真(チェンジ)!!仮面ライダーディケイド〜紅蓮の破壊者〜【第11話:激闘するD・現れた黒幕】
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斗貴子と四季が激突した同時刻…

 

風都大学…

 

待合室で隼人は早乙女と会うのを待っていた…。翔子は探偵なので刑事の隼人と一緒とはこれはいかにという訳なので外で聞き込みをしている…。

(早乙女賢…一体どんな男なのだろうか…)

隼人も刑事としてもライダーとしても様々な人間を見てきた…。その中には狂気に満ちた奴や身に覚えのない災難や不幸で犯罪に手を染める者もいた…。

今回、早乙女はどんな奴なのか…隼人は今までの経験上、見た目は普通で誰からでも人当たりの良い人間で恐らく誰しもが彼を犯罪者とは疑わない…そんな人間だろうと予測した…。

しかし…

「貴様か…私と面会したい輩とは…」

待合室に入ってきたのは白衣を着た老人…肌は精気を感じさせず髪と髭は白髪と灰色が混じり伸び放題…

まるで世捨て人だ…

「お時間を取らせて申し訳ありません。風都警察署特殊犯罪科の迅竜隼人です…。」

イメージとは余りにも違いこれには驚く隼人。失礼の無いよう慌てて繕う。

「ふん…その刑事が儂に何のようじゃ?」

「単刀直入に申します。…貴方はスティンガーとコーウェンに関わっていますね?」

一瞬…早乙女の動きが止まった…。

 

 

しばらくして静かに喋りだす…

「貴様…どこでそれを聞いたかは知らんがこれ以上関わらんことだ…他の2人は儂のように甘くは無い…」

「ということは認めるのですね?」

「ふん、逮捕したくば礼状と証拠を揃えてくるのだな…」

そう言うと早乙女はその場から立ち去る。

隼人も続いて外へ出る…

「あの…」

すると1人の学生に呼び止められた…。

「刑事さんでしたよね?」

「何だ?」

学生はおどおどしながら話し出す…

「さ、早乙女先生は…わ、悪い人じゃないです…ぼ、僕が追試でレポート纏める時も手伝ってくれて…あんな外見ですけど根は優しいんです!ぶっきらぼうな所もあるし、皆嫌がるけど良い人何です…」

「言いたいことはそれだけか?」

「へ?」

隼人は学生に向けて冷たく言い放つ。

「どんな奴だって根は良い…こんな筈では無い…なんて外見の奴は腐るほどいる。だから俺たち警察は捜査し真実を暴かないといけない…。」

「で、でも…」

「確かに人格も大事だ。だがなそれだけでは容疑者にならない理由は無い…。」

「そ、そんな…」

「安心しろ…まだ決まった訳じゃない。罪が無ければ疑いは晴れるさ…」

隼人はそう言うと学生を残し立ち去っていった…。だが彼は知っている…。早乙女はスティンガーらに自ら関わっている発言をし、警告してきた…。恐らく間違いなく黒だろう…。隼人はやるせない気持ちのまま翔子と合流すべくその場を後にした…。

 

 

 

「…情けない」

学生はただ一人そこに取り残され余りの悔しさに立ち尽くしていた…

そこへ…

 

 

 

 

 

 

 

「早乙女を助けたいのかい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!」

白衣を着た小太りの2人の男が現れた…。一人は浅黒い肌でサングラスをかけておりやけに顔がでかい。もう一人はサングラスの男より背が小さいが肌は青白く人のソレとは思えない…。そしてこちらもやけに顔がでかい。

「こういう時はコレが一番だ。そうだよねスティンガー君?」

サングラスの男が青白い男性に話しかける。

「うんうん、そうだねコーウェン君?」

「ええ…?え?」

青白い男性もそれに答える。学生は突然現れた2人に腰を抜かしている。

 

『アイスエイジ』!!

「ちょっと!?」

サングラスの男は学生の腕をとると懐から『I』と表記されたガイアメモリを取り出すとその腕に突きさした…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、斗貴子・四季ペア

 

「バルキリースカート!!」

「うお!?ちょ!?危な!」

四季の変身したディケイド・ブラットは苦戦を強いられていた…。何故なら相手は武装を抜けば生身の人間…迂闊に攻撃すれば勢い余って殺してしまうかもしれない。流石にそれは後々面倒である…。

「答えろ!!貴様は何なんだ!!」

「だから、ただの仮面ライダーだつってんだろうが!!」

「ふざけるな!!」

 

そしてこのやり取りも先程から続いている。

「くそ…こういう時はクウガに…」

ライドブッカーからカードを取り出すディケイドB…。しかし、そのカードの絵は白くピンボケしていた…。

「あ!やべ!?」

「うおおォォォ!!」

仮面の下でミスに気づく表情をする四季。その隙を見逃さずバルキリースカートの刃がディケイドBを襲う。

 

「ぐああああ!?」

 

とうとうディケイドBも弾き飛ばされてしまう…。

「まともに答える気が無いならここで失せろ!!」

斗貴子は止めを差すべくバルキリースカートの刃をアームから外し自ら持つ。このほうが威力が高いのだ。

「舐めんじゃねぇぇぇ!!」

『ATACK RIDE SLASH』

ディケイドBも負けじと立ち上がりカードをバックルに装填すると逆手にライドブッカー・ソードモードを持つ。すると刀身が紅く光を帯びる。

「おらあ!!」

バキン!!

「な!?折れ…!?」

常時より素早く威力のあるライドブッカーの剣はバルキリースカートを刃ごと粉々にし斗貴子を吹き飛ばす。

「これで終わりだ!!」

『FINAL ATACK RIDE DE DE DECADE BLOOD』

完全に頭に血が昇ったディケイドBは必殺技発動カードをバックルに装填。すると斗貴子目掛けて一直線に紅いバーコード模したような線の円の行列が延びる…。

「そいやァァァァァァァァァァァァ!!」

続いてディケイドBは飛び上がるとライダーキックの体勢をとる。そして、円を突き抜けると突き抜けた円はディケイドBの右足に纏われそれが重なりドリルのようになる。これがディケイドBの必殺技『ディメンション・オブ・ブラット』だ。

「!!」

斗貴子は回避不能と思い目をつむるが…

 

 

 

『覇王・地獄拳!!』

 

ドカッ!!

 

「ぐはあ!?」

「!?」

 

突如、2人の間に黒いオーロラが出現。その中から飛び出した黄色い閃光がディケイドBを叩き落とす。

 

「兄貴…ここにもいたよライダーが…」

「そうだな弟よ…」

 

そのオーロラから仮面ライダーザビー、仮面ライダーパンチホッパー、仮面ライダーキックホッパーが現れる。

「くそ…このタイミングで地獄兄弟か…しかも1人増えてやがる…」

ディケイドBは片方の膝をつく。流石に手練れ3人を斗貴子の後に連戦とは非常につらい…

(インビシブル…ダメだ斗貴子が逃げられない。でも今使えるカードじゃ『クロックアップ』に…)

 

『クロックアップ』

彼ら3人のライダーの最も恐ろしい能力…

凄まじい速さで移動し超高速戦闘を可能にする能力…。動きが速い者に追い付き逆に遅い者には嵐のような攻撃を食らわせることを可能にする恐ろしい力…。

そして今、ディケイドBは彼らのスピードに対抗する手段は無い。

「くっ…」

斗貴子も無事なバルキリースカートの刃を構える。それに気付いたザビー。

「貴方…私を笑ったわね?」

「え?」

「もっと笑いなさいよ!!」

ザビーが斗貴子に襲いかかる。

「やべえ!」

ディケイドBは斗貴子を援護しようとするが…

「貴様の相手は…」

「俺達だよ〜」

その前にキックホッパーとパンチホッパーが立ち塞がる。

「ライダースティング!!」

『Raider sting』

(まずい…やられる)

 

斗貴子にザビーの腕が…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バシッ

 

 

当たらなかった…。

ザビーの腕は気がつくと何者の手が押さえていた…。そしていつの間にか割って入るかのように銀色のオーロラが出現し、腕もそこから伸びていた…。

「ガキが…甘いんだよ!!」

ガン!!

「うっ!」

腕の主はザビーを蹴り飛ばすとその姿を現す。

紅いマフラー…

黒い髪に凶暴そうな目…

羽織ったロングコートは黒ずんでいる…

そして何より凶暴さを模したような笑みが本人の荒々しさを象徴している…

 

「りょ…竜馬!!」

「よう…四季!楽しそうじゃねえか…」

ディケイドBは男の名を叫ぶ。竜馬と呼ばれた男はまるで遊びに混じるかのような表情を浮かべる。

「俺も混ぜ…」

 

カラカラカラ…

「ああん?」

すると竜馬の出てきたオーロラから無色のメダルが転がって彼の足に当たる。

「ああ…ちょっと、ちょっと…」

それを追うようにオレンジ色の髪の少女が現れる。

「遅せえぞ!!ティアナ!!」

「うっさい!!あんたが速すぎるんでしょバカ!!」

「?誰…?」

ティアナと呼ばれた少女は竜馬が拾ったメダルを受けとる。ディケイドBはこちらとは面識は無いようだ…。

 

「まあ、良いいくぜティアナ!!」

「あんたが仕切るな!!」

竜馬はメリケンらしき物を右手につけ左手に当てる。同時に彼の顔に緑色のラインが目元まで延びる。ティアナはカプセルのついたようなベルトを巻き付ける。

 

「「変身!!」」

『フィストオン!!』

『カポーン』

「チェェェンジ・フォームワン!!」

竜馬は先日ブラボーとアクセルを助けた深紅のライダー『仮面ライダーゲットイクサ』に変身し雄叫びをあげる。ティアナには装甲が形成され『仮面ライダーバース』に変身し、バイザーがオレンジ色に輝く。

 

「あんたいちいちそれ言わないといけないの?」

「良いだろ、こっちのほうが気合いが入る。」

バースはゲットイクサに呆れたような声を出すがゲットイクサは気にしていないようだ。

「いくぜ…」

そして第2ラウンドが幕を開けた…

 

 

 

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