魔法戦記リリカルなのは聖伝 〜SDガンダム・マイソロジー〜 007ステージ −新たなる力−
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???SIDE

 

 

 

翼が焔に接触した時の深夜…

 

月の光に照らされながら、純白の翼を持つ破壊の天使…ウイングゼロが佇んでいた。

 

「ヘルメディア!」

 

月の光によって作り出される影から現れるのは非対称の双剣を持った鎧武者の様な人型の聖獣(マイソロジー)『ヘルメディア』。

 

「ヘルメディア…増殖せよ!!!」

 

ウイングゼロの宣言と共にヘルメディアの影から幾つかのパーツが欠損している数体のヘルメディア達…クローンヘルメディア達が現れる。

 

「…融合…。」

 

宣言と共にクローンヘルメディア達がパーツ状に分離し四本の腕を持つ一体の巨大な異形の巨大聖獣(マイソロジー)を作り出す。

 

「能力の制御とシステムのコントロールには成功した…。合体は本体ではまだ試していないが、クローンヘルメディア達の戦闘力を考えても、これは大体本体の1.5倍程度と言ったレベルか。」

 

そう呟くと最後に『実戦テストをしない事には正確なデータは分からないが』と付け加える。

 

「…今のオレではヘルメディアの能力で完全なクローンを作り出す事は無理か…一体の合体形態を作り出すのに、何体必要になる?」

 

現に作り上げたクローンヘルメディアは欠落した部分が多く、本来ならヘルメディア本体とクローンヘルメディアだけで完成するはずの巨大ヘルメディアもクローンだけとは言え大量に必要になり、総合しても戦闘力は本体よりも多少高い程度。

本来なら三体目以上クローンヘルメディアを取り込めば、合体状態のヘルメディアは戦闘力を強化できるはずなのにである。

 

思わず溜息をついてしまうが、前回の時ではまだ合体状態さえも使いこなせなかったのだから、進歩したとは言えるだろう。

 

完全なヘルメディアのクローンを作り出すには、今の自分ではまだ無理かと考えずには居られない。

 

「戦闘力に直結しない部分の能力の制御が此れほどきついとはな…。当面の課題は能力の制御に尽きるな。(オレが使いこなせない限り、ヘルメディアと総帥のウラノディアは真の力が使えないからな。)」

 

溜息を付きながら己に課せられた今後の課題を上げるマイシス親衛隊隊長ウイングゼロ…翼だった。

 

 

 

SIDE OUT

 

 

 

 

 

反マイシスチームSIDE

 

 

 

夢の中、それぞれの聖獣(マイソロジー)達の足元で、ガンダム(時也)、デスティニー(龍也)、ストライクフリーダム(雷斗)の三人が集まっていた。行っているのは、現在の事件についての情報交換。

 

「…と言う訳で、拙者もなのちゃん達と一緒にアースラチームに協力する事になったでござる。」

 

後に『闇の書事件』と呼ばれる事となる事件に建前上時空管理局側となったデスティニーがそう言って話を終える。

 

「厄介な事ですね。私達は闇の書の主が誰なのか知っていると言うのに。」

 

フリーダムが溜息をつきながら呟く。そう、この場に居る全員が闇の書の主が誰なのかは知っている。

 

『八神はやて』…未来では時也達が管理局と敵対した際に最も多く戦った管理局の切り札と言うべき部隊『機動六課』の部隊長にして、守護騎士達の主、夜天の王。

 

マイシスでも要注意人物の一人として龍也と雷斗はデータを渡されていたし、未来ではなのはとフェイトの二人と並んで有名な事もあり、時也も顔も名前も知っている相手である。…最も時也は前回の時はでは管理局に入った経緯などは一切調べておらず、飽く迄倒すべき敵として能力などの必要な事だけしか知らないが。

 

「そうだな…オレ達三人で偶然を装って八神はやてと一緒に居る守護騎士の一人にでも会うか? そうすれば、特に烈火の将にはオレは会ったし、上手くすれば龍也からの一言で直に解決するだろう?」

 

「ですが、そう簡単にも行かないんですよね。なるべくでしたら、私達の事は知られたくないですし…。下手をすれば、時空管理局に時也さんのハーディアの事だけでなく、私の事まで知られる危険も有る上に…焔さんの事も有りますし。」

 

そう、ヴォルケンリッターの側には何故か焔も参加しているのだ。下手に戦う事になったら焔さえも敵に回してしまう為に、素顔での直接的な接触は避けるべきだと考えている。

 

「確かに…烈火の将の前でガンダムになったのは拙かったな…確実に管理局にオレの情報が流れる。」

 

「ええ、ですから、私はフェイトさんや…“特にアルフさんには”一切正体に繋がる情報を出さない様に気を付けていたんですよ。」

 

「…どう言う意味でござるか?」

 

「…はぁ…私はアルフさんの事を信頼していても、信用はしていなかっただけですよ。守護獣や使い魔…更に言えば守護騎士達も最優先すべきなのは『主』だけ。下手に私の正体を知られたら、フェイトさんの罪を軽くする為に証言しかねないので。フェイトさんに私を『裏切った』と言う余計な負い目を与えたくなかったですからね。」

 

「はぁ…確かに一理あるな。ヴォルケンリッターの連中も捕まったら、オレの事は平気で教えてくれそうだ…。」

 

思わず溜息をついてしまうガンダム。敵対しているのだから仕方が無いと言ってもそれだけは避けたい状況ではある。

 

「…ええ…。まあ、今の所時也さんは管理局と敵対していないですし、向こうが手を出してきたら、正当防衛を理由にエクリプスクライドでも叩き込めば良いと思いますよ。」

 

「そうでござる。拙者も最新の注意を払ったとは言えクロノディメンションを叩き込んだでござるから。」

 

「…そうだな…。」

 

正当防衛にしては過剰過ぎると思うのだが…叩き込むのが『必殺技』なのは。そして、一つどうでも良いが…。

 

「「でも、なのちゃん(フェイトさん)には止めて欲しいでござる(止めてください)。」」

 

しっかりとなのはとフェイトに対してだけは止めるように釘を刺す二人だった。前回は完全な敵対状態とは言えハーディアを使って未来のなのは達に対して必殺技を叩き込んだのだが。

 

「分かってる。…今のあいつらはオレの知っている奴等じゃないだろ?」

 

目の前の二人からも何度も注意されているだけ有って多少警戒心は解けているのだが…それでも、残っている物は残っている。

 

「時也さんの気持ちは分かるんですけどね…。私も始めてあった時は警戒してしまいましたし。」

 

口には出していないが、『何より現在進行形であの二人はガンダムが憎む時空管理局に関わっているのだから。』と心の中で付け加える。

 

(まあ、拙者達は時空管理局と関わる前に知り合ったでござるから、余計な警戒心を抱く事は無かったと言えるでござるが。)「それにしても…情報の出所は信用出来ないでござるが、それ以前に拙者に言われても何も出来ないでござる。この人とは拙者も有った事は有るけど、こんな非道な事をする人には見えなかったでござる…。だが、動機や計画を聞けば納得も行く…寧ろ人物像と重なるでござる。」

 

翼(ウイングゼロ)から渡された今回の事件の黒幕と真相…それを知った上でどう行動するのかは悩む所である。勿論本人達曰く“悪の組織”のマイシスが出所なだけに情報事態が偽りと言う可能性も有るが、それは真っ先に否定した。

…マイシス側にとってそれをする上での利点が少なすぎるのだ。精々が時也達と管理局側…アースラチームとの敵対程度だが、既に時也達とマイシスを含めれば盤上は四つ巴の様相を見せているのだし、管理局側と既にある亀裂を広げた所で利点は少ない。

 

念の為に時也に黒幕とされている人物と上手く接触できないか聞いてみたが、運が良い事に時也は黒幕とされている既に接触しているので問題なく聞き出せた訳である。

そして、計画の内容から浮かび上がる人物像と時也が感じたその人物像を比べてみた訳だが…見事に一致してしまっていた。

 

「そうか。だとしたら、こいつが事件の黒幕で間違いなさそうだな。…ったく、下手したらこの野郎のせいでオレ達の聖獣(マイソロジー)もバカな計画お蔭で狙われるって訳か!?」

 

「あー…確かに時也殿が言っていた聖獣(マイソロジー)についての仮説。意思を持った魔力…一種のエネルギー生命体と考えるなら、間違いなく狙われるでござるな。星の加護をもった神候補の聖獣の魔力など、下手をすれば夜天の魔道書の容量を遥かに超えていそうでござる。」

 

「そうですね。でも、考えてみると色々と腹立ちますね…。向こうが私達を利用しようとしたら、報復にこの計画の要のデバイスですが…それを取り上げて目の前で叩き壊しましょうか? 無くなったとしても、代用は龍也のクロノキャプチャーで何とかなりそうですし。」

 

クロスディアの持つクロノキャプチャーによる時間停止ならば間違いなく計画の中にある方法よりも確実だろう。大き過ぎる問題点を一つ除けばの話だが。

 

「問題は大きさでござる。流石にクロノキャプチャーはクロスディアより巨大な相手には効果が無いでござるよ。」

 

デスティニーがフリーダムの言葉にそう反論する。デスティニー自身それについては一度経験済みである。

 

「そうだな。それについては考えてみるか。だけど、それ以上に考えるべきことないか…?」

 

「「なんですか(でござるか)?」」

 

「…オレの仮説が正しく、夜天の魔道書が聖獣(マイソロジー)を魔力として蒐集するとする…。そうなったら、確実に守護騎士達が…主である八神はやても危険だ。いや…最悪は聖獣(マイソロジー)の暴走で世界全体が滅ぶ。」

 

聖獣に選ばれたガンダム達は兎も角選ばれてない人間が無理矢理奪おうとすれば、聖獣(マイソロジー)の暴走が起こる。

そうなったら良くても世界が一つ消える。最悪は大破壊(カタストロフ)が起こり次元世界全土が消え去る。

聖獣(マイソロジー)の力に由来しない方法によって完成した聖獣(マイソロジー)を全て奪取する事は、ガンダムの記憶の一部と未来と言うべき過去で調べた聖獣(マイソロジー)に存在していた安全装置のスイッチである。

だが、考えてみれば聖獣(マイソロジー)に選ばれても居ない強欲な第三者が別の方法で戦いに勝利した神となった聖獣(マイソロジー)を手に入れるとする。そうなれば…世界は第二の地獄となる事は間違いない。暴走してその手段毎消し去ってしまう方が何倍も安全だ。

そして、良くても夜天の魔道書は聖獣(マイソロジー)の力と意思に侵食されて確実にヴォルケンリッター達は消える。恐らくは主まで聖獣(マイソロジー)の意思に飲み込まれ、八神はやての精神は死ぬ。候補とは言え、聖獣(マイソロジー)は星の加護を持った神なのだから。

 

「い、今更ながら私達の力って…。」

 

「とんでもない爆弾でござるな…。」

 

「…本当に今更だな…。」

 

冷や汗を流しながら言うデスティニーとフリーダムに対してガンダムは本当に今更と思ってしまう。第一危険だと入っても自分達の下に有る間やパーツの状態なら奪取された所で安全なのだし。

そして、本当に今更だが、自分達の持つ力の大きさを改めて実感してしまうのだ。

 

「兎も角だ。龍也、お前はアースラチームの仲間として動きながら、黒幕の動きを見ていてくれ、何か動きが有れば分かるだろう。…不利な事情が起こればそれは黒幕の仕業と考えて良い。」

 

「分かったでござる。」

 

ガンダムの言葉のデスティニーが頷く。

 

「オレと雷斗は第三勢力として動くか…黒幕に付いては要注意だ…。」

 

「分かりました。」

 

ガンダムの言葉に頷くフリーダム。こうして、次の動きについて話し合いを終えたのだが…。時也達の計画は何気に早々と崩壊する事になる…が、同様にマイシス側も黒幕への警戒を露にしているのだから…何気に時也達にとっても良い方向に進んでいると言えるだろう。…………本当に珍しく。

 

「それにしても、時也殿に雷斗…良かったのか大変なのか分からないけど…何と言うかその…。」

 

「いえ、私としては何も気にしてませんけどね。フェイトさんはフリーダムの私しか知りませんし。」

 

「…オレも流石にあの二人と学校で同じクラスに転校した時点で色々と吹っ切れた。どうせ目の前で変身しなけりゃ、オレも雷斗も精々が魔力を持ったタダの人だ。」

 

そう、見事に時也もフェイトと一緒になのはや龍也や雷斗の居るクラスに転校してしまった訳である。二人と同じクラスなのはありがたいのだが…流石に偶然が重なった時点で警戒するのを止めた。

向かってきたら倒すだけ、当面の敵はマイシスと言う方向で時也も自分の中に決着を付けたのだ。

 

付け加えておくと聖獣(マイソロジー)が魔力生命体ならば時也達もリンカーコアを持っていても不思議ではない。結構高いランクらしいが…その辺は別に気にしていないし興味もない。精々遠慮なく地獄に叩き込める管理局員を引き寄せる餌としか捕らえていない。

『悪人に人権なし』…エクリプスクライドで切られようが、クロノディメンションで切り裂かれた挙句に異次元に落とされようが、問題ない。と考えているガンダムだった。

 

 

 

SIDE OUT

 

 

 

 

 

焔SIDE

 

 

 

「ぶぁくねぇつ!!! ハイパーゴッドォ…フィンガァー!!!」

 

ヴィータとザフィーラと共に魔力の蒐集に出かけていた焔…ゴッドガンダムは両腕のゴッドフィンガーを順番に収集対象の野生生物に叩きつける。

 

なお、知名度は低いですが実在の技です、両腕でのゴッドフィンガーこと『ハイパーゴッドフィンガー』。

 

「良し、終わり。」

 

ゴッドの一撃でKOして魔力を奪ったのだが…。

 

「くそ! こいつ、こんなデカイ図体してるクセに持ってる魔力は少ない!」

 

「これだけ倒して蒐集できた魔力はほんの数ページ分か…。」

 

「はぁ…アレシディアの魔力分けれりゃいいんだけどな…。」

 

「焔兄のあれは一度蒐集しようとしたけど、リンカーコアが無かったしな。魔力はバカみたい持ってるクセに!」

 

「確か、オレの魔力も下手に蒐集しようとして、シャマルが怪我しかけたっけ?」

 

そう、少しでもページを稼げるように焔自身の魔力を分けようとしたのだが、リンカーコアに触れた瞬間にシャマルの手が何かに潰されそうになった。…怪我を見てみたが…ゴッドフィンガーが掠ればこんな傷跡になるのだろうと思える様な痕が残っていた。

 

「そうなると、シグナムが戦ったガンダム達バインダーは対象から外した方がいいだろうな。流石に腕とか無くなってたら、転んだとかで誤魔化せないだろ?」

 

「あ…ああ…。」

 

「う…うん…焔兄。」

 

焔の言葉にそうなる未来を創造して思わず顔を青くするヴィータとザフィーラの二人。ハイリターンだが、それ以上のハイリスクの相手と認識された瞬間だった。

 

そんな事を話しながら柔軟運動をしている焔と、カートリッジを再装填しているヴィータと、ザフィーラの後では同じ姿の生物が幾つも転がっていた。

 

「さて、次の蒐集相手を探すぞ!」

 

「おう! っと、ヴィータ、休まなくて大丈夫か?」

 

「平気だよ、焔兄、あたしだって騎士だ。この程度の戦闘で疲れるほど柔じゃないよ。」

 

「それよりも、焔は大丈夫か?」

 

「ん? いや、やっと体が暖まって来た所だぜ、アレシディアも有るしな。」

 

「いや、焔兄のあれを使ったら蒐集にならないって。」

 

互いにそんな会話を交わしながら休息を終えた三人は次の収集対象を探して動き出した。

 

 

 

 

SIDE OUT

 

 

 

 

 

 

 

蒐集から戻った海鳴上空では結界が発生していた。その中に閉じ込められているのは、焔、ヴィータ、ザフィーラの三人。その三人を数人の武装局員が取り囲んでいた。

 

「…囲まれたか。」

 

「おー、おー、仕事が早い事で。へっ、でもな、向こうから獲物がやって来てくれたんだ、遠慮なく頂くぜ。」

 

「いや、流石に時間は掛けられない。」

 

「そりゃ残念だな、結界は…。」

 

「あたしがぶち壊す! 一気に突破すっぞ!」

 

「おう! って、それはオレがやる!」

 

突っ込もうとするゴッドとヴィータの二人がそう言っている間に局員達は、

 

「都市上空にて捜索指定の対象三名を補足。現在、強層結界内部で大気中です。」

 

『相手は強敵よ! 交戦は避けて、外部から結界の強化と維持を!!!』

 

「了解!」

 

『現地には執務官を向かわせます!』

 

彼らへの対応を話し合っていた。…特に話は焔が『スパルタンインフェルノ』まで使おうと言う話にまでなっていた。下手したら死人が出るぞ。

 

そして、同時に向かうと言う事になった時、グラーフアイゼンと拳を構えるヴィータと焔。だが、三人を取り囲んでいた局員達は散開していった。

 

「何だよ…あいつら逃げやがったぞ?」

 

「っ!? 違うぞ!」

 

「ヴィータ!!! 上だ!!!」

 

相手の行動に呆気に取られているヴィータにゴッドとザフィーラが何かに気が付き、上を見上げると続いてヴィータも見上げる。そこにはクロノが杖を上げていた。

 

「スティンガー・ブレイド、エクスキューションシフト!!!」

 

自身の魔力で生み出した数百を超える剣状の魔力の刃をゴッド、ヴィータ、ザフィーラに向かって発射する。

 

ヴィータとゴッドを守るように前に出ようとしたザフィーラを押しのけてゴッドが前に出る。そして、三人を何百と言う剣の雨と青白い爆発に飲み込まれる。

 

「はぁ…はぁ…少しは通ったか?」

 

流石にクロノも大量の魔力を消費したせいで息を切らせていたが、少しはダメージを負わせられたと思ったが、

 

「分身殺法・ゴッドシャドー+ハイパーゴッドフィンガーシールド!」

 

そこには、ある意味、究極な理不尽の権化がいたのだ。

 

「ゴッド兄!?」

 

「ゴッド!」

 

「バカな!!! あれで無傷だと!?」

 

煙が晴れていく中で二人の前に立って受け止めていたゴッド。その場に居た全員が無傷で立っていたのだ。

 

「へっ、全部で二百七十五発…お前が二百七十五発の刃を放つなら、オレは二百七十五になって受け止める!」

 

「…なんだそれは!? 理不尽すぎるだろう!!! 大体、どうやって増えた!?」

 

至極最もな突っ込みが出るのでした。そんな叫びをスルーしつつ、ゴッドはクロノを指差し、

 

「やってくれるじゃねぇか、あと一歩遅かったら受け止め切れなかったな。でもな、このお礼はたっぷりさせてもらうぜ!」

 

高らかと宣言するゴッドにクロノは背中に冷や汗をかく。デスティニーと互角に戦ったと言う事はクロノも知っている。しかも、(マイシス時代の立場上)龍也からは自分よりも強いと言われているのだ。デスティニーに負けたクロノでは勝ち目は無いに等しい相手に狙われた訳なのだから。

 

だが、そんなクロノの所に『助っ人が送られた』と言う連絡が届く。

 

クロノのいる位置から少し下に有るビルの屋上になのはとフェイトと龍也、そして、すこし離れた所にユーノとアルフの姿があった。

 

「それじゃあ、行こうか、なのちゃん、フェイトさん。」

 

「「うん。」」

 

龍也の言葉に頷く二人、それぞれ修理の完了したデバイスを掲げて起動させるが、何時もと様子が違う事に気付くと、通信を通じて『エイミィ』が話してくれた。

 

『呼んであげて、その子達の新しい名前を!』

 

「レイジングハート・エクセリオン!!」

 

「バルディッシュ・アサルト!!」

 

「「セット・アップ!!!」」

 

「ユニオン!!!」

 

新しいバリアジャケットを纏い、デバイスを構えるなのはとフェイト。そして、デスティニーの姿に変わる龍也。

 

 

 

 

 

別の場所…

 

 

 

「始まったか。」

 

「へっ、やっとオレ等も暴れられるぜ!」

 

結界の外部から監視していたウイングガンダムゼロカスタムとクロスボーンガンダム・フルクロスのマイシス幹部の二人。

 

別の場所からは時也と雷斗も近づいていく。

 

 

 

 

 

ここに第二ラウンド…いや、その言い方は正しくもあり、間違っても居る事だろう。

 

 

 

だが、ここではこう言い換えよう。

 

 

 

ここに、ヴォルケンリッター・マイシスの連合軍と反マイシスチーム・アースラチームの連合軍の戦いの前哨戦が始まった。

 

説明
神候補である星の加護を持った聖なる獣達に宿った鋼鉄の戦士達の力を受け継いだ戦士達と魔法の物語。あるSDガンダム物とリリカルなのはのクロスした小説です。
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