恋姫外史アナザー・とりあえず一刀第二十六話
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「ハァ〜〜〜・・・」

 

ドサッと寝台に倒れこむ地和。

 

「お姉ちゃんも疲れた〜〜〜」

 

同じく寝台に仰向けになる天和。

 

「姉さん、はしたない・・・」

 

そう言って人和だけは椅子に腰掛けた。

 

舞台が終わり、宿に戻った直後の天和たち。

 

そんな中、地和が言った。

 

「これで公演の予定は全部終わったわよね?」

 

「ええ、地和姉さん。これでしばらくはお休み・・・」

 

「帰ったら一刀にお買い物付き合ってもらお〜っと」

 

人和の言葉の途中で割り込む天和。

 

「姉さん!抜け駆けはなしよ!」

 

「早いもの勝ちだも〜〜ん」

 

「・・・はぁ」

 

二人の言い合いの中、一人ため息をつく人和。

 

こうして、夜は更けていったのだった・・・

 

 

 

 

 

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そして帰ってきた張三姉妹だったが・・・

 

「姉さん聞いた?」

 

「うん・・・」

 

「・・・・・・」

 

城に戻ってきた三姉妹の耳に届いたのは、麗羽、小蓮も一刀に抱かれたという話だった。

 

「そもそも一刀と一番付き合いが長いのはちぃたちなのに!」

 

「・・・夜這いかけちゃおうか?」

 

「姉さん・・・」

 

少々呆れるように言う人和。

 

しかし反対はしなかった。

 

「じゃあ抜け駆けはなしだから・・・」

 

「みんなで・・・」

 

「・・・行きましょう」

 

こうして姉妹の意見は固まったのだった・・・

 

 

 

 

 

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「提案なんだけど・・・」

 

その話の後に人和がそう切り出した。

 

「一刀さんに贈り物をしない?」

 

「贈り物?」

 

人和の言葉に地和が首を傾げる。

 

「ええ、一刀さんって女性に何か買ってあげたりする事はあっても、逆にもらう事は無かったし、喜んでくれるかも・・・と思って」

 

「人和ちゃん冴えてる。お姉ちゃんさんせ〜い。」

 

「・・・まあ、別にいいけど」

 

全員一致

 

「それで、どんなものにするの?」

 

「う〜ん・・・どうせなら手作りがいいんじゃないかなあ?」

 

天和が意見を出した。

 

「だとしたら、編み物・・・かしら?」

 

「・・・ちぃ、自信ない」

 

「お姉ちゃんも・・・」

 

姉二人は沈んでしまう。

 

「・・・私だけじゃあ意味が無いし・・・」

 

その姿を見て、悩む人和。

 

 

 

 

結局、悩んだ三姉妹が出した結論は・・・・・・

 

 

 

 

 

 

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それから数日後、夜

 

「ふあ〜あ・・・寝るか・・・」

 

一刀があくびをしながら寝台に向かおうとしたとき

 

コンコン

 

扉がノックされた。

 

「誰だ〜〜?」

 

「一刀〜〜、入るよ〜〜」

 

聞こえてきたのは天和の声。

 

「ああ、いいぜ」

 

その直後、扉が開かれ入ってきた。

 

三姉妹全員が。

 

「おいおい、勢揃いでどうした?」

 

一刀がそう言うと、地和が一歩前に出て、

 

「えっと・・・はい」

 

そう言って差し出したのは、黒のハチマキだった。

 

「・・・何?」

 

「・・・贈り物」

 

そう地和は言った。

 

「俺に?」

 

「三人で作ったんだよ〜〜」

 

天和がそう言った後、一刀は尋ねた。

 

「三人でって・・・これ一つを分担したのか?」

 

そのハチマキを手にとって見る一刀。

 

「・・・裏を」

 

「裏?」

 

人和の言葉にハチマキを裏返す一刀。

 

 

 

そこには

 

 

 

薄く小さなハート形のアップリケが三つ縫い付けてあり

 

 

 

それぞれに

 

 

 

天和、地和、人和と名前が縫い付けてあったのだった・・・

 

 

 

 

 

 

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「・・・これを一人ずつ縫い付けたってことか」

 

一刀の言葉に人和は頷いた。

 

「本当は編み物とかがいいんじゃないか?って言ってたんだけど・・・」

 

「人和ちゃんはともかく、お姉ちゃん達は出来ないし・・・」

 

「・・・どうせなら三人一緒がいいと言うことで」

 

その苦心の末に出来たのがこのハチマキと言うわけであった。

 

「・・・ふむ」

 

一刀はそう言うと、アップリケを裏にして黒のハチマキを締めた。

 

そして鏡を見てみる。

 

「おお、いいんじゃねえか?」

 

そんな明るい声を出す。

 

「ありがとよ、これからは外に出る時はこれ着けて行く事にする」

 

そして三人に礼を言った。

 

気に入ってもらえた様子に三姉妹は胸を撫で下ろした。

 

「それと、もう一つ贈り物があるんだけど・・・」

 

地和がそう言い、三姉妹は一刀に近寄っていく。

 

「へえ、何だ?」

 

一刀の問いに、三姉妹はこう答えた。

 

「それは・・・」

 

「「「私たち!!」」」

 

「うおお!?」

 

そう言って三人は一刀を寝台に押し倒したのだった・・・

 

 

 

 

そして翌朝

 

 

 

 

三人は満足した様子で眠っており

 

 

 

 

一刀も疲れきった様子で熟睡していた

 

 

 

その後、彼女達から貰ったハチマキを

 

 

 

一刀は、ほぼ毎日頭に巻き

 

 

 

いつしか一刀のトレードマークとなっていたという・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

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どうも、アキナスです。

 

久々にアナザー更新です。

 

あとどの位続くんだろう。

 

まあ、自分が書ききるか、ネタが尽きるまでは書く事になりそうです。

 

異聞のほうもちょくちょく更新しますんで、よろしければ読んでやってください。

 

では次回に・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「半熟切り札!ダイチスイム!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

説明
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コメント
たこきむちさん:確かに、これを契機に増えるかも?(アキナス)
jonmanjirouhyouryukiさん:腹巻・・・っていうとだいたいコントで出てくる親父腹巻がすぐ浮かびますな(笑)(アキナス)
暗黒界の女神ヒトヤ犬さん:どう答えたものやら・・・(アキナス)
ヴェル=セインさん:いや、その必要はないかと・・・(アキナス)
転生はりまえ$さん:TVアニメ版はハチマキしてなかったですね(アキナス)
劉邦柾棟さん:無論です(アキナス)
IFZさん:こちらスネーク・・・ダンボールは隠れるための必需品(アキナス)
patishinさん:時間がなかなか作れない→ネタがなかなか固まらない→更新遅れる・・・悪循環です(泣)(アキナス)
一刀さん・・・ハチマキ・・・洗ってる?スニーキングしたりしてない?嫉妬した女の子達から何か渡されてトレードマークが増えそうww(たこきむち@ちぇりおの伝道師)
俺より変な奴に会いに行く(ギミック・パペット ヒトヤ・ドッグ)
ハチマキ、本当に頭にしか巻いてないよね?ヘンナトコニマイテナイヨネ(´∀`*)(さまよう人)
隆「俺より強いやつに会いに行く」(黄昏☆ハリマエ)
貰ったハチマキ・・・ちゃんと洗ってるよね?(劉邦柾棟)
ダンボールでも被って、潜入任務にでも繰り出すか?(IFZ)
更新お疲れちゃん〜。(patishin)
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