K-ON!+EXPLORES…第13話・Masaki Azuma's Birthday!
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〜6月下旬のある放課後〜

 

期末試験も終わり、やっと1学期の行事もほぼ終えたころになった

 

まあ唯はテストはなんとか赤点手前で追試を回避したらしい

 

 

〜放課後〜

 

「おい、泰、唯、今日はお前たちだけで部活に行ってくれ」

 

「何で〜?」「どうかしたのかい?」

 

唯、俺が尋ねると

 

「俺ちょっと家の事情で手伝いしなきゃなんね〜んだよ」

 

「そっか、また田植えの仕事?」

 

「ああ、お袋の田舎がどうも人手不足らしいからよ、俺が助っ人しなきゃならねーってわけだ」

 

「へぇ〜、まーくん大変だね」

 

「そうだな、農家の息子はろくなことないぜ、しかも、1週間田舎中の田植えの手伝いがあるんだよ」

 

「分かった、しばらくは来れないって事?」

 

「ああ、悪いな」

 

「そうか・・・んじゃ、俺たちだけで行こう?唯?」

 

「うん!!じゃあね〜、まーくん!!田植え頑張ってね〜!!」ブンブン

 

「おう!!また明日な!!お前らも部活頑張れよ」

 

「「うん!!!」」

 

俺と唯がハモった

 

 

〜廊下にて〜

 

 

「やっく〜ん、今日何日だっけ!?」

 

「えっと・・・確か6月20日だよ」

 

「分かったよ、ありがとっ!!」

 

「あれ?そういやよく思ったらあと1週間で正樹の誕生日だ」

 

「ほえ?まーくんの?」

 

「何か買わないとな〜」

 

俺がギターを背中に背負って、歩きながら考えていると・・・

 

「そうだ!!やっくん!!まーくんの誕生日軽音部の皆で祝おうよ」

 

「それいいね、でも皆の迷惑にならないかな?」

 

「大丈夫だよ、りっちゃん達も喜んで引き受けてくれるよ!!」

 

「そうだね、じゃあ1回頼んでみるか・・・」

 

「うん!!!!」

 

 

〜音楽室〜

 

 

「こんにちわ〜」「うぃーっす」

 

「おう!!唯に泰!!」

 

「あのさ、皆ちょっといいかな?」

 

「「「???」」」

 

 

俺が唯に話したように事情を話すと・・・

 

 

「なんだ!!そんな事か、全然いいぜ!!」

 

「そうだな、正樹も軽音部だからな」

 

「喜んでお引き受けしますわ」

 

上から、律、澪、紬と賛同してくれた

正樹・・・俺たちいい仲間を持ったね

まさかここまで賛成意見が来るとは思わなかったし・・・

 

「ホラね!!言った通りでしょ、りっちゃん達なら喜んで引き受けるって」

 

「そうだね」

 

「なんだよ〜、水くさいなぁ〜!!泰1人だけで正樹を祝わせないぞ〜!!」

 

「で、どうするんだ?何をプレゼントするんだ?」

 

澪が主題を話した

確かに問題はそこだ

 

「ケーキなんてどうかしら?」

 

「ああ、正樹なら甘いもの好きだから喜ぶと思うよ」

 

「それじゃ、最高級の作ってもらうよううちのシェフにお願いしておくわ」

 

「他に何かないかな?」

 

「うーん・・・」

 

「なかなか思いつかない・・・」

 

「泰広、正樹の好きなことや趣味ってあるか?」

 

澪が俺に話を振ると

 

「そうだな〜・・・正樹は釣りや読書が趣味かな」

 

「あの正樹が!?読書なんて顔してないよな!?」

 

律がそんな事を言ったので

 

「ぶっ!!」

 

俺はつい噴き出してしまった、すると他の4人もつられて笑った

 

「あー、あと正樹は音楽もよく聞くね」

 

「好きな曲は?」

 

「少し古い曲ならMONGOL800の小さな恋のうたとかが好きだったと思うよ」

 

「本当に少し古いな・・・」

 

「もうかなり前にしかあいつのipod見てないからね」

 

「そうだ!!軽音部なんだからその曲と『翼をください』を演奏しようぜ!!」

 

律のナイス提案

 

「俺は賛成、小さな恋のうたはコードが簡単らしいしいいよ」

 

「私はいいよ!!」

 

「私もいいぞ!!」

 

「私も大丈夫です!」

 

唯、澪、紬も俺に続いて賛成してくれた

 

「よ〜し、正樹の誕生日まであと1週間練習頑張るぞ!!」

 

「「「「おおぉ〜!!!!!」」」」

 

 

こうして正樹の誕生日まで向けて2曲練習することになった

 

部全員のモチベーションはかなり高くなっている

 

俺も正樹世話になっていたからせめてここで何かしてあげたかった

 

こうして全員が夢中で練習して7日が過ぎた・・・

正樹の誕生日までいよいよ明日だ

俺達は『翼をください』と『小さな恋のうた』を練習中

ちなみに後者のボーカルは俺が務めることになった

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪

 

「よし!!完璧だ!!唯も上達してるよ!!

 

「えへへ・・・///ありがとう、やっくん!!」

 

「2人ともすごい上達だな、わずか1週間だけで」

 

「皆の方が全然すごいじゃないか!!俺皆の演奏好きだからこれなら正樹の前でも安心して弾けるよ」

 

「「「・・・///」」」

 

「あれ?どうしたの??」

 

いきなり唯以外の3人は黙りこんでしまった

 

皆顔がかなり赤い、まるで林檎みたいだな

 

さっぱり理由が分からない

 

何か俺ヤバイ事言ったのか?

 

「ごめん!!何か悪いこといったなら謝るよ!!」

 

「いやいや、泰広は悪くない」

 

「そうよ、泰広君は悪くないわ」

 

「ちょっと泰広がこんな事言うとは思わなくてさ・・・」

 

「何だよ〜!!それ!!」

 

「ごめんごめん!!」

 

(あの笑顔でドキドキしたなんて言えない・・・///)

 

(泰広君の笑顔素敵だったわ・・・///)

 

(泰に褒めてもらってあの笑顔・・・///)

 

「と、とにかく!!明日絶対成功させるぞぉー!!!」

 

律が右腕を上げながら言う

 

「「「「おおぉー!!!!!」」」」

 

俺達も右腕を挙げながら叫んだ

 

「それじゃあ泰広は明日正樹に音楽室に来るよう連絡しておいて」

 

「あ!!やっくん、和ちゃんも誘っていい?」

 

唯が俺に話を振る

 

「もちろんいいよ!!それと澪、今から電話掛けてみるね」

 

「ああ、分かったよ」

 

俺が正樹の携帯電話の番号を入れて電話すると

 

プルルルル

 

ガチャ!

 

「はい、もしもし」

 

「正樹、俺泰広だけど」

 

「ああ、泰広!!一体どうしたんだ?」

 

「明日土曜日課外休みだから、朝から音楽室で練習することになったよ」

 

「分かった、何時ごろ来ればいいんだ?」

 

「・・・・・だって、どうする?」

 

「朝11時って言っておけ」

 

「朝11時からだって」

 

「分かった!!今日やっと田植え終わったからよ」

 

「お疲れ!!大変だった?」

 

「ああ、皆俺をコキ使うんだよ」

 

「そりゃご苦労さま」

 

「うるせ〜、んじゃ俺もう休みたいからまた明日な」

 

「ああ、んじゃまた明日」

 

ピッ!

 

「よし!!明日私達は朝10時に音楽室集合だ」

 

「「「「了解!!!」」」」

 

 

〜次の日〜

 

 

朝10時

 

俺達は最後にもう1回合わせた

 

何度聞いても完璧だ

 

そして、俺達以外にも憂ちゃんがケーキを持ってきて、和も音楽室に来た

 

「それより泰広君、私が来てもいいの?部外者よ?」

 

「全然いいよ、多いほうが盛り上がるし」

 

「おっ!!時間だ!!泰!!正樹をメールで呼び出して!!」

 

律が俺に指示をする

 

「はいよ」

 

メール

Re:

正樹、ちょっと早く来てほしい

理由があるから先に音楽室に行っているね

それじゃあ待っています

 

「送信っと」

 

するとすぐに受信し始めて・・・

 

Re2:

はいよ、てかもう桜高に着くけどなw

 

「もう着くって」

 

「和さん!!正樹を誘導してきてかな?」

 

「分かったわ、じゃあ皆はクラッカーとか準備していて」

 

「「「「了解!!!」」」」

 

〜5分後〜

 

ドアが開いた

 

あの影は正樹だ!!

 

ガチャン!

 

俺はクラッカーの紐を引っ張る

 

皆も俺に続いた

 

「うわっ!!!」

 

正樹は当然驚いた

 

「誕生日おめでとう!!正樹!!」

 

「田植え仕事お疲れ様!!誕生日おめでとう、正樹!!」

 

「誕生日おめでとうございます!!」

 

「まーくん誕生日おめでとっ!!」

 

「正樹君、誕生日おめでとう」

 

「正樹さん、誕生日おめでとうございます」

 

「正樹、16回目の誕生日おめでとう!!」

 

上から、律、澪、紬、唯、和、憂ちゃん、そして俺と言葉を返した

 

すると正樹は

 

「え?俺がいない間もしかして計画してくれたのか?」

 

「そうだぞ!!泰が私達にお願いして来てたんだよ!!」

 

「泰が?」

 

「ああ、どうしても祝いたくてね、普段世話になっていたからさ」

 

「そうか・・・皆わざわざありがとな」

 

「そして、私達からプレゼントがあるのです!!」

 

唯が挙手をするような感じで言った

 

「ちょっと準備に時間掛かるから待っていてね」

 

紬がそう言って、和と憂ちゃんは正樹を椅子に座らせて

 

その間俺達はアンプとかの準備を完了して

 

(よし・・・行こう!!皆!!)

 

((((うん!!))))

 

そして、唯が正樹が椅子に和と憂ちゃんと座るのを確認してMCするように正樹に言った・・・・・

 

「1曲目聞いてください!!『翼をください』」

 

そして、ついに俺達の演奏が始まった

 

♪~~~~~~~~~~〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『今、私の願い事が叶うならば、翼がほしい』

 

律と紬の声が重なる、2人とも非常に綺麗で声も高い

 

『この背中に、鳥のように、白い翼つけてください』

 

俺と唯、澪がボーカル、2人ともやっぱ歌上手いな、俺音程外れてないといいけど・・・

 

おっと全員のパートだ

 

『この大空に、翼を広げ、飛んで行きたいよ〜、

 

悲しみのない自由な空へ〜、翼はためかせ〜、行きたい〜』

 

~~~~~~~~~~~~~〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪

 

1曲目終了!!

 

正樹はポカーンよしていながらも、和や憂ちゃんと共に拍手をくれた

 

「皆すげ〜な、おい!!よくこんな短期間で・・・」

 

「えへへへ・・・///」

 

「まだ終わりじゃないよ、正樹」

 

「え?まだあるのか?」

 

すると唯が

 

「うん、それじゃあ聞いてください!!2曲目MONGOL800で『小さな恋のうた』!!ボーカルはやっくんで!!」

 

「え!?泰が!?」

 

『♪〜広い宇宙の数ある一つ 青い地球の広い世界で〜♪

小さな恋の想いは届く 小さな島のあなとのもとへ〜♪

 

あなたと出会い時は流れる 想いを込めた手紙も増える

いつしか2人互いに響く 時に激しく時に切なく

響くは遠く 遥か彼方へ 優しい歌は世界を変える〜♪

 

ホラ あなたにとって大事な人ほどすぐそばにいるの

ただ あなたにだけ届いてほしい 響け恋の歌

ほら ほら ほら響け恋の歌〜♪

 

夢ならば覚めないで 夢ならば覚めないで〜♪

あなたと過ごした時 永遠の星となる

 

ホラ あなたにとって大事な人ほどすぐそばにいるの

ただ あなたにだけ届いてほしい 響け恋の歌

ホラ あなたにとって大事に人ほどすぐそばにいるの

ただ あなたにだけ届いてほしい 響け恋の歌

ほら ほら ほら響け恋の歌〜♪』

 

2曲目終了!!

 

良かった、ミスなくて

 

パチパチパチパチパチパチ

 

正樹、憂ちゃん、和は拍手をしてくれた

 

すると俺の後ろや横にいるメンバー4人も

 

なんと俺に拍手をしてきてくれたのだ

 

「いいぞ!!泰広!!」

 

「カッコ良かったです!!泰広さん!!」

 

「歌上手ね、泰広君」

 

「お前こんな歌上手かったのか!!泰!!」

 

「すごいぞ!!泰広!!」

 

「カッコ良かったわ〜、泰広君!!」

 

「やっくん、すごいよ、声綺麗だよ!!」

 

上から正樹、憂ちゃん、和、律、澪、紬、唯と俺に賞賛の言葉をくれた

 

俺はかなり嬉しくて、少し目が滲んできてしまった

 

何やってんだ俺は・・・

正樹の誕生日なのに・・・

正樹を泣かしてあげたかったのに・・・

 

「こいつこんなに歌上手いなら早く言えよな!!」

 

正樹が俺にのしかかってきた

 

良かった、バレてないな・・・ふぅ・・・

 

「とにかくわざわざ俺のために皆ありがとな!!一生忘れられない誕生日になったよ!!泰広、俺の好きな歌を精一杯歌ってくれてありがとう!!」

 

「それじゃあケーキ食べよう!!」

 

「お前は食い意地張るんじゃない!!」ゴツン!

 

澪が律に拳骨をくらわせた

 

「いった〜い!!」

 

「皆さん私のケーキでよければ食べてください!!」

 

紬が持ってきたケーキだ、甘みの少ない生クリームを主体としたショートケーキだ、かなり大きいな

 

「「「「いただきます!!」」」」

 

こうして6月28日正樹の誕生日はあっという間に過ぎていった

 

正樹、本当に今までありがとな

 

そして、これからも宜しく頼む!!

 

 

説明
オリ話です

では13話目どうぞ〜

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