膝のうえ
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「アキくん。説教をしますから姉さんの膝の上に座りなさい」

「何で説教!? 何で膝の上!?」

「いいですから、さっさと膝の上に座りなさい」

 早く私の膝の上に座って、アキくんの温もりを私に感じさせて下さい。

「姉さんが何に対して説教をしようとしているのかも分からないし、仮に説教をされる

としても姉さんの膝の上に座る必要はないよね!?」

「いいえ。座る必要はあります。アキくんはバカですから知らないかもしれませんが、

世間一般の家庭では家族に説教をする時は、怒られていることを理解させるために

相手を膝の上に座らせるのもなのですよ」

「う、嘘だっ! いくら僕でもそんな嘘には騙されないからね!」

「嘘ではありませんよ。これは事実なんですよ」

 本当は嘘ですが、アキくんのことですから言い切ればきっと信じてしまうでしょう。

 アキくんが信じてしまえば、アキくんと密着することが……

「うふふふ……」

「ね、姉さんが変な笑い方をしてるよ……」

「む……っ、失礼ですよアキくん。それに姉さんは笑ってなんていませんよ。姉さんは

ただ、アキくんのバカさ加減に呆れていただけです」

 アキくんが私の気持ちに気が付いてくれなくて呆れているんです。

 そして、早くアキくんを抱き締めたくて堪らないのです。

「ほらアキくん。早く姉さんの膝の上に座りなさい」

「だから何で膝の上に――」

「……アキくん、あまり姉さんを失望させない下さい。姉さんの言うことを聞いて

くれないと殴りますよ?」

「い、痛いっ!? 姉さん、もうすでに殴ってるよ!?」

「――では、姉さんの膝の上に座りますか? それとも姉さんがアキくんの上に座りますか?」

 私としてはアキくんの上に座るのも悪くはないですよ。いえ、むしろ……

「まったく、アキくんはエッチですね……」

 私にあんな格好をさせて、あんなことをするだなんて。

「話の流れが分からないし、姉さんが頬を染める理由が分からない!」

「もう……そこまでしてしまっては子供が出来てしまいますよ」

 ほんとアキくんはケダモノなんですから……♪

「ダメだ! この人、頭がおかしくなってるよ!」

「さてアキくん。子供は何人作りますか? 姉さんとしては三人くらいは欲しいのですが……」

「姉さんの勝手な要求なんて聞きたくないよ! 姉弟で子作りなんておかしいからね!」

「そこは心配ありませんよ。何故なら姉さんはアキくんを家族としてではなく、一人の

異性として愛していますから」

 アキくんの全てを受け入れられるくらいに愛しているのですよ。

「ダメだ、この人。早くなんとかしないと……」

「アキくんとの子供……どんな名前にしようか迷いますね……」

「姉さんへのツッコミが追いつかない」

「あぁ、楽しみですねアキくん♪」

「もう嫌だ……ここまで姉さんの妄想が飛躍するなんて。これならさっさと説教された

方がよかったよ……」

 

 ふふ、初めてはムードたっぷりな感じでしたいものですね。

 嫌がるアキくんを無理やり拘束し、有無を言わさずアキくんの貞操を奪うのです。

 あぁ、なんてロマンチックなんでしょう。

 私もまだまだ夢見る少女のようですね……

 

説明
リハビリ的に玲さんを。そしてそろそろ長い間放置していた優子さんネタを書かないとなぁ……(気分としては最初からやり直したい感じ)
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コメント
最後の発想で夢見る少女じゃないからな。絶対(VVV計画の被験者)
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