dカップになったもんなー。

なんか、あの時の華琳必死だったよな・・みんなで可愛そ、すぎて泣いたぐらい。

 

「・・・・・」

そんな華琳の必死だった時代(中学に入り他が成長著しくなってた)を、振り返ってる間に、桃が考え込むように下を向いた。

通信簿にも『考えてから行動しましょう、そうすれば誰も傷つかなくてすみます・・先生もです』って6年連続書かれたぐらい「考えない」「悩まない」が売りな桃がそんな行動とるなんて・・。

 

「・・おかしいよ・・おかしいよ・・こーなれば・・あれしかないよ・・・」

その小声の発言も合わさって・・正直、嫌な予感しかしない。

 

「ねぇ・・カズちゃん・・」

「ん、んーなに桃」

・・うわ〜お。笑顔だよ怖いぐらい。

 

「一緒に死のう」

「まただよ」

・・予感的中。

うれしくなんかないけど。

 

「おかしいよ、幼馴染で愛し合う2人が結婚できないなんて!」

「・・い、いやっ・・そもそも俺は桃の事は別に」

てか、逆に怖いだけなんだけど・・。

 

「カズちゃん!こんな時までツンデレはいらないよ!!」

「・・で、ですからね」

デレの部分なんて一つも含んでなくて・・こんな反応なんです。

 

「ツンデレすぎて他の相手を選ぶなんて、常套から外れてるよ!!私、寝取られ属性なんてないよ!!」

「ぞ、ぞくせいって・・」

 

 

えーと、桃はなんというか、ほんとー純粋な娘で。

いつもは能天気すぎるほど明るい発想の持ち主である。

 

・・だが。

なんというか・・逆に追い詰められると悲劇のヒロイン的発想になる。

 

大人が究極の二択を問われても、何だかんだで間をとった発言をするのに。

「1」か「10」かしかない娘なのだ。

 

「うええええーん!!カズちゃんが結婚しちゃうよ!!!」

「て、てか・・こ・・コレは華琳が無理やり」

やらせてることで・・俺の意思なんてないし・・!!

 

「そ、そう!!これは華琳が勝手に言ってることだから・・」

だから、そんなに感情を高ぶらせるな桃!

まずい、まずいから!!桃は純粋すぎるから、感情のままに行動しちゃうから。

つまり、「危ない」行動とっちゃうから!!

 

「ふっ・・負け犬らしくせいぜい泣くがいいわ」

「か、華琳!!煽るな!!」

感情のままの行動の果てに、俺が刺されるんだああぞぉ!!

見るかこの右腕、桃を一人を誘い忘れてぼうそうの県のネズミランド遊びに行った時に、ネズミランドの城前で刺されて以来、まだ痛い痛しいぞ、この傷あと!!」

 

も、桃本人は本質が陽気な娘のためか1日たてば忘れてるだろうけど。

こちとら、あのとき向けられた刃物の光りは・・永遠にトラウマなんだ!!

 

まあ、雪には溺れてる姿が面白いとか言われて水死されかけたり。

星にはしつけというなの暴行、華琳には火攻め、愛紗には精神的に追い詰められたりして、俺は死への経験は豊富だが。

 

それでもだ・・。

桃は100%の殺意を持ってこっちを襲うんだ!!

殺意、持ってる人間の恐ろしさってすごいんだぞ!!マジで怖い怖いだよ!!

 

しかも、純粋すぎて狂ってる桃だぞ!!!!

だから、冗談じゃなく容赦ないんだよ!!躊躇ないその表情で、その怖さ3倍なんだよ!!

 

「カズちゃん・・あの世で幸せに暮らそうね(ぎーぃいいいいいいいいいいいいん)」

「こ、こらぁ!!桃、いつの間にチェーンソーを」

ま、まじ・・やばい!!

前は小さいナイフだから致命傷にならなかったけど、あのチェーンソーは確実に致命傷を負う。

=死ぬ。

 

「カズちゅん〜(ブンブンブン!!ぎぃいいいいい)」

うわぁ・・チェーンソーを頭の上で振り回してる、ジェイソン以上の匠(人殺しの)ぷりだよ

まずい、まずい、まずい!!そ、そうだ華琳に助けて・・。

 

「あら、あら、また、おめでとうね〜華琳さん」

「また、頑張りたまえ・・華琳君」

「ええ、ええ・・ありがとうございます」

 

「うほっ!!桃の両親と普通に挨拶してる!!」

てか、華琳もだけど桃の両親もなに和気藹々としてるんだ・。

む、娘さんが凶行中なんですよ。

 

「かずちゃん・・2人で仲良くお墓に入ろうね〜かず〜ちゃんと〜せんのかぜ〜になっ〜て(ブンブンブン)」

「ま、まて!!その歌じゃ死んでもお墓で会えないって・・」

てか、宗教界から怒られた歌なんですよ、俺の家たぶん仏教系だから・・たぶん、その点でもまずい!!

 

「うぇええええええええ!!愛するが故に殺す悲劇だよ〜!!うぇええええええええええええ!!!!」

「まずい、まずい、まずい、まずい・・・」

だ、誰か誰か助けて!!!!!!!!

 

 

「こらぁあああああ!!お前ーー!!また、桃御嬢様を泣かせたな!!!」

「ぶらぼぎゃああああああ!!!!」

あっ・・天使様が俺を助けてくれた。

 

天使様=焔(桃の旅館のアルバイトで、桃狂いの娘)による飛びげりで俺は頭をやられ失神。

それで、なんとか旅館から逃れられた(意識がない間にヤルのは流儀じゃならしい、桃の)。

 

「桃の馬鹿ったら、いいざまだったわ」

ちなみに・・俺を引きづりながら、次の目的地へ向う華琳は一人、物凄いご機嫌だったらしい。

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「(おー、珍しいなー)」

俺たちが、次の挨拶先へ向かってる途中(桃から100メートル離れたらなんか急に元気なった)。

俺は一車線の県道を走る車に目をひかれていた。

 

「おっ・・田舎には目立ち過ぎるほどの黒光り高級車だ」

いや、あの系統は田舎でも以外に開業医辺りがよく乗ってるか。

坊主って可能性もあり。

 

まあ、ともかく目をひく車だな・・。

って!?あれ・・なんか車の窓からなんかが出てるような・・。

 

「おっほほほほ〜貴方が北郷カズトさんですわねーーーーー!!!」

「麗羽様!!あ、危ないです!!」

「姫、ちょっとなにやってるんだ!!!」

 

「「・・・」」

なんかそんなのが高笑いと、悲鳴に近い叫び声と共に走り去っていった。

時速60キロは出てから、よく分らなかったけど。

 

「ねえ・・華琳、あれ何?」

「ただの馬鹿よ」

 

始めてみた物体なので。

地元に長年いる華琳に尋ねてみた。

 

「夏なのに?」

「生まれて始めての春にああなってからーずーと続いてるのよ」

そうか・・それは可哀想になー。

そう思いながら、車が去った県道を眺めると。

すごいスピードで黒いのが戻ってきた。

・・一応ここ50キロ制限なんだけどな。

 

「あなたのハートこの名門のわたくし麗羽が奪わせていただきますわ

「ひめぇーーーー!!!」

「文ちゃんどうしよーー!!麗羽様もう7割出てるよ!!!」

 

「「・・・・」」

7割出てる状態で、また走り去っていった。

 

「ねえ・・華琳、あれ何?」

「だから、ただの馬鹿よ」

 

 

「おっほほほほほほ!!!」

「「・・・」」

数分後「馬鹿」に捕まった。

 

馬鹿の人は隣町の御嬢様で麗羽といい・・。

この村の高校にあるテニス部の夏錬に向っていた所を偶然俺達をみつけたらしい。

まあ・・今は昼なので社長出勤だ。

 

あと、先ほどから、その後ろで「こんなのと関わらせて御免なさい」って顔している二人は、袁家の家人の文(ふみ)ちゃんと良(りょう)ちゃんだ。

 

しかし・・隣町といってもこんな田舎だ、車でもゆうに1時間は掛かるほどの距離がある。

なぜ、そんな所に隣町のお嬢様がこの村の高校に通っているのかは不思議だ。

 

・・なので聞いてみた。

 

「おっほほほほほ!!貴方をわたしの虜にするためですわ!!!まあ・・残念なことにあなたは都会の高校に行ってしまわれたようですけど」

「はぁ?・・な、なんで俺なんかを?」

馬鹿なせいか、良く分らない返答が帰ってきた。

俺を虜にする??・・そもそも、あなたとわたしは初対面ですが。

あと、会って数分ですが・・俺の中であなたはナイです。

数分でアレな娘って分っちゃたんで。

 

「わたくしの最大のライバルである華琳さんから貴方を奪って勝つためですわ!!」

「はぁ?」

「はぁ・・」

俺は疑問、華琳はため息を吐く。

どうやら、後々華琳に確認したら・・この麗羽って娘は華琳に愛憎渦巻く感情を持っているらしく。

華琳にちょくちょく、ちょっかいを出してくるらしい。

 

「し、しかし・・そんな事の為に・・」

「そんな事ってどういう事ですの?」

「いや・・わざわざ俺なんかを奪うために1時間も離れた高校に通うなんて・・いやっ、正直言って、華琳にとっては、俺なんて「七味」の次ぐらい存在なんで・・それを奪っても勝った事にはならないかと思うですが」

てか、前の一件(東京への逃亡)で「七味に失礼だわ!!」っていうぐらい華琳の中で俺のランク下がってる気がする。

漫画についてる、広告(2枚目)ぐらい、いらない子な気がする俺って。

 

「あら、そんな事ありませんわよ。・・だって、貴方が華琳さんの一番ですもの」

「へっ?」

「なっ!!」

 

「華琳さんが北郷さんの事を話すときの顔を見れば「一番」な事位容易に分りますわ」

一番??なにが??

華琳も驚いてるし・・なにかで一番なのはそうみただけど。

なんの一番だろ??

 

もしや・・一番嫌いって意味か!!

お、俺は華琳にとって「巨乳(華琳が一番嫌い)」より下の存在なのか!!

・ ・な、なんかそーかんがえると微妙だな。

えーと、えーと。

そ、そうだ!!お、俺は華琳にとってゴキブリ(2番目に嫌い)の次、次に嫌いな存在なのか!!

 

 

「それを奪うためなら、一時間ぐらいたいした事ありませんのよ!!」

そういいー高笑いを始めた、麗羽・いやっ、馬鹿。

 

「・・・麗羽」

てっ・・そんな馬鹿な人の前に華琳が急に出る。

 

「はい?なんですの華琳さん?」

「まあ、まあ、いいから・・ちょっと車内で2人っきりで話しましょう」

「は、はぁ・・。まあ、構いませんわ」

 

数秒後。

『ごおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!どきゃあん!!どくどく!!』

ありえない擬音と共に車が大揺れしていた。

 

 

後々、なにで「一番」かが、結局、よく分らなかったので星に聞いてみたら。

「ほう・・物事の本質は知ってる、馬鹿みたいですな」

 

って言われた。

またまた、よくわからないので・・詳しく星に説明して貰おうとしたが。

「はぁー、あるじは、ほんとアレですな・・」

なんか呆れられた・・。

俺、なんか変なこと言ったか?

 

 

それはともかく。

華琳はそのまま・・麗羽の家に乗り込んだ。

隣町の名門である麗羽の両親への挨拶と、麗羽自身へのいやがらせのためだ。

 

「・・・・・」

到着後、華琳が麗羽のご両親と話してる間。

俺は一人、邪魔だと言われ中庭を眺めていた・・。

 

「喜ぶがいいぞ、お前をわらわの婿にしてやるのじゃ」

そしたら、そんな事をいいだす娘に出会った。

・・残念な子だ。

 

「お嬢様いけませんよーそんな首になったサラリーマンみたいな人」

・・ごめんなさい。

人様をどうこう言える現状じゃないな、俺。

 

その子の後ろに控えてた御付きさんの一言で・・俺は落ちた。

 

ちなみに・・あのさっきの俺の次に残念な子は・・まあ、俺よりはましですが。

麗羽の妹で、悪戯な姉憎しの一念から・・麗羽さんが欲しがってる俺を横取りしようとしたらしい。

・・姉もああだったし、なんだかななーっていう姉妹ではある。

 

とはいえ・・姉は華琳に勝ちたいから、妹は姉に勝ちたいから・・。

まあ、二人にはそんな自分の意志があって、アレだが行動している・・。

 

・・それに比べ、この俺は高校生にもなって、なぜ臨んでもいない結婚の挨拶を一日中してるんだろう。

そんな自分がとてもなさけなかった・・。

 

「カズト!!次、いくわよ、いそぎなさい!!」

「は、はひぃ!!分りました、華琳さぁん」

まあ、生きれればいつかいい事あるよ〜。

なんかの音楽かアニメでそんな事言ってたし・・なら、目先のプライドなんて・・ねっ。

 

あれ・・でも・・やっぱ、涙が。

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夕方、俺は涙を押さえながら、華琳と次の訪問先へと向かっていた。

 

「はぁはぁ・・天にいる神様奉るからって山に建てないでよ〜だからこんな階段あるんだよ〜」

「なに、ぶつぶつ言ってるのよカズト・・」

俺たちは村の『三国神社』に向っていた。

・・華琳は神前で式をやる気らしい。

 

「華琳さぁ〜神様の中にはさー住所言わなきゃ願い叶えてくれないって言う・・驚きのスペックな神もいるんだよ」

もしかしたら、俺たちと同じように、階段も一段一段汗水たらして登らなきゃあーだめな神もいるかもしれないじゃん・・。

 

「しかも、神様結構なおとしばっかりだよーきーつかおうよ・・」

有史いらい馬鹿みたいな年がたってるんだよ〜。

 

「ねぇ・・華琳、お前もそう思わないかぁ〜」

「黙りなさい、貴方の馬鹿話で余計暑苦しくなるわ」

ごめんなさい・・・。

 

「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ・・・」

「息を止めなさい、五月蝿いわ」

華琳にそんな無茶を言われるぐらい、呼吸が整わなくなってきた階段というなの地獄の終盤。

あと、5歩・・これが終われば・・楽園(平地)が俺を待っている!!

 

「あ、あと・・5、4、3、2、1・・・よし、終わった!!ぱらだいーす(赤い吉田風)!!!」

「ぱらだ・・いす?兄ちゃんなにをいってるんだ」

「お、お兄さん?大丈夫ですか(頭)」

「兄ちゃんは相変わらず(馬鹿)なのだ!!」

っと思ったら俺を兄と呼ぶ天使が三人が目の前に・・。

 

質 此処は天国ですか?

答 いえ、此処は「妹天国」です。

 

・・まあ、恐ろしいものもみるような目で見られてますが・・。

 

 

「ええ、ええ・・神主様その時はよろしくおねがいします」

「ふむ・・任せてくれ」

「華琳さん粗茶ですが」

「あっ・・これは、お気遣いすみません・・奥様」

 

相変わらず・・俺を混ぜてくれない華琳の挨拶中。

俺は、妹天国、いやっ・・神社に遊びに来ていた地元の子達+この神社の一人娘とじゃれあっていた。

 

「へぇぇ〜兄ちゃんは都会の高校に言ってるのか」

「ああ・・そうだよ」

「あ、あのー都会の高校ってどんな感じなんですか」

「・・うんー、まあ、何事も数が多いからね選択するのが大変かな」

俺の話を真面目に聞いてくれてる・・。

 

「そ、そうなんですか、大変ですねー都会も・・」

「でも、逆にそれが楽しそうじゃないかー季衣。だって此処じゃ選択のしようもないし」

「そうだよね・・流琉ちゃん、遊ぶ場所もここ(神社)とか公園と駄菓子屋ぐらいしかないもんね」

「ああ・・確かに、村にあるゲームー台が駄菓子屋の3台っていうのはさすがに厳しいね」

俺の言葉にちゃんと答えてくれる・・。

 

「うん、もう宇宙人倒すのあきちゃった」

「そうだよねーこのごろはギリギリまで近づけて一気に倒したり試行錯誤したけど・・もう限界」

「あー。俺もしたよ・・突然横切るヤツしか攻撃しないプレーとか・・まあ、無理だったけど」

俺の話に共感してくれてる・・。

な、なんだろ・・普通のことのはずなんだけど・・で、でも、でも。

 

 

「兄ちゃん〜掃除終わったから、ちびっ子どもと話してないで、鈴と遊ぶのだ!!」

そんな事を考えていると、チビ巫女さん・・いや、この神社の一人娘である鈴が笑顔ですっとんできた。

 

「鈴ちゃんはまず掃除でしょ〜」

「そうだよ、そうだよ〜巫女さんの仕事だろー」

「だ、だから・・も、もう終わったのだ〜」

「建物の下にごみを隠してるだけだろー」

「駄目だよ、巫女さんがそんな手抜きをしちゃー」

とはいえ、元気一杯なその顔も季衣、流琉ちゃんの攻撃で渋くなる。

 

「ううぅー鈴も兄ちゃんと早く遊びたいのだー」

「・・なら、鈴、俺も一緒に掃除手伝おうか。2人でしたほうが早く終わって、遊ぶ時間も増えるしね」

「えっ?いいのか兄ちゃん」

「俺も、久々に鈴と遊びたいしね」

「えへへっーありがとうなのだ、兄ちゃん」

鈴の顔が再び、ぱっと輝く。

 

「あっなら、私も手伝いますよ」

「兄ちゃん、わたしも」

「むっ・・なんなのだ急にお前達」

でも、2人が手を挙げだすと、急にすねた顔になった。

 

「鈴に、にーちゃん独り占めにさせないぞー」

「そうですーよ、鈴ちゃん」

「むっーなんてやつらなのだー」

鈴が更に頬を膨らませる。

なんかー3人とも可愛いなー。

 

「じゃあ、4人で一緒に掃除しようか」

「「「はい(おー)」」

 

「・・・」

ああ・・なんだか久々に穏やかなひと時だな・・。

子どもってまじ純粋・・。

華琳とか雪とかに爪の垢でも飲ませてあげたいぐらい。

俺今なら、ロリコンって指差されても「それのどこがわるい!!」ってマジな顔して言える。

 

ああ・・それぐらい、俺今・・ほんとに・・。

 

「あれ、なんだろ・・ごみかな」

 

 

「お兄さん!?」

「兄ちゃん!?」

「ど、どうたのだ!?」

 

 

「い、いや・・普通の会話してるって思ったら・・なぜか涙が止まらなくなって」

 

 

その後、華琳が挨拶を終えるまで数分間・・北郷は幸せな「普通」を味わうこととなった。

今まで、孤軍奮闘で突っ込み役に回ってくれた彼への世界(の作り手)からのご褒美である。

 

だが・・数分後、北郷は再び「普通」に出会う。(マサイ族にであった〜的な言い方)

とはいえ、心休まるタイプの普通じゃなくて、ほんとの意味の普通に〜。

 

 

すなわち、彼の孤軍奮闘は再開されたのだ・・。

 

 

「あれ?お前北郷じゃないか」

「えっ?」

 

振り返ると上下ジャージの「どこにでもいそうな」人がいた。

 

「ほら、中学とき隣の席だったさ俺だよ俺」

「えーと、ごめん」

どこにでもいそうなー人が妙に俺に、なれなれしく話し掛けてくる。

なんか、やだなー。

 

「そ、そうか・・まあ、2年近く経ったしな・・その白(はく)だ白・・」

「白さん?えーと、そのーーー?」

聞いたことない・・。

 

「・・な、名前を聞いても全然思いだせない感じか?」

「ご、ごめん・・あっそーいえば華琳は?」

華琳はずっと地元にいるんだし・・。

 

「知らないわ」

「か、華琳。俺とお前とは修学旅行同じ組だったんだが・・」

「知らない」

「か、華琳・・」

ちょっと・・ハッキリ言いすぎじゃないか。

 

「か、かまわない・・俺は周りから「普通すぎて印象が」って言われてるし」

「そう、それならよかったわ」

「い、いや・・あんまりよくないかと」

「・・・・」

ほら、白さん?が辛笑い(つら(い)わらい)しながら、無言になっちゃたし。

 

「そ、そーいえば、こんなところでなにしてるんだ」

「ああ・・上の神社の神主様に用があって。まあ、俺は神主様の娘さんと遊んでただけだけど」

 

「・・娘?」

「うん」

「そーよ、小学生か中学生ぐらいのちいちゃい子とほんと楽しそうに遊んでたわ・・怖いぐらい」

「な、なんだよ・・その言い方」

「別に・・」

 

「娘・・???(高校に入ってから此処二年、この神社の前を通学路として通っているが・・あの神社に子どもなんていないはずだが?)」

「どうしたの?白さん急に黙り込んで」

「い、いやっなんでもない・・(まあ、いいか)」

 

「カズト・・日も暮れてきたし早く帰るわよ」

「えっ・・い、いや・・白さんと話してる途中なんだが」

「・・・あっ、うん、お、俺ももうちょっと北郷と話したいんだが」

 

「いいわよ、知らない人相手に!わたしも忙しいし」

「ちょ、華琳・・す、すそを引っ張るな!!」

ちびのくせしてどこにそんな力があるんだ!!

 

「えーと!!白さん!・・じゃあ〜なんか華琳が急いでるみたいだし、今日はコレで」

「あ、ああ・・そ、それじゃあな・・北郷、華琳」

普通の人はそんな事を思いながら二人を普通に見送った。

 

「・・・・」

ほんと普通なので、たいしたオチも突っ込みもなさずに・・。

だから、あなたは駄目なんだ。

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「はぁ・・カズトが役に立たないから余計疲れたわ」

「役立たずって・・華琳がなにもいわせてくなかったんじゃないか」

てか、途中から挨拶する前に手で「シッ!!シッ!!」て「どこか行けって」してきたくせに。

 

「当然でしょ、カズトに任せたら『結婚を・・するかもしれませんし、しないかもしれません』みたな事をぐだぐだというだけじゃない」

「そりゃあ・・結婚するの全然納得してないし、俺・・」

俺たちは挨拶を終え、夜、華琳の屋敷に戻っていた。

朝からなので10時間ちかく、あいさつ回りをしていた事になる。

 

「・・はぁ〜」

10時間・・そう再確認したら、溜息しか出なくなる。

「溜息なんて吐いてる暇ないわよ、明日もあるんだから」

「あ、明日もーこ、こんな無駄なことを」

「無駄ってなによ・・今週一杯は続けるわよ」

・ ・やっぱり、いわなきゃいけないよな。

先の一件の罪滅ぼしで、今日ぐらい華琳の我儘に付き合うのは我慢できたけど。

さすがに、明日からも付き合うのは無理だ。

 

「やっぱりさ〜、俺たち結婚とかまだいいんじゃないかな?」

「なに・・そんなに私との結婚がそんなに不満なのカズト」

「ふ、不満とかじゃなくてさぁ〜やっぱりまだ早い気がするし・・」

「・・・・」

この頃は晩婚化してるっているしさー・・。

なにも、こんなに急がなくてもねぇー。

あと、睨むのやめて。

 

「いやさ・・華琳にもプライドがあるってのは分るよ」

「・・・・」

だから、睨まないで・・お願いします。

自殺したくなっちゃいます・・。

でも、俺、頑張る・・だって、やっぱり「お互い」の為にも現状はまずいし・・。

 

「でもさ・・やっぱり、結婚っていうのは愛し合うもの同士やるもので・・プライドのためだけに・・結婚ていうのはさー」

それから好きでもないやつと数十年いるんだよ。

ふうつに考えれば、考えればつらくないか。

 

「華琳もさ・・好きな人と結婚するべきじゃないのかな・・」

「はぁ〜」

なに、その「なにを今更」って呆れた感じの反応・・人が真面目な話をしてるのに。

まあ、いいや・・話を続けよう。

 

「・・俺もだし」

「なにがよ」

 

「俺も好きな人と一緒になりたいし・・」

「っつ!!」

 

 

「だからさ、まあ、お互いのためにさ・・まだ、早いんじゃないか・・」

なにより、俺はともかく、愛してない男(俺)の傍で一生を過ごす華琳なんていやだ・・。

俺はいつも唯我独尊、何にも縛られない、ただただ「華琳」である華琳が・・・好きだし。

 

・・俺はそんな事を心の中で思っていて気づかなかった

華琳に一瞬、強烈な反応があったのが。

 

だから・・。

 

「ね、ねぇ・・ほんとに早いって事だけよね・・」

「えっ・・うん、そうそう早い早いだよね・・」

華琳の声質が若干かわっていたことにも気づかずに。

華琳のその問へ、そんな軽い答えをだしてしまった。

 

「ほんとに、ほんとに・・今は、早いから嫌ってだけなのよね・・」

「えっ・・!」

俺が気づいたのは華琳が真剣な顔をして、俺に近づいてきた時であった。

 

「い、いや・・ま、まあ・・それだけじゃ・・ないかもしれなけど」

「はっきり答えなさいよ!!」

「お、おい、華琳急にどうしたんだ・・」

な、なんだよ・・声は怒ってるのに。

な、なんでそんな不安そうな顔・・してるんだよ。

そんな弱弱しい顔、はじめてじゃないか。

 

「ま、前だって、何も言わずに出て行ったじゃない・・」

「う、うん・・・それはごめん」

その表情に焦って、俺は頭を下げとにかく謝ることにした。

 

「理由もいわずに・・」

「わ、わるかったって・・だ、だからそんな顔するなよ・・」

初めての事柄に対して、がむしゃらに対応するために。

頭を下げることによって、華琳のその表情をみないために・・。

 

「はっきりとした・・理由を言いなさいよ!!」

「・・っつ!!てっ、か、華琳」

だが・・そんな俺を、華琳に突き飛ばし。

倒れこんだ俺に・・華琳はまたがった。

 

「こ、怖いじゃない」

「・・華琳」

・・そんな、自分を無理やりにでもみせるように。

なにかを訴えるように。

 

「こっちも何も分らず待ってるだけなんてつらいのよ!!」

華琳は・・思いのほか口下手で照れ屋だ。

たぶん、その表情をみせることによってなにかを分ってもらおうとしているんだろう。

「華琳・・」

でも、正直、俺は意味を理解していないが

だが・・するべきことだけはわかっていた。

 

「ごめん・・華琳」

「いいわよ・・もう前に謝ってもらったし」

・・謝る。

だが、さっきまでとは違う・・ほんとの、心の其処からの謝罪を。

 

「それでも、ゴメン」

それから数分・・俺たちは無言のままであった。

 

 

 

「ま、まあ・・もうちょっとだけ待ってあげる」

「華琳・・」

どうやら、おさまったらしく・・華琳がいつものような表情に戻る。

 

「とはいえ、東京に戻る前に・・もう一回聞くわよ、なぜ今じゃ駄目なのか・・それぐらいちゃんとカズトの頭でも考えられるでしょ」

「う、うん・・」

「はっきりしなさい!!」

「は、はい!!分りましたでございます!!」

「はぁ〜・・ほんと、アレねカズトは・・」

な、なに、その冷笑・・。

・ ・でも、華琳はそんな表情が似合う。

だって、楽しそうだもん。俺もそんな華琳の顔を見てると自然にやけて・・。

 

「にやけた顔、きもいわよ・・カズト」

「やっぱり、ひどいよ華琳・・」

きもいって・・。

 

「・・華琳様、準備できました」

「そう、丁度良かったわ」

「準備?」

そんな事を考えていると、秋がそんな事をいいながら部屋に入ってきた。

もう、夜だし食事でも用意してくれたのかな・・?

 

「カズト、ついてきなさい」

俺も、ちょうど、おなかがすいていたので素直に華琳に従いついていく。

だが・・俺が連れられた場所は華琳の離れにある自室であった。

 

「(ここでご飯?)」

そんな事を思いながら、部屋の目の前につくと・・。

 

「か、かりんしゃま(涙)」

「な、なんで泣いてるの!春」

部屋前で立っていた、春が滅茶苦茶泣いていた。

 

「か、かりんしゃまのさいしょはわたしゅのものだとおもってちゃのに〜」

「さ、最初!」

嗚呼・・ま、まただ・・また嫌な予感しかしない。

 

「ま、まあ・・ほんとは結婚後が良かったんだけど、群がる虫もいるし事前に・・」

華琳がそーいいながら、障子を開くと・・。

しかも、顔が若干あかいのが嫌だ。

 

そこに布団が一枚だけあった。

「婚前交渉を・・」

「さっきののしおらしさは何処に!!!!!!!」

 

 

その後はワンパータン(星がようやく襲来)なので略。

 

-6ページ-

その日の雪一党。

「はぁ・・魚場は昼からは暇でしょうがいないわ」

「お前は・・家から一歩も出てないじゃないか雪・・」

 

「・・じゃあ、一日中ダラダラしてたから暇だったわ」

「・・ふむ、言葉としては正解だ、だが・・人としては不正解だな」

 

「んっ・・そーいえばその手に持ってる紙はなんだ・・」

「えっ、さぁ?なんか、命が重要報告ですっとかいいなから持ってきたんだけど・・まあ、猫の出産で家を駆け回るあの子(忍者コス+脳)の報告だから目は通してないんだけど」

 

「はぁ・・一応報告は報告だぞ雪・・貸せ、私が目を通す」

「いいけど・・はいっ」

 

「ええとー何々・・猫が出産しました可愛いです、まあ・・そんな事はさておき、いやっ!!猫様をそんな事とは問題ですー!!!ね、猫様も重大な問題でありますが・・」

 

以下略、で要約すると。

『華琳が北郷さんを連れて、挨拶まわりを始めた模様、しかも、春、秋姉妹が華琳部屋を全力でかがりたて中(特にベットメイキング)、すっぽんドリンクと朝鮮人参も確認、監視を続けますが、雪様には早急に妨害工作の許可いただければと 猫(猫=肉キュースタンプ)』

 

「「・・・・・」」

 

「ありゃ?」

「ありゃ?じゃないぞぉ雪・・・」

 

 

冥が更に自らの主への信頼を失ったその頃。

「はあううううはぁぁー!!華琳さんったら布団一枚なんて破廉恥なことを!!雪様の許可さえあればすぐさま邪魔するのにー!!」

命は、なんの許可も下りず、華琳のふしだらな企みを眺めるしかない現状の為に、憤りの声を挙げていた。

 

そして、だから・・気づかれ。

 

「・・死ね」

「へっ・・」

 

いつものパターン(北郷貞操の危機→星襲来)に最初に巻き込まれる(木刀でやられる)最初の犠牲者となった。

 

仕えるべき主人を間違った、しのびの哀れな末路であった。

※思には負けたが、2日後、元気になった。

 

 

 

そんな全体的に滅茶苦茶になってきた頃。

 

・・場所は、虫の音しか響かぬ、三国神社。

 

「兄ちゃんとは久々だったなー」

鈴は、月明かりに照らされながら一人神社の上に登っていた。

 

「明日は祭りだから無理だけど・・明後日にでもにいちゃんちいこうなのだー」

しかし、田舎ゆえの光の無さゆえか(しかし、スモークがない田舎の月の光はほんらい強烈である)・・その姿はなぜかハッキリしない。

 

「待ってるのだ兄ちゃん・・いやっ」

次の瞬間。

 

「カズ君・・」

その言葉を残し、鈴の姿は闇夜に消えた。

 

 

・・残されたのは虫の声のみ。

-7ページ-

5話終了

てきとー次回予告。

今回みたいな感じで数だけでます。

 

あとがき

 

華琳の最期がむちゃくちゃ・・。

「デレ」が難しいです。

 

説明
現代日本の田舎を舞台に繰り広げられる有り触れた日常を描くssです。

「許婚」、「幼馴染」、「ヤンデル」、「教師」、「幼馴染の妹」、「監禁系ヤンデレ」、「お嬢様」、「馬鹿」、「貧乏姉妹」、「ロリ」、「妹」、「後輩」、「義母?」、「大家」等のキーワードが散らつきますが。

あくまで、有り触れた日常を描いたssです・・?
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コメント
どうでもいいけど、華琳さん。自分で自分のことをクールっていうのは、現実的にドン引きするよ?ここまでアレな桃香は久しぶりに見た。(ドッペルゲンガー)
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恋姫†無双 麗羽 田舎 華琳  桃香 

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