運命石のシュタインズ助手ルート(2)
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第ニ章

 

 

 

空を見上げると、雲一つない快晴。蒸し蒸しと日差しが強い。駅にはセミの音が響いている。そこにささやかだが風邪が吹いていてそれがほんの少しだけ気持ちがよかった。 

 

「よーし点呼を取るぞ!」

「ラボメンナンバー001!」

「トットゥルー♪」

「3だお」

「4」

「5です」

ブブブブブ

メールに6と書いてある

「7だニャ!」

「はち!」

 

上から俺、まゆり、ダル、助手、ルカ子、桐生萌郁、フェイリス、鈴羽の順に返事が帰ってきた。

 

「では、ラボメン一同今から温泉宿に電車に乗って出発しようと思う!忘れ物はないなお前達!!」

「「「はーい!!」」」

「オカリンオカリン質問です!」

「なんだまゆりよ」

「バナナはおやつに入りますか?」

「そんなもん持って来るな!向こう行けば食物いっぱいあるから!」

「え〜でもおなかすいちゃうよ?」

「オカリン質問!」

「なんだダルよ」

「バナナはおけつに入りますかお?」

「んなもん勝手にしろ!」

「アッー!」

 

クリスは妙に他人の目を気にしている。

「おいコラバカども!!さっさと行くわよ恥ずかしい!!」

 

俺は携帯を耳に当て、いつもの会話を始める。 

「俺だ。これから機関の尾行に気を配り、出発しようと思う」

「・・何!?電車はトラウマだから早く出発しろだと?それも機関の罠か!エル・プサイ・コングルゥ」  

 

「あ、・・あの・・・その・・・・」

ルカ子がおそるおそる手を上げる

「なんだルカ子よ、トイレならさっさと済ませてこい」

「バナナは・・・はうぅ・・お、おけつに・・入ります・・・でしょうか?」

「コラぁ!あんたも無理にノらなくていいから!!」

 

 

その後電車に乗って目的地で何をして遊ぶか話し合った。

途中、一番電車の中で一番席が離れている助手からメールが来た。

 

frm 助手 

件名:レポートだけど

あんたちゃんと私が言ったように終わらせたんでしょうね?

あのままだと確実に落第よ?(#^ω^)ピキピキ

 

ぐぬっ・・・助手のくせに。

ここに来る前、俺のレポートを勝手に見て、あーじゃないこーじゃないと散々文句を言った挙句、赤線で

俺のレポートに直しだと称して書きまくったのだ。当然すべて書き直すことになった。

ただその注意書きが言い返せないほど的を得ていたのが更にイラつかせていた。

どうせ家でもこんなことやってたんだろう。親父に嫌われるのも当然だ。

ここは俺が助手の困った所を見たいと思い、何をしたかと言うとセクハラメールを送り困らせてやろうと思った。

 

件名:案ずるなちゃんと書いた

それよりお前の蒙古斑を確認するために夜中になったら一緒に風呂に入るぞ。

お前の裸見たい。

 

これでよし。

送信ボタンを押して、助手、クリスティーナのリアクションを待つ。

 

・・・・・・・・・・

 

いや待てよ?もう一度冷静になって今送ったメールを見返す。

 

 『お前の裸見たい。』 

 

ゲ・・・

これは下手するとドン引きして俺の事避けるようになるかも・・・

ヤ、ヤバイっ、今の無し無し!急いで冗談だとメールを贈ろうとしたが、書いてる途中に返信が帰ってきた。 

 

frm 助手 

件名;なn・・だと

ちょ、マジか!(*´∀`*)

一緒に風呂とか、約束だかんな!

 

なぜ乗り気!?

つい、びっくりして顔が赤くなってしまった。

くっ、あのアマ・・・

助手の方を見るとしてやったりと、ドヤ顔でこちらを見ていた

くそ・・冗談かよ、頭に血が上りそうだったが、不毛な争いな気がしてとどまった。 

 

現地に到着してすぐ、まゆりが動物園に行きたいと言い出したので、近くの動物園に行った後、旅館に行くことになった。

 

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「まゆしぃはね、このウーパグッツの館に行きたいのです」

まゆりが妙に動物園に近づくにつれそわそわしてると思ったらそれが目的か 

「よし、こっから自由行動だ好きな所に行ってこい」

「ルカくん行こ」

「あ、待って、まゆりちゃん」

はしゃぎながらも走り去る2人の後姿が見える。

 

皆思い思い好きな場所を探しに出て行った。

「どうした助手よ突然ベンチに座ったりして、今着いたばっかりだろう?」

助手を見ると汗だくで顔色が悪く、うなだれていた。

「う・・・疲れた・・・ていうかあんた達なでそんなに元気なのよ・・」

「確かに同感だ、だがお前ちょっと顔色悪いぞどうした?」

「うぅ・・朝ごはん抜いたのがいけなかったのかも・・・」

「ったく天才少女のくせに朝飯の重要さもわからんのか」

「そういうあんたは食ったの?」

「当然だ」

朝、家に来たまゆりから無理矢理バナナを口に突っ込まれ、食わされたのは内緒だ。

ずっと顔色悪そうにしていたクリスだったが、それでも一緒に動物園の中を見て回った。

ハウスの中に入ると、鳥が放し飼いにしてあり、エサを買って与えたりした。

たがやはり蒸し暑い・・今の気温は軽く35℃を越えてるだろう。 

「助手よ、そろそろどこか日陰に涼みに行かないか?」

そう声をかけた瞬間だった。

いるはずの場所に、助手がいなくなった。

と思ったらその場にへたりこんでいた。

「おい、こら何やってる、そんなところに座ると熱中症になるぞ」

「はぁ・・はぁ・・はぁ・・・もうなったかも・・熱中症」

顔を真っ赤にして目が虚ろで今にも気を失いそうに見えた

「アホ!なんでもっと早く言わないんだ助手よ!」

慌てて額に手を当てると、凄い熱だった。 

「大丈夫・・ちょっと休めば治ると思うから・・」

「ったく世話やかせるな」

その場でしゃがんでおんぶしようとする 

「ほら乗れ、運んでやるから」

「ばっ、HENTAI!それで私の胸の感触を確かめる気だな!魂胆見え見えだぞ」

「は?何を言ってる助手よ、んなわけあるか、いいから乗れ」

「・・・・ヤダ」

「ぐぬぬ・・わかったよすぐバイト戦士を連れて来るからそれでいいか?」

携帯を取り出そうとしたが、助手が何か言いたそうだったから止めた。

助手は不機嫌そうにしかしそわそわしながら一度俺に顔を向け、目線をそらす 

「だっこ」

「・・・・は?」

「だっこしてくれなきゃ動きたくない」

「な、何をバカな」

だっこだと?何言ってんだコイツ、子供か!?い、いやしかし冗談言ってられるような状況じゃないのは確かだ。

「くっ・・・・このっ・・・はぁ・・」 

一度ため息を吐いた。

「この・・・ワガママ女め、分かったよ」

助手に近づき、腰と太ももに下から手を差し込み、その身体を持ち上げた。 

「わっ・・ひゃっ・・ひゃう!」

「こ、こら暴れるな助手よ、あぶないだろうが」

頬を赤く染め、体をくねらせたり、足をバタバタさせてきたので、よろつきながらもなんとか耐えた。

持ち上げてみると、思ったより軽い。コイツちゃんと飯食ってるんだろうな。

熱中症はどこか涼しい所に連れて行って、塩分の入ったスポーツドリンクを取らせれば大丈夫だろう、日陰を探して歩き回った。

「なぁ・・・岡部・・・」

「なんだ助手よ、もう少しで日陰につくから我慢しろ」

「い、いや・・あのさ・・・回りの人がめっちゃ見てるんだけど・・・」

回りを見回すと、こっちをジロジロ見る目線がいくつもある。

小声でヒューヒューとひやかす輩もいる。

「ぐ・・やっぱ下ろすか」

「え?そんなの今更ダメよ、頭フラフラする岡部〜」

わざとらしく頭を抑える助手。

「貴様わざとやってるんじゃないだろうな・・・」

額から汗の雫がぽたぽたと垂れる。空を見上げると日差しが強くぽつぽつと雲があるが、日差しを遮るにはあまりにも頼りなかった。

隣りを見ると、砂漠で生活しているハズのラクダが日陰でぐったり寝転がり、ゾウが気持ちよさそうに職員が持っている水が出るホースに群がっている。

この暑さに参っているのは動物も人間も同じらしい。全身が焼けるように熱く、肌が痛いくらいだった。

「マズイ、俺も頭フラフラしてきた」

「まったくだらしないわね男の子のくせに」

「うるさい助手よ、文句があるなら自分で歩け」

そんな言い合いをしていると、木陰で休めそうな場所を発見し、そこに立ち寄った。

食物も売ってるみたいだったので、ジュースを買ってきて助手に飲ませた。

「ふああ〜〜〜〜っ生き返るぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪」

「それはよかったな助手よ、俺ももう疲れた。少し休んだらもう旅館に行くか」

「そうね・・」

蒸し暑さは変わらないが、先ほどよりは涼しい。風も吹いて少し気持ちよかった。

助手と2人きりで、隣に並んで涼んだ。 

「皆どこにいったんだろ」

「さぁ・・ん?」

正面を見るとまゆりとルカ子、バイト戦士、フェイリスが走り回っている。どうでもいいがあいつらはなんであんなに元気なんだ?

この暑さで動物ですらうなだれているというのに。

まゆりについて行かなくて良かった。

「岡部」

まゆりを見ていると不意に名前を呼ばれてビクっとする。 

「なんだ助手よ」

「あんた、まゆりのこと好きなの?」

「は?・・まぁ好きだけどそれがどうした?」

「好きなんだ・・・ふ、ふーん、そ、そうなの」 

「ちなみにルカ子やバイト戦士も好きだぞ」

「えぇ!?ちょ、なにいい加減なこと言ってんのよ」

「アホ、ラボメンみんな好きだと言ってるんだ。仲間だからな」

「あぁ・・・そういうこと・・・なによそれ」

「あ、あのさ」

「なんだ助手よ」

「私の事・・・えっと・・・」

「あのね、岡部、」

もじもじと何かを言いたそうに下を向いたりきょろきょろしたりしている。

「おい、言いたい事があったらはっきりと・・」

「そ、そう!あれよあれ!!新しいガジェット作ったの」

助手のバックをごそごそあさると、何か手のひらサイズの機械のようなものが出てきた

「見てろよ岡部」

助手が取り出した物を左目につける。メガネのようなものでこちらを見つめてきた。

「ピピピ戦闘力たったの5・・・ゴミめ・・」

「・・・・・・・・・・・・・・」 

「おい、助手よ」

「な、何よ」

「お前それが言いたかっただけだろ!この栗ごはんとかめはめ波よ!」

助手の頬がみるみる茜色に染まっていく。

「う、うるさいな!いいだろこれぐらい!あんたの変なオモチャより実用性あるわよ!」

「そんなもん俺だって出来るわ!!」 

無理矢理助手から奪い取り自分の目に付ける。

片目のレンズから見ると世界が黄緑色に染まる。その中に数値が書かれていて助手を見ると数値が見て取れるようになる。

「むむ・・・こ、これは!!」

画面の中にいる助手の体脂肪率や、筋肉がどれほどあるのか、こと細かく表示されていた。

「バスト79・・・ゴミめ・・」

「うわわわわ!!」

顔を真っ赤にした助手が襲ってきた 

「バカバカバカ!!この!」 

「イテ!イテテテ!叩くな助手よ、お前・・・このスカウター凄まじい機能なんだがどうしてこうなった」

「ち、違うのよ、これは相手の戦闘力を測るために相手の身体能力をデータ化して筋力や腕力をある程度測る必要があったの」

「なるほど、これで女性のスリーサイズもバッチリ分かるというわけか」

「うう・・完全に失敗だわ・・まさかあんたに私の体見られるとは思ってなかった・・・あの漫画みたいに上手く戦闘力だけを表示させるように

改良しなくちゃ・・・」

「ふぅ・・とりあえず今の記憶を飛ばすためにちょっと殴っていいか?」

「それは御免被る」

「だいたいそれぐらい知られたからってなんだ!お前がぺちゃパイ女だと俺が知ることになっただけだろうが!!」

「え?ちょ、お前その手に持ってる石を捨てろ!目が本気すぎて怖いっ!!!」

「もう殺すしか・・」

「うわあああああああああああああーっ」

「死ねええええ!!岡部ええええええええええええええーっ!!」

その後クリスから逃げ続けたが、助手は途中また暑さにやられたらしくふらふら倒れ、結局旅館まで俺がだっこして運ぶことになった。

 

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旅館『月の宮』に着くとすぐさまチェックインをすませ部屋に入った。

場所はすこし寂れた様子はあるが、周りに林や木が多く立っていて、空気が良く、とても過ごしやすそうないい所だった。

「・・もうダメだ」 

俺はばたりと倒れ、畳にうなだれるように倒れた。

いくら軽いとはいえ、旅館までクリスを運ばされたのだ。もう身体ボロボロだった。

「へ〜良い所だね、ルカくん」

「ええ、来て良かったですまゆりちゃん。凶真さんも連れてきてくれてありがとうございます」 

「ふ、礼には及ばん。好きに楽しんでくれルカ子よ」

「と、ところでさぁ、聞きたいんだけど」

「何かニャ?ダルニャン」 

「ここって1部屋しかないみたいだけど・・・もしかして男女同室かお?ハァハァ」

「キモイだまれHENTAI。それもそうね、どうなってんの?岡部」

「ああ、その事だが、一応2部屋とってあったのだが、どうも今の時期客が多いらしくてな。大きな部屋を用意するから1部屋に

しないかと旅館の大家に言われたので、快く引き受けたのだ。フゥーハハハどうだいい考えだろう。助かったから料理も少し豪華にすると言われたぞ」 

ぐったり寝ながらも俺はたかだかと答えた。

「そんなの反対に決まってるでしょ、HENTAI2人が隣で寝るなんて考えらんないわよ!!皆もそう思うでしょ?」 

「ん〜まゆしぃは賛成なのです。だってみんなで一緒の方が絶対楽しいよ」 

「私も全然平気だけど」と、なんでもないようにバイト戦士が答えた。

「私も・・平気」と指圧士が答える。

「私もそっちが楽しそうだからまゆしぃに賛成だニャン♪」

「ぐ・・反対なのは私だけかよ」 

「それに考えてもみろ、ルカ子を俺とダルの部屋に置くのもいろいろ問題あるだろ」 

「・・・確かにそうね」

それに真ん中で襖(ふすま)締められるし、寝る時は大丈夫だろうと言うことで全員同じ部屋になった。

 

「それじゃぁ晩御飯にはまだ時間があるし、ちょっとカードゲームで遊んでみないかニャ?」

フェイリスが懐からライネット翔のカードを取り出した。

「むほっ、そんなことなら大賛成だお!ぼくも自分のデッキ持ってきたし」

「ここはトーナメント戦をするニャ優勝した者には、敗者に一つだけ好きな命令をしていいニャン。

しかもそれは絶対に拒否出来ない命令だニャ」

「それって死ねって言えば死ぬの?」

助手よ、なぜ俺を見てそんな質問をする。とても怖いんだが。

「それはまぁ個人の良心の範囲を信頼してるニャ」 

「むほおおお興奮してきたお!!」

「いや、お前フェイリスに勝てた事ないだろ」

「そ、そんなのやってみなきゃわかんないお!!勝負とは常に何が起こるかわからない!100%勝敗の決まっている

勝負なんてないんだお!」

「言ってることはカッコイイかもしれんが説得力がないぞダルよ」

「ムヒヒッどうするかニャン凶真?もしかして負けるのが怖いのかニャ〜?」

ぐ・・・こいつ・・俺を挑発したところで何も・・・・

「私はやるわ」

「わ、私もやりますっ」

クリスとルカ子はなぜか乗り気だった。

まぁ旅館の風呂に入るにもまだ早いしな。ここは遊んでおくか。

「ふっ、フゥーハハハハハハ!!俺に勝負を挑むとはいい度胸だ!俺の真の実力を見せる時が来たようだな!!」

「いや、あんたも勝ったことないでしょ」

「バカめ助手よ!!最後の最後まで諦めなかった者にだけ、勝利の女神が微笑むのだ!!」

俺は両手を天高く上げ、グリコのポーズを作って決めセリフを叫んだ。

 

というわけで、ライネット翔大会が始まったのだった。

 

8人いるのでちょうど4回勝てば優勝となる。

ノリノリで意気込んだダルは一回戦でイキナリフェイリスと当たり舜殺された。

「のおおおおおおおおおおお!!」

俺は一回戦で指圧士を倒し二回戦に上がる。

もっともルールがよくわかってない様子だったので、勝負にならなかった。

「2回戦はまゆり、お前か」

「手加減しないよ〜」

と言ってたまゆりだったが、こちらもルールがよくわかってないようだったので

すんなり勝利の女神が俺に微笑んだ。実に簡単な勝利の女神だった。

「ううぅ・・バナナ一年分をオカリンに買ってもらおうと思ったのに・・・」

どんだけバナナが好きなんだまゆりよ・・。

3回戦

目の前に座っていたその相手とは

「とうとう決着を着ける日が来たようだニャ凶真」

フェイリスだった。

 

 

 

「ふん、とうとう来てしまったようだな、前世から数世代に渡って今までの決着がつかなかった勝負。

その宿命の対決を今日ハッキリ白黒つけるぞ!!」

その言葉にニヤリとしてフェイリスは強気で言った。 

「私に楯突こうなんて何度転生して前世の記憶を持っていたとしても勝てる見込みなんて万にひとつもないニャ」

「おもしろい」

「「勝負だ(ニャ)!!」」

「なんだか無駄に盛り上がってるみたいだけど、あんたたちの掛け合いには相変わらずついていけないわ」

呆れ気味に助手は苦笑した。

「そうだお、つーかぼくと同じく舜殺されるに決まってるお」

勝負が始まって数分後・・・

 

なぜか、勝負は俺の優勢だった。

 

「ば・・バカな・・俺が勝てる・・?」

「むむむ・・・凶真なかなかやるにゃ・・・」

完全に俺の優勢だった。このまま行けば俺の勝利だろう。

 

と、凶真は今思ってるハズニャ

その時フェイリスは心の中でほくそ笑んでいた。

クヒヒっまんまと私の罠にハマったのが見て取れるニャ。勝利を確信させておいて大逆転する。それが私の演出だニャ。

凶真に勝つ事なんてどんなに劣勢だったとしてもそれを覆すことなど朝飯前なのニャ

なぜなら私には目を見るだけで相手の心を読むことができる『チェシャ猫の微笑(チェシャー・ブレイク)』という必殺の能力があるのニャ。

凶真の敗因は、この勝負を受けた事ニャ。私の挑発を受けた時点で勝負は決まっていたのニャ

ニャハハハ笑いを堪えるのが大変だニャ、この勝負が終わったら何をお願いしようかな〜凶真にお嬢様と言わせて

執事になってもらおうかニャ〜?

「むむ・・目にゴミが・・・」

「大丈夫?ほらハンカチ使いなさい」

ニャにゃにいいいいいいいいい!

「おお、すまん助手よ」

ゴシゴシと目をこする凶真。

「う〜ん目が痛くてよく見えんが、大丈夫、この勝負ぐらい続けられるさぁフェイリス、お前のターンだぞ」

「ではそうさせてもらうニャ」

そう言って、フェイリスがカードをめくろうとした。

このカードが罠だったら・・私の負けニャ・・・

凶真の顔を見上げると、目が痛そうでカードしか見えてないみたいだ。

「・・・・・・・・・・・・」

「どうした?フェイリスニャンニャン引くなら早く引け」

ゴクリ・・・「これニャ!」

パシッっと勢い良くとったカード。その表に写っていたのは―――

 

 

4回戦目、決勝戦

「とうとうこの日が来てしまったな」

「岡部さん、私、負けません」

俺の前にルカ子が立ちはだかっていた。

フェイリスはこんなポーズで→ orz 凹んでいる。俺に負けたのがよほどショックだったんだろう。

よもや勝てるとは思っていなかった。どうやら勝利の女神は本当に俺に微笑んでいるようだな。

「フゥーハハハハハ!ルカ子よ、いくら俺の師弟だからと言って、手加減はせんぞ!」

「はいっ!私、頑張りますぅ!」

そして俺は・・・・ 

 

すんなり負けた。

 

「くぅうううorz」

「あんた勝ったらなにさせる気だったの?」

 

「そんなの決まっている、助手に『私はバスト79のペチャぱいです』という紙を首から下げて旅館を一周してもらうのだ」

「あ、危なかった・・・・」

 

「あ、あの・・・わたし・・やりました!」

パチパチパチと拍手が走る。

「おめでとうルカくん」

「おめでとう」

「おめでとうだお」

「わたし、嬉しいですぅ」

「しかしえらい頑張ってたみたいだけど、なにかやって欲しいことでもあるの?」

バイト戦士の問いにルカ子頬を茜色に染めて、おそるおそる答えた。

 

 

 

 

 

 

「あのっ・・・わたし・・凶真さんに・・一緒にお風呂に入って欲しいんです・・」

 

 

 

 

 

 

 

「「「はぁ!?」」」

 

 

 

 

 

 

 

【つづく】

 

 

説明
シュタゲ小説 2章です
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