季衣 (時間)
[全17ページ]
-1ページ-

呉・蜀の全員が帰った後魏では直ぐに会議が始まっていた

-2ページ-

華琳「それじゃあ、今日の会議はこの辺りにしましょう」

 

春蘭「御意、では解散」

 

一刀「そう言えば腹減ったな」

 

流琉「待っててください兄様、直ぐ作りますね♪」

 

一刀「悪いな流琉、お願いできる?」

 

流琉「はい♪」

 

季衣「・・・」

 

一刀「季衣、どうした?飯食いに行くぞ」

 

会議が終っても、椅子に座ったままの季衣に、一刀が声を掛ける

 

 

季衣「ねえ、兄ちゃん」

 

一刀「何だ?」

 

季衣「僕の事嫌いになった?」

 

一刀「はあ?何を言い出して、!?」

 

喋るのを途中でやめた一刀は、季衣を抱き抱えて、村雨を抜く

 

 

ガキーーン!!

 

一刀「春蘭!?」

 

春蘭「一刀!!季衣に何をした!!」

 

一刀「何もしてねえよ!?」

 

春蘭「嘘をつくな!!」

 

ギーン!ギ−ン!ギーン!ギーン!

 

一刀「くッ!?この!?」

 

ブオン!!ドカッ!!

 

春蘭「なッ!?」

 

春蘭の手を蹴って、七星餓狼を落とし、春蘭の首に剣先を向ける

-3ページ-

秋蘭「姉者!?」

 

一刀「くっ!?」

 

秋蘭が弓を構えたのを見た一刀は、目をバッ!と大きく見開く

 

 

秋蘭「!?」

 

ギーン!!

 

秋蘭が気が付いた時には、自分の首先に一刀の氣の矢、雲雀が向けられていた

 

 

一刀「動くなよ、どっちも!!」

 

そう言い終ると、一刀は季衣を下ろす

-4ページ-

一刀「季衣突然何を言い出すかと思えばそんな事が有る訳無いだろう」

 

季衣「だって、最近兄ちゃんと一緒に買い食いとか行ってないし、殆どの時間は春蘭様達と一緒だし」

 

春蘭・秋蘭「「うっ・・・」」

 

季衣「だから、嫌いになったんだと思って」

 

華琳・霞・稟「「「一刀(殿)」」」

 

風「お兄さん」

 

桂花「変態」

 

一刀「ちょっと待て桂花、お前だけ呼び方が違った様に思えたんだけど」

 

桂花「気のせいでしょう」

 

一刀「あのな、季衣俺が会いに行かなかったのは、理由がある」

 

季衣「何?」

 

一刀は、季衣の目を見てちゃんと話し始めた

 

 

一刀「お前、どれだけ書類溜め込んでる?」

 

季衣「え!?」

 

一刀・季衣以外「「???」」

 

一刀・季衣以外の全員の頭も上に、?が出る

 

 

一刀「俺もお前を買い食いに誘いに行ったんだぞ、でも流琉が、季衣が書類を溜めてるから駄目だって言ったからだよ、だったら手伝おうかって聞いたけど、それじゃあ季衣の為にならないからって追い返されたんだ」

 

季衣「えー!!じゃあ流琉のせいじゃん!!」

 

流琉「元はと言えば、書類を溜めた季衣が悪いんでしょ!!」

 

華琳「流琉の言うとうりよ、季衣」

 

季衣「華琳様」

 

華琳「貴方も一軍を預かる将なんだから、責務は確り果しなさい」

 

季衣「はい」

 

一刀「納得したか?」

 

季衣「うん・・・」

 

その後、それぞれの持ち場に帰って行った

-5ページ-

季衣「はあー」

 

流琉「季衣、久しぶりに買い食いに来たのに元気ないね」

 

数日かけて書類を終らせた季衣と流琉は、久しぶりに街に買い食いに来ていた

 

 

季衣「だって、兄ちゃんが居ないもん」

 

流琉「仕方ないでしょ、賊の討伐に出かけたんだから」

 

今朝になって、一刀は、春蘭と一緒に賊の討伐に出かけたのだった

 

 

真桜「あれ?僕っ子やないか」

 

沙和「季衣ちゃん達、買い食い?」

 

季衣「あ、三人とも」

 

流琉「警邏ですか?」

 

凪「ええ、そうです」

 

季衣「凪ちゃん、もう大丈夫なんだ」

 

凪「はい、遅れを取り戻す為に」

 

流琉「無理はしないで下さいね」

 

凪「はい」

 

五人が楽しそうに話している時

-6ページ-

店主「ど!?泥棒ーーー!?」

 

三羽鳥・季衣・流琉「「「!?」」」

 

季衣達が振り返ると、1人の男が荷物を持って走っていた

 

 

凪「待て!!」

 

泥棒「げ!?楽進!?」

 

凪「大人しく投降しろ!!」

 

泥棒「くそ!!捕まってたまるか!!」

 

真桜「あ!?待てやこら!!」

 

流琉「季衣、私達も!!」

 

季衣「うん!!」

 

泥棒を追いかける五人

 

 

泥棒「畜生!?」

 

凪「観念しろ」

 

泥棒「畜生!!前はこうじゃなかったのに!!」

 

沙和「観音しろなの!!このウジムシ!!」

 

泥棒「あいつだ!!北郷が帰って来てからずっとこうだ!!」

 

真桜「あっ!?思い出した、あいつこないだ言ってた常習犯や!」

 

凪「何!?」

 

泥棒「北郷なんか帰って来なけりゃ良かったんだ!!」

 

三羽鳥・季衣・流琉「「「!?」」」

 

泥棒の一言で一瞬で空気が変わる

-7ページ-

三羽鳥・流琉(((ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!)))

 

泥棒「ひっ!?」

 

凪「貴様・・・覚悟は出来てるんだろうな?」(ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!)

 

季衣「・・・」

 

三羽鳥・流琉の四人は、怒りと殺気が混ざった空気を出していたのに、季衣だけは、泣きそうな顔をしていた

 

 

沙和「覚悟するの」(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!)

 

季衣(サッ)

 

真桜「僕っ子?」

 

沙和が泥棒に近付こうとしたのを、季衣が止める

 

 

季衣「取り消してよ・・・」

 

泥棒「あ?」

 

季衣「兄ちゃんの事悪く言わないでよ・・・」

 

泥棒「なっ・・・ふ!?ふざけるな!?」

 

シャキン!

 

三羽鳥・流琉「「「季衣(ちゃん)(様)(僕っ子)!?」」」

 

泥棒が刃物を出して、季衣に迫る

-8ページ-

季衣(兄ちゃんを・・・バカにする奴は・・・)

 

泥棒「でえりゃあああああああ!!!!!!」

 

季衣(許さない!!!!!)

 

ブオン!!

 

ヒュン!!

 

泥棒「何!?」

 

季衣「ふん!!」

 

ドゴオォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!

 

三羽鳥・流琉「「「!?!?!?!?」」」

 

泥棒の攻撃を避けた季衣が、渾身の一撃を腹に打ち込む

 

 

泥棒(ピクピク)

 

真桜「し、死んだんちゃう?」

 

凪「いや、辛うじて生きているみたいだ」

 

沙和「それより早く戻ろう、一雨来そうなの」

 

沙和に言われて空を見上げると、曇り空が広がっていた

 

 

流琉「季衣・・・帰ろう・・・」

 

季衣「兄ちゃんは、此処に居ていいんだ・・・」

 

流琉「季衣・・・」

 

季衣が静かに泣いているのを見た流琉は、それ以上何も言えなかった

-9ページ-

夜になっても、まだ雨は降っていた

-10ページ-

春蘭「そんな事が有ったのか」

 

流琉「はい、それからずっと部屋に入ったままで」

 

春蘭「うーん仕方ないしばらくそっとしておいてやるか」

 

秋蘭「それが一番だろう」

 

討伐から帰ってきた春蘭は、事の次第を聞いていた

 

 

春蘭「それで良いな一刀?」

 

・・・

 

春蘭「うん?一刀?」

 

春蘭が振り返ると、そこに居るはずの一刀がいなかった

-11ページ-

季衣の部屋前

-12ページ-

季衣「・・・」

 

季衣は今、寝台の上で横になっていた

 

 

コンコン

 

季衣「・・・」

 

一刀「季衣、俺だ」

 

季衣「!?」

 

季衣は身体を起こし、扉を見る

 

 

一刀「昼間の事聞いたよ、大変だったな、季衣此処を開けてくれないか?」

 

季衣「兄ちゃん・・・ゴメン・・・今は無理」

 

一刀(やっぱりそうだよな)

 

こんな時の為に一刀は、秘策を持っていた

-13ページ-

一刀「じゃあ、この手紙を読んでくれ」

 

季衣「?」

 

扉の下から、紙が出てくる

 

 

季衣「・・・」

 

ぺら

 

季衣「えっ!?」

 

季衣が手紙を開くと其処には

-14ページ-

何も書かれていない、白紙の紙

-15ページ-

季衣「白紙・・・」

 

一刀「伝えたい事が多すぎてな、その紙だけじゃあ書き切れなかったんだ」

 

季衣「兄ちゃん・・・」

 

一刀「今俺の持っている竹簡に全部書いてある、でも竹簡じゃあ扉の隙間に入らないから少しで良いから扉から手を出してくれないか?」

 

季衣「うん・・・」

 

季衣が扉を開けて、手を出したその時

 

 

バン!

 

季衣「!?」

 

グイ!

 

季衣「ひゃあ!?」

 

一刀は、扉を開き、季衣の手を取って引っ張り出す

 

 

ギュ!

 

季衣「に!?兄ちゃん!?」

 

一刀「季衣、俺は此処に居る・・・此処に帰って来ている」

 

季衣「!?」

 

一刀「だから心配するな、お前の側に居るから、もう二度と居なくならないから」

 

季衣「あ・・ああ・・」

 

季衣を抱き締め、優しく頭を撫でながら、耳元で囁く

-16ページ-

季衣「兄ちゃん・・・兄ちゃん・・・」

 

一刀「今日は、ずっと側に居るから、安心しろ」

 

季衣「ほんと?」

 

一刀「ああ」

 

季衣「うん!」

 

泣いていた季衣は、直ぐに笑顔になった

-17ページ-

次の日の街には、二人で手を繋いで食べ歩きをしている一刀と季衣の姿が有った

説明
今回の話は、三國志繋がりのアニメを基に作りました。
どのアニメと組み合わせたか考えながらお楽しみください
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
5650 4583 39
コメント
季衣良かったな!つか馬鹿猫耳テメーが変態やからw(ポンチキ)
JDAさん 感動していだだけて光栄です(カイ)
号泣・・・(涙)(涙) えがたぁぁぁl(JDA)
刹那さん 気に入って貰えたでしょうか?(カイ)
namenekoさん 何とかできました(カイ)
佐木瑞希さん そのコメントだけで、書いた甲斐がありました(カイ)
よかったです(シャンタロー)
よかったな(VVV計画の被験者)
よかったね、季衣(佐木瑞希)
タグ
真・恋姫†無双 季衣 一刀 

カイさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。


携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com