超次元ゲイムネプテューヌmk2 希望と絶望のウロボロス
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                      第二章『死霊のアベンジャー』

 

 

 

 

 

「にゃ、るほど」

 

大きく広がる荒野で一人、まるで造られたモノかと思うほどの美しい顔が複雑そうに歪ませながら足が一歩、一歩確実に進んでいく。

 

彼の名前は『夜天 空』冥獄界の((管理者|ハード))を務めている全世界bRの実力者そんな彼のもう一つの名前は((破壊神|ゼロハート))彼はゲイムギョウ界の神ではなく世界神という世界を管理、守護をする最上位の神でもある。

 

たまりに溜まった(主にさぼりが原因)仕事を一息(逃げた)するためゲイムギョウ界に彼はやってきた。

 

「……何かところどころ修正しなきゃいけない所があるような……」

 

気のせいです。

話は戻るが言いつけを破った((バカ|紅夜))を冥獄界に送りゲイムギョウ界に来る。

 

まずは状況確認と空の周囲に投影される四つのディスプレイそれぞれパラメーターらしきものが映し出されておりそのどれもが紅色が締めているのに空はまた顔を歪ませる

 

「んん……」

 

空の思う所はただ一つなぜゲイムギョウ界はマジュコンヌ側に堕ちていないのか((半暴走|ベルゼルグ))とは言え紅夜を((倒すほど|・・・・))の実力者いながらなぜ?

 

正直、((暴走時|ベルゼルグ))でもなくても((冥獄神|ブラッディハート))だけでも紅夜がその気になればゲイムギョウ界を乗っ取ることなんて可能の領域だ。

 

例えば四天王総動員で紅夜に襲いかかったとしたらプラネテューヌにかなりの被害が及ぶが全くその場にあったのは強烈な一撃の痕のみしかもそれは地面向かってまるでここでは戦闘してないように

 

「異世界からの協力者…?」

 

神に力を貰ったよくに言う転生者という線もあるがそんな仮初の力だけの人間が紅夜に勝てる筈がないので却下、そもそも((この|・・))ゲイムギョウ界には転生者はいない管理者としてそんな異物を入れる気は一切ない。もし勝手入ってきたら空自ら転生者と送ってきた神、共々滅してやる所だ

 

「遊んでいる、な」

 

マジュコンヌは恐らく都合のいい操り人形の可能性が極めて高い。

世界の破滅を望む彼女がそんな人材を持ってゲイムギョウ界を破滅されていない理由がないからだ……だとすると考えれることは一つ

 

「……絶望神『ディスペア・ザ・ハート』」

 

かつて四大陸が統一されていた始りのゲイムギョウ界。

その時代を襲った最悪のバグを空とその大陸を守護していたレインボーハートと共になんとか封印することが出来た。

 

その封印が解け始めると考えれば全ては繋がっていくが最後のピースが足りない。

 

紅夜を倒した謎の黒コートなぜそんな猛者がいるのかそれにイストワールからの情報、黒コートの背中に姿を現した巨大な瞳が特徴的な異形のモノそれはかつて昔の紅夜は使っていた((魔皇の神域|ゼブル・アンドロメダ))にそっくりだった。

 

……目を疑ったアレは紅夜が独自に作り紅夜だけしか使えない技だったはずなのに………紅夜にも弟子はいたがはその全員は『光』に生きている紅夜のような『闇』を軸にした戦い方を習った弟子は一人しかいないがその人物は正真正銘の人間であり、そもそも世界を超える技術も持ってない更にその人物はもう寿命で亡くなっているのでそれはありえない

 

 

もし、もしも黒コートの正体が……

 

 

「ありえない、紅夜は……紅夜は」

 

零崎 紅夜という存在は絶対的に一人だ。

 

なぜなら彼には((平行世界|パラレル・ワールド))で同じ存在が生まれると言う権利はないそれは今も紅夜が背負う不生不死と同じ筈だ……死すら甘い罪を紅夜は持っている

 

「…………」

 

思考を切り捨てるように頭を振るい過去の出来事を切り捨てまずは、この状況を奪還すべくまずはネプギア達と合流しよう。

 

空がその気になれば今すぐでもギョウカイ墓場に行き四女神を救出するのは実を言うと結構簡単、しかし投影される四つのディスプレイから表示される四大陸のシュアの無さ、仮に救出できたとしても回復にどのくらいの時間が必要になるかしかも救出したその後は絶対にマジュコンヌ側に気付かれる。

 

そして血眼で大陸を襲うだろうそうなった場合、候補生がいるプラネテューヌ、ラステイション、ルウィーはともかくリーンボックスはどうなる?

 

もっと言えば今、未熟な女神候補生がマジュコンヌに抗うことが出来るのかという問題、その他諸々考えた結果、シュア回復が一番と考え空はネプギア達と合流し共に付いていった方がいいだろうと考えた。

 

「僕も神なんだけどシェアなんて集めれないしね」

 

空も紅夜も冥獄界側の神で負の念、空達は((信負心|マイナス・シェア))と呼んでいるモノなら集められるが女神の((信仰|シェア))なんて集めれないせいぜい見守るくらいが限界だ

 

「……行きますか!」

 

空中投影ディスプレイを閉じ空はふわりと宙を浮かぶ。

 

目的先はラステイション、そこでどんな出来事どんなことが起きるのか空は静かに心の中で思いながら自分と同じ名前である蒼い雄大な空を駆けて行った

 

 

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「寂しいね」

 

思わずそう呟いてしまう風景、空は現在ラステイションの中央町を一人で歩いていた。

 

四大陸の中で一番シェアの被害がひどいのは先ほど確認したがこんな人気のないのは気持ち悪い。

 

だが、((そんなことはどうでもいい|・・・・・・))、だって人はどんな苦境でもただ一つの希望で立ち上がって闇雲でも光を探せるそんな生物だから自分が介入する必要ない。

 

ただ女神を助ければこの暗い町は勝手に戻るだろうそういうものだと夜天 空は思いながら歩いていく。

 

ネプギア達は既にここにいるだろうだから合流して適当に頑張って適当に救おう。気になって仕方なく来たけどこの役目は本来、紅夜がするものだから、黒い大地を歩きながら鼻歌を奏で始めスキップし分からない目的地に向かっている途中、見知った後ろにも髪を伸ばした黒ツインテールを発見した。

 

 

 

( ̄ー ̄*)ニヤリッ☆

 

 

空の顔はこんな感じの顔で擬音を発し空間から背丈はあるであろう太刀を取りだした。

 

その太刀は刃を見せないように紅銀の鱗に編まれた鞘が収まれ鍔から露出しているのは火山の脈動を感じさせる宝玉が見てとれた。

 

鞘に刃を隠したまま疾走、彼女は常識ではありえないほどのスピードで背中に背負ったアサルトライフルの安全装置を解除しそのまま左足を軸に半回転させ銃口は迷いなく顔面を捕らえ空の太刀は彼女の首元で紙一重で止まっていた

 

「誰!?……って、空さん?」

「おひさ〜☆、ユニ」

 

目を真ん丸くするのはこの大陸の女神候補生であるユニであった

 

 

 

 

「どうして、ここに?」

 

困惑する表情のユニ、彼とは三年前に会いその時一緒にいた紅夜と一緒に銃術を((少し|・・))教えてくれたみた師匠以下先生以上な人だ。

 

しかし性格が掴めず意味不明な行動をするのでユニは少し空に苦手意識があった

 

「いや〜あれだよ。……増援?」

「なんで疑問形なんですか」

 

空の言うことにとりあえずツッコミするユニ、相変わらずこの人は空のように掴めない

 

「えっと、悪いニュースと悪いニュースと悪いニュースがあるけどどれ聞きたい?」

「良いニュースはないんですが!?」

「ない」

 

即答である

 

「まぁ、ネプギアがアイエフって言うプラネテューヌの諜報部に救助されたぐらいかな?」

「いいニュースあるんじゃないですか!?」

「そう?」

 

ゼェゼェとモンスター退治する前から肩で呼吸する始めるユニを見ながら空は頬が緩む。

 

「っで、空さんがいるって言う子ことは紅夜は居るんですよね?」

「なにそれ僕がオマケみたいな言い方」

「………そんなことないですよ」

 

しばらくの沈黙に空は笑顔で太刀の柄を握った。

 

「あぁぁ!それより空さんどうしてここに?」

 

手をぶんぶん振りなんとか話題を逸らそうするユニに空はハァと一息付き、ユニにいま分かっていることを話した。

 

 

「そんな、紅夜が負けるなんて……」

 

ユニのもっとも信頼し尊敬する姉の次に置く紅夜は彼女のもう一つの目標でもある。

 

その強さはユニはよく知っているが故、紅夜の敗北は大きいものであった。

 

「所でユニはどこに行っているの?」

「えっ、ギルドです。シェア回復の為に……」

 

ユニには不安が沸き上がる自分が知っている最強の存在は間違いなく姉であったが真正面からそれを爆砕したのは間違いなく紅夜だった。

 

それから彼の立場を知りそれは誰から聞いても自ら修羅の道へ進む行動でそれでも彼は一つの夢、信じる未来の為に徐々に曇っていくユニに空は優しい声で語りかけた

 

「大丈夫、紅夜を信じてあげて」

 

ユニの頭部に空の手が置かれなぜか心が軽くなった空は心の中で紅夜は罪な男

 

こんなに心配してくれる人がたくさんいるんだからと心の中で呟きとりあえずユニと一緒に行動を共にすることにした。もしからした合流できるかもしれないからだネプギア達一同に

 

 

 

 

 

「ふ〜〜ん」

 

場所は変わり空はユニの後を付いていきギルドに来ていた。そこでクエスト受けることができる内容としては人間に被害を出すモンスターの討伐だったりドロップアイテムの採取だったりする。

空は顎に手を置き興味深そうに周囲を見て回る『世界神』の仕事柄、様々な世界を回る空にとって『ギルド』という単語は実になじみ深いモノで世界それぞれの違いを楽しんでいるように見えた

 

「空さん……」

 

そんな空の行動にこの人は田舎ものかとツッコミをするユニであったが口では出さない、言っても無駄だと分かっていること更にこの人の相手をするのは苦手である。ほ〜、へ〜、と声を零す空をしり目にユニは受付の前に立ち

 

「「すいません、クエストをもらいに来たんですけど」」

 

誰かと声が重なった。それは横からかけられた声で振り向くと桃色の髪にシルク色の肌、まだ幼さが残るが整った顔つきの美少女だったしかしその目元には体調が優れていないのかうっすらと隈が浮かんでるのが見てとれた

 

「(私と同じくらい?……ってコイツ、プラネテューヌの女神候補生!?)」

 

実際に顔は見たことないが紅夜が言っていた人物像は彼女に告知しておりユニは驚愕の表情を現れた。

 

「あの……もしかして、ユニちゃん?」

「……そういうあなたはネプギアっていうの?」

「う、ん……」

 

まさかここ(ラステイション)に来るとは思わなかったがよくよく考えれば先ほど空が救助されたと話していたことを思い出す

 

「へぇ……あなたが」

 

徐々にユニの顔つきは険しくなる。嫉妬と嫌悪が沸き上がってきて眼光が鋭くなっていく

 

「あの……」

 

ユニの顔つきにネプギアも異常を感じたのか声を掛けるが

 

「確か救助されたんだって((貴方|・・))だけ」

「………っ!」

 

その言語には明らかな棘が入っていた。確かギョウカイ墓場に同行した時、彼女の姉あたる女神が一緒に来ていたことを思い出すネプギアの顔は罪悪感に染まっていく自分((だけ|・・))なのだ((逃げて来れたのは|・・・・・・・・))

 

「はいはい、そこまでだよ。ユニ」

 

ポンっといつの間にか空はユニの頭に手を置いた最初は見て見ぬふりをしていたがこれ以上はヤバいと感じ停止に走った

 

「三年くらいかな?久しぶりネプギア」

「空……さん!?」

 

驚愕するネプギア、彼女も紅夜繋がりで面識はあっただがこう話しかけられるのは始めた気がする少なくても三年前はなぜか睨んで来たこともあったほどなのに

 

 

ーーー君の言い分もわからないことないけど彼女、今メンタル面で大ダメージ負っているんだから突いちゃダメ

 

ユニの耳元でこっそり声を掛ける空、彼女はそれなりの実力はあるしラステイションを守ろうとする信念もあるだからこそギョウカイ墓場に連れて行ってくれなかったことを悔やみそして同じ立場でありながら動向を許可されたネプギアを嫉妬する理由はなんとなく理解できるからこそ

 

ーーーだけど、空さん……!

 

帰ってこない姉の代わりにネプギアが帰ってきたことに嫌な気分を持つことも分かる

 

「あの、なんで、空さんが……?」

 

恐る恐る空に声を掛けるネプギア

 

「まぁ、どっかのバカが無理してやられたからその代わりに、ってね」

「お兄ちゃん、お兄ちゃんは大丈夫なんですか!?」

 

空の言葉を示している人物が紅夜だと理解したとたんネプギアは空のコートを掴み上下に振るう。そんなことを既に予想済みの空だったので現在の紅夜の状態を簡潔に答えた

 

「意識不明の重体」

「! そ、そんな……!!」

 

腰が抜けたように床に堕ちていくネプギアを空はただ見つめ、ユニは空は横腹を突き状況説明を要求してきた

 

 

ーーーさっき言ったよね。紅夜がやられたのアレねネプギア達を逃がす為に戦ったんだ……無理してね

 

 

今の紅夜の『器』ではゲイムギョウ界全ての負を背負いきれない、冥獄界ではある程度融通が効くがゲイムギョウ界はそれがなくそのまんま紅夜は負を浴びてしまうその結果、予想できるのは精神汚染に肉体崩壊と考えるだけで身震いするほどの重圧

 

「ーーーネプギア、遅いわよ。一体何を……!」

 

双葉のリボンを揺らしながらこちらへと来るアイエフだがネプギアの様子、そしてそれを見ている空を見て目を大きく開いた

 

「お久しぶり、アイエフ」

「空……その様子だと紅夜の様態は最悪みたいね」

 

再会の喜びとかそんなものは二人の間にはないただネプギアの様子から紅夜の状態を読みアイエフの顔は歪んでいく

 

「……その子は?」

「ラステイションの女神候補生」

「そう……」

 

空は小さい声であの人、プラネテューヌの諜報部のアイエフって言う人と簡単に説明したユニはアイエフ一目してネプギアの元へ戻っていく。ネプギアは空のコートを掴んだままで顔は見えないただ分かるのは、声を殺して泣いていることぐらいだ

 

「はぁ、ネプギアちょっと面を上げ」

 

返事はないだけどネプギアの方はぴくりと動きゆっくりと涙でぐしゃぐしゃになった顔を空は見た瞬間

 

 

 

ーーーパンっ!!!

 

 

 

乾いた音が響いたネプギアの顔は横にずれ何が起こったのか分からない顔でユニとアイエフはその瞳を大きく開いた

 

 

「なぁ、紅夜は誰の為に傷ついたんだよ。あいつは死ぬ覚悟で命賭けてお前を助けたんだぞ?なのにお前はこんなところで罪悪感に浸って泣いているのかーーー((ふざけるなよ|・・・・・・)?」

 

 

その声には明らかな激怒が込められており空はネプギアを肩を痛いほど掴み銀の瞳の中は不抜けているネプギアを射刺すように鋭くなる。

 

「ここで悲劇のヒロイン気取りなら女神候補生なんて今すぐ肩書きは捨てろ。お前は人々に希望を創造させる『神』だこの絶望の世界を照らすことはお前達しか出来ないことなんだ何事にも犠牲が必要だ。だけど紅夜はお前たちの為なら喜んで犠牲何でもなんでもなるだろう。お前が今していることは犠牲にただ嘆いてなにもしないただの弱虫だ!もしその面のままならーーー僕はおまえは許さない。絶対に、絶対に!!!!!」

 

ばっ、と空は掴んでいたネプギアの肩を強く押し力の入っていないネプギアの身体は床に落ちてその痛みに顔が歪む。

 

「行こう、ユニ」

「え、ぇぇ……」

 

困惑した表情で空の背中を追っていくユニ、こんなに空が怒っているのは初めて見た。冥獄界側の『神』は絶望を起こす存在、ゆえに希望を造ることは出来ない。だから、頑張ってもらうしかない((女神|きぼう))に……もし女神が未来を諦めた場合、空は迷いなく昔自分がしていたことを再開し最初にこのゲイムギョウ界を((やり直す|リライト))するだろう。

 

「……ま、待って、ください!」

 

空の進もうとした足が止まった。

 

「私、頑張ります。私がみんなを守ってみせます!だから、だからーーー私に力を貸してください!」

 

それは心から、魂からの叫びだった。

 

それは今まで誰かに守られることしか出来ない彼女が誰かを守ると決めたが決意を露わした瞬間だった。

 

「君なら、どうする?」

「私はまだネプギアを認めれない……だけど信頼できるわ」

「そう……」

 

ユニは見ていた口では厳しいことを言っている空の顔では満足げに顔が緩んでいることを

 

「まぁ、これはゲイムギョウ界だけの問題じゃ済みそうにない……し」

 

誰にも聞こえない声で空は呟く。脅威はマジュコンヌだけではない下手をすればゲイムギョウ界を中心とした全ての次元界に影響することにもなりかねない。だからーーー

 

「もし、もう一度、僕を絶望させたら容赦なく見捨てるから」

 

世界神の執行者として冥獄界の((管理者|ハード))としてやらなければならないことぐらいはやらないといけないそれが神としての((使命|・・))だ

 

「!。ありがとうございます!!」

 

こうして空はネプギアパーティーに加入、ユニも加入し誰もが知らない未来が始っていく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「キヒヒ、キヒヒッヒヒヒヒヒヒヒヒ、来た!また来た!恋しき愛しきご主人様と私の絆を破壊した憎き悪き敵、

((execuution|処刑))、((execuution|処刑))、((execuution|処刑))、((execuution|処刑))、((execuution|処刑))、((execuution|処刑))、((execuution|処刑))、((execuution|処刑))、((execuution|処刑))、((execuution|処刑))、((execuution|処刑))、((execuution|処刑))、((execuution|処刑))

((殺|ころ))して((壊|ころ))して((消|ころ))し尽くし、((死|し))んで((絶|し))んで((滅|し))に尽かせてあげしょう。そう全てはご主人様と私だけの世界の為にぃィィ!!!」

 

狂気に煌く琥珀色の瞳、影を形容させる漆黒の髪、握れば潰せてしまいそうな華奢な美体、性別関係なく魅入られてしまうほどの整った顔つき、彼女の名前はーーーー

 

 

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「……暑いね」

 

太陽の眼差しを鬱陶しく感じながら空は手を翳す。

 

あれからネプギア、アイエフ、コンパ、ユニ、空はシェア回復のためにモンスター討伐へ行動を共にすることになったが空の気持ちは憂鬱だった。

 

 

バン!バン!

 

「ネプギア!」

「はい!」

 

あちらを向けばユニが射撃でモンスターの足を止めその隙にネプギアが強烈な斬撃を叩き込みモンスターを蹴散らしていき

 

「援護するですぅ!」

「ナイス、コンパ!」

 

反対方向を向けばアイエフの高速攻撃でモンスターが怯みその後をコンパの射撃で止めを刺していく

 

「…………」

 

そして空は少量の孤独感を感じながら向かってくるモンスターを鞘でボッコボッコにしている。

 

空の戦闘スタイルは広範囲殲滅なので正直、一体一はあんまり得意ではないのだ、もしこの場に自分ひとりだけなら容赦なく大火力の魔法一発ぶっ放せば話は済むわけだが、今はネプギア達と共に居る為それができない

 

「(あぁ、空が蒼いな……)」

 

戦闘をしながら全く別な思考を動かしながら回し蹴りで他のモンスターを巻き込むながら蒼海へと落としていく

 

「こっちは終わったよ」

 

汗も流れない簡単な((運動|お仕事))だなと思うながら太刀をくるくる回しながら背中に付ける

 

「ふぅ、この程度なら余裕ね」

「この調子でターゲットのモンスターさんをやっつけるですぅ」

 

自分と紅夜が去った後のゲイムギョウ界は知らないがコンパとアイエフは昔より仲良くなったみたいだ

 

「あなた……」

「うん、お兄ちゃんにいろいろ教えてもらったの」

 

一緒に訓練したユニとは違い、ネプギアは紅夜に剣術を教えてもらったことがあるので紅夜と同じく((速く|・・))そして((重い|・・))攻撃が中心だ。

 

だが防御は疎い為、ネプギアは自分でそれをアレンジしている。

 

しかし、根元は似ていてノワールと紅夜の模擬戦をよく見ていたユニはネプギアの剣術が紅夜と似ていることに気付いた

 

「へぇ……私は紅夜と銃術を習ったのよ」

 

ふふん、と標準より控えめな胸を出し誇らしげにするユニ、なにが自慢できることなのかと思うがネプギアの顔は少しむっと頬を膨らました。あと銃術おしえたのは空です。正確には一緒に習ったです

 

「私は手取り足取りお兄ちゃんに教えてもらったもんね」

「なっ!私なんて紅夜にいやらしく体触られたんもんね!」

 

アレは事故に近いものだったんだが結果的にはそうなったことを空は知っているが見ていて面白いで沈黙を続けた。ちなみにアイエフは苦笑いコンパはこの状況にオロオロしていた

 

「!?、私お兄ちゃんと添い寝したら抱きついてきたもんね!」

「くっ!、私は紅夜と一緒にお、お風呂入ったわよ!」

 

三年前のことに懐かしさを感じながら空はうんうんと頷くがとなりいる二人は苦笑いでもなく、オロオロでもなく黒い瘴気が徐々に溢れだしブツブツとなにか言いだした

 

「(おぉ、((混沌|カオス))だ)」

 

言い争う二人と、嫉妬が表に出た二人、それを見ている彼は近い将来、ある朴念仁がボコボコにされる現実になるであろうと予想をしどんな悲劇になるのか心を踊らさせていた

 

「もう、いいわ!白黒つけようじゃないの!」

 

突如、声が響くその音源はユニであり額に青筋を浮かばせながらネプギアを指さした

 

「……いいよ。言っておくけど私、か・な・り強いよ!」

「ラステイションの女神候補生ユニ!目標を狙い打つ!」

 

気付けばお互い女神化し、いつお互い襲いかかってもおかしくない状況だった

 

「……止めないの?」

「まぁ、一人の((男|バカ))の取り合いだし殺し合うことでもないし……大丈夫でしょ。いい経験になると思うよ?」

 

怪我をすればコンパが診ればいい話だと空はこの事態をネプギアとユニの成長に役立つと思いこの場を止める気は一切ないようだ

 

空からすれば女神同士が戦うことは国際問題になりかねないことを知っているがまだこの二人は弱い、だから強くなってもらわないといけないネプギアとユニを合わせた時点で一度くらいは戦うことは予想済みだ。

 

これからの闘いは熾烈で過酷が予想されるだから同じくらいの実力者同士をぶつけることもいい経験と空は考えていた

 

「こぅさんはいつになったら気付くんですぅ……」

 

意気消沈なコンパを見てあの鈍感さは底の見えぬ深淵だと思わせる。

しかも本人は全く無自覚にそれを掘り起こし癒してまた埋めると言うすごいことをしてくるが余計に性質が悪い

 

「やっぱり既成事実しかないじゃない?夜這いするなら手伝うよ」

「「真顔で何言っているの(ですぅ)!?」」

 

昔、四女神に言った時とおなじ((返事|ツッコミ))が返って来た。

 

「でぇぇぇぇい!!!」

「圧倒されてもらうわ!!!」

 

空とアイエフ、コンパの会話をしている間に遂に戦闘は開始された。魔砲と斬撃が飛び合いそれは戦争と言っても限りなく同時に美しき戦いでもあった

 

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「それでね……」

「あははは!、そんなことあったんだ」

 

……昨日の敵は今日の味方という言葉があるようにネプギアとユニの間には友情が芽生えた。因みに勝敗は引き分け、というより周辺の造形物等がそれはもう大嵐が通り過ぎた惨劇となってそれでも争うので空が二人に拳骨が打って要約止まったのだ

 

「あなたがいてくれて助かったわね」

「私たちじゃお二人さんを止めれなかったです」

 

と左右からアイエフとコンパの話を聞きながら協会に向かうネプギア一同、後列にいる空は懐かしい友人にでも会うような楽しみそうな感情が分かるほど表に出ている

 

「そう言えばラステイションの教祖って……」

 

思い出したようにアイエフが腕を組み始めた

 

「ケイのこと?」

 

こくりとアイエフは頷いた。ここラステイションの教祖である神宮寺 ケイは一言では言えばプロのビジネスマンだ、情報を武器に自分の有利になる状況を造り、より利益を合理的に抑えることができる人材だ

 

「私も聞いたことがある、かなり達者な奴みたいね」

 

諜報部であるアイエフも小耳に挟んでいるらしい、まだなにも知らないコンパとネプギアは頭を傾げていた

 

「ゲイムキャラの居場所を好意的に教えてくれるかしら…」

 

 

皆は気付かない協会に近付くほど空の貌は猫が鼠で遊ぶかのような邪悪に染まっていくことを

 

 

 

 

とりあえず一同はラステイションの協会に入った傍にユニもいることから顔パスですぐに教祖に会うことができた

 

「おかえりユニ」

 

扉を開けると小柄な身長で中性的な顔つきが特徴的な人物が現れた

 

「ただいま、えっと後ろの人たちは……」

「存じているよ。ようこそ、ラステイションへ。僕がこの国の教祖、神宮寺ケイだ」

「やっほ〜!」

 

ネプギアパーティーの中で一番先に声を上げたのは空であった元気なあいさつになぜかケイの視線に空が入った時点でケイの顔はかなり濁った

 

「……さて、僕に直々の話があるそうだね。プラネテューヌのアイエフさんにコンパさん」

「懐かしの再会なのに無視なの?」

 

またしてもケイは空が見えてないように振る舞う

 

「え?私達のこと知っているですか?」

「情報収集はビジネスの「昔より少し大きくなっているね。でもやっぱりさらし巻いている」なっ!?」

 

相手してくれないので空はケイ目掛け爆弾を投入した

 

「きっ、君は!人の秘密を守るという概念を持ってないのか!?」

「へぇ〜、秘密だったんだ、初耳だな〜〜」←棒読み

「白々しいこと言うな!夜天 空!!」

 

ケイにとって空と言う人物は天敵意外何も出もない、

 

初めて会ったときも一目でさらし巻いていることに気付き次の日にはケイの秘密はほとんどばれた。

 

まだ紅夜なら良しとしてもこの腹黒でドSな空に目を付けられたことでケイは蜘蛛の巣にはまった状況に追い込まれゆっくりと捕食されている

 

「因みにこのケイのタンスの中には……」

 

空の様子は可愛い子をいじめて楽しんでいるように見えた

 

「うわぁぁぁ!!!分かった!分かった!!なにが望みだ!!!」

 

もはやケイ涙目である。神にすがるように空のコートを掴むが

 

「フフフ、それじゃぁ♪」

 

神は神でもすがる相手を間違っていた

 

 

 

 

数分後……

 

 

「もう、ダメだ……生きていけない、ごめんノワール僕は一足先に……」

「ケイ!?まだお姉たゃん死んでないから!戻ってきてぇ!!!」

 

絶望色に染まり窓に足を掛け今にでも飛びより自殺をしようとするケイを必死で止めるユニ

 

「あぁ……楽しかった☆」

「……あんた、やっぱり色々凄いわ」

 

これまでにない、いい笑顔の空にアイエフ達の顔は引いていた

 

「空さんの目はいいですね」

「うん、今までの経験を通してね女性限定一目見たらサイズが全部分かるんだぁ♪」

 

なぜ女性限定だというと一言で言わば男性のサイズ知ってよろこぶ奴いるか?といった問題である

 

「「「えっ!?」」」

 

空の発言に思わず胸を隠す女性一同

 

「もう解析済みだから意味ないよ」

 

またしても全員の顔が引き付いた因みに空が男女の概念が無いのを知っているのは誰もいないので((今|・))の空が((男性|・・))であることは誰も知らない

 

「個人的にネプギアの成長が楽しみだ〜〜」

「わっ、私ですか!?」

 

手を百足が蠢くように動かす空に一歩、嫌な予感を隠しきれないネプギアは一歩一歩後退していく

 

もう一度言おう((今|・))の空は((男性|・・))である!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぎゃふぅん……」

 

召集が付かなくなった空気を止めたのはこのメンバーの中でもっとも((胸が小さい人|・・・・・・)))

 

頭に星が円環に飛んでいる空を無視し要約、話が進むようになった

 

「ーーー分かりました。その素材を持ってこればゲイムキャラの事のことを教えてくれるんですね」

「あぁ、ビジネスはギブ・アンド・テイクだ。契約は守るさ」

 

ゲイムキャラの情報のために提示されたのは宝玉と血晶というまず市場では手に入らない超レア素材、特に情報がないがアイエフは内心、楽勝だと思っていた。

 

何故なら自分達の傍にモンスターの創造者がいるからだ。ちなみに冥獄界の存在は四大陸は知っているが冥獄神並びに破壊神は知らないこれはワガママ、もし知られてしまえば紅夜も空もゲイムギョウ界に居るのは難しくなる。

 

それ故、四女神はそのことを隠した。破壊神はともかく冥獄神はむしろ世界を救ってくれたのだから彼を((本当|・・))に敵に回すことだけは……とても嫌だった

 

「ところでユニ、君はどうするんだい?」

「私もネプギアに同行するわ、書類仕事よりモンスター討伐の方が優先だしね」

 

いまのラステイションの財政はマジュコンヌにより傾き始めているがそれはケイがどうにかできるレベルだが((信仰|シェア))収集はユニでしか出来ない仕事、彼女も初めての同世代の友人が出来その助けになりたいのである……決して口には出さないが

 

「それじゃ、行こうユニちゃん」

「ふん、せいぜい足手まといにならないでよね」

 

 

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「血晶と宝玉?」

「そう、あなたなら知っているでしょう?」

 

ケイとの会談のあと、どこで手に入るかもわからない超レア素材を集めることになったネプギア一同、まず頼ったのは行動を共にしている空と言う人物だ

 

「あ、そういえば空さんはゲイムギョウ界のモノ知り博士です」

 

モノ知りというものでもない空は誰よりも長くゲイムギョウ界を見てきた、それだけだ

 

「ん〜〜、知ってるよ実を言うと持ってたりもする」

「えっ!?持っているですか?」

 

冥獄界は人間の負を種にモンスターを無限に生み出す。

 

だが、貯蔵限界というものがあり、それを過ぎれば冥獄界そのものは、風船のように爆発しモンスターはゲイムギョウ界なだれ込むことになる。

 

その数は一億は下らなくそんな数がゲイムギョウ界を一気に襲えばひとたまりもないのでその対処法として空か紅夜が一定の期間になれば冥獄界のモンスターを殺戮し貯蔵限界を防いでいるのだその結果、モンスターがドロップするアイテム等は取り放題である

 

「えっと……」

 

空の手を出した場所から空間が歪み風穴が空いていく。

 

これは空が作りだしたの人工空間で中はド○えもんのようになっているがこちらはどこかに繋がっているわけではなくあるものしかない。

 

それでも空は数々の世界を巡った過去があるので多種多様な道具が山ほど収納されているそれは持ち主である空もその全てを把握できていない

 

「これかな?」

 

しばらくすると空の手には美しく光る球状の物体と血のような真紅の粗削りした物体があった

 

「さっすが、冥獄界の((管理者|ハード))ね」

「空さん凄いです!」

「(内心お金でも取ってやろうかとか考えていたけどこんな空気の中、言えないなぁ……)」

 

((破壊神|ゼロハート))夜天 空。彼でも今の空気をぶち壊すことは出来なかった

 

 

 

ーーー見ぃぃつけましたわぁ……

 

 

「?なにか聞こえませんでしたか?」

「私もなんか気味悪い声がした」

 

突如、聞こえた謎の声、それはまるで巨大な氷が直ぐ近くにあるような冷たさが五人の背筋を凍らす

 

「……ティシフォネ……?」

 

その中、ぼそりと空の唇が動く。その表情は信じられないとした貌で額にいくつもの雫が落ち始めた

 

「お知り合い方です?」

「……そうだね((殺し相手|ライバル))だよ」

「空さんにライバルなんて居たんだ。ねぇやっぱり強い?」

 

興味本意で聞くユニだが空の顔には一切の余裕はなく焦っているようにみえた

 

「強いよーーーゲイムギョウ界((程度|・・))の世界なら一瞬で滅ぼせくらいに」

「「「「!!!!!」」」」

 

空の言葉に全員が驚愕に染まる。

 

「ちょ、なんでそんな奴が来ているのよ!?」

「僕だって予想外過ぎるんだよ……あっちはあいさつしたいようだから行くよーーー焼け石に水だと思うけど非難しておいた方がいいかも」

 

ネプギア達がなにか言っているがそれを聞く余裕は既になく、空は大空を駆け始めた。

 

ティシフォネの性格を考えれば少しイライラするだけでラステイションに住む人、全員十字架にかける行動を平気でするほどの人物だ。

 

彼女が自分を目的にしている以上、近くに火花が行かないように逃げるのが空に出来る対処方法だ

 

「(なんで……なんで!?)」

 

流星の如く空を駆けながらいま直面している問題を考える。

 

まず、ティシフォネがゲイムギョウ界に来る理由が分からない。

 

彼女は((紅夜|・・))しか興味が無い筈けど彼女の知っている紅夜はもう((消えている|・・・・・))。

 

「復讐……かな」

 

かつて空は紅夜とティシフォネの間を((二度|・・))切り離した彼らの関係は恋仲というわけでもなく友人というわけでもなくあれは主従関係というのが近い

のだがそれは昔の紅夜側の話、彼女からしたら今の紅夜は((偽物|・・))に見えるだろうそしてその原因を造ったのは自分、だとすれば復讐なんて考えれば分かること

 

 

ーーーキヒヒヒヒヒ、来ましたね?来ていただけました?悪い憎い私の恋敵

 

 

「!」

 

また聞こえた不気味な声その瞬間、空の視線は闇が覆った

 

 

ーーーまずはあいさつから、狂え……((乖離狂乱する風方向|ゼスヴィオス))

 

「ぐっ!?」

 

気が付けば空は身体を地面に叩きつけられていた。

 

そしてどこからそんな力が出るのかと疑問を感じるほどの細長い腕

 

「クスクスお久しぶりですこと……破壊神」

 

琥珀色の瞳が狂気と優美を輝きだしその輪郭は見るモノを見惚れ崇拝の念を抱きそうな美貌、黒の着物に黒薔薇と紅薔薇が彫り込まれ彼女は厳めしいほどまで美しかった

 

「今日の天気は……晴天、憎いほど……濁った空」

 

闇が解き放たれる世界を浸食するようにまずは天空を舐めるように這い回り大地を食らうように広がっていく。

 

このままではゲイムギョウ界は闇へと染まりこの世界は人の住める環境ではなくなり静寂の地獄の完成してしまうそれを知っている空は顔を抑えつけられている体制から身体を左回転させ勢いのまま踵を鎌のように振るう

 

「あら、あらあら久しぶりの再会に足ですか」

 

だが、手ごたえは感じないなぜなら空の足はティシフォネの手によって掴まれているからだ

 

「痛い子には……お仕置きですわよ」

 

ティシフォネから闇の波動が放たれ空の身体は車に撥ねられたように飛んだ。

 

すぐさま体制を整えようとする空に対し風は狂ったように左から右から上から下からと順序なく吹き荒れそれはまるで風が方向を狂わしているように

 

「突き立て、((終末を呼ぶ天魔の槍|デストラクション・ペイン))」

「(ヤバい……!)」

 

目の前には闇で形成された魔槍、これほどの質量の闇が自分と共に大地に突き刺さった瞬間ラステイションは間違いなく闇に染まる。

 

迷っている暇もない使うしかない、彼女がこの世界に居る時点でもはや自分は冥獄界の((管理者|ゼロハート))としてはなく世界の執行者として行動しなければならない

 

 

「絶望に染まり、憎悪に喰われ、悪辣に犯され、極悪に嬲られ、獰悪に殺されーーーその存在を((否定|死))する」

 

大地を泣かす衝撃が波紋となり広がる浮かんだ岩石は宙を遊び落ちていきそれはまるで隕石の雨のようで幾つものクレーターを製造していく

 

宙に合った岩石は全て地面へと返され静寂が訪れるそこでティシフォネは叫んだ。

 

「さぁ、さぁ、さぁさぁさぁ!!愛しき恋しき我が主様!

あなたは悲しまないで私がいます。

あなたが怒れば私が静めてあげます。

あなたが憎めば私が抹殺してあげます。

あなたが望めば私は森羅万象を手に入れます。」

 

硝子に罅の入っていくような不愉快な音が世界に響いていく

 

それはまるで世界がなにかに耐えきれないようにそして吹き荒れていた風は一番巨大なクレーターに集まっていくまるで誰かの怒りを収めるように静かに吹く。

 

それと同時に世界に広がっていた完成したパズルを崩していくように落ちていき消えていく

 

 

「だからーーー世界に私以外のモノなんて必要ない」

 

崩れ行く闇を見上げながらティシフォネはただ愛している主人の事を想う

その表情は見た者を魅了させ引きつかせる魅惑の笑みしかしその瞳は狂気に満ち溢れただ訴える

世界と言う概念はいらない

人間と言う概念はいらない

生物と言う概念はいらない

そもそもなぜそんな存在が確立していなければならない?

彼の視線を彼の眼差しを彼の道をなぜ邪魔をするなぜ立ちふさがる?

 

----いらない

 

汚れた空、薄れた大地、その全てが自分ではなく主人が見ている物と考えるだけで寒気がする

だから否定する全てを拒絶する自分という存在を構築するのは主人のみーーー故に全てを((自分|闇))色

に染めてあげよう

 

 

 

 

 

 

 

                          『((神化|デウス・クレアートール))』

 

 

「のろけなら勝手に言ってろだけどなーーーお前とは死なせても、殺しても、倒さないといけない理由があるから」

 

天壌を貫くような一閃が走り周辺に落とされた岩石は原子まで破壊されその存在を削除されていく収まっている光から姿を現したのは

太陽の光ですら反射も吸収もしない独特の輝きを放つ銀色の髪

そして穢れ無く清純で脳髄へ一生刻むほどの美しさがある黄金の瞳

いつもの温厚さを感じることなく全体的に鋭くなりそれはまるで獲物を見つけた鷹のように

そしてそこに存在するのは他の追随を許すことなく最上に立つ善悪関係なく誰もが持って誰もが見る自然現象の一つを司る神

 

 

「これからは冥獄界の管理者ではなくーーー((世界の執行者|破壊神))としてやらせてもらう」

 

この世に具現した破壊の神はその鷹のような眼光でティシフォネを睨んだ

 

 

説明
お久しぶりです!
……新しい学校の合宿でバタバタしていましたすいません

後はキングダムハーツの新作(先ほどクリア)をプレイして
デート・ア・ライブの最新刊を読んで……二つ合わせて徹夜だったので要約起き上がりここからがんばって更新していきたいと思います!

応援などよろしくお願いします!!
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