真・恋姫†無双 魏アフター × 仮面ライダークウガ EPISODE7-1 提案
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「ちょっと待ちなさい」

城に戻ろうとした俺たちに華琳が待ったをかける。

「あなたそのまま街を歩いて城に帰るつもり?」

「そのつもりだけど…」

そこまで答えたところで、隣にいる凪が『あ』と声をあげる。

 

「3年前より失踪されていた隊長がいきなり街に現れると、大混乱になる恐れがある…という事ですか?」

「『恐れ』じゃなくて間違いなくそうなるでしょうね。この街では一刀の顔を知らないものなどほとんどいないもの。それに形はどうあれ、三国の戦争を終結に導いたのは間違いなく彼の存在が大きいわ。となると、いなかった時間も相まって、ちょっとした御幸みたいになるでしょう」

「ここで沙和の出番なの〜!」

沙和が元気よく、はいと手をあげる。

「隊長をばっちり目立たなく変身させるの〜 ちょっと服を買ってくるの〜」

とてとてと沙和が街の方へと姿を消す。

 

20分後…帰ってこない。

 

30分後…帰ってこない。

華琳がいらいらし出している。

 

1時間後…業を煮やした華琳が凪に捜索に行かせ、ようやく沙和が帰還。

「なかなかいいのが売ってなかったの〜。でも、これは自信作なの!蜀の方からの輸入らしいの〜」

と言いながら沙和はきんきらした蝶のマスクを取り出す。

この時代にはそぐわないようなプラスチック加工のような仕上がり具合だ。

映画とかドラマの中の仮面舞踏会とかでよく見るあれである。

 

「これは…却下で。というか逆に注目を集めるだろう」

…何か不思議な魅力を感じたがなぜだろう。

 

「となると、もう後はこんなのしかなかったの〜」

と、沙和が差し出したのは、何の変哲もない薬屋で普通に売ってる包帯だった。

 

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「…ミイラみたいだな」

近くにあった甕の中の水に反射した白い布に覆われた自分の顔をしげしげ見ながらコメントを出す。来ている服は庶民が来ている服よりちょっと高級な奴だ。

「”みいら”?…まぁいいわ、とりあえず城へ向かいましょう。もう日はとっくに暮れているわ」

「せや、大将。ウチ、イイコトこと思いついてんけど。ちょいと耳を拝借…」

ごにょごにょと真桜が華琳に耳打ちをする。

「どですか?隊長も自分のしでかしたことの重大さっちゅーやつがわかるんとちゃいますか?」

「そうね…いい考えだわ。…うん、一刀。これから城に戻るまでこの場にいる者と、秋蘭以外との会話を禁じるわ。あなたの部屋に戻るのも禁止。廊下でほかの娘のあっても公然の礼儀として会釈だけで済ますこと。いいわね?」

真桜との内緒話を終えた華琳がくるっと振り返って矢継ぎ早に俺に命令(?)を下す。

「ちょ、ちょっと待ってくれ。俺は今すぐにでも、皆に会いたいんだけど」

「心配しなくても明日の朝議で帰還の報告をさせるわ。ただ、私が『よし』と言うまで、発言は禁止よ。あの娘たちには気の毒だけど、皆がどれくらいあなたがいなくなって心配していたか、よく見るといいわ」

「で、でも…」

反論しようとする俺に凪が待ったをかける。

 

「隊長、ここは華琳様の仰せのままに… それに、3年間隊長がいなかった我々を垣間見ることもできますし、ここはひとつ」

「うーん。まぁ、俺に拒否権はないだろうし…そのかわり、華琳。明日の朝議までだぞ」

「わかってるわよ。どうせそれ以上はあなたが我慢できるはずもないでしょうし」

華琳がため息をつきながら、微笑む。

う〜ん、やっぱり可愛い。

 

「じゃあ、とりあえず帰りましょう」

そんな我らが大将の号令で俺たちは城へと足を向けた。

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翌朝

 

おはようございます、みなさん。

 

ぼくは今、玉座の間に隣接している小間使いが待機する場所にいます。

 

さぁ、隣の部屋では粛々と会議が進んでおります。

稟ちゃんの立て板に水のような、流暢な報告っぷりさすがですね。

それでは、どんな報告をしているのか!

トップシークレットだけど、この場にいる皆さんにちょっとだけお聞かせしちゃいましょう!

 

 

…はぁ、一人で何をやっているんだろうか。

つまるところヒマなのである。

会議が始まる定刻の1時間ほど前、華琳に連れられて、一式の食事を置き土産に一人でこの部屋で待機しているよう命じられた。

最初は1時間くらいどうってことはないと思っていたけど、実際手持無沙汰で過ごすとなると、とんでもなく退屈だ。

部屋にあるものと言えば、雑巾、箒などの掃除道具一式。予備のテーブルとイス一式…

それだけである。

 

現世にいたころは冒険とかしまくってて、退屈なんてめったになかったから、こんなちょっとのもてあました時間をどう過ごせばいいか、考えた挙句の一人レポートだった。

危うく一人ジャンケンとか、床の石畳の隙間を延々たどったりするところだった。

 

会議が開始して、自分の顔に寝るときに取った包帯を巻きなおしたりしているうちに会議は進み、昨日の未確認生命体事件に話は進む。

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「では、昨日の強襲事件についてに移りたいと思います。この件を処理したのは…桂花殿でしたね。

 桂花殿、説明をお願いします」

 

稟が席に座ると同時に、桂花がうなずき、腰をあげる。

「昨日、城内において明らかに人外と思われる侵入者から強襲を受けました。犯人は城下町にて人間から変貌。そののち市民の殺害を開始。被害者数は10人にのぼっています。これを警邏中の楽進、李典、于禁の3名が発見、交戦するも、後者2名は戦力とならず、楽進も相当の苦戦を強いられていた模様です。侵入者との交戦中に許緒、典韋の2名が増援、善戦するもあと一歩のところで取り逃がしてしまいました。この際、敵は口より爆発物を発射。なお、2卒(2百人)の兵を導入し、逃走した侵入者を目下捜索中です」

 

『人外』という言葉を聞いた瞬間、場がざわつくのを感じる。

 

「むぅぅ。私がその場にいれば、そんな侵入者など両断してやったものを!」

一人、そんな事には動じない春蘭がにぎった拳をドン、と机に叩きつけて、怒りをあらわにする。

 

…あれ、遠目だから見間違いかもしれないけど、机に亀裂が入ってるような。

 

「落ち着きなさい、春蘭。今ここで憤っても仕方ないわ。それより対策を考えるのが先決よ。

ここで私からも皆に報告があるわ。先日、秋蘭と一緒に討伐の遠征に行ったときに、おそらく同類と思われる生命体に襲撃を受たわ。その時は『ある人物』の協力で撃退できたの。その後帰ってくる途中に宿泊した砦の近くの川で、これも同類と思われる別の生命体に奇襲をかけられたけど反撃に成功したわ」

「ある人物…?秋蘭様じゃなくてですか?」

流々が小首をかしげながら疑問を口にする。

 

「あぁ。それが敵は空に浮いていて私の弓の射程圏内の遥か上空にいたのだよ」

「空を飛んでたぁ!?そないあほなことあるかい!」

霞が体を背もたれに預けながら笑い飛ばす。

「本当よ、霞。私たちは手も足も出なったの」

華琳がすかさずフォローを入れる。

「じゃあどうやって、反撃したっちゅーんですか?秋蘭以上の攻撃範囲なんてない思うんやけど」

「そろそろいいかしらね…じゃあ、皆にその『ある人物』を紹介するわ。入ってきなさい」

 

合図だ。俺は部屋の扉を開け、久しぶりの玉座の間へと入室する。

 

説明
真・恋姫無双の魏√で消えてしまった一刀君...

もし彼が仮面ライダークウガの世界に巻き込まれたら、全て終わったときどうするかという設定のお話です。

とはいってもクウガになるまでの一刀はあのフランチェスカとかの設定に準拠したいと思います。

基本的に恋姫たちではグロンギは倒せないこととします。

そうしないと一刀君に活躍の場所を与えられなさそうなので...
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コメント
…ふむ、お待ちしておりました。…所で沙和、一体を買ってきてらっしゃるので!?お前は一刀を、変態蝶々にでもしたいのか?…と言うか、常山の昇り龍さん、そんなモンを市場に流通させてんじゃネェ!(クラスター・ジャドウ)
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