『Monthly Hero 誌上飲み会「オヤジじゃない! オジサマと呼べ!」ワイルドタイガー+ロックバイソン
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 カルチャーコーナーから2P奪取して突然はじまったこの企画。全ては編集長の「久しぶりにタイガーとバイソンと酒が飲みたい」という一言からはじまりました。プライベートでやってください! と強く出れなかった私は、結局この飲み会に付きあわされ、テープ起こしをさせられ、記事を書かされているなう。アラフォー3人のオヤジ臭ただよう飲み会の模様をお届けです!

 

 

ワイルドタイガー(以下T)「え、ホントに好きに飲んでいいの?」

編集長 ウラジーミル・バラノフスキー(以下「長」)「いいよ! だたし、べろんべろんにならない程度で」

T「それは分かってるから(笑)」

ロックバイソン(以下B)「とりあえずビール! 4つ!」

T「おい、勝手に決めんな!」

長「てか、ビールとかジュースだし」

T「ロシア系の人怖いww」

編集部新人 シモン・ソシュール(以下「新」)「えー、今日はオヤジに大人気なお二人をお招きして、オヤジが泣いて喜ぶようなお話を色々お聞きしたいと思います」

T「なんなの、オヤジが泣いて喜ぶような話って」

長「ほらさ、オレたちアラフォーってやつじゃん。そろそろさ、色々大変な時期でしょ? 下からの突き上げ、上からの圧力、悲しい中間管理職…」

B「バラさんも大変だな」

T「俺ら中間管理職じゃないよ。平社員」

長「違うの! こう、毎日毎日仕事で疲弊していくでしょ。そんで仕事終わって深夜テレビをつけるとヒーローTVが生放送をしてるわけ。そんでお前らが走り回ってんの! 若い連中はスマートに跳ね回ってキマってるけど、お前らはもう必死で食らいついてるわけ。それをみると、もう涙が出るって言うか…」

T「けして褒めてないよね」

B「どう反応すればいいのか…」

長「俺はそれを見ながらスタルカを飲み、こう思う。『明日もがんばろう』と」

T「なんでだろう。一応ファンからのことばなのに全然うれしくない」

長「お前らは俺たち中年の希望の星なの! タイガー、帰ってきてくれて、ありがとう!! 今日は飲もう!!」

T「お、おう…」

長「ていう企画だから。基本グダグダでいいから。こう、オヤジっぽさを前面に出して行きたい」

T「オヤジっぽさを前面に出すのになんで若い子連れてきたのw かわいそうじゃん」

長「いや、酒の席のオヤジの説教は定番だろ。お前ら、人生訓をこいつに教えてやってくれ」

新「よろしくお願いします」

B「キミも大変だな……」

T「新人くん、何歳?」

新「25です」

T「若っ!! バニーちゃん世代www コワイww」

新「いや、やめてくださいよ。あんな完璧超人と一緒にしないでください」

T「一番苦手な世代!(爆笑)」

長「え、苦手なん?」

T「だって行動読めない!!」

B「それはバーナビーだけだろ」

T「え、そうなん?」

B「あいつは、一般的な25歳とはかけ離れてると思うぞ」

T「ふーん」

長「ぶっちゃけ、どうなの? バーナビーって」

T「まあ、あーゆー感じですよ」

長「はっきり言え! 生意気なんだろ、ムカつくだろ?」

T「なんで決めつけんのww」

B「バラさん、なんかあったのか」

長「いや、無いけどな。でも一回り以上も違って、うまくいくわけないもん」

T「バラさんは新人くんとうまくいってないの?」

長「いや、ウチは大丈夫だよ。上下関係はっきりしてるしな。でもお前は違うじゃん。一応対等な関係でしょ? 絶対勘違いするだろ、バーナビーみたいなタイプは」

T「わははははは!!」

長「否定はしないか」

T「いやー、ていうかさっきバラさんが言ったとおり、対等な関係だからな。勘違いもなにもないじゃん。それに、なんだかんだ言っても、結局立ててくれるしな」

長「お前、意外と大人だな」

T「だからさっきから決して褒めてないよね!」

長「まあ、ぶっちゃけ、今のお前の人気って半分くらいはT&Bのコンビとしての人気だもんな」

T「そうだねー。まあ、バニーちゃんは多分、バラさんが思ってるよりずっと俺のこと考えてくれてますよ」

長「くそう、酒を飲ましてプレス用じゃないコメントを取りたかったのにっ! 結局おんなじようなコメントだった!!」

T「記者魂ww すげえww」

長「まあさ、バーナビーに限らず、最近のヒーローのこと、どう思う?」

T「出たよww 『最近の若い子は…』ってヤツ」

長「でも思うだろ? やっぱり。これは宿命だって! 若い奴らを見て『なってない』って思うのはある意味年長者の仕事でもあると思うよ!」

B「若いヒーローに対して、『なってないな』って思うことはあんまりないな」

T「みんなすごい真面目」

長「あんまりってことはちょっとはあるんだな、バイソン」

B「揚げ足取るなよ…」

長「じゃあさ、じゃあさ、もしバイソンがバーナビーとコンビ組めって言われたらどうする?」

B「それは……キツイな」

T「(爆笑)」

長「やっぱり!!!! なんでなんで??」

B「だってアイツ、自分はデキると思ってるだろ。まあ、実際デキるんだけど……、年長者としてはそういうのやっぱりちょっとハナについちまうよな」

長「そのへんどう思ってますか、タイガーさん」

T「かわいいなーって」

長「大人な対応だな。なんかさっきからタイガーが大人に思える。アラフォーってもっとギラギラしてるだろ? もっと子どもっぽいだろ! お前おかしいよ!」

T「おかしくねーよw」

B「タイガーはな、鈍いんだよ」

長「にぶい!!」

B「大概のこと、笑って流してるけど、それは心が広いんじゃなくて、分かってないんだよ」

長「なるほど!! すごく納得した!」

T「ひどい言われ様……」

B「だって俺、バーナビーに『おじさん』とか言われたらすごい傷つくぞ」

長「タイガー、バーナビーにおじさんとか呼ばれてんの?」

T「たまにな。ケンカしたときとか、ふざけてるときとかにね」

新「先月号のインタビューではT&Bはケンカをしないと答えていたんですが……」

長「ホントはする、と」

T「たまにね」

長「これでタイガーのことばの信憑性が揺らいできたな! T&B不仲説浮上!」

T「どうしてもそっちに持ってきたいのね」

長「でも『おじさん』なんて呼ばれたらムカつくだろ?」

T「んー、あんまり」

長「やっぱり鈍いww」

T「違うって! バニーちゃんお育ちがいいから、罵りことばの語彙が少ないんだよ。だからもう、オレへの罵りことばって『おじさん』の一択なの。精一杯の罵りでも『おじさん』、ちょっとふざけたい時でも『おじさん』。それしか言えない」

長「なんだそれw ちょっとかわいいじゃないかw」

T「そうそう、わりとかわいい」

B「こんなこと言ってんのバーナビーにばれたら、アイツ怒りそうだけどな」

長「『やめてください、おじさん!!』っつって(笑)」

T「『なに言ってんですかおじさん!』(笑)」

長「『僕はかわいくなんかないです、おじさん!』」

B「お前ら、やりすぎだぞ」

T「やばい、これはまじでバニーに怒られるww」

長「なんとなくお前らが仲良いのは理解したよ……」

T「なんでそんなガッカリしてんの?」

長「でもせめてオレは、バーナビーにオジサン呼びをやめさせたいな。同世代として傷つくぜ」

T「でもバニーちゃんの精一杯だから」

長「……オジサマってどう?」

T「バラさんがドコを目指してるのか分からないww オジサマってw」

長「お育ちのいいバーナビーにぴったりのかわいい罵り方じゃない?」

T「でも結局オジサンだって言ってるよね」

長「でも金髪美人にオジサマって言われたらちょっと気分いいじゃん」

T「もうなに言ってんのか分かんない」

長「オジサマにしよう! お前バーナビーに言っとけよ、『オレのこと、これからオジサマって呼べ!』って」

T「絶対ヤダww」

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T「新人君はさ、ヒーローの中では誰のファンなの?」

新「ファイアーエンブレムです」

B「おお……」

T「ファイアーエンブレムwww ちょっと想像の斜め上の回答だったw」

新「なんでですか! ファイアーエンブレムかっこいいじゃないですか!」

T「いや、アイツはかっこいいよ。マジで。でもオジサン若い子のトレンドが知りたかったんだけど、なんとなくファイアーエンブレムのファンというのがマイナーであることだけは分かる」

新「やっぱりスカイハイとかブルーローズが人気だと思いますね。あと最近は折紙サイクロンも人気あります」

長「MHの人気投票だと折紙いつも上位に来るよ。MH毎月読んでるようなコアなヒーローファンには折紙はかなり人気高い」

T「折紙人気あるのかあ。なんかうれしいなあ」

長「タイガーは折紙かわいがってんのか?」

T「そうだなあ。アイツはかわいいよ。真面目だし」

長「折紙って、ヒーロー活動より見切れに力入れてるし、お前からしたらあんまり面白くないタイプの後輩かと思ってた」

T「バラさんはさ、さっきからオレと後輩は基本仲が悪いと思ってる節があるよね!」

長「でも折紙は犯人逮捕しないし、人もあんまり助けないし、お前みたいなヒーローからしたらヒーロー舐めてんのかって感じたりしないの?」

T「んなこと全然思わねーよ。アイツ能力ほとんど使わずにヒーロー活動してるだろ? それってすげーことだよ。能力減退してきた今のオレにはスゲー分かるよ。やっぱり能力なしで戦うってすごいツライし、怖い。それをずっとやってきたんだアイツは。オレ、ある意味では折紙がヒーローの中で一番強いんじゃないかって思ってる。それからポイント重視しないって言うのは、人を助けないってことではないからな。アイツはカメラ写ってないところでも、全然人助けするよ。別に他のヒーローがカメラ無いところで人助けしないってことではないけど、折紙は英雄的行為を人に見せようって意識がほとんど無い。カメラはスポンサーロゴを写すためのものって思ってるからな。そういうトコ、逆にオレはかっこいいと思ってるぜ」

長「なるほど。そう聞くと折紙の持ってるヒーロー論って、お前のに似てるのかも知んないな」

B「ていうか、折紙のヒーロー論は、かなりタイガーの影響を受けてるんだよ。タイガーの説教を真面目に聞いてくれるのは折紙だけだからな」

長「説教! なんかオヤジ臭くなってきた!」

T「オヤジ臭いって言うな!」

B「折紙ホント真面目だからな。こんなオッサンのヒーロー論を目を輝かせて聞いて、『僕もタイガーさんみたいなヒーローになります!』とか熱く語っちゃったりして、ちょっとかわいそうになってくる」

長「オヤジの説教を真面目に聞く若者とか、かなり貴重な存在だな、折紙」

新「今、僕はそんなことよりなにより、折紙の口調に衝撃を受けてます……僕って…」

B「あ……、載せるとき『拙者』に変えといて」

長「いいよもう。折紙テンパると取材時とかでも時々『僕』って言ってるよ。タイガー他の後輩たちにも説教したりするの?」

T「いや、うざがられるのイヤだからそんなしてないよ」

B「そうか!!!?」

長「バーナビーとかには説教しないの?」

T「ああ、バニーちゃんにはするね」

長「バーナビーの説教時の反応が知りたいww」

T「昔はさあ、もうすんっごい反発されたんだけど、ある時期からなんでもはいはい聞いてくれるようになって、かわいいなーって思ってたのに、最近は適当に聞き流すというスキルを身につけやがって……」

長「バーナビーww 成長したなww」

T「逆に説教されたりします…。あの子真面目だから…」

長「それをお前は素直に聞くの?」

T「反発しまくり!」

B「お前も成長しろよ」

T「ヤダ!」

長「他は他は? スカイハイとかに説教しちゃったりするの?」

T「イヤ、それはない! まあ、スカイハイは一応年下だけど、あいつはもう、ヒーローとして出来上がってるだろ。どう考えても成績的にも内面的にも俺らより上の存在だろ」

長「スカイハイとかお前らに舐めた態度取ったりしないの?」

B「スカイハイが舐めた態度取るところとか想像もできねーぞ」

T「あいつはな、もうそういう人間の負の感情とはまったく無縁の次元で生きてんだよ」

B「逆に日常生活大丈夫かなって心配になるぜ。悪い人間にだまされそう」

長「バイソンのことばに愛情を感じる。女子たちはどうなの?」

B「その『女子たち』にはファイアーエンブレムも入っているのか……?」

長「うん」

T「ファイアーエンブレムに説教とかww 殺されるw」

長「てーか、あの人何歳なんだ?」

B「大人の女性に年齢とか聞けないだろ」

長「バイソンが男前な発言をww」

T「俺らと同じくらいじゃないの?」

長「じゃあ、今日呼べばよかったな」

T「でもオヤジカテゴリに入れたら絶対怒るぞw」

長「オヤジじゃないよなww ブルーローズとかには? 説教するの?」

T「しないしない! 十代の女の子に説教とかできないだろ!」

長「だよなー」

B「してる気がするけどお前……」

T「説教ってのはしてないと思うけど…」

B「いや、してたね。『親の気持ち考えろ』とかよく言ってるじゃねーか」

T「それは言った覚えがあるな…」

長「もはや説教してることに自覚が無いタイガー! 息をするように説教するオヤジ! うぜー!! 現役JKに説教とか絶対うざがられるw」

T「うんうん、うざがられてるぞ、オレww」

B「お前、ホント鈍いな……」

T「??」

B「ブルーローズは結構素直だぞ。口では反発しても、タイガーの言うこと結構聞いてる」

T「確かに。他に十代の女の子に知り合いいないからよく分からんけど、今時めずらしいくらい真面目ないい子だぞ。俺の娘もあんなふうに成長して欲しいな」

長「キッドとかにも説教するの?」

T「しない」

長「お前の発言には信憑性がないから。タイガーってキッドに説教したりしてんの、バイソン?」

B「キッドにはなあ、してないんじゃないのか?」

T「ほら! してないって!」

B「キッドは若いっていうより幼いから。まだタイガーの暑苦しいヒーロー論を理解できないだろ」

長「なるほどw」

T「キッドはバイソンに懐いてると思う」

長「へー」

T「あと、ファイアーエンブレムもバイソンに懐いてると思う」

B「それ、なんか違うだろ!」

長「お前、ゲイにモテそうだもんな。ガタイよくて、気は優しいし」

B「うぅ…」

長「タイガーもゲイにモテるんじゃないか? 子供っぽくてやんちゃだし」

T「うーん……実は心当たりがなくもないような…」

長「お前らゲイ需要が見込めるな! 今度ゲイ向けにお前らの特集組もうか!」

T「なんなの、ゲイ向けって! イヤな予感しかしない!」

長「大丈夫! 水着までだから!」

B「水着までって、オレ顔出ししてないんだぞ!」

長「顔出さなくていいからへそをだそう!」

新「そんな特集で雑誌売れますかね……?」

T「新人くんが、さらっと傷つく発言を……! でも脱ぎたくないから同意しておくよ!」

長「お前、取材対象に向かって失礼すぎるぞ。コイツら穏やかだからいいけど」

T「編集長が本気のダメだしをw バラさんも十分オヤジ臭いww」

長「売れる売れないみたいな話は編集部に戻ってからやれ!」

B「バラさん、飲みすぎだぞ」

T「ペプシ飲めペプシ」

 

 編集長が説教臭くなってきたので誌面飲み会はこのへんまでにします。ですがこのあと2時間くらい編集長の編集論を聞かされました。編集長はこれコーナーにして毎月飲みたいって言ってますが断固阻止しようと思います。(シモン・ソシュール)

説明
タイガー・バイソン・Monthly Hero編集長のアラフォー3人が酒を飲みながら、若いヒーローたち(主にバニーちゃん)について語っています。      
編集長は、ちょうど自分がMHの記者になったころデビューしたタイガーとバイソンが大好きで、2人の大ファンです。仲が悪かった頃のT&Bを知っているので、あまりバニーちゃんにいい感情を抱いていない。という設定があります。      
MHの記者とか毎月ヒーローと顔を合わせてるんだから結構仲いいんじゃないか、という妄想からモブが出張ってしまいました。      
3人とも飲んでるって設定なので会話はグダグダです。
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